2024年8月23日に公開された、Netflix映画『トクンボ』
ナイジェリアのサスペンス・アクションムービー。
病を患う息子を救うため、タクシー運転手の父親が謎の仕事をこなして行く。
しかしそれは非常に危険な裏の仕事で、街中を巻き込む大事件となるのだった。
アクション映画が大好物のbeersyです!
ナイジェリアの映画は初めて観ましたが、手に汗握るストーリーとカメラワークに驚きました。
この記事では、Netflix映画『トクンボ』を鑑賞した筆者の感想やあらすじ、ネタバレ解説をご紹介します。
『トクンボ』の評価&感想
- 感動度
- 4
- 脳トレ度
- 4
- 再鑑賞度
- 4
- サプライズ度
- 4
- 話題性
- 2
ナイジェリア映画だからか?日本では話題になっておらず、新作のアクション映画という事で視聴してみました。
結果、どうなのかな?という予想を裏切る面白い作品でビックリ!!
主演のギデオン・オケケの汗まみれの演技が素晴らしく、カメラが彼の表情を軸に撮っているのですが、感情が手に取るように伝わって来ました。
また、銀行総裁役のフンロラ・アオフィエビ、トクンボの妻・リサ役のトシン・アディエミも、子どもを想う母として心に迫る姿を見せています。
さらには挿入曲もイイ!
ナイジェリアのヒップホップやレゲエが、アンダーグラウンドな街の雰囲気にピッタリでした。
ストーリーは分かりやすいですが、驚く展開もあって、再視聴したらもっと楽しめそうです♪
カーアクション、戦闘シーンもあるので見応えも十分。ハラハラドキドキしたい方にオススメです!
以下より重要なネタバレを含みます。
『トクンボ』の主要キャスト
※役名/俳優名(説明)
- トクンボ/ギデオン・オケケ(運転の腕前が認められ中古車の密輸をしていたが、足を洗ってタクシー運転手になった)
- リサ/トシン・アディエミ(息子を何よりも大事に思っているトクンボの妻)
- ガザ/チディ・モケメ(裏家業だけでなく、街全体を牛耳っているボス。冷酷で残忍な性格)
- イヤ・ムリカ/イヤ・ムリスク(ガザに怯えながらレストランを経営している。心優しい女性)
- フォラシャデ・バログン-スミス/フンロラ・アオフィエビ(中央銀行初の総裁。正義感に溢れているが、それが災いし…)
『トクンボ』のネタバレ
怪しい仕事
トクンボ・アデサンヤは、ナイジェリアで中古車の密輸をして稼いでいた。
しかし、子供が産まれる為この危険な仕事を辞め、真っ当に生きようと決意する。
いつも仕事をもらっていた、裏稼業を牛耳っているガザという男は、子供だろうが気に入らなければ腕を切り落とすなどする、恐ろしい男だった。
18ヶ月後。
トクンボは、タクシー運転手として仕事をしていた。
しかし生まれた息子は心臓の病気で、長らく入院している。
950万ナイラの費用がかかる手術を受けないと、命の危険があるため、方々にお金を借りに行くが失敗。
友人のチュクーデイは、やむを得ないからガザから金を借りろと言うが、飲食店を営むイヤ・ムリカは昔ガザに金を借りたため、借金を返してもなお言いなりになっており「どんなに辛くてもアイツは辞めな」と忠告した。
しかし、息子の病状が悪化したため、結局ガザの元へ行き事情を話したが、取り合ってもらえなかった。
トクンボが途方に暮れながら、いつものようにタクシー業務をしていると、いつの間にか後部座席に携帯電話が置かれている。
画面を見ると、指定された場所にあるピザの箱を、待っているライダーの元へ運び渡せという指示がメールで送られて来ていた。
不思議に思いながらも、そのメールの通りに運送を済ませると、多額の報酬が送り込まれており、トクンボは喜んで妻であるリサに報告しに行った。
ーー
中央銀行初の女性総裁となった、フォラシャデ・バログン-スミス。
WTO(世界貿易機関)15年のキャリアがある彼女は、愛娘のニケを育てながら仕事をしている。
ニケの父親であるスミス・バンコレとは仲違いしており、離婚していた。
フォラシャデは、仮想通貨取引所への規制を導入し、自国通貨の暴落を阻止するべく奮闘している。
私利私欲に走る他の幹部達の意見を無視し「会見で全てを決定する」と、強引に進めようとしていた。
ーー
トクンボは、携帯電話が指示する運送を続けていたが、実は荷物の中身がコカインだという事を知る。
驚いていると新しい依頼が入り、車の中に眠っている女の子を突っ込まれ、「3時間以内に国境へ届けろ」と言われた。
たまらず携帯電話に連絡をして、初めて依頼主と話し「警察へ行く」と言うと、依頼主は「それは辞めた方が良い。君の瀕死の息子を救うために報酬を3千万にしよう」と言って、トクンボが麻薬を持っている写真をスマホに送りつけた。
息子を見守るリサから「失うのが怖い…」と涙ながらに言われていたトクンボは、苦渋の決断をしその怪しい依頼を受ける事に。
誘拐された女の子の正体は、フォラシャデの娘・ニケだった。
親は子どものためならなんだってする…。自分が親になって初めてその気持ちが分かりました。
筆者もトクンボの立場だったら、悪事に手を染めていたかもしれません。
一体黒幕は誰なのか?
フォラシャデの反対勢力でしょうが、ここまでするとは…。
黒幕の正体
マスコミはこの誘拐事件を速報で報じ、厳しい検問が行われ道が封鎖されてしまう。
トクンボは、後部座席で眠る女の子が中央銀行総裁の娘だとは知らず、1時間ごとに鎮静剤を打ちながら、なんとか検問をかわして国境へと向かっていた。
しかし途中でニケが覚醒し、暴れたため単独事故を起こしてしまう。
慌ててチュクーデイに車を持って来てもらい、ニケを彼の車に乗せて去った。
その時にチュクーデイは、トクンボが女の子を運ぶのを見て、その子が誘拐されたニケだと知り警察に伝える。
トクンボは指名手配され、警察に追われる事となった。
ーー
ニケは物怖じしない態度で、トクンボにどうしてこんな事をするのかと聞いた。
トクンボはニケとジュースを飲みながら、息子の病気の事や、妻も人質に取られている事を打ち明ける。
それを聞いたニケは抵抗せず、「神様の助けが必要ね」と言ってトクンボの車に乗り込んだ。
一方、警察署で捜査協力をしているフォラシャデの元に、トクンボの依頼主…黒幕から「君を賞賛するが、邪魔はするな。今夜の会見を中止すれば娘は返す」という脅迫電話がかかって来る。
フォラシャデは真っ青になり、ちょうど唯一信頼している副総裁のレイモンドが、ニュースを観て心配して電話をかけて来たため、泣きついた。
しかし実は、そのレイモンドこそがニケの誘拐を指示した黒幕&トクンボの依頼主であり、フォラシャデを失脚させようとしているのだった。
ーー
レイモンドは、トクンボをさらに追い詰めるためリサと息子を誘拐した。
しかし途中で息子が引きを引き取ってしまい、さらに「この事がバレた」との連絡を受ける。
レイモンドは焦りながら、トクンボに携帯電話を捨てろと命じた。
拘束ベルトがちぎれて、動けるようになったリサからの電話で、息子の死を聞いたトクンボは運転しながら放心状態に。
ニケを乗せたまま、橋から海へ転落してしまった。
ーー
警察では、フォラシャデの秘書がレイモンドと繋がっている事が判明し、逮捕される。
芋づる式にレイモンドも捕まり、リサと息子は病院へ搬送された。
一方、海に落ちた車には、トクンボとニケの姿が無く捜索が続けられている。
2人は無事に岸にたどり着いており、トクンボはニケをイヤ・ムリカに託した。
ニケちゃんが肝っ玉座っててとてもいい!愛されて育っているんだなぁ。
そして、サスペンスの王道ですが、1番信頼している近しい者が犯人でしたね。
でもトクンボの息子ちゃんが亡くなってしまうとは思わなかった…。
乳児が亡くなってしまうシーンは、非常に辛い。
さらなる敵
逃げていたトクンボは、ガザに捕まり拘束される。
実はガザもレイモンドと繋がっており、計画してトクンボに危険な仕事をさせていたのだ。
ニケとイヤ・ムリカも捕まってしまい、殺されそうになる。
しかしトクンボは、「素手で勝負しろ!」とガザを煽り、拘束を解かせて対峙する事に。
素手で戦い始めたが、トクンボはボコボコにされてしまう。
それでも「息子を殺しやがって、お前は最低な男だ!」と言われ、怒り狂いガザの首を絞めた。
しかし、息子とリサの顔が頭をよぎり、殺せない。
立ち上がったガザは、ナタでトクンボを殺そうとしたが、イヤ・ムリカが後ろから銃を放ちガザを殺した。
警察が到着し、ニケは無事にフォラシャデの元へと戻った。
ーー
レイモンド達が捕まり、ガザが死んだ事で街に平和が戻る。
ニケのお気に入りとなったトクンボは、フォラシャデが専属の運転手兼ボディーガードとして雇った。
悲しみを乗り越え、リサは第二子を妊娠し、新たな人生を歩んで行く。
突然のアクションが始まって驚き!このテンポがナイジェリア映画の魅力なのか!?
最初から最後まで、息つく暇もなくぎゅうぎゅうに重要なストーリーが詰め込まれていましたが、チュクーデイがギャグ要員で良い緩和材となっていましたね♪
最後にはトクンボとリサが幸せになって、ほっとして頬が緩みました。
ニケちゃんの良い相棒となって欲しい。
キャスト陣の演技、どの方も本当にお見事でした!!
『トクンボ』が好きな人にオススメの映画
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トランスポーター
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