2024年4月14日からTBS系で放送中のテレビドラマ『アンチヒーロー』
キャッチコピーは「殺人犯へ、あなたを無罪にして差し上げます」。
どんな証拠が揃っていても、それらを潰し無罪を勝ち取ってしまう弁護士・明墨が贈る、逆転パラドックスエンターテインメント。
彼のしている事は正義なのか、悪なのか。
主人公/明墨 正樹(あきずみ まさき)役:長谷川 博己(『麒麟が来る』『シン・ゴジラ』)
- 主題歌:milet「hanataba」
小学生の頃から火サスが好きだったbeersyです!
弁護士や検事のドラマはよくありますが、今回はちょっと違う。
前情報がほとんどなかったドラマですが、1話で一気に引き込まれました♪
この記事では、ドラマ『アンチヒーロー』を鑑賞した筆者が、1話ごとに感想とネタバレ解説をご紹介します。(途中まではネタバレ無しなのでご安心を♪)
『アンチヒーロー』の評価&感想
- 感動度
- 3
- 脳トレ度
- 5
- 再鑑賞度
- 4
- サプライズ度
- 4
- 話題性
- 5
※現在進行しているドラマなので、評価は変わっていきますよ〜
大ヒットを記録したドラマ「VIVANT」と同じく、最小限の情報しか出さない手法で放送が開始された、連続ドラマ。
弁護士のドラマといえば、ヒーローのような立ち位置なのがセオリーですが、本作の主人公・明墨(あきずみ)は一味違う!!
タイトル通り、謎の〝アンチヒーロー〟で、観ている者をゾワゾワさせながら虜にして行きます。
サイコパスのような恐ろしさも感じつつ、優しそうな面もあり、もう騙されっぱなしになりますよ!
スカっとするような、モヤっとするような…。
独特なストーリーですが、これは大ヒットの予感!!
ドラマを観ながら、また加筆して行きますね♪
以下より重要なネタバレを含みます。
『アンチヒーロー』の主要キャスト
(役名/演者/役の内容)
<明墨法律事務所>
明墨 正樹(あきずみ まさき)/長谷川 博己(弁護士)
赤峰 柊斗(あかみね しゅうと)/北村 匠海(新米弁護士)
紫ノ宮 飛鳥(しのみや あすか)/堀田 真由(弁護士)
白木 凛(しらき りん)/大島 優子(パラリーガル)
青山 憲治(あおやま)/林 泰文(パラリーガル)
<東京地検>
伊達原 泰輔(だてはら たいすけ)/野村 萬斎(検事正)
緑川 歩佳(みどりかわ あゆか)/木村 佳乃(検察官)
姫野道哉(ひめの みちや)/馬場 徹(検事)
<ゲスト>
1〜2話 緋山 啓太(ひやま けいた)/岩田 剛典(被疑者)
『アンチヒーロー』のネタバレ解説
エピソード1 -接点-
弁護士の明墨は、拘置所である被告人に語りかける。
「殺人犯として生きると言うことは、どういうことだと思いますか?」
「法律で罪を償ったとしても、世間は許してはくれない。自分の居場所なんてなくて、幸せになれるわけがないんです」
「殺人犯になった時点で、あなたの人生は終わります。仕方ないですよ。だって人を殺したんですから…」
「でも、私があなたを無罪にしてさしあげます」
ーー
<検察側からの事件概要>
被害者:羽木精工株式会社 社長・羽木朝雄(山本浩司)
被告人:羽木精工株式会社 従業員・緋山啓太(岩田剛典)
目撃者・第一発見者:羽木精工株式会社 従業員・尾形仁史(一ノ瀬ワタル)
令和6年1月30日21時45分頃。会社の工場に隣接している自宅で、羽木社長が殺された。
尾形は、忘れたメガネを取りに戻ると、残業をさせられていた緋山が、羽木に叱責されているのを目撃した。
怒った緋山が「殺す」と言っていたが、面倒なので隠れながらメガネを取る。
すると、自宅のほうで悲鳴が聞こえ、駆け付けると羽木が玄関で血だらけになって倒れていた。
日頃パワハラを受けていた緋山は、羽木が自宅に戻った瞬間にハンマーで撲殺したと思われる。
緋山は、出勤時に来ていたジャンパーを、工場を出る時には脱いでおり、また凶器のハンマーも見つかっていない。
ジャンパーには、返り血が付いているものと思われる。
ーー
新米弁護士の赤峰は、明墨弁護士事務所に入社し、初めて殺人事件を担当する事になって緊張していた。
今回の事件の証拠は、緋山が映っている防犯カメラの映像、被害者・羽木の自宅内にあった緋山の指紋、羽木の爪の間に残された、緋山のDNA鑑定書、目撃者の尾形の証言。
明墨に「緋山さんをどう弁護する?」と聞かれた赤峰が「4つも証拠が揃っているので、情状酌量で減刑を取りに行く方向ですか」と言うと、明墨は「緋山さんは無罪を主張している。証拠を揃えるのが検察の仕事。我々弁護士は、その証拠をひとつずつ握り潰して行けばいい」と言って不気味に微笑んだ。
ーー
明墨は検察を装って尾形に近付き、彼が今まで職を転々としていた事を知る。
また、羽木の自宅に行って、5歳の息子・湊(北尾いくと)と仲良くなり何かを調べていた。
ーー
第三回目の公判当日。
弁護士側は、証人として羽木の息子・湊を証言台に立たせた。
湊は、「家の中の高い場所に行ってしまったボールを、緋山に取ってもらった」とハッキリ証言する。
そして明墨は、検察が提出した羽木宅の緋山の指紋は、その際に付着したものであると言い切った。
次に明墨は、尾形の証言に不確実性があると証明するため、雑音が入った音声データを作り、尾形に聞こえるかどうかのテストをしてみせる。
そして、尾形が「APD(聴覚情報処理障害)」である事を証明した。
耳が不自由な彼はあの日、補聴器を取りに戻ったのだが、障害がバレる事を恐れ、検察と協力して嘘の証言をしたのではないか…と暴いた。
尾形は震え出し、「だから嫌だったんだ!!」と暴れ、公判は中断する。
明墨は、「人の病気をバラしやがって!」と憤慨する尾形に、「私は無実を勝ち取るためならなんでもしますよ」と冷たく言い放つ。
しかし、「今まであなたをクビにした職場は、不当解雇として訴えられる。きっと総額一千万は行くでしょう。いつでも無償で引き受けますよ」と、救いの手も差し伸べた。
ーー
紫ノ宮は、湊を母親に引き渡し自宅へ送る。
被害者の遺族が、被疑者に有利な証言をするという異例の裁判だったが、実は、湊の母親は明墨にほぼ脅されるような形で、了承していたのだ。
また紫ノ宮は、湊の証言にあった「ボールを取ってくれた男性=緋山」が、なんと別の従業員だった事を知る。
彼らは同じ作業着を着て、同じ帽子を被っているのだから無理もない。
明墨が、子どもの記憶が曖昧な点を利用し、事実をでっち上げたのだった。
ーー
再開された公判で、検察が新たな証拠である「凶器のハンマー」を提出した。
そこで明墨は、緋山に「よく思い出してください。事件が起きる前、あのハンマーをどこかで失くしませんでしたか…?」と囁いた。
またしても明墨は、事実を捻じ曲げようとしているのか。
まさにアンチヒーロー!やり方が違法すれすれ(違法なものもある?)で、手段を選ばない弁護士なのですね。
でも言うて結局はヒーローなんでしょ?と思いましたが、最後!緋山は本当に犯人なのか!?
明墨さんに騙されそうで、ワクワクする初回でした。
エピソード2 -拒絶-
検察が提出したハンマーは、緋山の名前が入ったものであり、緋山のDNAが出たという。
しかし明墨達は、このタイミングでの証拠提出に疑問を持ち、担当検事・姫野の事を調べ、ある仮説を立てた。
彼は毎年検事正から表彰されているほどの、将来を期待されている若き検事であり、状況証拠しかなく注目度の高いこの事件を、どうしても有罪にしたかった。
そのため、彼がいつも鑑定を依頼する「都立医科大学・中島忠雄教授」に、鑑定結果の改ざんを依頼したのではないか…。
ーー
紫ノ宮、赤峰、白木が学生に扮し、中島教授が遺伝子検査をいつ行ったのかを知るため、都立医科大学に潜入。
羽木の爪の間から緋山のDNAが出なかったため、検察が事前に採取していた緋山のDNAをサンプルに混ぜて、中島教授に極秘で再鑑定させたのでは無いかと推測する。
そこまでしないと、鑑定書の改ざんは困難なのだ。
そこで、中島教授の助手を務める水卜助教授を見付け、明墨が揺さぶりをかける。
慌てた水卜助教授は、証拠となるデータを持ち出す。しかし、水卜を見張って、待ち伏せていた赤峰が無理やり彼の鞄を漁ったが、何も出て来なかった。
自分の失敗で証拠が無くなったと落ち込み、自信を持てなくなった赤峰は、拘置所にいる緋山に「本当に殺していませんよね?」と確認する。
緋山は「はい」と答え、そこに現れた明墨は「裁判の勝ち方を見せてあげよう」と言ってニヤリと笑った。
ーー
第三回目の公判。
紫ノ宮が、検査室への入室人数と、回収された白衣の数の相違を指摘したが、中島は罪を認めない。
そこで明墨は、水卜が中島の不正を告発している動画を法廷内で流した。告発文書と、本人の署名や筆跡鑑定署も揃えてある。
そして、中島が検察側から金銭をもらい、このようなことを繰り返していたのでは無いか、と指摘した。
騒つく法廷内で、さらに明墨が話し始める。
「日本の刑事事件の裁判の有罪率は、99.9%。検察官は、起訴をしたなら絶対に有罪にしなければならないという、重圧を背負っています」
「それが彼(姫野)を追い込んで、このような不正が行われてしまったのでしょう」
「しかし、我々司法に携わる人間は、人の一生を左右する立場にある。罪なき人の人生を奪ってしまう事だけは、絶対あってはならない」
「この法廷が、人が人を裁くために公正な審判を行う場となることを…心より願います」
明墨が熱く語ると、法廷内は静まり返った。
ーー
閉廷後、赤峰は明墨に「水卜さんをどう味方につけたんですか?」と聞く。
明墨は、中島の論文の「筆癖」から、水卜が中島の論文を書いている事に気付き、水卜にコンタクトをとった。
そして、「あなたは優秀なために利用されている。中島を告発するつもりだが、そうするとあなたの事も地の果てまで追う事になる」と、ほぼ脅しのような形で協力させていたのだ。
その後、緋山に無事「無罪判決」が下される。明墨は上を向き、穏やかな表情をした。
裁判所を出た時、赤峰は、明墨が「あとは自分で頼みます」と言いながら、緋山に車のキーを手渡すのを見てしまう。
ーー
その夜、気になった赤峰は緋山を尾行する。彼が車で行き着いたのは、廃棄物処理場だった。
そこで緋山は、検察が欲しがっていた「返り血が付着した作業着」を処分していた。
赤峰は愕然として立ち尽くすが、緋山は何も言わずに横を通り、どこかへ去って行く…。
ショックを受けた赤峰は、事務所に戻り「先生の正義がどこにあるのかわかりません」と明墨を非難する。
しかし明墨は赤峰を見据え、「正義とは何なのだろうね。君が君の正義を貫くように、私は私の道を突き進む」と言った。
ーー
明墨は墓地に来て、ひとつのお墓に花を添える。
そのお墓には、「モモセ レイコ 2018年没」という英文字が刻まれていた。
緋山やっぱり殺してたんじゃん!!演じた岩田さん、ほぼ無言の演技でしたが素晴らしかったです。
でも酷いパワハラを受けたようですし、被害者にも何か問題があったのでは…と思わされちゃいますね。(人殺しはもっての外ですが)
無罪となった日のテレビで、ひるおびが映っているのがリアルでした!キャストもそのまま。笑
しかし、緋山が無罪となって、警察はまた真犯人を割り出さなくてはいけません。この事件は迷宮入りとなるのでしょうか…。
また、明墨さんにも何か暗い過去がありそう。
紗耶(近藤華)と呼ばれている少女や、ちょくちょく出て来る、刑事施設にいる男性(緒形直人)との関係も気になります。(積み上げられた、明墨からの手紙は一体?)
そして、最後の墓地の「モモセ レイコ」さんという方は、恋人だったのかしら?
それとも、明墨法律事務所のメンバーの名前には必ず「色」が入っているので、多分「桃」という字が入っているという事は、かつての同僚だったのか…
色々と疑問だらけですね!
エピソード3 -過去-
<検察側からの事件概要>
被害者:工藤弘和(宮尾俊太郎)
被告人:富田正一郎(田島亮)
現場:品川区・クラブサウザンドの路地
令和6年3月8日。23時45分にクラブサウザンドを退店した工藤が、突然背後から暴行を受けた。
犯人は黒いパーカーのフードを被った富田正一郎だった。
<Aさんの目撃情報>
- クラブ内で、工藤と富田が激しい口論をしていた。
- 3分後にAさんが店を出ると、フードを取って通り過ぎる富田を見かける。
- 2人に何かあったのではと思い裏に行くと、倒れている工藤を見付け、23時48分に救急に通報をした。
<弁護側・明墨の意見>
- 富田は、友人である木田智也に迎えに来てもらっており、電話を受けて23時45分に店を出ている。
- 大通りを出たところに停車していた、木田の車に乗って帰宅した。
ーー
第二回公判。
明墨は、工藤に「度々、あのクラブで同じようなトラブルを起こしていましたね。事件当日は深夜で暗かったが、顔をハッキリ見ましたか?」と質問する。
工藤は「他のトラブルについては覚えていないが、流石に今回は暴行されたからしっかりと覚えているし、ライトが付いていたので顔がよく見えた」と答える。
しかしそこで明墨が、事件当日の再現VTRを流す。
映像は真っ暗で犯人の顔は見えず、また黒く見えていたパーカーは赤だった。
クラブの店長が、「事件当日はライトの人感センサーが壊れており点灯せず、後日交換した」と証言したらしい。
明墨は、「人間の目は錯覚し、記憶は偏見と思い込みで変換される。そして無実の人間が犯人となってしまう」と話した。
富田は赤峰を見てニヤリと笑う。
ーー
納得が行かない赤峰。実は彼は、以前にも富田の暴行事件を担当していた。
その時の事件では、正一郎の友人・松永が暴行の罪を着せられ、懲役2年と5年の執行猶予が言い渡されている。
正一郎の父親は政治家「富田誠司(山崎銀之丞)」であり、正一郎が何かをすると、金をばら撒いて事実を捻じ曲げていたのだ。
赤峰は、しばしば松永が働くコンビニに顔を出すが、無視され続けている。
その事を明墨達に打ち明けるが、明墨は「根拠がない。松永さんが有罪になったのは、弁護人だった君の責任だ。いくら後悔したところで、松永が犯罪者となった事実は消えない」と言った。
ーー
赤峰が事件を調べて行くと、パイプ業者のドライブレコーダーに、木田の車が映っている事に気付いた。
しかしその会社の社長は、映像データはすでに明墨に渡したと言う。
赤峰は明墨に、データを隠蔽したのではないかと問い詰め見せてもらうが、富田の証言通り、23時45分、木田の車に乗り込む富田の姿が映っていた。
明墨は、目撃者のAさん=山野辺が被害者の事をよく思っておらず、自身が暴行して富田に罪を着せ、第一発見者を装ったのではないか?と仮定していた。
そうなると、2人が出て行った直後に店を出る山野辺が映っているはずだが、検察側は自分達に不都合な証拠は無視しているのかもしれない。
明墨は赤峰に「君は過去にとらわれているようだが、他の可能性を一瞬でも考えたか?勝手な思い込みや中途半端な正義感が、冤罪を生むんだよ!」と声を荒げ叱責した。
ーー
第三回公判。
検察官の緑川が、新たに入手したパイプ業者のドライブレコーダー映像を公開した。
そこには、赤峰が見た映像とは違い、23時48分に車に乗り込む富田の姿が映っている。
さらに、パイプ業者の社長に富田誠司の秘書が金を渡し、口裏を合わせようとしている監視カメラの映像を見せた。
弁護人の意見を聞かれた明墨は、「まさか、親子で罪を隠蔽しようとしていたなんて。場合によっては弁護人の辞任も検討します」と答える。
実は明墨は事前に富田誠司にコンタクトをとり、「パイプ業者のドライブレコーダーに、息子さんが映っていたんですよ。検察がそれを見つけるのも時間の問題かもしれません」とだけ伝えていた。
慌てた富田誠司は秘書に指示して、隠蔽をしようとしたのだ。もちろん、明墨が隠蔽を唆した証拠は無い。
富田親子は、揃って罰を受ける事となる。
ーー
赤峰が、事務所のメンバーに「なんで先生は僕達に嘘の映像を見せたんですか?」と聞く。
すると、青山が「実は松永が罪を着せられた事件の裁判の傍聴席に、僕達もいたんですよ」と言う。
白木が「じゃあ、今回の事件を引き受けたのはその敵討ちのため?」と言うと、青山は「どうですかねぇ。ただ〝個人的な思いで真実を見誤るな〟と伝えたかったんじゃないですか?」と答えた。
赤峰は、明墨の元へ行って今回の事を謝罪し、松永の事件を再審に持ち込むと宣言した。
実は赤峰は、明墨が正一郎の事件を担当すると聞いてこの事務所にやって来たらしい。
「先生のやり方を学び、松永さんを助けたい。納得出来ない事もあるけれど、ここで見極めて行こうと思います。先生が、何のために犯罪者を無罪にするのかを」と言う赤峰に対し、明墨は
「言ったはずだ。自分の思う道を行けと」と答え、その場を去った。
ーー
赤峰が「先生の強さを知りたい」と言いながら、事務所の資料を見る。
すると白木が「ここが出来たのは5年前だから、そんなに資料はないよ。先生、弁護士になる前は検事だったから」と答えた。
その頃明墨は、刑務所の中にいる男性(緒形直人)に会いに来ていた。
「シミズさん。ようやくお会い出来ました」と言いながら、その男性を見つめる。
今回、犯罪者を無罪にはしませんでした。こういうパターンもあるのね…!
検察側を使っての制裁。弁護側にはかなりリスクがありますが、その結果、犯罪者(富田親子)は裁かれる事に。
前回と違って、スッキリするラストでした。
また、明墨の過去が明らかになりましたね!
もしかしたらシミズという男性は冤罪で捕まっており、明墨は弁護士に転職して救おうとしているのでしょうか?
表情も優しかったですし、これから本当の明墨が見えてくるのかもしれません!
エピソード4 -冤罪-
東京拘置所に行った明墨が接見したのは、志水裕策という男性だった。
彼は「毎月手紙をくれましたが、もうやめてください。静かに死にたいんです」とだけ言って、早々に面会を打ち切る。
ーー
赤峰は、明墨が会っていた志水の事を調べていた。
すると、彼が2012年、千葉で起きた「糸井一家殺人事件」の犯人で、死刑囚である事が判明する。
糸井と志水は共謀し会社の金を横領していたが、トラブルになり志水が糸井を殺害。
志水は第一審の死刑判決に控訴せず、死刑囚となったらしい。
ーー
明墨弁護士事務所では、新たな事件を追う事になった。
「千葉県千葉市・連続不同意性交事件」
①被害者:1月17日/守屋瀬奈、1月29日/遠山香澄
被害者の2人は、帰宅した際にナイフで脅され、家の中に押し込まれて被害を受けた。
犯人は目出し帽を被っており、また時間が経ってから通報したため、犯人のDNA等の手掛かりは無い。
②2月21日/仙道絵里(早見あかり)
同じくナイフで脅されたが、激しく抵抗し目出し帽が取れ、犯人の顔を目撃した。
被告人:来栖礼二(渡邊圭祐)・前科(不同意わいせつ罪)有り
①に関しては自白したものの、②に関しては無罪を主張している。
それは、弁護士・宇野(和田聰宏)の入れ知恵であったが、明墨が宇野の不倫をネタにゆすりをかけ、弁護士の座を奪った。
ーー
赤峰は、「糸井一家殺人事件」と今回の「連続不同意性交事件」が、同じ千葉県千葉市で起きている事に気付く。
そして、明墨は一連性のある事件を取り扱っているのではないかと推測した。
緋山の時は検察の、富田の時は政治家の闇を暴いている。
果たして、弁護士の座を奪い取ってまで担当する事になった今回は…?
ーー
明墨達が調査を続けると、絵里が来栖のストーカーをしていた事が判明した。
また、絵里の家に千葉県警の刑事部長・倉田功(藤木直人)が訪れた証拠も掴む。
明墨は、①の事件に手こずりバッシングを受けた千葉県警が、情状酌量を得意とする宇野と結託し、犯人をでっち上げているのではないかと推測。
そして「さぁ、次はどちらを先に崩そうか」と言いながら紫ノ宮を見ると、彼女は動揺して目を伏せた。
実は、倉田は紫ノ宮の父だった。
ーー
紫ノ宮は、父を問い詰めているところを見られてしまった赤峰に、本当の事を話し始めた。
捜査一課にいた倉田は、12年前の「糸井一家殺人事件」をきっかけに様子が変わってしまい、紫ノ宮の母と離婚してしまう。
それでも、父の事は誇りに思っていた。
しかし、成人式の日に紫ノ宮は、自宅の前で父と明墨が言い合っているところを目撃してしまう。
その際明墨は「倉田さん!あなたはアレを不正に隠蔽したんじゃないですか?」と叫んでいた。
後に紫ノ宮が司法試験に合格すると、明墨弁護士事務所から雇用の誘いの連絡が来る。
紫ノ宮は、「明墨の元にいれば父の事が分かるのではないか」と思いながら、仕事をしていたらしい。
しかし、実は明墨が、倉田の弱みとなる自分を利用し、志水の冤罪を証明しようとしているのではないか…と思い始める。
今回の事件で倉田を落とし、そして「糸井一家殺人事件」の闇を暴こうとしている…?
全てを聞いた赤峰は、顔をしかめる。
すると突然、紫ノ宮に倉田からの着信が入った。
ーー
明墨は、検事正の伊達原(野村萬斎)に呼ばれ会いに行く。
2人は互いに牽制し合い、睨み合った。
いきなり核心を突いて来た第4話でした!
まだまだ前半でこんな感じだと、後半はどうなって行くのでしょうか。今までのストーリーが次々と繋がって行きそうです!
そして、紫ノ宮ちゃんの調査により「モモセ」さんの写真も見つかりました。
予想通り、保護犬のお世話をしている少女・紗耶のお母さんでしたね。
また、検事正の伊達原(野村萬斎さん)の不気味な笑みが怖い!!
明墨はものすごく大きな闇に立ち向かっているようです。