2025年9月26日にNetflixで公開された韓国映画『カマキリ』
「MK」が壊滅状態と知った凄腕の殺し屋、カマキリ。
恋心を抱いている幼馴染と共に、新しく暗殺請負業者を立ち上げるがー?
韓国のクライム・アクションムービー。

アクション映画が大好物のbeersyです!
評価の高い映画『キル・ボクスン』のスピンオフ。
『イカゲーム』で大活躍したイム・シワン、パク・ギュヨンが共演しているという事で視聴しました。
この記事では、Netflix映画『カマキリ』を鑑賞した筆者の感想やあらすじ、ネタバレ解説をご紹介いたします!
『カマキリ』の評価&感想
- 感動度
- 4
- 脳トレ度
- 3
- 再鑑賞度
- 4
- サプライズ度
- 4
- 話題性
- 5
『スマホを落としただけなのに』『イカゲーム』のイム・シワン
『サイコだけど大丈夫』『Sweet Home -俺と世界の絶望-』『イカゲーム』のパク・ギュヨン
どちらもよくお見かけする俳優さん達で、今回W主演に近い形で共演となりました。
『キル・ボクスン』は、親子愛、師弟愛、殺し屋が背負う切なさが堪能出来た一作。
本作は親子愛ではなく「恋愛、同志(親友)師弟の愛」といったテーマになっていました。
好きな相手だけれど、ライバルでもある…。
普通の男女ではいられない、幼馴染で殺し屋同士の葛藤が描かれています。
やっぱりパク・ギュヨンの、暗い憂いを帯びた瞳が良い!
『イカゲーム』のノウル役でもそうでしたが、彼女の演技力に魅せられました。
(『サイコだけど大丈夫』の時は明るくキュートな女性・ジュリ役なので全然違う!)
ただ『キル・ボクスン』ほどの衝撃は無かったかな…という印象。
カメオ出演してくれたのは嬉しいサプライズでしたが、やはり比べてしまうとストーリーの重みはボクスン姉さんなんだよなぁ。
『キル・ボクスン』は観なくても大丈夫ですが、登場キャラの背景にかなり関わって来るので、筆者は事前に視聴する事をオススメします!!
以下より重要なネタバレを含みます。
『カマキリ』のネタバレ
殺し屋業界の掟
殺し屋最大手の「MKエンターテインメント」は、素人による無秩序な殺人を止めるため、規則を作り業界内を牛耳っていた。
その規則とは、「未成年は殺さない事」「会社が許した者のみ狙う事」「会社の仕事は必ず請け負う事」という3つのものであり、MKの代表 チャ・ミンギュが作った掟だった。
死体の事は「作品」と呼び、世界中から殺しの依頼を受け、ビジネスとして成功させている。
しかし、ターゲットは高難易度&高報酬のAから、最下位のDまでランク付けされており、高額な依頼ほどMKに持って行かれるため、小さい会社やフリーランスの殺し屋などは食い扶持が少なく、こっそりと規則を破って殺しをしていた。
ーー
ある日、そんなフリーランスの殺し屋が排除される。
チャ・ミンギュが派遣したのは、通称「カマキリ」と呼ばれる、両手に鎌を持った凄腕の殺し屋・ハヌルだった。
ハヌルは若い青年で、ミンギュに「有名になったから契約を見直して欲しい」と言うが、聞こうとしてくれないため鎌を突きつける。
しかしミンギュはハヌルよりもさらに強い殺し屋のため、逆らう事は出来なかった。
するとミンギュは笑いながら「友達のためだろう。わかった。その友達の面接日を決めておこう。お前は休暇に行って来い」と言う。
実は、ハヌルのライバルでもある幼馴染の友達シン・ジェイが、ベス社長の小さい会社で殺し屋業をしているが、ハヌルは彼女を想っておりMKに入れたくてお願いをしていたのだ。
ミンギュが約束してくれた事で、ハヌルは大喜びで休暇に出たが、帰って来ると伝説の殺し屋 キル・ボクスンがミンギュと理事を殺しており、MKが崩壊寸前に陥っていると知った。
ーー
現在MKの代表はハヌルの師匠であるトッコで、彼に会いに行ったハヌルは、ジェイをMKに入れて立て直すのはどうかと話す。
トッコは「出て行ったやつを戻す事は出来ない。お前はあの子に時間を割くべきじゃない」と断る。
実は昔、テストでジェイがハヌルに勝利したのに、トッコはハヌルを選んだと言う過去があり、ジェイはトッコを毛嫌いしていた。
しかしその真相は、二人の格闘を見たミンギュが「真剣であればハヌルが勝ちだった。ジェイは練習の鬼だと聞くが、彼女はハヌルに追いつける事は絶対にないだろう」と判断し、ハヌルを先に二刀流としてデビューさせていたのだ。
トッコは二人の関係性を知っていたので心苦しかったが、あえて「お前はハヌルには絶対に追いつけない」と言ってジェイをMKから追い出し「しばらくハヌルとは会わない方が良い」と助言していた。
ハヌルはジェイの事を思い、殺し屋仲間のドンヨン、ブンパイ、スミン、そしてジェイと共に会社を立ち上げようとする。
トッコの家で、格闘ゲームクリエイター・資産家のベンジャミンという青年と出会い、ゲームのキャラクターモデルとして協力する代わりに投資してもらおうと考えたのだ。
ジェイは恩師であるベス社長に引き止められたが、別れを告げた。
しかしベンジャミンが、ジェイに興味を示し下世話な話をして来たため、ハヌルは怒って話をチャラに。
ドンヨンはハヌルに不満を持ち、ベンジャミンの方に付いて行ってしまったが、残ったメンバーで「カマキリカンパニー」を設立した。

トッコおじさん、手を取り合う二人を見て思わず「お前らも辛いよな」と呟く。
彼がハヌルとジェイを我が子のように思っている証拠でしょうね。
殺し屋らしからぬ、人情が垣間見えます。
強さの証明
最初は順調に依頼をこなしていたカマキリカンパニーだったが、ハヌルがA、Bランクの依頼を独り占めし、ジェイには気を使いつつも下の者達にはC、Dばかりの依頼を渡しており、次第に依頼が少なくなってメンバー達に亀裂が入る。
ジェイもハヌルに「みんなの前で気を遣われるのはもうウンザリ。あんたは人を見下して押し付けているだけ」と言い放った。
さらに、ベンジャミンがよこした殺し屋達を蹴散らした際には「そんなに実力があるのに、本当にカマキリより下で良いんですか?」とけしかけられ、彼女のイライラは最高潮に達していた。
二人の仲が険悪になった事を見透かしたトッコが、なぜ昔ジェイが選ばれなかったのか、ジェイに話した理由をハヌルに明かす。
そして「お前達は俺とミンギュに似ている。才能を持った、絶対に勝てないやつが近くにいるのはとても辛い事だ。それでも俺は、ミンギュを尊敬していたから離れられなかった」と、自身の気持ちを伝えた。
そこでハヌルは、わざとジェイを焚き付け決闘し、負けて「悪かった。今日からお前が代表だ」と言って離れる事になった。
ーー
ジェイはベンジャミンと提携する事になり、ブンパイも彼女に付いて行った。
一方ハヌルは残ったスミンと、MKからB以下の外注(規則違反をしたフリーランスの処理)をもらい受け細々と経営している。
トッコはしばらくハヌルに協力していたが、圧力をかけ依頼が行かないようにし、MKへ戻らせようとした。
ハヌルはトッコからベスの暗殺を依頼されたが、死体を偽装しベスを助ける。
同じ頃、ジェイはベンジャミンの策略で、MK(トッコ)と対峙する事になってしまった。
それを聞いたハヌルは、トッコに「自分がMKに戻るからジェイを説得させてくれ」と話をつけるが、ジェイはハヌルからの連絡を無視し続けており、自分がベンジャミンに利用された事などから涙を流す。
ーー
ベスの葬儀でジェイと再会したハヌルは説得を試みるが、ジェイはハヌルの話を聞こうとしない。
すると、突然逃げたはずのベスが姿を見せ、ハヌルが規則違反した事が公となった。
さすがのトッコも隠蔽する事は出来ず、ハヌルも処理しなければならなくなる。
ハヌルにとってトッコは、師匠であり最強の殺し屋。
勝ち目がないと悟ったハヌルは、ジェイと共に2対1で対戦しようと考えた。

三つ巴となってしまった3人。
恋愛と師弟愛、どちらも美しいからこそ、この状況は本当に辛い!
ミンギュとトッコのバックボーンも、もっと描いて欲しかったなー。
決別と未来
対決は、MKの本社で行われる事に。
トッコ優勢かに思えたが、ジェイも加わり応戦する。
二人はトッコに一撃を喰らわせるのも一苦労だったが、ボロボロになった末、ハヌルが大きな傷を負わせる事に成功した。
そこでハヌルは「引退してください。それで終わりにしましょう」と言って武器を捨てる。
それは、トッコがミンギュにされた事と同じ事だった。
するとジェイが後ろからトッコにトドメを指す。
トッコは驚きながらも、最期の力で襟元を正し絶命した。
涙を流して座り込むジェイに、ハヌルが「ここまでする必要があったか?」と聞くと、彼女は「あんたの同情は、相手を惨めにする。私にもわざと負けたでしょう。何も考えずにあんたの手を取っていたら、変わったのかな」と答える。
ハヌルは「いや、よくやった。望みが叶って良かったな。お疲れ様」と言い残し、その場を後にした。
ジェイはそれが二人の関係の終わりだと気付き、号泣した。
ーー
ーー
ベンジャミンが講演会をしている。
「今日の見方が明日の敵になる事がある。そのタイミングを見計らう事が成功の鍵」と熱く語っていた。
ジェイは彼に花束を渡して労うが、ブンパイに「いつやりますか?」と言われ「今。Aクラスに飢えている会社に依頼したから」と答える。
そしてベンジャミンが高級車に乗り込むと、運転手席にハヌルが。
ハヌルはベンジャミンを指差し「今度会ったら覚悟しろと言っただろ!」と言って「作品作り」をするのだった。

ハヌルとジェイは、互いを愛し合う事はもう出来ないのかしら。
切ないけれど、この決別が二人の心を守る手段だったのでしょうね。
ベンジャミンはギッタギタにして欲しい。笑
『キル・ボクスン』の方が心にドシっと来ましたが、本作はコメディ寄りでサクっと視聴出来ました!
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クロス・ミッション
最強の夫婦が悪の組織に立ち向かう!
ファン・ジョンミン、ヨム・ジョンアのキレッキレのアクションもさることながら、夫婦愛が堪能出来るほっこり系の作品でもあります。
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