2025年6月20日公開の映画『Mr.ノボカイン』は、痛みを感じない特殊体質を持つ銀行員ネイト(演:ジャック・クエイド)が、恋人・シェリー(演:アンバー・ミッドサンダー)を救う痛快アクションです。共演には、ネイトの親友ロスコ役のジェイコブ・バタロン、強盗サイモン役のレイ・ニコルソンら。監督はダン・バーク&ロバート・オルセンです。
Mr.ノボカイン
- 未体験
- 5
- 感情移入
- 5
- 再鑑賞
- 4
- 予測不可
- 5
- サウンド
- 4
「痛くない」というキャッチフレーズはあるけど、観てる方は痛いのでは!?とは思った作品です!
評価は年間100作品以上を鑑賞する執筆者こでぃもの実体験をもとにしています。
『Mr.ノボカイン』は人気?どんな人が観ている?
川崎の東宝シネマズの映画館に金曜日に観に行きました。男性中心で、席の埋まり具合は多くは無かったです。上映館数が少なめで、観る人を選ぶ作品ではあるので今後の口コミによっては人気作品になるかもしれません。なにせ、「痛くない」というテーマの映画は他にはないので…珍しい設定を楽しみたい人は観に来るのではと思いました!
以下より重要なネタバレを含みます。
『Mr.ノボカイン』をネタバレありで解説!
ネイトとシェリー
信用金庫の副支店長であるカイン・ネイトは無痛症のため生の実感に乏しい毎日を送っていました。そんな彼ですが、4ヶ月前にやってきた同僚のシェリーに好意を抱いており、思いがけないチャンスが訪れます。彼女とランチで初めて食べたチェリーパイから世界は一変。
その夜、ネイトは彼女の絵画展に意を決して出かけ、快く迎えたシェリーと会話が弾みますが…学生時代のいじめっ子が絡んできて当時のあだ名「ノボカイン(局所麻酔)」を知られてしまいます。
意外にもシェリーは好意的に捉え、その後ネイトは彼女を家に迎えます。密かな趣味であるタトゥーアートを教えつつ、一夜を共にしました。

「ノボカイン(局所麻酔)」と呼ばれたのは、どんなに殴られても全く反応しないネイトの姿から付けられたあだ名でしたね。局所麻酔にかけられたようだと揶揄した呼び名は、ネイトにとって良いものではなかったでしょう。
そんなネイトがシェリーに惹かれ、彼女の支えもあってチェリーパイを食べれたというシーンが印象的です。
銀行強盗
翌朝、ネイトはシェリーの書き置きに喜び、出勤しますが…サンタクロースの格好をした強盗がやってきて事態は一変します。金庫の解錠を求められ拒否した支店長は射殺され、次はネイトの番…しかし、彼は痛みを感じないため、苛立った強盗はシェリーを殴りつけます。
焦ったネイトは金庫の番号を教え、殴られた際に気絶。目を覚ますと強盗はシェリーを人質にして脱出したとわかります。
ネイトは強盗を追いますが、二手に分かれたもう一方にシェリーがいると判明。料理店の厨房で強盗のベンと争い、ネイトは彼を銃で撃ってベンのスマホとタトゥーの情報から掘り師のゼノに行き着きました。
ゼノから強盗の情報を得ようとしたネイトですが不審に思われ、襲われてしまいます。満身創痍で返り討ちにしたネイトはベンの素性を知り、銀行の調査員に素行調査を依頼。ベンの住所を割り出し、ネイトは向かいました。

大きな体格差のあるゼノは殴られようと、ものともせずネイトは楽々と持ち上げられる!そのまま壁へと叩きつけられてしまいますが、割れた鏡の破片を拳に叩きつけて鋭利な鈍器にして逆襲するのは名シーンとなりました。
ゼノに苦戦しながら勝った後、住所をメモする際にタトゥーガンで左手に書いていくのも見どころですね…!
結末
ベンの家は罠が多く仕掛けられており、宙吊りになってしまうネイト。唯一の友人のロスコに助けを求めますが、ベンの兄が帰宅…ネイトはロスコが来るまで拷問を受けました。
その後、ロスコに助けられたネイトはベンの兄を殺し、家の外に出ますが…警察が包囲していたためロスコは身代わりになりました。その間にネイトは強盗のアジトへ。そこでシェリーは強盗の一味だと知りますが…ネイトは気絶させられ、シェリーが兄から彼をかばいました。
そこへ警察が到着し、ネイトは救急車へ。シェリーの兄がその救急車を奪って逃げますが、ネイトは機器を使って車を止めました。シェリーの兄は強く、腕を折られたネイト…行動不能となる中、シェリーが助けに来ますが返り討ちに遭いました。ネイトは最後の力を振り絞ってシェリーの兄を倒し、気を失います。
目を覚ましたネイトは、ロスコから10日以上寝ていたと教えられました。重い罪を犯したネイトですが、周囲の口添えもあって刑が軽くなります。1年後、刑務所でシェリーと共に思い出のチェリーパイを食べますが…彼女が出所するのをネイトは待つのでした。

元軍人でもあるシェリーの兄は肉体と経験の両面でネイトを圧倒し、一方的に痛めつけられてしまいましたね。右腕を開放骨折させられたネイトですが、シェリーの危機に立ち上がり、剥き出しの骨を刃として突き刺すことで勝利…こうした演出は今作ならではだなと思いました。
『Mr.ノボカイン』に関連する作品ならこちらもオススメ!
『Mr.ノボカイン』に関連する以下の2作品もおすすめ!
デッドプール
元特殊部隊員ウェイド・ウィルソンは末期ガンを治すため違法改造実験に身を委ねるのが物語のは始まり。手術の結果、ウェイドはひどい見た目となり、驚異的な治癒能力を得たのです。恋人ヴァネッサへの思いと、研究者への復讐心を糧に「デッドプール」として活動を始めます。
X-MENのコロッサスとネガソニックの助太刀も得ながら戦いに挑みます。

銃撃から刀さばきまで、一瞬で技が切り替わっていくという凄まじいアクションが見どころ!スローモーションによる演出と派手に人を殺していく様がポイントです。
腕や脚を負傷しても即再生するデッドプールの姿は、痛覚無視で戦うネイトの姿に通じますね。ブラックユーモアと流血描写が絶妙に噛み合う作品と言えるでしょう。
ハッピー・デス・デイ
自己中心的な女子大生ツリーは誕生日の夜、ベビーマスクの殺人鬼に刺されて命を落とす…ところが目を覚ますと事件当日の朝に逆戻りするタイムループ作品です。同じ一日が繰り返されるタイムループに囚われ、殺人犯を突き止めようとするツリーの物語が描かれます。

ループを利用して犯人の候補を考えていくという執念が凄い!ネイトも挑み続けていたなと思い出させてくれるのが共通点です。
ツリーが毎回異なる死に方をしていくテンポの良いシーンは、不気味さとブラックコメディが共存していますよ。意外にも感動的な展開があったり、まさかの犯人がわかっていったり…他にはない物語のおもしろさがあっておすすめです。