2022年3月11日公開の映画『THE BATMAN-ザ・バットマン-』。
全世界74カ国でNo.1ヒットを叩き出した『THE BATMAN-ザ・バットマン-』は、DCコミックを元にしたダークヒーローを描く映画!知能犯リドラーが繰り返す殺人に対し、バットマンはどう立ち向かうのか…気になる展開が続くことでしょう。
この記事では、映画『THE BATMAN-ザ・バットマン-』で流れた音楽4曲をご紹介します。※ネタバレあり
『THE BATMAN-ザ・バットマン-』を観る方法
『THE BATMAN-ザ・バットマン-』で流れた曲とは?
予告動画で流れている曲
予告動画で流れた曲は、Nirvanaの『Something In The Way』のアレンジです。
Nirvana-Something In The Way
ゆったりとしたアコースティックギターを弾き語る歌は曲に引き込むような魅力を感じさせることでしょう。静かにポツポツと歌いつつ、サビではボリュームを上げながら「Something In The Way」と繰り返すのが特徴で、映画ではピアノのアレンジで聞くことができます。
「ニルヴァーナ」は1987年に結成されたアメリカのロックバンドであり『Love buzz』がデビュー曲。今でもロックに影響を与えています。
予告だけでなく、映画の序盤でバットマンがゴッサムの街をバットケイブで走る際と、最後にバットマンがリドラーが起こした洪水から市民を助けた際に『Something In The Way』が流れます。
最初は犯罪が横行し続けるゴッサムのダークな雰囲気をよく表しており、逆に最後はゴッサムをこれから良くするぞという雰囲気を感じさせました。1つの曲で暗さと光明を表す使い方がとても良かったですね。
ウェインは両親を亡くしており、犯罪が横行するゴッサムの街でバットマンとして犯罪者を成敗していたのですが…それでも犯罪は減らず、孤児などの問題も多いという厳しい現状がありました。そんな中、リドラーまで現れて「どうなるのだろう」と思いつつ、映画に引き込まれていきます。
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ペンギンのナイトクラブに入るシーン
Baauer-Hot44
ペンギンのナイトクラブに入るシーン流れた曲は、Baauerの『Hot44』です。
一定のリズムの音が刻まれていき、徐々に他の音や声が入ることで盛り上がっていく曲です。重低音のリズムが刻まれていくと、まさにクラブでDJが流すようなノリの良い音だと思えることでしょう。
ポルトガル人のバウアーは音楽プロデューサーであり、観客を盛り上げるダンスミュージックやポップ、ヒップホップなどの曲を多く制作しています。
ペンギンが経営するナイトクラブ「アイスバーグ・ラウンジ」で『Hot44』が流れており、たくさんのライトと踊り続ける観客と共に賑やかな雰囲気が伝わってきますね。
ノリノリな音楽と客が印象的な店ですが、セリーナが意を決して父であるファルコーネに会いに行くシーンでは、クールで重々しさを感じる音に聞こえるのも印象的。そして、バットマンがクラブを通して様々な真実に行き着く展開も見逃せません。
見張りを叩きのめしてペンギンに会おうとしたり、ウェインとして訪れた際にはファルコーネが快く会ってくれたり…ウェインの持つ2つの顔の違いが伝わってきましたね。そうしてセリーナと共に復讐に対する決着をつけていくラストまで目が離せませんでした。
リドラーが収容所で歌うシーン
Schubert-Ave Maria
リドラーが収容所で歌うシーン流れた曲は、Schubertの『Ave Maria』です。
フランツ・シューベルトによる『エレンの歌第3番』は『アヴェマリア』として有名な曲。丁寧に高音を伸ばす歌声と途切れることなく静かに続いていくピアノの伴奏が特徴です。
「祝福あれ、マリア」と翻訳されるように、教会で聞くことも多いでしょう。
映画の冒頭でリドラーが市長を監視しているシーンと、ウェインの父親が教会で演説しているシーンで歌が使われ、3回目と合わせて死を予期する音楽のように使われたのが印象的です。
特に『Ave Maria』を3回目を聞くのは、まさかリドラーが歌うとは思いませんでしたね。リドラーが逮捕され、バットマンが面会に呼ばれるシーンで聞くことになりましたが、なぜ一連の事件を起こしたのかが明かされました。
バットマンの活躍を見たリドラーは丁寧に作戦を練り上げ、捕まることも予想済みであり、これまでの謎かけの種明かしのような展開に驚かされます。バットマンはリドラーが最後に何を企んでいるのかを突き止める様子まで目が離せない展開が続きました。
エンドロール
Michae Giacchino-Escaped Crusader(The Batman Official Soundtrack)
エンドロール流れた曲は、Michae Giacchinoの『Escaped Crusader(The Batman Official Soundtrack)』です。
何層にも重ねた低音の弦楽器は重々しい雰囲気を表し、他の楽器も加わっていく曲は怪しさも感じ取れるでしょう。そうして低音の弦楽器や管楽器を組み合わせて、徐々に曲を膨らませるようにして最後に大きく盛り上げを見せるのが特徴。
アメリカの作曲家であるマイケル・ジアッチーノは多くのサントラを制作し、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』も手がけました。
ゴッサムの再建のための第一歩が始まったばかり、今後も苦難が続くだろうという展開を思わす曲が印象的でしたね。バットマンやセリーナが、犯罪者や仇となる相手でも殺さずに終えられたことや、リドラーが収容所から脱獄して再びバットマンの前に立ちはだかるのではないかなど、エンドロールを聞きながら色々と思い返してしまいます。
特にリドラーは作戦が思うような最後を迎えられず、収容所でニュースを見つつ嘆くラストでは、隣の囚人に声をかけられて高らかに笑うのが印象的…果たして隣の囚人は誰だったのかが気になりつつ、今作の続編があるのなら待ち遠しく思います。
筆者の感想
サントラは重々しいピアノや低音の打楽器・弦楽器による曲が多く、荒廃したゴッサムの街、苦悩続きのバットマンの心境が伝わってくるのが良いですね。シリアルキラーのリドラーが凄惨な殺しを続け、ゴッサムがどんどん混沌としていく様子が感じられます。
そうした中でもバットマンは立ち向かい、過去に向き合っていくという展開が熱い!寡黙な彼を応援したくなりつつ、セリーナや執事のアルフレッドに励まされる気がしました。
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