そんなお店や施設など商用利用としてBGMをかけたいと考えている人に向けて、
この記事では、お店や施設、店舗でBGMが流せる『おすすめBGMサービス』を比較しながらご紹介していきます。
また、BGMを利用する上で必ず知っておきたい『著作権』について弁護士に監修をいただいたのでチェックしてからサービスを選んでいきましょう!
監修者
琴 太一
音楽家のための無料法律相談サービスを提供する「Law and Theory」メンバー。
音楽、ファッションをはじめカルチャー領域に関する案件を幅広く手掛ける。Law and Theoryきっての南米音楽フリークであり、ブラジルへの渡航経験あり。
弁護士に聞いた!BGMと著作権について
カフェやレストラン、ジム、病院、美容院、クリニックなどの店舗でBGMを流す前に絶対に知っておきたいのが、BGMと著作権についてです。
何も知らない状態で勝手にBGMを流してしまうと、民事上や刑事上のペナルティを受ける可能性もあります。
「まだ知識がいまいちない」と実感している方に向けて、BGMと著作権について弁護士にお聞きしてきたので、お伝えしますね!
今回、この記事作成にあたってお話を聞き、監修をしていただいた弁護士の琴さんです。
音楽と著作権についての基本
音楽と著作権について、まず抑えておきたいポイントを教えてください。
音楽は曲と歌詞に分けられ、それぞれが独立した著作物です!
創作的な表現物のことを「著作物」といい、著作物には著作権が発生します。
著作権は特に登録等は必要がない権利であり、創作されたと同時に権利が発生します。登録が必要ない、というのが著作権の特徴の1つです。
そして、著作物を創作した人=著作者であり、同時に最初の著作権者ということになります。
音楽というのは通常創作的な表現物であるため、著作物であるといえます。
音楽は曲と歌詞に分けられ、それぞれが独立した著作物であると考えられています。
つまり、曲には曲の著作権、歌詞には歌詞の著作権がそれぞれ発生しています。
他人が著作権を持っている音楽を利用しようとする場合には、それが著作権に触れる利用方法なのであれば、著作権者の許諾が必要になる、というのが著作権法の原則です。
BGMで音楽を利用するときの著作権
BGMで音楽を流したいとき、どのような権利が必要で、どのような手続きが必要ですか?
BGM利用は、「演奏権」という権利が問題となります!
著作権は複数の権利の束と言われています。
BGM利用の場面では、著作権の中の「演奏権」と呼ばれる権利が問題となります。
CDやダウンロード購入などによって音源・BGMを流すという音楽の利用は法的には「演奏」にあたるため、「演奏権」に触れることになります。
そのため、原則として著作権者の許諾が必要になります。
BGMで音楽を使いたいなら、毎回必ず許諾を取らないといけないのですか?
必ずではありません。適法にBGMとして音楽利用をするための方法として、大きくは3つが考えられます!
- 著作権者から直接許諾を得る
- 著作権管理団体で許諾の手続を行う
- 著作権の権利処理がなされている音楽サービスを利用する
①は著作権管理団体が著作権を管理していない楽曲を想定しています。
そのような楽曲のBGM利用については②の方法は採用できないからです。
逆にいえば、著作権管理団体(JASRACやNexToneなど)が管理している曲をBGM使用するなら②が必要になります(著作権管理団体に管理を委ねた場合は著作権者であってももはや許諾できる権限を持っていません)。
メジャーな楽曲はほとんどが著作権管理団体による管理なので、通常は②で全てカバーできるケースが多いと思われます。
③はあらかじめ著作権の処理がなされている音楽サービスですので、①②と違って許諾を取る手続きは必要ありません。
間違ったBGM利用のリスク
3つの方法以外で、不適切なBGM利用となった場合、どのような罰則や制裁がありますか?
著作権侵害をしてしまった場合、2つのペナルティがあり得ます!
- 民事上のペナルティ
- 刑事上のペナルティ
①は、主には損害賠償請求を受けるということです。
著作権者から直接金銭の請求をされる可能性があります。
著作権管理団体が管理している楽曲の場合、当該団体(JASRAC等)から過去まで遡って請求を受けるリスクがあります。
②は、刑事上の罰則ですので、罰金刑や懲役刑といったものになります。
重大なケースでは著作権侵害で逮捕されるといった事態もあり得ます。
ただし一般的にはBGM利用でそこまで大事になる可能性は低いです。しかし①民事上のペナルティは大いに有りえます。
注意したいBGM利用について、どのような利用がよくありますか?
音楽サブスクサービスの利用には注意すべきです!
各サブスクサービスの利用規約では、基本的に商用利用は禁止されていると考えておいた方が良いでしょう(YouTubeやSpotify、Apple Musicなどを使用している店舗もありますが、同様に基本的には利用規約違反になると思われます)。
利用規約違反にあたる場合、民事上の損害賠償請求を受ける可能性もあります。
店舗等のBGMで想定されている録音物は、CDやダウンロード購入したものになります。
したがって、JASRAC等で利用許諾の手続きを取っていても、サブスクサービスを使用した場合には、そのサービスの利用規約違反になってしまいかねません。
【弁護士監修】音楽サブスクは商用利用できる?SpotifyやApple Musicなど
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JASRACなどへの許諾手続きなしでBGMを利用できる特例がありますが、その場合はどうなるのでしょうか。
団体が管理する楽曲のCDやダウンロード購入した音楽は利用可能ですが、音楽サブスクサービスを使うのはまた別の話です!
例えば「JASRACへの許諾手続きが不要なBGMの利用方法」として、福祉施設や医療機関、教育機関、従業員のみを対象とした利用、露天などでの短時間で軽微な利用は、JASRACに許諾手続きをする必要はなく、BGMとして利用できます。
しかし、先程の通り、音楽サブスクサービスでは基本的に商用利用は禁止されており、「個人利用」でないため利用規約違反となり、民事上の損害賠償請求を受ける可能性はあります。
そのため、店舗等でBGMを流す際は、CDやダウンロード購入したものが基本となります。
店舗などで音楽をBGMでかける方法
※ここから筆者の記述
琴弁護士からお話があったように、店舗でBGMをかけるなら以下3つの方法があります。
- 著作権者から直接許諾を得る
- 著作権管理団体で許諾の手続を行う
- 著作権の権利処理がなされている音楽サービスを利用する
『① 著作権者から直接許諾を得る』は、正直なところ現実的な方法ではないでしょう。
1~2曲をループで流し続けるならまだ可能性はありますが、権利者から許諾を取るために連絡をしたり、説明をしたり、交渉をしたりと手間がかかってしまいます。
『② 著作権管理団体で許諾の手続を行う』は、JASRACやNexToneなどの団体に許諾を得る必要があります。
①よりは楽ですが、申請や手続きなどの手間があるのは変わらないので、すぐにBGMを流したい人には不向きな方法でしょう。
『③ 著作権の権利処理がなされている音楽サービスを利用する』は、BGMで音楽を利用するなら最もオススメの方法です!
①や②と比べて簡単に手続きができ、登録をすればすぐに利用開始できるサービスもあります。
もちろん、著作権の処理がされているため、著作権について心配はいりません!
以下では、『③ 著作権の権利処理がなされている音楽サービスを利用する』の方法に該当する、BGMサービスを比較してご紹介していきます。
2024年版のおすすめBGMサービス
この記事では、2024年版最新のおすすめBGMサービスをピックアップして比較しながら解説していきます。
時間がない人、すぐに決めたい人は、以下2つのタイプからおすすめのBGMサービスをチェックしてください!
それぞれのオススメBGMサービスのメリット、デメリットご紹介していきます。
料金を重視するなら
料金をできるだけ抑えながらも、雰囲気に合った音楽をBGMで流したいなら、モンスターラボミュージックが運営している『モンスター・チャンネル』がオススメです。
サービス名 | モンスター・チャンネル |
運営会社 | モンスターラボミュージック |
初期費用 | 0円 |
料金(税込み) |
|
再生端末 | デバイスフリー |
利用開始まで | 当日 |
最低利用期間 |
|
著作権処理 | 不要 |
設置工事 | 不要 |
聴ける曲 | 全ジャンル(インディー楽曲メイン) |
タイマー機能 | 〇 |
クロスフェード機能 | × |
無料トライアル | 初月無料(1年プラン、2年プラン) |
オススメポイント
BGMサービスの中でも比較的安価に導入でき、BGMサービスとしての質感も担保されているのが『モンスター・チャンネル』。
業態や店舗の雰囲気、時間帯や天候に合わせたBGMが豊富に用意されているため、選曲には困らないでしょう。
BGMサービスは、コロコロと変えるものでもないので、小さな金額差であっても長期的に見ると大きな差になってくるので、料金の安さで選ぶなら『モンスター・チャンネル』がおすすめです!
検討するべき点
料金の安さを得る代わりに失うものは、流せる曲の知名度です。
モンスター・チャンネルには、ポップスやジャズ、クラシック、ヒーリング、閉店用、バースデーソングなど多種多様なジャンルの音楽が流せます。
しかし、メジャーな楽曲は一部のみとなるため、有名な曲をたくさん流したい場合は向かない可能性があります。
選曲ではなく、雰囲気に合った音楽を流せて、料金をできるだけ抑えてもBGMサービスを使いたいなら『モンスター・チャンネル』おすすめです!
楽曲を重視するなら
お店の雰囲気やお客さんの属性に合わせて流せる曲の音楽ジャンルを重視したいならUSENが運営している『OTORAKU』がオススメです。
サービス名 | OTORAKU |
運営会社 | USEN |
初期費用(税込み) | 3,300円 |
料金(税込み) |
|
再生端末 |
|
利用開始まで | 最短翌日 |
最低利用期間 |
|
著作権処理 | 不要 |
設置工事 | 不要 |
聴ける曲 | 全ジャンル |
タイマー機能 | 〇 |
クロスフェード機能 | × |
無料トライアル | 7日間 |
オススメポイント
業界最大手USENが運営している『OTORAKU』。
J-Popからクラシックまで幅広いジャンルの音楽を著作権処理を気にせずに流せるのが最大のポイント。
たくさんある曲から選曲するのはなかなか難しいですが、プレイリストも豊富に用意されています。
業種(美容、アパレル、雑貨、カフェ、ベーカリ、ダイニング)や季節別(お花見、夏定番、クリスマス、バレンタイン)など細かく分かれているので、選曲を任せたい人は雰囲気に合ったプレイリストを流せばOK。
検討するべき点
『OTORAKU』は、その流せる曲の豊富さが一番のメリットですが、その分他のBGMサービスよりも料金が高めです。
BGMサービスで注意したいのは、『結局流す曲って変わらないよね』となり、無駄に料金を払いすぎてしまうこと。
これだけたくさん曲があっても、流す曲が1年を通じて大して変わらないのであれば、流さない曲にも料金を払っていて損をしていると考えてたほうがいいでしょう。
また、最低でも6ヶ月の利用期間となっているため、気軽にサービスを変更できないのも注意です。
とにかく流せる曲の豊富さを重視して、イベントや季節、時間帯、天気などで曲をたくさん使いたいというなら、『OTORAKU』がおすすめです!
おすすめBGMサービスを比較
この記事では、以下11個のおすすめBGMサービスを比較しながらご紹介していきます。
どのBGMサービスも著作権処理は必要なく、サービスに登録したら後は使い始めるだけでOKです。
- モンスター・チャンネル
- OTORAKU
- 有線放送
- Farao Pro
- アローサウンド
- BGM by Rambling Player
- Domusic
- BGMC Station
- simple BGM
- ナッシュ音楽チャンネル
- WHITE BGM
各サービスの特徴をすぐにチェックしたい人は、各サービスを選択してください。
サービス名 | 料金(税込)・初期費用 | 流せる曲の特徴 | 再生方法・工事 |
モンスター・チャンネル |
初期費用:0円 | 全ジャンル(インディー楽曲がメイン) |
工事:なし |
OTORAKU |
初期費用:3,000円 | 全ジャンル |
工事:なし |
有線放送 |
初期費用:要問合せ | 全ジャンル |
工事:あり |
Farao Pro |
初期費用:要問合せ | インディー楽曲 |
工事:なし |
|
初期費用:要問合せ | インディー楽曲 |
工事:あり |
BGM by Rambling Player |
初期費用:0円 | インディー楽曲 |
工事:なし |
Domusic |
初期費用:0円 | インディー楽曲 |
工事:なし |
BGMC Station |
初期費用:0円 | インディー楽曲(カフェ系BGM) |
工事:なし |
simple BGM |
初期費用:0円 | インディー楽曲 |
工事:なし |
ナッシュ音楽チャンネル |
初期費用:0円 | インディー楽曲 |
工事:なし |
WHITE BGM |
初期費用:0円 | インディー楽曲 |
工事:なし |
BGMサービス11選をそれぞれ紹介!
以下11個のBGMサービスをそれぞれご紹介していきます。
- 有線放送(USEN)
- OTORAKU(USEN)
- モンスター・チャンネル(モンスターラボミュージック)
- FaRao Pro(フェイス)
- アローサウンズ(アイティーフォー)
- BGM by Rambling Player(ランブリング・レコーズ)
- Domusic(NTT メディアサプライ)
- BGMC Station(CLAP’S)
- simple BGM(ワールドスケープ)
- ナッシュ音楽チャンネル(ナッシュスタジオ)
- WHITE BGM(ホワイト)
()内は運営会社の名前です
モンスター・チャンネル(モンスターラボミュージック)
運営会社のその背景
モンスター・チャンネルを運営しているのは『モンスターラボミュージック』という会社です。
モンスターラボミュージックの親会社であるモンスターラボは、アプリ開発やUI/UXデザインなど話題のDX推進をサポートしている企業で、自社で開発したモンスター・チャンネルという店舗BGMアプリを提供しています。
特徴
モンスター・チャンネルの特徴は、料金が安く、幅広い選択肢から音楽をBGMとして流せることです。
初期費用や工事、著作権処理が不要なのもポイント。
また、再生できるデバイスは幅広く用意されているので導入しやすく、Amazon Fireタブレットに対応している点も導入費用を抑えられるポイントです。
使うメリット
モンスター・チャンネルを利用するメリットは、低価格で幅広い選択肢からBGMで流せること。
低価格でありながら、プレイリスト数や楽曲数は充実しているため、長期的な目線で考えるとコスパに優れたBGMサービスです。
注意点
モンスター・チャンネルを使うデメリットは、流せる音楽がインディー楽曲がメインになるということです。
OTORAKUのようにメジャーな楽曲は流せないので、あくまで雰囲気づくりやイメージづくりのBGMサービスとなります。
OTORAKU(USEN)
運営会社のその背景
OTORAKUを運営しているのは、有線放送と同じ株式会社USENです。
USENは、音楽放送事業をメインとしている会社で、『USEN』と聞くと「音楽放送」や「ラジオ」というイメージが湧くかと思います。それくらい音楽放送に関しては知名度のある会社です。
特徴
USENが運営している『有線放送』と『OTORAKU』の違いは、OTORAKUはより簡易的にBGMを流せるサービスとなっていること。
有線放送は、指定チューナーが必要で導入するのに工事が必要になり、費用もかかり、利用期限も長く縛りがあります。
しかし、OTORAKUはiPhoneやiPad、Androidなどから簡単にBGMを流せるようになっているので、有線放送よりもお手軽に導入できるのが特徴です。
また、USENだからこその流せるアーティストが幅広く選べるというのもOTORAKUの特徴です。
使うメリット
OTORAKUを導入するメリットは、幅広い音楽ジャンルからBGMで流せることです。
J-Pop、洋楽、クラシック、ジャズ、歌謡曲、カフェ、ワールドミュージックなど多種多様な音楽ジャンルから選曲できるのがポイントで、有名なアーティストや人気アーティストを使用できます。
注意点
OTORAKUを利用するデメリットは、有線放送までは大きくありませんが、導入するハードルが高く、料金もやや高めなことです。
初期費用は、どうしても見逃せないポイントで、やはり0円のBGMサービスのほうが魅力的な点は否めません。
また、最低利用期間は最低でも6ヶ月、月額料金が安くなるプランにすると2年、3年縛られるためフットワークは重くなってしまいます。
費用とBGM導入後の効果が店舗BGMでは絶対的に大切なので、初期費用と最低利用期間を知った上で検討したいところです。
有線放送(USEN)
運営会社のその背景
有線放送を運営しているのは、株式会社USENです。
USENは、音楽放送事業をメインとしている会社で、『USEN』と聞くと「音楽放送」や「音楽が流れてる」「ラジオみたいな」ってイメージが湧くかと思います。それくらい音楽放送に関しては知名度のある会社です。コンビニやアパレルなど様々な業界でBGMを流しています。
特徴
有線放送の特徴は、聴ける音楽ジャンルの幅が広く、シーンに合わせた音楽を幅広い選択肢から選べることです。
J-Pop、洋楽、クラシック、和風、キッズ、ファミリー、アニメ、演歌、歌謡曲など幅広いジャンルから音楽を選曲してBGMが流せます。
特に最新のJ-Popを流せるのが強みで、ランキング形式でBGMを流せるのも特徴です。ジャニーズやアイドル、K-Popなども流せるのでこの点は他のBGMサービスと比べるとUSENだからこそといったものがあります。
使うメリット
幅広い音楽ジャンルや他では流せないアーティストの音楽をBGMとして流せるのは有線放送を使う最大のメリットです。
有名な曲やアーティストをお店や施設で流すのはとても難しいため、定額料金でBGMがかけられるのはとても魅力的。
また、有線放送を運営するUSENは店舗BGMサービスの中でも最大手です。これまで培ってきた技術やノウハウ、トラブル対処など安心して任せられる点も有線放送を使うメリットです。
注意点
有線放送を使うデメリットは、導入のハードルが激高なことです。
初期費用あり、工事あり、開始までに時間がかかること、最低利用期間に縛りがある、費用が高い、ということを考えると、導入するにはハードルがとても高く感じてしまいます。
大企業や店舗をいくつも持っている会社ならいいですが、個人経営や1店舗のみなどになると費用対効果は悪くなりがちなのでよく検討しましょう。
FaRao Pro(フェイス)
運営会社のその背景
JOYSOUNDやGIGAといった音楽配信を行っており、OKmusicやBARKSといった音楽メディアなどを運営している株式会社フェイスのBGMサービスが『FaRao Pro』です。
特徴
FaRao Proの特徴は、おしゃれさや上品さが特徴的で、導入事例を見てもカフェやバーといった店舗に最適なBGMサービスです。
使うメリット
FaRao Proを使うメリットは、タイマー機能や別途料金がかかりますが集中管理機能などを利用することで、全店舗共通でBGMを管理できます。
チェーン店や忙しい時間帯のBGMを管理するのがとても楽になります。
注意点
FaRao Proを使うデメリットは、最低利用期間が決まっており、流せる楽曲がインディー楽曲のみということです。
その場の雰囲気や体制、ブランディングを検討しながら考えたいところです。
アローサウンズ(アイティーフォー)
運営会社のその背景
アローサウンズは、株式会社アイティーフォーが運営しているBGMサービスです。
金融機関向け、公共機関向け、小売業やEC向けのソリューションなどを展開している企業です。その中の一つにアローサウンズというBGMサービスがあります。
特徴
アローサウンズを導入している企業は、スーパーマーケットやホームセンター、ドラッグストアの業界での導入が多いBGMサービスとなっています。
使うメリット
1店舗だけ、店舗ごと、店舗グループごとに分けたCM放送ができる点はメリットです。
導入企業を見ても、スーパーマーケットやホームセンター、ドラッグストアなど他店舗、各地域で展開されているお店ではBGMの管理がしやすく、店舗ごとにCMを流したりもできます。
注意点
初期費用、最低利用期間の縛り、指定された端末でしかBGMを放送できない点ではデメリットです。
また、カフェやレストランなどの飲食店、美容院、ネイルサロン、アパレルなどBGMで空間を演出するような業界にはやや不向きな印象です。
BGM by Rambling Player(ランブリング・レコーズ)
運営会社のその背景
株式会社ランブリング・レコーズが運営しているBGMサービスが『BGM by Rambling Player』です。
ランブリング・レコーズは、日本のインディーズレコード会社で、洋画のサウンドトラックのCDを再発もしています。
特徴
BGM by Rambling Playerを導入している企業は、アパレルやホテルが多く、ファッショナブルな店舗や高級感のある空間をBGMで演出するのが特徴的です。
使うメリット
ブランドオリジナルのプレイリストが作成可能なので、ブランディングや店舗、施設の雰囲気に合わせてオリジナル選曲ができる点はポイントです!
また、iPhoneやiPad、Androidなどの端末からBGMが流せるので、工事不要、初期費用がかからないのもメリットです。
注意点
BGMとして流すことができる楽曲はインディー楽曲なため、J-Popや洋楽の人気アーティスト、誰もが知っているような曲が流せません。
また、BGM by Rambling Playerはプランによってサービス内容が変わり、月額料金も変動します。公式サイトには記載がないため料金は問い合わせる必要があります。
Domusic(NTTメディアサプライ)
運営会社のその背景
NTTメディアサプライ株式会社が運営しているBGMサービスが『Domusic』です。
集合住宅向けの事業や中堅中小向け事業をメインに手掛けている会社です。
特徴
導入実績が公式サイトに掲載されていませんが、Facebookを見る限りカフェ、サロン、美容室、クリニックで導入されているそうです。
BGMで店舗や施設の雰囲気を演出し、居心地の良い空間を作るBGMサービスというよりは、シーン(雨、和食、中華料理など)に合わせたBGMを流すのが特徴的。
使うメリット
用意されているチャンネルは、モーニングクラシックスやアジアンワールドミュージック、インド伝統音楽、キャバレットジャズなどとても細かく用意されています。
注意点
BGMとして流すことができる楽曲はインディー楽曲なため、J-Popや洋楽の人気アーティスト、誰もが知っているような曲が流せません。
かといって料金が安いとはいえないため、他サービスとの比較は必須です。
BGMC Station(CLAP’S)
運営会社のその背景
株式会社CLAP'sが運営しているBGMサービスが『BGMC Station』です。
公式サイトには情報が載っていませんが、Youtubeでカフェ向けのBGMを配信しています。
特徴
BGMC Stationは、Youtubeのアカウント『Cafe Music BGM channel』がYoutubeに投稿しているカフェ向けBGMを商用利用できるしたサービス。
そのため、カフェ向けの音源がメインとなります。
使うメリット
低価格でカフェに特化したBGMを流せて、簡単に導入ができるのもポイント。
流せるBGMはYoutubeチャンネル『Cafe Music BGM channel』が投稿している音源のみですが、カフェにBGMを導入するならコストを抑えられておすすめです。
注意点
BGMがカフェ向けな音楽がメインなので、カフェ以外の業態や雰囲気の場所には不向きです。
また、自由に音楽を選曲してBGMを流すことができず、Youtubeに投稿しているBGMを利用するという使い方になるので、ブランディングや雰囲気、空間の演出にこだわることができないのは懸念点です。
simple BGM(ワールドスケープ)
運営会社のその背景
simple BGMは、株式会社ワールドスケープが運営しているBGMサービスです。
音楽アーティストの活動をサポートするプラットフォームの開発と運営、アプリ開発を手掛けている会社です。
特徴
とってもシンプルなBGMサービスで、iPhoneやAndroidでアプリをインストールし、業種や音楽ジャンルを選択するとBGMが再生されます。
シンプルイズベストという言葉が似合っており、とてもお手軽にBGMを導入できるサービスです。
使うメリット
とにかく安くて簡単。これに尽きます。
注意点
料金が安いため、流せる曲やプレイリストはとても少ないです。
居心地いい空間にするために曲の選曲や再生する順番、空間の雰囲気にこだわって演出をするのに不向きです。
ナッシュ音楽チャンネル(ナッシュスタジオ)
運営会社のその背景
ナッシュ音楽チャンネルは、株式会社ナッシュスタジオが運営しているBGMサービスです。
著作権フリーの音楽配信、BGMサービスを手掛けている会社。
特徴
専用アプリ、Youtube、Vimeo、ニコニコ動画の4つの選択肢から音楽をBGMとして再生できます。
使うメリット
BGMサービスの中では、料金がとても抑えられており、様々な場所に合ったBGM番組の再生が可能。
注意点
すでに構成されているBGM番組を選んで流すため、自分たちで選曲したり、流す順番を変えたりと自由度は低いです。
また、流せる曲もインディーズのみとなっています。
WHITE BGM(ホワイト)
運営会社のその背景
WHITE BGMは株式会社ホワイトが運営しているサービスです。
著作権フリー音源の制作や販売を行っています。
特徴
WHITE BGMは、これまでのBGMサービスとは違って、BGMに使えるCDを購入してそのCDを再生するというものです。
なので、iPhoneやAndroidなどからBGMを流すのではなく、CDを購入してそのCDに収録されている音源をBGMとして利用します。
使うメリット
CDの買い切りで済むので定額料金がかからず、利用方法によっては料金を一番抑えられる方法ではあります。
注意点
再生できるBGMは、その都度CDを購入し、配達されるまで待たないといけません。
曲を追加するにはその都度CDを買わないといけず、自由に音楽を変更したり、順番を変更したりすることもできないので、音楽配信と比べて便利さや快適性には劣ります。
結局、オススメのBGMサービスはどれ?
結局のところ11個もBGMサービスがあると、どのBGMサービスがいいのか迷ってしまいますよね。
実際に11個のBGMサービスを比較してみて、以下の2つのポイントでオススメを選出しました。
「料金を重視するならオススメ」は、モンスターラボミュージックの『モンスター・チャンネル』です。
聴ける曲を削ってでも、長期的に見て料金を抑えたいなら『モンスター・チャンネル』がおすすめ。
まずは、無料体験で聴ける曲を知って、そのコスパの良さを体感してみてください!
「楽曲を重視するならオススメ」は、USENの『OTORAKU』です。
料金は若干高くなってもいいから、流せる曲のバリエーションを幅広く持ちたいなら『OTORAKU』がおすすめ!
有料プランは、最低でも6ヶ月の契約となるため、まずは必ず無料体験から始めましょう!
この記事では、店舗で音楽が流せるおすすめBGMサービスをご紹介しました。
そんな困ったを解決するために、音楽の専門家であるNPO法人ミュージックソムリエ協会の方にBGMの選曲方法をお聞きしたのでチェックしてみてください!
音で彩る空間|業態・シーン別 店舗向けBGMの選曲ガイド
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