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ドラマ『アンチヒーロー』をネタバレ解説。彼は善か悪か?自分の中の正義が分からなくなる…。

beersy

毎話更新!ドラマ『アンチヒーロー』をネタバレ解説。彼は善か悪か?自分の中の正義が分からなくなる…。

https://youtu.be/gjtdhVQJdzQ



2024年4月14日からTBS系で放送中のテレビドラマ『アンチヒーロー』

キャッチコピーは「殺人犯へ、あなたを無罪にして差し上げます」。

どんな証拠が揃っていても、それらを潰し無罪を勝ち取ってしまう弁護士・明墨が贈る、逆転パラドックスエンターテインメント。

彼のしている事は正義なのか、悪なのか。

  • 主人公/明墨 正樹(あきずみ まさき)役:長谷川 博己(『麒麟が来る』『シン・ゴジラ』)

  • 主題歌:milet「hanataba」
beersy
beersy

小学生の頃から火サスが好きだったbeersyです!

弁護士や検事のドラマはよくありますが、今回はちょっと違う。

前情報がほとんどなかったドラマですが、1話で一気に引き込まれました♪

この記事では、ドラマ『アンチヒーロー』を鑑賞した筆者が、1話ごとに感想とネタバレ解説をご紹介します。(途中まではネタバレ無しなのでご安心を♪)

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『アンチヒーロー』の評価&感想

【豪華キャスト多数出演!】日曜劇場『アンチヒーロー』4/14START【TBS】

  • 感動度
    4
  • 脳トレ度
    5
  • 再鑑賞度
    4
  • サプライズ度
    4
  • 話題性
    5

ドラマ『アンチヒーロー』の評価をどうぞ!

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大ヒットを記録したドラマ「VIVANT」と同じく、最小限の情報しか出さない手法で放送が開始された、連続ドラマ。

弁護士のドラマといえば、ヒーローのような立ち位置なのがセオリーですが、本作の主人公・明墨(あきずみ)は一味違う!!

タイトル通り、謎の〝アンチヒーロー〟で、観ている者をゾワゾワさせながら虜にして行きます。

サイコパスのような恐ろしさも感じつつ、優しそうな面もあり、最後まで騙されっぱなしになりますよ!

以下より重要なネタバレを含みます。

 

『アンチヒーロー』の主要キャスト

(役名/演者/役の内容)

<明墨法律事務所>

明墨 正樹(あきずみ まさき)/長谷川 博己(弁護士)

赤峰 柊斗(あかみね しゅうと)/北村 匠海(新米弁護士)

紫ノ宮 飛鳥(しのみや あすか)/堀田 真由(弁護士)

白木 凛(しらき りん)/大島 優子(パラリーガル)

青山 憲治(あおやま)/林 泰文(パラリーガル)

 

<東京地検>

伊達原 泰輔(だてはら たいすけ)/野村 萬斎(検事正)

緑川 歩佳(みどりかわ あゆか)/木村 佳乃(検察官)

菊池大輝(きくち だいき)/山下幸輝(若手検事)

 

<その他>

緋山 啓太(ひやま けいた)/岩田 剛典(被疑者)

牧野紗耶(まきの さや)/近藤 華(明墨が目をかけている女子高生)

倉田功(くらた いさお)/藤木 直人(千葉県警・刑事部長)

志水 裕策(しみず ゆうさく)/緒形直人(死刑囚)

松永 理人(まつなが まさと)/細田善彦(赤峰が担当した被告人)

瀬古 成美(せこなるみ)/神野三鈴(裁判官)

富田 誠司(とみた せいじ)/山崎 銀之丞(衆議院議員)

加崎 達也(かざき たつや)/相島一之(衆議院議員)

 

『アンチヒーロー』のネタバレ解説

エピソード1 -接点-

弁護士の明墨は、拘置所である被告人に語りかける。

「殺人犯として生きると言うことは、どういうことだと思いますか?」

「法律で罪を償ったとしても、世間は許してはくれない。自分の居場所なんてなくて、幸せになれるわけがないんです」

「殺人犯になった時点で、あなたの人生は終わります。仕方ないですよ。だって人を殺したんですから…」

「でも、私があなたを無罪にしてさしあげます」

ーー

<検察側からの事件概要>

被害者:羽木精工株式会社 社長・羽木朝雄(山本浩司)

被告人:羽木精工株式会社 従業員・緋山啓太(岩田剛典)

目撃者・第一発見者:羽木精工株式会社 従業員・尾形仁史(一ノ瀬ワタル)

令和6年1月30日21時45分頃。会社の工場に隣接している自宅で、羽木社長が殺された。

尾形は、忘れたメガネを取りに戻ると、残業をさせられていた緋山が、羽木叱責されているのを目撃した。

怒った緋山が「殺す」と言っていたが、面倒なので隠れながらメガネを取る。

すると、自宅のほうで悲鳴が聞こえ、駆け付けると羽木が玄関で血だらけになって倒れていた。

日頃パワハラを受けていた緋山は、羽木が自宅に戻った瞬間にハンマーで撲殺したと思われる。

緋山は、出勤時に来ていたジャンパーを、工場を出る時には脱いでおり、また凶器のハンマーも見つかっていない。

ジャンパーには、返り血が付いているものと思われる。

ーー

新米弁護士の赤峰は、明墨法律事務所に入社し、初めて殺人事件を担当する事になって緊張していた。

今回の事件の証拠は、緋山が映っている防犯カメラの映像、被害者・羽木の自宅内にあった緋山の指紋、羽木の爪の間に残された、緋山のDNA鑑定書、目撃者の尾形の証言。

明墨に「緋山さんをどう弁護する?」と聞かれた赤峰が「4つも証拠が揃っているので、情状酌量で減刑を取りに行く方向ですか」と言うと、明墨は「緋山さんは無罪を主張している。証拠を揃えるのが検察の仕事。我々弁護士は、その証拠をひとつずつ握り潰して行けばいい」と言って不気味に微笑んだ。

ーー

明墨は検察を装って尾形に近付き、彼が今まで職を転々としていた事を知る。

また、羽木の自宅に行って、5歳の息子・湊(北尾いくと)と仲良くなり何かを調べていた。

ーー

第三回目の公判当日。

弁護士側は、証人として羽木の息子・湊を証言台に立たせた。

湊は、「家の中の高い場所に行ってしまったボールを、緋山に取ってもらった」とハッキリ証言する。

そして明墨は、検察が提出した羽木宅の緋山の指紋は、その際に付着したものであると言い切った。

次に明墨は、尾形の証言に不確実性があると証明するため、雑音が入った音声データを作り、尾形に聞こえるかどうかのテストをしてみせる。

そして、尾形が「APD(聴覚情報処理障害)」である事を証明した。

耳が不自由な彼はあの日、補聴器を取りに戻ったのだが、障害がバレる事を恐れ、検察と協力して嘘の証言をしたのではないか…と暴いた。

尾形は震え出し、「だから嫌だったんだ!!」と暴れ、公判は中断する。

明墨は、「人の病気をバラしやがって!」と憤慨する尾形に、「私は無実を勝ち取るためならなんでもしますよ」と冷たく言い放つ。

しかし、「今まであなたをクビにした職場は、不当解雇として訴えられる。きっと総額一千万は行くでしょう。いつでも無償で引き受けますよ」と、救いの手も差し伸べた。

ーー

紫ノ宮は、湊を母親に引き渡し自宅へ送る。

被害者の遺族が、被疑者に有利な証言をするという異例の裁判だったが、実は、湊の母親は明墨にほぼ脅されるような形で、了承していたのだ。

また紫ノ宮は、湊の証言にあった「ボールを取ってくれた男性=緋山」が、なんと別の従業員だった事を知る。

彼らは同じ作業着を着て、同じ帽子を被っているのだから無理もない。

明墨が、子どもの記憶が曖昧な点を利用し、事実をでっち上げたのだった。

ーー

再開された公判で、検察が新たな証拠である「凶器のハンマー」を提出した。

そこで明墨は、緋山に「よく思い出してください。事件が起きる前、あのハンマーをどこかで失くしませんでしたか…?」と囁いた。

またしても明墨は、事実を捻じ曲げようとしているのか。

beersy
beersy

まさにアンチヒーロー!やり方が違法すれすれ(違法なものもある?)で、手段を選ばない弁護士なのですね。

でも言うて結局はヒーローなんでしょ?と思いましたが、最後!緋山は本当に犯人なのか!?

明墨さんに騙されそうで、ワクワクする初回でした。

 

エピソード2 -拒絶-

検察が提出したハンマーは、緋山の名前が入ったものであり、緋山のDNAが出たという。

しかし明墨達は、このタイミングでの証拠提出に疑問を持ち、担当検事・姫野の事を調べ、ある仮説を立てた。

彼は毎年検事正から表彰されているほどの、将来を期待されている若き検事であり、状況証拠しかなく注目度の高いこの事件を、どうしても有罪にしたかった。

そのため、彼がいつも鑑定を依頼する「都立医科大学・中島忠雄教授」に、鑑定結果の改ざんを依頼したのではないか…。

ーー

紫ノ宮、赤峰、白木が学生に扮し、中島教授が遺伝子検査をいつ行ったのかを知るため、都立医科大学に潜入。

羽木の爪の間から緋山のDNAが出なかったため、検察が事前に採取していた緋山のDNAをサンプルに混ぜて、中島教授に極秘で再鑑定させたのでは無いかと推測する。

そこまでしないと、鑑定書の改ざんは困難なのだ。

そこで、中島教授の助手を務める水卜助教授を見付け、明墨が揺さぶりをかける。

慌てた水卜助教授は、証拠となるデータを持ち出す。しかし、水卜を見張って、待ち伏せていた赤峰が無理やり彼の鞄を漁ったが、何も出て来なかった。

自分の失敗で証拠が無くなったと落ち込み、自信を持てなくなった赤峰は、拘置所にいる緋山に「本当に殺していませんよね?」と確認する。

緋山は「はい」と答え、そこに現れた明墨は「裁判の勝ち方を見せてあげよう」と言ってニヤリと笑った。

ーー

第三回目の公判。

紫ノ宮が、検査室への入室人数と、回収された白衣の数の相違を指摘したが、中島は罪を認めない。

そこで明墨は、水卜が中島の不正を告発している動画を法廷内で流した。告発文書と、本人の署名や筆跡鑑定署も揃えてある。

そして、中島が検察側から金銭をもらい、このようなことを繰り返していたのでは無いか、と指摘した。

騒つく法廷内で、さらに明墨が話し始める。

「日本の刑事事件の裁判の有罪率は、99.9%。検察官は、起訴をしたなら絶対に有罪にしなければならないという、重圧を背負っています」

「それが彼(姫野)を追い込んで、このような不正が行われてしまったのでしょう」

「しかし、我々司法に携わる人間は、人の一生を左右する立場にある。罪なき人の人生を奪ってしまう事だけは、絶対あってはならない」

「この法廷が、人が人を裁くために公正な審判を行う場となることを…心より願います」

明墨が熱く語ると、法廷内は静まり返った。

ーー

閉廷後、赤峰は明墨に「水卜さんをどう味方につけたんですか?」と聞く。

明墨は、中島の論文の「筆癖」から、水卜が中島の論文を書いている事に気付き、水卜にコンタクトをとった。

そして、「あなたは優秀なために利用されている。中島を告発するつもりだが、そうするとあなたの事も地の果てまで追う事になる」と、ほぼ脅しのような形で協力させていたのだ。

その後、緋山に無事「無罪判決」が下される。明墨は上を向き、穏やかな表情をした。

裁判所を出た時、赤峰は、明墨が「あとは自分で頼みます」と言いながら、緋山に車のキーを手渡すのを見てしまう。

ーー

その夜、気になった赤峰は緋山を尾行する。彼が車で行き着いたのは、廃棄物処理場だった。

そこで緋山は、検察が欲しがっていた「返り血が付着した作業着」を処分していた。

赤峰は愕然として立ち尽くすが、緋山は何も言わずに横を通り、どこかへ去って行く…。

ショックを受けた赤峰は、事務所に戻り「先生の正義がどこにあるのかわかりません」と明墨を非難する。

しかし明墨は赤峰を見据え、「正義とは何なのだろうね。君が君の正義を貫くように、私は私の道を突き進む」と言った。

ーー

明墨は墓地に来て、ひとつのお墓に花を添える。

そのお墓には、「モモセ レイコ 2018年没」という英文字が刻まれていた。

beersy
beersy

緋山やっぱり殺してたんじゃん!!演じた岩田さん、ほぼ無言の演技でしたが素晴らしかったです。

でも酷いパワハラを受けたようですし、被害者にも何か問題があったのでは…と思わされちゃいますね。(人殺しはもっての外ですが)

無罪となった日のテレビで、ひるおびが映っているのがリアルでした!キャストもそのまま。笑

しかし、緋山が無罪となって、警察はまた真犯人を割り出さなくてはいけません。この事件は迷宮入りとなるのでしょうか…。

また、明墨さんにも何か暗い過去がありそう。

紗耶(近藤華)と呼ばれている少女や、ちょくちょく出て来る、刑事施設にいる男性(緒形直人)との関係も気になります。(積み上げられた、明墨からの手紙は一体?)

そして、最後の墓地の「モモセ レイコ」さんという方は、恋人だったのかしら?

それとも、明墨法律事務所のメンバーの名前には必ず「色」が入っているので、多分「桃」という字が入っているという事は、かつての同僚だったのか…

色々と疑問だらけですね!

 

エピソード3 -過去-

<検察側からの事件概要>

被害者:工藤弘和(宮尾俊太郎)

被告人:富田正一郎(田島亮)

現場:品川区・クラブサウザンドの路地

令和6年3月8日。23時45分にクラブサウザンドを退店した工藤が、突然背後から暴行を受けた。

犯人は黒いパーカーのフードを被った富田正一郎だった。

<Aさんの目撃情報>

  1. クラブ内で、工藤と富田が激しい口論をしていた。
  2. 3分後にAさんが店を出ると、フードを取って通り過ぎる富田を見かける。
  3. 2人に何かあったのではと思い裏に行くと、倒れている工藤を見付け、23時48分に救急に通報をした。

<弁護側・明墨の意見>

  1. 富田は、友人である木田智也に迎えに来てもらっており、電話を受けて23時45分に店を出ている。
  2. 大通りを出たところに停車していた、木田の車に乗って帰宅した。

ーー

第二回公判。

明墨は、工藤に「度々、あのクラブで同じようなトラブルを起こしていましたね。事件当日は深夜で暗かったが、顔をハッキリ見ましたか?」と質問する。

工藤は「他のトラブルについては覚えていないが、流石に今回は暴行されたからしっかりと覚えているし、ライトが付いていたので顔がよく見えた」と答える。

しかしそこで明墨が、事件当日の再現VTRを流す。

映像は真っ暗で犯人の顔は見えず、また黒く見えていたパーカーは赤だった。

クラブの店長が、「事件当日はライトの人感センサーが壊れており点灯せず、後日交換した」と証言したらしい。

明墨は、「人間の目は錯覚し、記憶は偏見と思い込みで変換される。そして無実の人間が犯人となってしまう」と話した。

富田は赤峰を見てニヤリと笑う。

ーー

納得が行かない赤峰。実は彼は、以前にも富田の暴行事件を担当していた。

その時の事件では、正一郎の友人・松永が暴行の罪を着せられ、懲役2年と5年の執行猶予が言い渡されている。

正一郎の父親は政治家「富田誠司(山崎銀之丞)」であり、正一郎が何かをすると、金をばら撒いて事実を捻じ曲げていたのだ。

赤峰は、しばしば松永が働くコンビニに顔を出すが、無視され続けている。

その事を明墨達に打ち明けるが、明墨は「根拠がない。松永さんが有罪になったのは、弁護人だった君の責任だ。いくら後悔したところで、松永が犯罪者となった事実は消えない」と言った。

ーー

赤峰が事件を調べて行くと、パイプ業者のドライブレコーダーに、木田の車が映っている事に気付いた。

しかしその会社の社長は、映像データはすでに明墨に渡したと言う。

赤峰は明墨に、データを隠蔽したのではないかと問い詰め見せてもらうが、富田の証言通り、23時45分、木田の車に乗り込む富田の姿が映っていた。

明墨は、目撃者のAさん=山野辺が被害者の事をよく思っておらず、自身が暴行して富田に罪を着せ、第一発見者を装ったのではないか?と仮定していた。

そうなると、2人が出て行った直後に店を出る山野辺が映っているはずだが、検察側は自分達に不都合な証拠は無視しているのかもしれない。

明墨は赤峰に「君は過去にとらわれているようだが、他の可能性を一瞬でも考えたか?勝手な思い込みや中途半端な正義感が、冤罪を生むんだよ!」と声を荒げ叱責した。

ーー

第三回公判。

検察官の緑川が、新たに入手したパイプ業者のドライブレコーダー映像を公開した。

そこには、赤峰が見た映像とは違い、23時48分に車に乗り込む富田の姿が映っている。

さらに、パイプ業者の社長に富田誠司の秘書が金を渡し、口裏を合わせようとしている監視カメラの映像を見せた。

弁護人の意見を聞かれた明墨は、「まさか、親子で罪を隠蔽しようとしていたなんて。場合によっては弁護人の辞任も検討します」と答える。

実は明墨は事前に富田誠司にコンタクトをとり、「パイプ業者のドライブレコーダーに、息子さんが映っていたんですよ。検察がそれを見つけるのも時間の問題かもしれません」とだけ伝えていた。

慌てた富田誠司は秘書に指示して、隠蔽をしようとしたのだ。もちろん、明墨が隠蔽を唆した証拠は無い。

富田親子は、揃って罰を受ける事となる。

ーー

赤峰が、事務所のメンバーに「なんで先生は僕達に嘘の映像を見せたんですか?」と聞く。

すると、青山が「実は松永が罪を着せられた事件の裁判の傍聴席に、僕達もいたんですよ」と言う。

白木が「じゃあ、今回の事件を引き受けたのはその敵討ちのため?」と言うと、青山は「どうですかねぇ。ただ〝個人的な思いで真実を見誤るな〟と伝えたかったんじゃないですか?」と答えた。

赤峰は、明墨の元へ行って今回の事を謝罪し、松永の事件を再審に持ち込むと宣言した。

実は赤峰は、明墨が正一郎の事件を担当すると聞いてこの事務所にやって来たらしい。

「先生のやり方を学び、松永さんを助けたい。納得出来ない事もあるけれど、ここで見極めて行こうと思います。先生が、何のために犯罪者を無罪にするのかを」と言う赤峰に対し、明墨は

「言ったはずだ。自分の思う道を行けと」と答え、その場を去った。

ーー

赤峰が「先生の強さを知りたい」と言いながら、事務所の資料を見る。

すると白木が「ここが出来たのは5年前だから、そんなに資料はないよ。先生、弁護士になる前は検事だったから」と答えた。

その頃明墨は、刑務所の中にいる男性(緒形直人)に会いに来ていた。

「シミズさん。ようやくお会い出来ました」と言いながら、その男性を見つめる。

beersy
beersy

今回、犯罪者を無罪にはしませんでした。こういうパターンもあるのね…!

検察側を使っての制裁。弁護側にはかなりリスクがありますが、その結果、犯罪者(富田親子)は裁かれる事に。

前回と違って、スッキリするラストでした。

また、明墨の過去が明らかになりましたね!

もしかしたらシミズという男性は冤罪で捕まっており、明墨は弁護士に転職して救おうとしているのでしょうか?

表情も優しかったですし、これから本当の明墨が見えてくるのかもしれません!

 

エピソード4 -冤罪-

東京拘置所に行った明墨が接見したのは、志水裕策という男性だった。

彼は「毎月手紙をくれましたが、もうやめてください。静かに死にたいんです」とだけ言って、早々に面会を打ち切る。

ーー

赤峰は、明墨が会っていた志水の事を調べていた。

すると、彼が2012年、千葉で起きた「糸井一家殺人事件」の犯人で、死刑囚である事が判明する。

糸井と志水は共謀し会社の金を横領していたが、トラブルになり志水が糸井を殺害。

志水は第一審の死刑判決に控訴せず、死刑囚となったらしい。

ーー

明墨法律事務所では、新たな事件を追う事になった。

「千葉県千葉市・連続不同意性交事件」

①被害者:1月17日/守屋瀬奈、1月29日/遠山香澄

被害者の2人は、帰宅した際にナイフで脅され、家の中に押し込まれて被害を受けた。

犯人は目出し帽を被っており、また時間が経ってから通報したため、犯人のDNA等の手掛かりは無い。

②2月21日/仙道絵里(早見あかり)

同じくナイフで脅されたが、激しく抵抗し目出し帽が取れ、犯人の顔を目撃した。

 

被告人:来栖礼二(渡邊圭祐)・前科(不同意わいせつ罪)有り

①に関しては自白したものの、②に関しては無罪を主張している。

それは、弁護士・宇野(和田聰宏)の入れ知恵であったが、明墨が宇野の不倫をネタにゆすりをかけ、弁護士の座を奪った。

ーー

赤峰は、「糸井一家殺人事件」と今回の「連続不同意性交事件」が、同じ千葉県千葉市で起きている事に気付く。

そして、明墨は一連性のある事件を取り扱っているのではないかと推測した。

緋山の時は検察の、富田の時は政治家の闇を暴いている。

果たして、弁護士の座を奪い取ってまで担当する事になった今回は…?

ーー

明墨達が調査を続けると、仙道が来栖のストーカーをしていた事が判明した。

また、仙道の家に千葉県警の刑事部長・倉田功(藤木直人)が訪れた証拠も掴む。

明墨は、①の事件に手こずりバッシングを受けた千葉県警が、情状酌量を得意とする宇野と結託し、仙道に嘘の証言をさせて犯人をでっち上げているのではないかと推測。

そして「さぁ、次はどちらを先に崩そうか」と言いながら紫ノ宮を見ると、彼女は動揺して目を伏せた。

実は、倉田は紫ノ宮の父だった。

ーー

紫ノ宮は、父を問い詰めているところを見られてしまった赤峰に、本当の事を話し始めた。

捜査一課にいた倉田は、12年前の「糸井一家殺人事件」をきっかけに様子が変わってしまい、紫ノ宮の母と離婚してしまう。

それでも、父の事は誇りに思っていた。

しかし、成人式の日に紫ノ宮は、自宅の前で父と明墨が言い合っているところを目撃してしまう。

その際明墨は「倉田さん!あなたはアレを不正に隠蔽したんじゃないですか?」と叫んでいた。

後に紫ノ宮が司法試験に合格すると、明墨法律事務所から雇用の誘いの連絡が来る。

紫ノ宮は、「明墨の元にいれば父の事が分かるのではないか」と思いながら、仕事をしていたらしい。

しかし、実は明墨が、倉田の弱みとなる自分を利用し、志水の冤罪を証明しようとしているのではないか…と思い始める。

今回の事件で倉田を落とし、そして「糸井一家殺人事件」の闇を暴こうとしている…?

全てを聞いた赤峰は、顔をしかめる。

すると突然、紫ノ宮に倉田からの着信が入った。

ーー

明墨は、検事正の伊達原(野村萬斎)に呼ばれ会いに行く。

2人は互いに牽制し合い、睨み合った。

beersy
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いきなり核心を突いて来た第4話でした!

まだまだ前半でこんな感じだと、後半はどうなって行くのでしょうか。今までのストーリーが次々と繋がって行きそうです!

そして、紫ノ宮ちゃんの調査により「桃瀬」さんの写真も見つかりました。

予想通り、保護犬のお世話をしている少女・紗耶のお母さんでしたね。

また、検事正の伊達原(野村萬斎さん)の不気味な笑みが怖い!!

明墨はものすごく大きな闇に立ち向かっているようです。

 

エピソード5 -因縁-

明墨は、伊達原に「志水に会いに行ったそうだね。でも君が彼を死刑囚にしたんだ。全てが思い通りになると思うなよ」と脅される。

また、紫ノ宮は赤峰に「お父さんに会うんですか?」と聞かれると、「先生は私を利用しようとしている。だったら私も利用する」と宣言した。

そして、白木と青山もいる前で、明墨を「私を利用しているんですよね?教えてください。父は何を隠蔽して何をしたのですか」と問い詰める。

すると明墨は「そうだよ。でも、君も私も知りたい事は同じ線の上にある。利害が一致している者同士、うまくやろうか」と不気味に微笑みながら提案した。

とりあえず団結した明墨法律事務所のメンバーは、まずこの事件に関わっている「宇野」ー「仙道」ー「倉田」の中で、最も崩しやすそうな宇野に目を付けた。

ーー

明墨は宇野に近付き、「来栖の弁護を辞任した事で警察に睨まれ、お仕事が大変なようですね。でも今回の事件では、警察には関わっていない…と言う事で通るように出来ますよ。ただ、少し協力してください」と囁く。

そこに赤峰が登場し、2人が話している場を写真に収める。

そして用意した台本を宇野に見せながら、あるやりとりを捏造し録音した。

その後赤峰は、仙道に接触し『〝仙道が警察と共謀し、嘘の証言をしたという証拠〟を見た宇野が驚き、「自分は無関係だ」と言っている音声』を聞かせる。

それが先ほどの台本の内容だった。もちろん証拠は掴んでいない。

そして赤峰は「これから私達は証拠をもって、あなたと警察の不正について裁判で追求します。罪が確定すると、あなたは前科者となり、顔や名前は一生ネットに残る。再就職も厳しくなるし、愛する人が出来てもその事実は付きまとうでしょう。でも、この未来は変えられます」と言って去って行った。

仙道は青ざめ、その場に凍りつく。

一方、紫ノ宮は実家に行き、倉田に「お父さんは、今でも私が憧れた正義の味方でいる?糸井一家殺人事件で何をしたの?志水さんは冤罪なの?話して欲しい」と訴えた。

しかし倉田は「お前は勘違いしている。証拠もない」と言い、何も話さない。

そこで紫ノ宮は、「証拠ならある」と言いながら、赤峰から届いた明墨と宇野が話している様子の写真を見せ、家を出て行った。

後日倉田は、念の為監視カメラなどの情報を調べ直し、何かの証拠が残っていないかどうかを確認する。

同時に伊達原や仙道から「大丈夫なんだろうね?」「大丈夫なんですか?」と連絡を受け、焦りを感じていた。

ーー

仙道の職場に〝来栖が他の女性と写っている写真〟が赤峰によって届けられる。

怒った仙道が倉田の元へ行き、このような嫌がらせが続くのは耐えられないと訴えると、倉田は「裁判で勝てば全て終わる」と言った。

そこで仙道は「これ、裁判で使えますか?弁護士に脅迫されたんです」と言って、スマホのアプリで録音した赤峰の音声を聞かせる。

それには、赤峰が「罪が確定するとあなたは前科者となり…」と話したくだりが録音されており、倉田はそれを利用する事にした。

ーー

第二回公判。仙道が証人台に立つ。

法廷で赤峰の音声が流され、検察は仙道に「あなたは事実を捻じ曲げるよう、赤峰弁護士に強要されたんですね?」と質問した。

しかし仙道は「違います。弁護士さんに言われて自分の罪に気付きました。私は来栖さんが憎くて嘘の証言をしたんです。申し訳ありませんでした!」と頭を下げる。

 

実は、赤峰が写真を届けた後、仙道を事務所に連れて行き、明墨が「写真の中の1人の女性が、こっそり来栖さんのバッグにGPS発信機を忍ばせていたんです。行動記録が残っており、彼があなたを襲うのは不可能。私達はこれを裁判所で公開します。考えてください。あなたに前科が付き来栖が釈放される未来か、あなたは警察に利用されただけの人間で来栖に制裁を下すのか…」と取引を持ちかけていたのだ。

 

明墨は「検察官、これはどういう事でしょうか!?我々にも罪を着せようとしているのですか?…まぁいいでしょう、真実はこれから明らかになります。ねぇ?倉田検事部長!!」と叫ぶ。

騒然とする法廷内。裁判官は閉廷を言い渡した。

その後、明墨は会見を開き「検察の不正行為は、日本の司法を愚行しています。私は過去にも遡ってこれを追求して行きたい。また、来栖さんが虚偽の話をしている事も判明しました。そこで私は彼の弁護を辞任し、最初に(2件の不同意性交事件に関して)彼に自供させ、反省を促した宇野弁護士にお返ししたいと存じます」と発表した。

ーー

紫ノ宮が実家に行くと、倉田が荷造りを始めていた。

紫ノ宮は「今回、捜査一課の大西課長が責任を取って辞職させられた。もしかして、その人を守るためにやったの?糸井一家の事件の時も何かを守ろうとしてたの?お父さんが不正をしてまで守りたいものって何?」と聞く。

すると突然刑事達が来て、倉田に逮捕状を突きつけた。倉田は紫ノ宮に「俺の事は忘れろ」と言って、去って行く。

伊達原が、緑川の前の旦那(警察官僚)を使って何かをしたらしい。

明墨は紫ノ宮からの電話を受け、「倉田の逮捕は口封じかもな」と言う。

そして、「私はどうしたら…」と動揺している紫ノ宮に、「君は弁護士として、その意思をぶつければいい」と助言した。

電話を切ったあと、明墨はある人物に「例のものは手に入りそうですか?」と聞く。

その人物が「はい」と言って立ち上がると、「では、そろそろ始めましょうか…」と呟いた。

明墨の前にいる相手は、以前明墨が無罪にした、羽木精工株式会社の従業員・緋山啓太だった。

beersy
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なんと!!薄々気付いていましたが、ここで第1話の緋山に繋がるとは…。

彼の事件だけモヤっとしていたんですよね。

緋山は何を手に入れようとしているのか。倉田は何を守ろうとしているのか。伊達原は12年前、何をしたのか…。

闇深くてしんどい反面、明墨がどう暴いて行くのかが楽しみでなりません!!

 

エピソード6 -不正-

明墨と緋山が会っているところを、事務所に戻って来た赤峰が見てしまう。

明墨は、緋山に「12年前のものは残っていますかね?」などと言って、人を探しているようだった。

一方倉田は罪を受け入れ、面会に来た紫ノ宮に「弁護士は必要ない」と言うが、志水の事に関しては口を閉ざしたままだ。

その後、紫ノ宮が面会を終え廊下を歩いていると、伊達原が現れ不気味に微笑みながら「お父さんの事、心中お察しします」と言って去って行った。

その後紫ノ宮は偶然合った同期から、糸井一家殺人事件の指揮を裏で執っていたのが、伊達原だったと聞く。

伊達原はその後異例のスピードで出世し、警視正となったらしい。

ーー

明墨法律事務所では、新たな事件の弁護をする事になった。

今回は、すでに被告人に懲役1年が言い渡されており、控訴審の弁護となる。

依頼人は、被告人の「週刊 大洋」副編集長・沢原麻希。

真犯人が、沢原のバッグから盗んだIDカードを悪用し、大洋出版が持つ30万件もの個人情報が入ったUSBを、名簿販売業者の「スターリスト」に送った。

沢原の銀行口座には、スターリストから報酬として315万円が振り込まれている。

彼女は、女性登用の流れにより飛び級で昇進した自分に、元上司で現部下の「上田」という男が恨みを持っているのではないか…と推測していた。

ーー

事務所のメンバーの調査により、ある事実が判明する。

沢原は以前、政治家の「加崎」が起こしたスキャンダルの数々を追っていたが、上田にそれを止められ、自分が副編集長になってから特集を組み、大々的に報じていた。

その報道が出るまでは、上田が加崎の反対派閥「竹本派」のスキャンダル記事を書いていたらしい。

明墨は、邪魔になった沢原を、上田と加崎が陥れたのではないか…と推測した。

その後明墨は大洋出版に出向き、上田のバッグにGPS発信機を忍ばせる。

そして赤峰が尾行し、上田と加崎の第一秘書が接触している場面の写真を撮る事に成功した。

ーー

控訴審が開廷された。

明墨側は、被告人の無罪を主張するための、新しい重要な証拠を提出したいと申し出る。

しかし検察側は、上田がGPS発信機に気付いたため、逆に尾行をする赤峰の写真を撮っており「この手法は違法だ」と糾弾した。

明墨は食い下がるものの、判事の瀬古は「不採用とします」と宣言し、休廷した。

ーー

弁護が苦しくなったため、赤峰が明墨に「どうしましょうか。新しい証拠を探しますか?」と尋ねると、明墨は「もう新しい証拠は必要ない」と言う。

彼の本心は何なのかと考える紫ノ宮と赤峰は、明墨が今まで数々の不正を暴いて来た事件を見返し、それらが12年前の糸井一家殺人事件に関わりがあると推測。

そこへ明墨が現れ、先日瀬古に接触し、今回の事件の証拠を掴んでいると仄めかしておいたと言う。

そのため上田がGPSに気付き、検察側はそれを利用して、瀬古は明墨側の新しい証拠を却下したらしい。

実は瀬古は、内閣が任命する最高裁判事の座を狙っており、政界の大物(加崎)や伊達原、逮捕された富田と繋がっていた。

また、以前赤峰が担当した(富田が関わっていた)松永の事件、そして志水の事件を担当した判事も、瀬古だったのだ。

明墨は「つまり今回の裁判は、瀬古を落とさないと勝ち目はない。今回のターゲットは瀬古だ。あいつの闇を炙り出す…」と言ってニヤリと笑った。

ーー

その頃瀬古は、伊達原とバーで飲みながら「この地位に辿り着くまで、どれだけ泥水を啜って来たと思っているの」と言って、明墨と争う姿勢を崩さない。

しかし伊達原は、「明墨は相当しぶとい男ですよ。しっぽを掴まれないよう、お気をつけて…」と忠告した。

beersy
beersy

なんと!瀬古成美役の神野三鈴さん、物腰のやわらか〜い方なので、まんまと騙されました。

毎話新しい事件が暴かれて行きますが、俯瞰して観ると徐々に糸井一家の事件の真相に近付いているようですね。

TBSの日曜劇場ドラマ枠はだいたい全10話なので、ちょうど折り返し地点なのかもしれません!

 

エピソード7 -追求-

明墨達は、瀬古と加崎が不正で繋がっている証拠を掴み、裁判官を裁くことが出来る「弾劾裁判」を起こそうと考える。

そうなれば、無実の罪を着せられた沢原や松永の再審も行えるかもしれない。

ーー

瀬古が警察内部に手を回し、富田が釈放された。

富田は、今は瀬古にとって危険な人物だが、漏らされてはいけない秘密があるため恩を売った形だ。

そこで明墨は、まだ拘置所にいる富田の秘書・小杉に「あなたを無実にします。このままでは、全て秘書がやった…という事にされてしまいますよ」と囁く。

瀬古や富田は証拠を残してはいないため、小杉が「松永の裁判で不正が行われた」と証言をする事になった。

しかし、その動きを伊達原と瀬古が知る。彼らは手を回し、小杉を加崎の秘書にして口を封じた。

対して明墨は、政治家の動きを調べる事に長けている沢原を連れ、富田に近付き「瀬古、加崎、小杉はあなたと息子さんまで利用し、貶めようとしている。やられる前にやるべきだ」と鼓舞して味方に付ける。

そして富田は「瀬古に賄賂を渡し、自分や息子の様々な罪を消してもらった。見返りとして、最高裁判事にするよう便宜を図るつもりだった」と告発し、瀬古を弾劾裁判にかける請求をした。

瀬古は慌てて加崎に連絡するが無視をされ、伊達原には「全てあなたが自分でした事でしょう」と、すっとぼけられる。

実は、ここまでの事は全て明墨の計画通りであり、わざと伊達原に、自分達の動きを知らせていたのだった。

ーー

富田はマスコミの前で不正を謝罪し、警察に出頭した。

同時に瀬古の弾劾裁判が急ピッチで行われ、沢原と松永の無罪が言い渡された。

沢原は明墨に感謝を述べ、「この目で政治家と司法の闇を見たので、冤罪で苦しむ人のために切り込んで行きたい」と熱く語る。

そこで明墨は「12年前の糸井一家殺人事件の死刑囚にも、冤罪の可能性がある」という記事を書いて欲しい…と依頼した。

後日出された沢原の記事は、世間で大きく話題となる。

明墨は拘置所へ行き、まだ「静かに罪を償いたい。ほっといてください」と言っている志水に対して

「あなたの娘さん、紗耶さんは、あなたが死んだらずっと死刑囚の娘として生きていかねばならない。それは死刑より酷な事かもしれません。あの子を守れるのはあなただけです」

「どうか考え直してください。私があなたを無罪にしますから!!」と叫んで懇願した。

ーー

何か裏で動いている緋山は明墨に連絡し、「テゴシの居場所が見付かりました。近いうちに時間をください」と話す。

電話を切って家に戻ると、後ろから赤峰が現れた。

赤峰は、「テゴシって誰ですか?明墨先生に無罪にしてもらったその見返りに、あなたが12年前の事件に関わっている人を探しているんですね。…全てを話してください」と言って、緋山が捨てたはずの血痕の付いた作業着を取り出す。

緋山が驚いていると、赤峰は「もう逃しませんよ…」と言いながら、ニヤリと笑った。

beersy
beersy

最後の赤峰くんのニヤリ顔、ものすごくワルに見えましたが「実は黒幕だった」とかのどんでん返し!?流石にそれは無いか…!!

松永さんへの想いは本物だったでしょうし、熱血弁護士でいて欲しいです。

でも、明墨先生と対立しそうな気もします。う〜ん気になる!

果たして志水さんは、戦う決意をするのでしょうか。物語も佳境に入って来ましたね!

そして、いつ観てもミルくんに癒される〜もっと映してくれ…。

 

エピソード8 -真実-

紫ノ宮が事務所で、明墨の糸井一家殺人事件のファイルを見付けると、青山が登場し「12年前に何があったか」を語り始めた。

一方、明墨は紗耶の元を訪れ、「私がお父さんを自白させた」と告白する。

ーー

横領罪で疑われていた志水と糸井。

千葉県警が証拠を探している中で、糸井一家が殺害され志水に疑いの目が向けられた。

その後県警は糸井の家で、2人が横領に関与していた事を裏付ける証拠を発見し、当時埼玉地検から応援で呼ばれていた明墨が、志水の取り調べを担当する。

検事だった明墨は志水を怒鳴り、「殺害時刻、娘が失くしたぬいぐるみを公園で探していた」と否認する彼を犯人だと決めつけ、自供させようとした。

それでも志水は否認していたが、その後、離婚した妻が交通事故死し、愛娘の紗耶が養護施設に引き取られた事を知る。

彼は明墨に責め立てられ、憔悴しきった表情で「私が殺しました」と自供した。

そして、瀬古によって死刑判決が下されたのだ。

 

6年後、桃瀬 礼子(吹石一恵)の調査により、「千葉県警が志水のアリバイとなる証拠動画を発見したが、紫ノ宮の父・倉田と伊達原が隠蔽していた事」が発覚する。

その後桃瀬は病気で亡くなってしまうが、明墨に調査内容と事件の真相解明を託した。

しかし、不穏な動きに気付いた伊達原が、明墨に移動を命じ、真相を闇に葬ろうとしたのだった。

ーー

その頃、赤峰もまた、緋山から真相を聞き出していた。

やはり緋山は、度重なるパワハラと、亡くなった母親の事を馬鹿にされた事が原因で、羽木社長を殺していた。

逮捕され自暴自棄になっていたところ、明墨が面会に現れ「あなたを無罪にして差し上げます。昔撮った動画の在りかを教えて欲しいんですよ」と交渉して来る。

実は緋山は、以前「江越(エゴシ)」という男から闇バイトを紹介され、女性を公園で盗撮していた。

その動画は闇サイトにアップされていたが、その動画にぬいぐるみを探している志水が映っていたらしい。

しかしそれは、江越に渡したあとすぐに消去していたため、今は持っていなかった。

そこで明墨は、江越を緋山に探してもらい、無実を勝ち取る事を約束する。

緋山は「こんな俺でも人の役に立つなら」と思い立ったらしく「動画を見付けたら自首するつもりです」と語った。

ーー

ついに全てを把握した赤峰と紫ノ宮は、明墨に「全面的に協力します」と伝える。

赤峰は「全てが終わったら、緋山に罪を認めさせてください。これは先生に託します」と言って、証拠品の作業着を渡した。

明墨は「分かった。約束する」と言って受け取る。

そして紗耶を連れ、依然として容疑を認めている志水のもとに行った。

志水は、紗耶の涙ながらの説得にやっと応じ、明墨の「私にあなたの無実を証明させてください」という言葉に頷いた。

ーー

明墨弁法律事務所総出で調査し、江越を見つけ出す事に成功。彼の正体が判明した。

本名は「後藤秀一」。東大卒の会社員で、妻・子ども2人と港区のタワマンに住んでいる。

明墨は彼に近付き、緋山が撮った動画を高額で買い取ると持ちかけた。

すると、後藤はニヤリと笑って、スマホの録音機能を切る。

実は伊達原がすでに後藤を見付け、犯罪を見逃す代わりに動画を渡すよう手回しをしていたのだ。

証拠が消されてしまい、事務所に戻った明墨達は「してやられた」と落胆する。

するとそこへ、花束を持った伊達原が登場。

「昔の事を調べてるんだって?お金にもならないのに…弁護士事務所、潰れちゃうよ?君達も大変だねぇ」と牽制した。

志水の無罪への道のりは、前途多難だった。

beersy
beersy

いつもは、華麗なる明墨先生の用意周到なトラップが面白くてスカッとするのですが、今回に限っては伊達原に軍配が上がったようです。

フラッシュモブさながらのシーンには鳥肌が立ちました…。

伊達原は手強すぎるし、野村萬斎さんの迫真の演技がイライラする!!笑

見事にしてやられた明墨達は、どう挽回するのか。

 

エピソード9 -約束-

伊達原に完全に負けた明墨達。

紫ノ宮は父である倉田に告発してもらおうと説得を続け、赤峰は桃瀬の実家へ向かい、新たな事件資料と日記を預かって事務所に戻った。

ーー

桃瀬は、明墨の同僚だった。

伊達原に憧れる千葉地検検事だったが、ある日彼が「糸井一家殺人事件の証拠品を隠蔽したらしい」との噂を聞く。

独自に調査を進めると、志水が映り込んだ動画があったが、それを伊達原と倉田が隠蔽したという事実が発覚した。

明墨にその話をするが、「証拠はない」と突っぱねられる。

その後桃瀬は宇都宮地検に異動させられたが、千葉と栃木を行き来しながら、事件の調査と紗耶のケアに努めていた。

しかし、激務をこなしていた彼女を病魔が襲う。

先が短いと悟った桃瀬は明墨を呼び出し、糸井一家殺人事件の調査ファイルを託した。

病室を出た明墨がそのファイルを開くと、死を目前にした桃瀬からの「無実の人の命が奪われる事はあってはならない。どうか、私達が司法の信頼と誇りを取り戻せますように…」と書かれた手紙が入っていた。

ーー

赤峰から渡された桃瀬の日記を読む明墨。

独自に進めている捜査の内容と、病を患ってからの苦悩や無念な胸の内が書かれている。

そして、最後のページには「明墨君ならきっと志水さんを救ってくれる。でも、その未来を私も明墨君と一緒に見たかった」とあり、明墨は「俺もだよ。桃瀬…」と言いながら涙を流した。

ーー

明墨は、裁判で黙秘を続けている瀬古に会いに行った。

そして「あなたは、何も知らずに検察側からの証拠等を見て、志水に死刑判決を下したんですよね。それでせめてもの罪滅ぼしで、児童養護施設に援助をしている」と話しかける。

瀬古が、志水の冤罪を知ったのは、裁判の後桃瀬に打ち明けられた時だった。

「瀬古判事は明らかに動揺していた」と、桃瀬の日記に記されていたのだ。

明墨は「全てを告発して欲しい」と頼むが、瀬古は「無理よ。あなたも伊達原に潰される」と言って去って行った。

ーー

瀬古の言葉通り、伊達原が圧力をかけたらしく、メディアが一斉に明墨を貶める報道をし始めた。

それでも、協力者の緋山や紗耶を保護しつつ、調査を進める。

すると、志水の手記の中に〝逮捕から10日。ある刑事からの取り調べ中「一家に現れた、嘔吐に下痢、眼瞼下垂、弛緩性麻痺の症状。お前はそれを楽しんで見ていたんだろう?」と言われた〟と書かれていたが、一家の死因とされる毒物・硫酸タリウムが起こす症状の中には、眼瞼下垂、弛緩性麻痺はないと気付く。

一家の遺体を鑑定したのは、千葉県警の科捜研。

硫酸タリウムは、志水が工場から持ち出したとされていた。

しかし実は、違う毒物が使用されていたのにも関わらず、伊達原が科捜研に指示を出し、似ている毒物かつ志水が手に入れやすい「硫酸タリウム」に、鑑定結果を書き換えさせた…。

明墨達はこう推測し、実際に使用されたであろう毒物を調べると、「ボツリヌストキシン」がヒット。

それは、桃瀬も毒物成分書に「似ている?」と付箋をしていた薬物だった。

ーー

明墨と紫ノ宮は、倉田に接見する。紫ノ宮は、志水の手記を見せ、本当の事を話してと涙ながらに訴えた。

すると倉田は、緋山の動画を見付けた際伊達原に、今真実を明らかにしたら、メディアが騒ぎ我々の家族に危害が及ぶ事、また自分はやっと授かった子どもが産まれるんだと言われ、同じ十字架を背負う事にしてしまったと打ち明ける。

しかし毒物の鑑定結果については、情報が錯綜していた上に、毒物鑑定には時間がかかる事が多かったため、不審には思わなかったらしい。

そこで赤峰が当時の科捜研の担当者を調べたが、その人物・平塚はすでに病死しており、助手数名をピックアップした。

ーー

明墨達は真実に近付き始めたが、突然事務所に検事達が現れ、明墨が羽木社長殺人事件の証拠を隠滅したとして、逮捕・連行されてしまう。

事務所から連れ出された明墨は、追いかけて来た赤峰と紫ノ宮に「後は任せた」と言って、車に乗り込んだ。

ーー

伊達原は、その一報を緑川から聞いて高笑い。

「しかし良かったんですか?明墨には恩があったんでしょう?」と話しかけるその先には、なんと白木がいた。

彼女は、証拠品の血が付いた作業着を持って来ており「別に。優秀な弁護士さんが来て、用済みみたいだから」と無表情で答えた。

beersy
beersy

うわー!!なんか途中から、白木さんの表情が硬いなぁと思っていたら。

ここに来てのどんでん返しには本当に驚きました。でも、これも明墨の思惑だったり?という線も考えられます。

本当に最後までどうなるか分かりませんね。

次回の最終話では、ついに伊達原自らが明墨の裁判を担当し、法廷に立つ…。

もうラストはスカっとさせてください!!!

 

エピソード10 Last Episode -正義-

自分の荷物をまとめた白木は、偶然会った赤峰と紫ノ宮に「悪いとは思っていない。だって、殺人の証拠を隠すなんておかしいでしょ?下手したらこっちまで危なかった」と言い放ち、事務所を出て行く。

多くのクライアントも仕事を取りやめ、家宅捜索も入ったため事務所は閑散としていた。

ーー

明墨の第一回公判が開始された。

白木と緋山が証言台に立ち、明墨の指示により緋山の殺人が隠蔽された事が明るみに出る。

明墨も「12年前の糸井一家殺人事件の死刑囚である、志水さんの冤罪を晴らすためにやった事です」と、自身の罪を認めた。

伊達原の攻めは見事で、明墨は窮地に追い込まれたかに見えたが「志水さんの冤罪を証明する新証拠が見つかったので、次回公判でお見せしたい」と言い出す。

伊達原は怪訝な表情を浮かべたが、裁判官も「今回の件は12年前の事件が大きく関わって来る」とし、新証拠の提出を認めて閉廷した。

ーー

第二回公判。

明墨側が、平塚のサイン入り鑑定書を提出し「伊達原の指示のもと、ボツリヌストキシンがタリウムに改ざんされた」と突っ込む。

しかし伊達原は「最初に反応が出たボツリヌストキシンは微量であり、致死量とは言えなかった。」

「その後、特別な鑑定を必要とするタリウムが検出され、そちらのほうが致死量だったため、紛らわしくならないよう、ボツリヌストキシンは捜査資料から排除した。ただそれだけの事」

「君が出したこの鑑定書は偽装であり、こんなものは存在していない!」と返答した。

そこで明墨は「では、なぜその存在していない鑑定書を、あなたは必死で探していたんですか?」と言って、裁判官に許可をもらい用意していた動画を流す。

そこには、科捜研の資料室で「平塚」と書かれたファイルから、鑑定書を抜く伊達原が映されていた。

明墨は、「平塚さんは善意によって、本物の鑑定書を保管していた」「あなたの罪を暴くため、あらかじめ用意していた偽の鑑定書をファイルに仕込み、小型カメラを仕込んでいたんです」と説明する。

何も知らない伊達原は、偽の鑑定書を抹消していたのだ。

狼狽えた伊達原は、「そんな事、出来るはずがない…」と言いながら、隣にいる緑川を見る。

緑川はニヤリと笑って、「不正は検察の恥です。身内なら尚更。この事は、検事総長も了承済みです」と囁いた。

ーー

第二回公判、3日前の事ー。

青山が白木と緑川を連れ、赤峰と紫ノ宮に会わせる。

そして、緑川が皆んなの前で穏やかに語り始めた。

ーー

明墨・桃瀬・緑川の3人は、司法修習の同期だった。

緑川も最初は桃瀬の話(伊達原の不正)を信じられず、明墨同様、桃瀬が死の縁に立ってようやく信じる事が出来た。

その後、彼女の無念を晴らすため、緑川は検事となって伊達原の下に付き内部から、明墨は弁護士になり外部から真相を探った。

しかし、後一歩のところで伊達原に志水が映った証拠動画を抹消されたので、明墨は白木に白羽の矢を立てる。

白木は、伊達原に協力するふりをして隠しカメラなどを仕込み、明墨はわざと逮捕され、伊達原が逃れられないよう法廷で罪を明らかにしたのだ。

ーー

世間は、法廷で明らかになった真実に騒然とした。

瀬古も自らの過ちを公表し、伊達原は起訴される事となった。

法廷では倉田も証言をして、紗耶と紫ノ宮に向かって謝罪する。

その後明墨も法廷で、自分たちが志水一家にどれほど残酷な事をしたか、司法とはなんなのかと熱く語った。

それでも「犯罪ばかりを犯して来た君が言うか!」と反省の色を見せない伊達原に、「確かにそうです。しかし私は、あなたが自分の罪を悔い償いたいと思う日まで、一生見張り続けます!…一緒に地獄へ落ちましょう」と囁いて笑った。

第三審の前に、伊達原はやっと罪を認める供述を始めた。

ーー

志水の再審が決定し、彼は久しぶりに塀の外に出る。

迎えに来た紗耶と抱き合い涙を流す2人を、赤峰と紫ノ宮は優しく見届けた。

ーー

赤峰は、拘置所にいる明墨に「必ず志水さんを無罪にします」と伝える。

明墨は、赤峰を雇った理由は桃瀬と同じ事(司法の信頼と誇りを忘れてはならない)を言っていた点だと言い「君を部下に持てて幸せだ」と労った。

そんな明墨に、赤峰は「僕があなたを無罪にしてさしあげます」と言い、明墨は嬉しそうにニヤリと笑った。

beersy
beersy

めでたしめでたし!のラストでしたが、謎が残ってしまいましたね。

真犯人は一体どこへ…?

今の所続編は無いとの事ですが、つい考察したくなります。

白木と明墨の出会いも語られていませんし、これだけ盛り上がったのでぜひ続編も企画していただきたい!!

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ビール党のアラフォーで二児の母beersy(ビアシィ)子ども就寝後、夜な夜なテレビを付けては夫婦で動画視聴。仕事や家事から意識を飛ばすのが得意技。アクション好きだが、雑食性で何でも鑑賞するタイプ。しかしその実態はただの筋肉好き。いつかシルヴェスター・スタローンに会うのが夢であり、それゆえ筋トレを欠かさない(嘘) 私の記事を通して、筋肉好きの読者様が増えたら嬉しいです(?)