2025年12月5日公開の映画『ズートピア2』は、新人バディとして活動を始めた警察官ジュディとニックによる街の謎に迫る物語が繰り広げられます。密輸捜査の失敗をきっかけに“バディセラピー”を受けることになったジュディとニック。そんな中、ズートピアから姿を消していた爬虫類の痕跡を追うことに…街の歴史の裏に隠された真実と、とある陰謀に迫っていく物語です。
ズートピア2
- 未体験
- 5
- 感情移入
- 5
- 再鑑賞
- 5
- 予測不可
- 5
- サウンド
- 5
ニックが本音を打ち明けるシーンが最高!ストーリーにもハラハラ!総合的に今年の1・2を争う映画だった!
評価は年間100作品以上を鑑賞する執筆者こでぃもの実体験をもとにしています。
『ズートピア2』は人気?どんな人が観ている?

金曜日の夜に観に行くと映画館には、女性や若い人も多かったですね。おそらく土日の日中は小さな子ども連れの家族も多かったのではと思います。前作を観て育った20〜30代のファンにも人気そうですよ。
派手なアクションの裏に、相棒としてのすれ違いや歴史の語り直しが静かに描かれる今作。観客の心にじわっと残るタイプだと話題になっているようです。人気の理由は、動物たちの可愛らしさの奥にあるリアルな関係性が丁寧に描かれているところだと思いました。
ジュディが前のめりに頑張りすぎる瞬間や、ニックが素直になれず遠回りしてしまう姿…心に残りこと間違いなしです!気持ちが先に走りがちな人や、「最近、誰かと素直に話せていないかも」と感じる際に特におすすめです。
以下より重要なネタバレを含みます。
『ズートピア2』をネタバレありで解説!
ジュディとニック
警察官のジュディ・ホップスとニック・ワイルドは、上からの正式な許可を待たずに密輸組織の捜査に向かいます。彼らはズートピア警察署の正式なコンビになってまだ間もない新人…手柄を立てようとジュディは意気込みますが、悪人に素性がバレてしまって町中で派手なカーチェイスを繰り広げてしまいます。
最終的には逮捕にこぎつけるものの、街を大騒ぎさせたことで新聞に報道され、警察仲間からは白い目で見られてしまいます。署長は、ジュディをかばいたい気持ちもありつつ、このままでは良くないと考えてジュディとニックにバディ向けセラピープログラムへ参加するよう促しました。
セラピストのもとでジュディはいろいろと指摘される中、ニックは相変わらず皮肉と軽口でかわそうとしてばかり…そうして新しい事件に踏み込んでいくことになります。

シリーズ1作目でズートピアの町を救ったニックとジュディ。しかし、一緒に事件は解決できるけど、いい相棒なのか?という問いかけを感じさせる序盤でしたね。
ジュディは「認めてもらいたい」という前のめりな姿勢に対し、ニックは本気になることが少なそうな雰囲気…どちらも大切にしたいことが何なのか、それを観察しながら見るのが楽しかったです。
日誌
密輸捜査で見つけた蛇の鱗(脱皮のかけら)が気になっていたジュディは意外な事実を知ります。この100年、街に爬虫類が一切姿を見せておらず、毒蛇が起こした過去の事件がキッカケのようだった…動画を見てその話を知りつつ、鱗と一緒に見つけたズートピア建国100周年を祝う「ズーテニアル・ガラ」のパンフレットを見て式典に潜入することを決めました。
ジュディはニックを半ば強引に連れていき、正装して裏口から式典に潜入。その際に蛇がリンックスリーの祖先が書いた日誌を盗もうとし、ジュディは追い掛けます。蛇は家族を故郷に戻すために必要だと説明し、ジュディは彼を助ける決意をしました。警察に追われることになったジュディとニックはミスター・ビッグと娘に助けられました。
一方、街の有力な権力者であるリンックスリー家は奪われた日誌を取り戻すため暗躍します。

前作に引き続き、ミスター・ビッグが助けてくれるという盛り上がりを見せてくれた映画の中盤!娘も父親並みに血気盛んな感じが印象に残ります。そして、オオヤマネコのリンックスリー家は殺し屋であることや、ツンドラタウンの拡張に躍起になっているとわかりましたが…その謎が解かれていくのが見ものですね。
ニブルス
陰謀論大好きなポッドキャスターのニブルズは、湿地帯のマーケットの爬虫類が集まる秘密の場所にジュディたちを案内します。そこで毒蛇は冤罪であり、爬虫類は目の敵にされたのではと知ったジュディ…しかし、警察が追って来たことで逃げることになり、蛇が日誌を奪って水路に飛び込むのを追うのでした。ニックは溺れる前にジュディと共に出口に向かい、そこから崖の上の施設に向かいます。
ジュディは蛇の隠れ家を見つけて情報を集めますが…警察が再びやって来てニックが捕まりました。ジュディは蛇とマントの男に助けられ、男の正体がリンックスリー家の息子パウバートであると知りました。彼は家族の悪さを正したいと考え、蛇を助けていたのです。
ゲイリーと名乗った蛇は、日誌の表紙を熱して故郷の場所を突き止めました。ジュディたちは「灯台」のある場所に真実が隠されていることを突き止め、まずはウェザーウォールのコントロール室に侵入することするジュディたち。一方、ニックは収容所でニブルズに助けられ、ナマケモノのフラッシュに車の運転を頼んでジュディの元に急ぎます。

水辺に住む水棲生物たちは個性たっぷりでしたね。ジャグリングをするオットセイがキレたり、大きな身体のトドに乗って移動したり、見どころ満載でした。吹替も良かったですが、字幕も気になる会話が多かったです。
ニブルズの個性的なキャラクターが加わる中、蛇のゲイリーの愛嬌のある雰囲気もステキ。一方、ジュディは命を懸けて真実を突き止めようとし、ニックは彼女を大切に思っているとわかるのが良かったです。
本音
ジュディたちは灯台の明かりを灯すことに成功。するとパウバートはジュディに毒を打ち、ゲイリーを雪の上に放置します。彼は家族に認められるため、証拠を消そうとしていた…ニックが狙われる中、ゲイリーはジュディの身体に触れて温まります。動けるようになったゲイリーはニックにパウバートが持っていた解毒剤を投げてくれと頼みました。ジュディの危機を知ったニックは命懸けで解毒剤を投げることに成功。ゲイリーはジュディにそれを打ち、彼女はニックを助けに行きました。
ニックは落下しそうになりながらも、間一髪のところでジュディに救われます。ニックは心の奥にしまっていた気持ちを打ち明け、ジュディも向き合い直すのでした。彼らはパウバートを追い、リンックスリー家と戦いながら灯台に到着。その地下には、ヘビたちが暮らしていた町の跡地があり、ゲイリーの祖母の家もありました。祖母の証書を入手し、警察に助けられたジュディたちはオオヤマネコの陰謀から動物たちを救うことに成功。
爬虫類たちがズートピアで暮らせるようになり、ゲイリーは家族との再会を果たします。ジュディとニックも見直され、彼女はニックから贈られた録音できるニンジン型のペンのおもちゃを大切にするのでした。

日誌には暑さも寒さも管理できる「ウェザーウォール」の仕組みが書かれており、オオヤマネコの先祖がその日誌を書いたとされていた…しかし、本当の作者はゲイリーの祖母であるヘビであり、証書を探せば誤解が解ける!そんな物語の展開に引き込まれましたね。
過去の“偉大な功績”とされている部分は、本来すべて彼女の手柄だったことを知った土岐は驚きました。当時のリンックスリー家当主が横取りし、家政婦のカメを毒殺…毒蛇に罪を負わせるとは狡猾でした。
演出として、ジュディとニックが本音をぶつけ合うシーンや、フラッシュの車がものすごく速いシーンなどが見どころだと思いました。3作目は鳥が登場するのか、今から楽しみです!
『ズートピア2』に関連する作品ならこちらもオススメ!
『ズートピア2』に関連する以下の2作品もおすすめ!
ズートピア
バイロン・ハワードとリッチ・ムーアが共同監督を務め、多種多様な動物が共存する巨大都市を舞台にしています。物語は、ウサギ初の警察官を目指すジュディ・ホップスが故郷からズートピアへ旅立つところから始まります。努力の末、念願のズートピア警察署に配属されたジュディ…駐車違反の取締りから始まり、不満を抱えながらも警察官としての役割を果たそうと奮闘するのでした。
そんな中、肉食・草食動物間に不穏な空気が漂わせる「行方不明事件」が続発。ジュディは偶然出会ったキツネの詐欺師ニック・ワイルドと協力し、行方不明事件の裏に隠された陰謀を追います。

都市が抱えてきた緊張と、動物たちが持つ互いへの恐れが…そんな隠されたテーマも楽しめるのが1作目!ジュディとニックの出会いと、偏見と向き合うのが見どころですね。
表に見える事件の捜査だけでなく、「偏見に気づく」「許されないと感じる」「それでも誰かを信じてみる」という主題が重なり、胸が痛んだり、ふっと心が軽くなったりする瞬間が続くことでしょう。
ズートピアでは場所ごとに動物たちの生活が描かれ、ジュディの捜査中にいろいろな場所を見て回れるのが良かったです。ユーモアのある展開も多く、動物好きにもおすすめです。
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映画『ズートピア』で流れる曲(主題歌)をご紹介!
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SING/シング
ガース・ジェニングス監督による『SING/シング』は、動物たちが暮らす世界を舞台にした音楽映画です。物語は、劇場支配人のコアラ、バスター・ムーンが経営難に陥った自分の劇場を救うため、大規模な歌唱コンテストを企画するところから始まります。音楽の力で劇場を再び輝かせたいと願うbバスターですが…さまざまな苦難が待ち受けるのでした。
オーディションには、家事と育児に追われる母ブタのロジータ、内気だけれど圧倒的な歌声を持つゾウのミーナ、夢を追うヤマアラシのアッシュ、ギャング一族のプレッシャーに苦しむゴリラのジョニーなど、多様な背景を背負った動物たちが集まります。それぞれが自分の声を取り戻すためにステージへ向かい、音楽を通して葛藤と向き合い、成長していく姿が描かれます。

劇場を守ろうとするバスターの奮闘と、参加者たちの小さな一歩が重なりながら、彼らは壊れかけた劇場に新しい光を灯していくのが見どころ!音楽ドラマとして、観たあとふっと背中を押された気持ちになる作品です。「自分を信じる」「誰かに見てもらいたい」「仲間と一緒に立つ」といったテーマが歌と重なり、見る者の感情を自然に揺らしていきますよ。
歌う姿の感情の芯を見せるための構図や演出にこだわった今作は、見た後に「自分も何か始めてみようかな」と思えることでしょう。挑戦することの怖さと喜びを繊細に描く点がは『ズートピア2』と響き合うからおすすめです。
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映画『SING/シング』で流れる全56曲をシーンで解説!
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