2024年7月25日に公開されたNetflixドラマ『地面師たち』
2017年に実際に起きた「積水ハウス地面師詐欺事件」をモデルとした小説(『地面師たち』2019年刊行)の実写ドラマ。
小学生の頃からサスペンスが大好きなbeersyです!
本作は、ネトフリならではのリアルなクライムサスペンス。
豪華俳優陣によって最高の仕上がりとなっていますよ!!
この記事では、ドラマ『地面師たち』を鑑賞した筆者が、1話ごとに感想とネタバレ解説をご紹介します。(途中まではネタバレ無しなのでご安心を♪)
『地面師たち』の評価&感想
- 感動度
- 4
- 脳トレ度
- 5
- 再鑑賞度
- 4
- サプライズ度
- 5
- 話題性
- 5
記憶に新しい、積水ハウス地面師詐欺事件。
調べれば調べるほど、闇深く不可解な事件だったそうですね。
そんな事件をもとにした本作は、「地面師側」の視点でストーリーが動いて行きます。
豊川悦司さん演じるハリソン、綾野剛さん演じる辻本…この2人が主要キャラなのですが、犯罪を行っているのに手に汗握って見守って(?)しまう不思議。
しかし!
徐々に恐ろしく残虐な展開になって行くので、グロ耐性の無い方はちょっと注意したほうが良いと思います。
耐性の無い筆者は、所々目を背けて鑑賞しました;(性描写も多々ありますよ)
それでも、次から次へと止まらない中毒性のあるドラマで、地上波では放映出来ないリアルな仕上がり!
サスペンス、クライム好きならぜひとも観ていただきたい作品でした。
小説は続編があるそうですが、果たしてドラマは…?
以下より重要なネタバレを含みます。
『地面師たち』の主要キャスト
(役名/演者/役の内容)
地面師(犯罪集団)
辻本拓海/綾野剛(悲しい過去を持つ本作の主人公。彼はなぜ地面師になったのか?)
ハリソン山中/豊川悦司(地面師グループのリーダー。死に際の顔が好きという狂気のサイコパス。優雅な立ち振る舞いに騙される)
後藤善雄/ピエール瀧(地面師グループの法律担当。関西弁でペラペラと相手を丸め込む)
稲葉麗子/小池栄子(地面師グループのキャスティング担当。あらゆる場所から事情を抱えた人を見つけ出し、なりすまし役に育て上げる)
竹下/北村一輝(地面師グループの情報担当。大小様々な裏情報を集め、ハリソンに提供する。揉め事を起こす横柄な性格)
長井/染谷翔太(地面師グループの偽装書類作成担当。廃墟に引きこもり、猫を飼いながら作業をしている)
警察
下村辰夫/リリー・フランキー(定年目前の、警視庁捜査二課の警部。過去にハリソンを起訴出来なかった事を悔いている)
倉持玲/池田エライザ(警視庁捜査二課の新米刑事。捜査一課に入る事を目標としている)
ナレーション
山田孝之(スタッフクレジットを見るまで、全然気付かなかった…)
『地面師たち』のネタバレ解説
エピソード1
地面師とは、他人の土地の所有者になりすまして取引相手と交渉し、偽造書類等を作成、そして多額の金を騙し取る不動産詐欺集団。
戦後からバブル期に多く発生し、重要書類の電子化で鎮静化したと思われたが、2020年の東京五輪招致を機に土地価格が跳ね上がり、手付かずの土地など表面化しづらい土地を狙っての詐欺が多発していた。
ーー
2017年6月、東京・新橋愛宕署管内の雑居ビルで、白骨化したビルの女性オーナーが発見される。
このビルは不動産詐欺に使用された建物で、この女性オーナーになりすました者が取引をし、20億もの詐欺を働いたらしい。
警視庁捜査二課の下村警部(通称・辰〝たつ〟)は、元暴力団員で地面師となった「ハリソン山中」を逮捕した事があったが、再犯した時には起訴まで持ち込めず、不起訴と処理されていたのを悔やんでいた。
今回の新橋の事件にも、彼が関わっていると睨んでいる。
ーー
ハリソン山中は、海外でのハンティングで巨大熊と対峙し、命のやり取りをした時のエクスタシーが忘れられないと言う。
そんな彼は、辻本拓海という男性に「あなたの人生を狂わせた地面師になって、他人の人生を狂わせませんか?」と甘い言葉を投げかけた。
多くの地面師集団は、複数の担当に分かれて構成されている。
ハリソンがリーダーとなっているグループも、それぞれ腕の立つメンバーが揃っていた。
交渉役は辻本拓海、情報屋は竹下、法律担当は後藤善雄、偽装書類作成者は長井、そしてなりすまし役のキャスティング担当は稲葉麗子だ。
今回は巧みな方法でなりすましの老人を操り、不動産企業「マイクホームズ」のCEO・真木悠輔(演:駿河太郎)をまんまと騙して9億を手に入れる。
その報酬は、ハリソンが4億2000万、拓海、後藤に各1億5000万、麗子に8000万、竹下に2億、なりすまし役の老人・佐々木に300万と分け、配られた。
ーー
大きな契約を成功させ、有頂天になった真木は、グラドルとの不倫を週刊誌に書かれてしまう。
しかし、法務局から申請却下の連絡が入るのは、時間の問題だった。
そんな中、ハリソンは「このチームは最高だと思っています。もっと大きな、死人が出るような大きなヤマを狙いませんか」と言って皆んなを見渡す。
そこで竹下は、高輪台に建つ宗教法人・光庵寺の隣にあり、別で登記されている広い駐車場と建物の土地を提案した。
寺の一人娘である尼の夫は、数年前に失踪。尼は、100億程になるその土地は絶対に売らないと言っているらしい。
後藤は、100億の土地なんて売れないだろうと難色を示すが、ハリソンは「罠を仕掛ければ獲物は必ず寄って来る」と言って準備を進めるよう指示した。
ーー
ハリソンは拓海に、「他のメンバーを信用しないでくださいね。私が信頼しているのは、地面師として一から育て上げたあなただけです」と語りかける。
拓海はターゲットとなる寺の様子を見に行き、お経を唱える尼と蝋燭の炎を見ながら、火事で燃え上がる家を前に取り乱していた過去を思い出して、涙を流した。
その頃、今回なりすましの役をした佐々木が、大型トラックに撥ねられて即死する。
その様子を、ハリソンが動画で確認していた。
えー!おじいちゃん殺しちゃうの;ハリソン無慈悲;
このシーン中々エグかったので、しっかりとは観られませんでしたが…。
拓海は一体、どんな過去を抱えているのでしょうか。
エピソード2
体調が良く無い辰は、再任用の申請が通らず定年退職する事が決まった。
そんな辰が所属する二課に、倉持玲という新人刑事が配属され、定年までの数ヶ月間教育係を任された。
するとそこへ、マイクホームズの真木が現れ「10億取られたんだぞ!」と騒いでいる。
彼は法務局からの通知で、地面師に騙された事を知ったのだ。
辰は、取られた10億は海外でマネーロンダリングされているので、お手上げですと説明する。
真木は天を仰ぎ、テーブルに頭を打ち付けながら嗚咽した。
ーー
数ヶ月が経ち、マイクホームズの地面師詐欺事件の捜査本部は縮小された。
しかし辰は、ハリソンと共に防犯カメラに映っていた男性(拓海)を見て、「倉持の教育」と称し独自に捜査を進める。
拓海が住んでいたとみられる場所へ行き、刑務所から送られた彼宛の手紙を発見した。
ーー
業界屈指の大手不動産会社・石洋ハウスは、大井町の土地を購入し、大型商業施設を建設しようとしていた。
しかし、社長派で開発部長の青柳(演:山本耕史)が先頭に立って指揮していたが、思わぬ誤算でその土地が購入出来なくなってしまう。
彼と対立している、会長派で商業事業部部長の須永(演:松尾諭)は、その事を追求し「諦めろ」と言って追い詰めた。
青柳は、会長と対立する社長からの圧や、派閥&出世争いをしている須永に負けまいと、なんとか都内の大規模な土地を手に入れようと部下を使って探し回った。
そして、光庵寺の隣にある広大な駐車場を見つけ、「これは…」と目を光らせる。
ーー
それぞれ東京を離れ散っていたハリソン達は、マイクホームズ事件のほとぼりが冷めた頃、再度集まり高輪台の計画を練り始めた。
後藤は様々なブローカーや地上げ屋に情報を吹き込み、麗子は「坊主に出来る女性」という難易度の高いキャスティングをする事に。
そして、竹下の手下であるチンピラ・オロチ(演:アントニー)と辻本が、光庵寺の住職である川井菜摘(演:松岡依都美)の弱みを握るため張り込む事となった。
ーー
拓海は、父親の放火によって、母、妻、子どもを亡くした。
そして火事から2年後の2011年、何もかも失って高級デリヘル嬢の送迎をしている際、ハリソンと出会う事となる。
ハリソンは面白がって嬢を殺そうとしたが、拓海が心臓マッサージで助ける姿を見て「あなた、人を殺した事があるんじゃないですか?困った事があったら、ここに連絡をください」と言って名刺を渡したのだった。
ーー
過去をゆらりと思い出していた拓海。
竹下についての愚痴を言うオロチと共に、張り込みを続ける。
川井の生活は至ってシンプルで毎日同じ事の繰り返しだったが、とうとう数日後、川井が高級ホテルで、男性達を連れ込み淫らな夜を過ごしている事を掴んだ。
拓海の過去が少しだけ明かされましたが、一体なぜお父さんは放火したのでしょうか。
地面師と関係がありそうですね。もしや、拓海はハリソンに復讐しようとしている…?
それにしても、オロチ役のアントニーさんハマっていますね!もはや俳優!!
エピソード3
切羽詰まった青柳は、裏路地に事務所を構える地上げ屋・林(演:マキタスポーツ)に「何か良い土地は無いか」と相談しに行く。
林は青柳を追い返したが、その話を後藤に漏らし、「あんたみたいな得体の知れないブローカーは信用されないよ。石洋が信用しそうな仲介業者を紹介するから、その紹介料だけくださいよ」と提案、3千万の報酬をねだった。
また、「マイクホームズのようには行きませんよ。ハリソンによろしくお伝えください」と牽制、後藤達の事を見破っていた。
ハリソンは林の提案を受け、不動産開発企業「ABIRU(アビル)ホールディングス」という会社に仲介させ、石洋との交渉に持ち込もうと計画する。
アビルホールディングスには、役員に自由民主党議員(建設族)の妻がいる事から、過去に石洋との取引が無くても信用されるだろうと目論んだ。
一方麗子は1人熱海の旅館へ行き、働きながらなりすましにピッタリな女性を探す。
ーー
辰と倉持は、手紙の送り主…刑務所にいる拓海の父・正海の元へ行き、事件の真相を再度聞き出す。
正海は昔、小さな不動産業を営んでおり、拓海も従業員として働いていた。
そこで「西谷」という地面師に騙され、借金に苦しみ精神的に追い詰められる。
そしておかしくなった正海は自宅に火を放ち、妻と義理の娘、孫を殺してしまったのだ。
彼は現在服役中だが拓海とは連絡を取っておらず、行方も分からない。
倉持は「辻本は、自分達を騙した地面師を探すために、復讐のために地面師になったのかな」と呟いた。
ーー
後藤は林から紹介してもらい、アビルホールディングスの社長である阿比留に会う。
そして約束通り、林には3千万の報酬が後藤によって渡された。
その夜ハリソンは、彼に「何も知らずにお眠りください」と電話をかける。
林が電話を切ると、ハリソンの手下達が突然事務所に侵入。
林は絞殺され、ハリソンはその動画を見ながら満足そうに微笑んだ。
ーー
拓海は、川井が「CRAZY LOVE」というホストクラブに通っており、No.1である「楓(演:吉村界人)」に入れ込んでいる事を知る。
あの夜川井を喜ばせていたのは、楓の後輩達だったのだ。
そこで拓海は、長井に特殊メイクを頼んで顔にヤケドの跡を貼り、「楓さんに憧れているんです」と言ってCRAZY LOVEに潜入する。
そして、楓が未成年の女子達を売春している事を掴み、オロチを使って襲撃、本当の姿を見せ脅迫した。
ハリソンは、自分の事を知っている人物は全て殺す気なのでしょうか?
となると、この地面師グループの未来も無さそうですね…。
楓もキーマンとなりそうです。
エピソード4
拓海は、ビルの屋上で楓を落とそうとしながら脅している映像を観せ、ハリソンに「これで、売買契約時に川井を外に連れ出せるようになりました」と報告する。
するとハリソンは突然「ダイ・ハードという映画を知っていますか?悪役のハンスがビルから落ちて死ぬシーンで、演者は実際に13mの高さから〝スリー、ツー、ワン、GO〟で落とされると聞かされていたのですが、スタッフに〝スリー、ツー、ワン〟で落とされ、あのようなリアルな表情の映像が撮れたそうです」と言って笑った。
ーー
麗子は、旅館の清掃スタッフとして働く女性・谷口俶恵(演:小林麻子)に目をつける。
彼女は夫に多額の借金を残して逃げられ、息子は入院中で手術代が足りないらしい。
心労から脱毛症になっており、尼の役にはピッタリな人物だった。
麗子はうまく彼女の心に入り込み、なりすましの話を持ちかけ、そして金をチラつかせて了承を得る。
そして、まんまと食いついてきた石洋と、11月8日にアビルのオフィスで会う事が決定した。
ーー
倉持は、拓海の家族の命日が近い事から、彼が墓参りに来るのではないかと推測。
正海から、家族の思い出の場所を聞き出し、伊豆の稲取にある墓地を探し回る。
辰は、殺された林の事務所にあったカレンダーのメモから、アビルホールディングスの事を突き止め、向かいの喫茶店で張り込みを始めた。
そして11月8日。
偶然、辰が張り込んでいる喫茶店に拓海と後藤が入店する。
後藤は「ハリソンが林と佐々木を殺したのではないか」「俺はこれが終わったら引退する」と話していた。
辰は2人の話を盗み聞き、彼らの後を追ってアビルに行こうとするが、突然ハリソンから電話がかかって来る。
ハリソンが「さすがですね。でも、我々も邪魔されるわけにはいかないんです」と言うと、手下達が辰を襲って、車に乗せて拉致した。
ーー
アビルのオフィスでは、青柳率いる石洋、阿比留社長、拓海&後藤の話し合いが始まった。
川井は突然の発熱で、来られなくなったと伝える。
拓海は、最初土地価格を120億と提示したが、何色を示す青柳を見て112億まで下げて交渉。
そして、2週間以内に社内決済を通し、契約と支払いを済ませてくださいと持ちかけた。
青柳は承諾したが、「ただちに川井様に会わせてください。そして、川井様立ち会いのもと、光庵寺内を案内していただきたい」と言う。
拓海は「わかりました。しかし、川井様と会う前に、社内決済だけは通してください」と更なる条件を付けた。
ーー
辰は、廃ビルでハリソンと対峙する。
署で長年の付き合いがある上司・羽場理事官が金で買われており、辰の捜査状況はハリソンに筒抜けだったのだ。
ひとしきり話した後、辰はハリソンに家族が映っている動画を観せられ「家族を殺されるか、ここから飛び降りるかを選んでください」と脅される。
辰は自殺を選んだものの、足がすくんで飛び降りる事が出来ない。
するとハリソンが、「私が〝スリー、ツー、ワン、GO〟で押してあげますよ」と言って手を伸ばし、辰は目を瞑った。
しかしハリソンは、「スリー」と言ってすぐさま辰を押す。
辰は驚愕の表情を浮かべながら落ちて行き、地面に叩きつけられて即死した。
すると、ハリソンが持っていた辰のスマホに、倉持からの着信が入る。
電話に出たハリソンは、スマホも辰が落ちた場所へと投げ捨てた。
「スリー、ツー、ワン、GO」のハリソンには騙されましたね。
当初はダイ・ハードのように「ワン」で押すという脚本だったそうですが、綾野さんが「スリー」で押すのはどうかと提案されたとか。
確かに視聴者側も騙されましたし、ハリソンの残虐さがリアルに感じられました。
エピソード5
青柳は、「社長案件」として強引に高輪の決済を進めようとする。
須永は、無名のアビルや川井の本人確認が出来ていない点を怪しんで「これは地面師詐欺じゃないのか?」と警告したが、青柳は「あんなクソどもに100億する土地を操れるわけないだろう」と言い放った。
一方、楓は拓海に命じられ、川井に「沖縄に旅行へ行こう」と言って、3日間旅行に行く約束を取り付ける。
ハリソンの企てる計画はうまく行っていたが、薬物中毒になっている竹下の、ハリソンへの金の無心は酷くなっていた。
ーー
辰の葬儀が執り行われる。
倉持は、羽場理事官に「どうしても自殺だとは思えない」と訴えたが、彼は聞く耳を持たず、倉持は怪訝に思った。
その後辰の自宅へ行き、辰の妻である佐恵子と話をする。
すると、元捜査二課所属だったという彼女も、遺書があの人のものとは思えないと言い始めた。
そして生前、辰が佐恵子に「自分が不審な死に方をしたら、ここに連絡をして欲しい」と頼んでいたという名刺を倉持に渡す。
さらに、辰が死の前に調べていたメモ書きも倉持に託した。
そこには、アビルホールディングスの住所が書かれていた。
ーー
石洋では、須永の心配を余所に、ついに高輪の土地の社内決済がおりてしまう。
青柳は気持ちが昂り、「川井の周辺人物への本人確認」を怠った。
社長の機嫌も取れ、あとは川井本人と会うだけだった。
ーー
倉持は、早速名刺に書かれた久保田昌志(演:オクイシュージ)にコンタクトを取る。
辰に恩があると言う彼は、裏社会の情報屋だった。
そして「辰さんは、絶対脅されて殺されたんだ。辰さんのためならなんでもしますよ!」と言って協力する事に。
彼は、まず辻本家を騙した西谷…本名・佐伯一真について調べ上げた。
佐伯は誰かに殺されそうになり、フィリピンのマニラに潜伏しているらしい。
一方で倉持は、拓海の妻と息子が眠る墓地へと向かった。
すると、案の定花を持った拓海が現れ手を合わせている。
倉持は彼の前に警察手帳を持って立ちはだかり、「あなたは地面師です」と言い放った。
久保田さん、ものすごい強い味方…!
辰さんも頼れば良かったのになんて思いましたが、危険な目に合わせたくなかったのかもしれませんね。
倉持ちゃんの行動力、洞察力も素晴らしい。
エピソード6
倉持に詰め寄られた拓海だったが、何も言わずに逃走した。
その際、倉持は拓海の車にGPS発信機を付けておく。
ーー
拓海がアジトへ戻ると、ハリソン・後藤・麗子が神妙な面持ちで座っている。
今朝、なりすまし役の谷口の息子が亡くなり、明日の石洋との面会に来られなくなってしまったのだ。
苛立った後藤と麗子が言い合いになり、後藤が「だったらお前がせぇ!」と怒鳴る。
麗子は「髪なんか剃れないわよ!」と嫌がるが、ハリソンが麗子の髪を掴んで脅し、麗子がなりすましの役をする事になった。
ーー
11日20日朝。
楓と川井が沖縄に到着する。
するとそこに、迎えの者に扮した竹下が現れ、トイレで楓を惨殺し、川井を「すぐに東京に戻れ」と脅した。
怯えた川井は、すぐさま東京行きの便に乗り込んだ。
ーー
竹下を付けていたハリソンは、彼を拉致し「なぜ仲間を裏切るんですか」と聞く。
すると竹下は「どうせ俺を殺すつもりだったんだろ?だったら計画を潰して先に殺してやろうと思ったんだよ!」と言って笑った。
ハリソンは「裏切り者のあなたには、最もフィジカルで、プリミティブで、フェティッシュなやり方で死んでもらいます」と言い、竹下の顔を踏み潰して殺し、建物を爆破した。
ーー
ハリソンから、川井が東京に戻って来ると聞いた拓海達。
予定より早く空港に到着した川井を、オロチを使って攫おうとしたが失敗。
しかもタクシーで追跡中、オロチの乗ったタクシーが事故に遭ってしまった。
書類や質問での本人確認は無事に済ませたが、寺の案内がまだ残っている。
とにかく急いで終わらせようと必死だったが、川井の乗ったタクシーは真っ直ぐ光庵寺に向かっていた。
拓海達を応援しているわけではないですが、ハラハラして来ました;
なんでしょうこの感覚?彼らは決してヒーローなどでは無いのですが…。
それにしても、竹下の殺し方はエグかったですね。思わず目を背けてしまいました。
ちなみに、ハリソンが言っていた「フィジカル」は身体的、「プリミティブ」は原始的、「フェティッシュ」〜フェチの語源だそうです。(気になって調べた)
エピソード7
寺を案内してもらった青柳は、川井になりすました麗子に、先日届いた封書を渡す。
差出人は川井で、中には「この土地の売買がされていると聞きましたが、私は売る気は一切ありません。貴社が交渉しているのは、本人ではなくなりすました他人です」と警告文が書かれた書類が入っていた。
3人はどぎまぎするが、麗子が咄嗟の機転で重要文化財の「五智如来」を青柳達に見せ、「仏に誓って嘘は申しておりません」と迫真の演技を見せる。
麗子の涙を見た青柳達は、その姿に言葉を失い、拓海達を信用してしまった。
その後彼らが寺を出て行くと、タッチの差で川井が到着。なんとかバレずに成功する。
そしてついに、石洋の応接室にて売買契約が成立した。
ーー
大仕事を終えた拓海は、楓の死、そしてハリソンから竹下の裏切りと死んだ事を聞かされた。
ぼうっとしながら家に帰ると、倉持が訪ねて来てドアの向こうで話し始める。
久保田の調査により、フィリピンの知り合いと佐伯が接触し、事件の詳細を聞き出せたのだ。
佐伯によると、辻本一家の地面師詐欺の裏にはハリソンがいて、取り分で揉めて殺されそうになったらしい。
また、ハリソンは仕事を終えると仲間やなりすましを殺し、それを動画に撮っている変態野郎なのだと明かしていた。
倉持は「辻本一家をめちゃくちゃにしたのはハリソンなんです!そして、彼はあなたを殺すのだと思います」と伝え、証拠の写真と自分の名刺を置いて行く。
拓海が恐る恐るドアを開けて写真を見ると、そこには自分を騙した西谷と、ハリソンが一緒に写っていた。
それを見た瞬間拓海は吐き、床に這いつくばって再度写真を見つめた。
ーー
1週間後。
川井が外に出ると騒がしく、そこで初めて駐車場が解体されると聞く。
警察に通報が行った頃、石洋には法務局から申請却下の通知が来ていた。
青柳が慌てて光庵寺に向かうと、そこには「川井菜摘です」と名乗る知らない尼がいる。
青柳は「違うと言ってくれ!」と取り乱し、そのままフラフラと道路に出て車に轢かれてしまった。
ーー
青柳の事故を知った拓海は、「今回ヤバい仕事をしたから」と脱出しようとしている長井に何かを頼み、その後入院中のオロチを見舞う。
「地面師になりたい」と言う彼に「オススメしないな…」と呟いた。
そして、いつものアジトへ向かいハリソンと対峙する。
ーー
拓海はハリソンから、後藤と麗子が今後地面師を続けて行くのを辞退しため、2人とも殺されるのだと伝えられる。
それを聞いた拓海は、倉持からもらった写真を見せ「俺の家族と同じようにか」と言って睨みつけた。
しかしハリソンは、拓海と出会った時は本当に知らず、その後騙した男の息子と知って、「運命を感じました」と言って笑う。
そして「でも、今まで多くの詐欺をして来て、様々な人を地面に叩きつける事に、エクスタシーを感じていたんじゃないですか?あなたは立派な地面師です」と言いながら拓海の頬を撫でた。
拓海は「俺は地面師じゃない!」と言って、長井に作らせた銃をハリソンに向ける。
するとそこへオロチが登場し、拓海の脇腹を刺した。
儲かる地面師になりたがっていたオロチは、ハリソンの命令を聞いていたのだ。
しかしハリソンは、すぐさまオロチを射殺。
次に拓海に「あなたは私の最高傑作でした」と銃を向けたが、弾は尽きていた。
2人は揉み合いになり、そこへ倉持が登場する。拓海が事前に、彼女に連絡を入れていたのだ。
するとハリソンが、隠し持っていた爆弾を投げ大きな爆発が起こった。
ーー
大手企業が騙され、100億を超えた今回の詐欺事件は、担当者である青柳の死(ハリソンの仕業で轢き逃げだった)もあり曖昧な供述が繰り返されていた。
倉持と拓海は助かったが、ハリソンは逃げ出し行方が分からなくなっている。
拓海は倉持に、なぜ地面師になったのかと聞かれ「現実の自分から逃げて、別の自分を演じていたかったのかもしれません」と答えた。
一方その頃ハリソンは、雪山で銃を構え、何かの獲物を狙っていた。
ハリソン生きてたかー!!本当に、後半バッタバッタと人が死んで行くドラマでした。
長井くんだけ生き延びたようですね。猫ちゃん達の行く末が心配だったので良かった。
7話という短さ、テンポの良いストーリー仕立て、そして豪華俳優陣の見事な演技に魅了されました!!
ハリソンという恐ろしい男に、虜になっている自分がいる事は否めません;
続編も期待してしまいます。トヨエツ最高だよほんと…。