2023年9月15日(金)公開の『名探偵ポアロ ベネチアの亡霊』
アガサ・クリスティの名探偵エルキュール・ポアロが、ベネチアで起こった不可解な殺人事件に挑む!ケネス・ブラナーが監督・主演を務め、ポアロが霊媒師のトリックを解明できるのか…原作は「ハロウィーン・パーティ」で、ミシェル・ヨー、ジェレミー・ドーナン、ティナ・フェイらが出演します。
過去の2作品もしっかり見てきた中、映画『名探偵ポアロ ベネチアの亡霊』を視聴してきたので予習とネタバレ、あらすじをご紹介していきます!
『名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊』を観る方法
『名探偵ポアロ ベネチアの亡霊』を予習する
夫人、家政婦、ドクターといった登場人物が多いため、あらかじめ公式サイトなどで演じる役者さんの写真を見たり、名前・役職を見ておくのがおすすめ!名前を覚えるのは大変なので役職で大丈夫ですよ。
また、他のミステリー作品を楽しみたいなら、ロバート・ダウニー・jrが探偵を演じる『シャーロック・ホームズ』シリーズ、霊能力者も絡んだミステリーなら『トリック劇場版』シリーズもおすすめですよ。
本作から観ても平気か?シリーズは観るべき?
シリーズ3作目となる今作『名探偵ポアロ ベネチアの亡霊』ですが、過去作を見ていないくても大丈夫!過去の登場人物の関わりは無いからですね。
ポアロの活躍を見たい場合は、1~2作目もぜひ見てみてください。
『オリエント急行殺人事件』
シリーズ1作目で、2017年公開。トルコ発フランス行きの寝台列車オリエント急行で富豪が刺殺され、13人の乗客と車掌が容疑者に…。ポアロは列車内という密室事件を解決すべく調査を始めます。ジョニー・デップ、ミシェル・ファイファーらが出演しますよ。
『ナイル殺人事件』
シリーズ2作目で、2022年公開。エジプトのナイル川で展開されるクラシックなミステリーに挑む作品で、ポアロが乗船するナイル川の客船で殺人事件が…原作はクリスティの小説「ナイルに死す」で、ポアロの鋭い推理力が光る一作です。
『ナイル殺人事件』で流れた曲をシーンごとに紹介
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おすすめの視聴は映画館?配信?
映画『名探偵ポアロ ベネチアの亡霊』の視聴は配信がおすすめ!
登場人物の動向をポアロ目線でじっくり見たくなるシーンが多いからですね。また、推理のシーンは割と足早に感じるかもしれないので、ゆっくり見れる方が理解しやすいかなと思いました。
もちろん、映画館ならではのメリットもあります。
深夜から早朝にかけての物語が描かれるため、暗い屋敷が舞台…つまり、映画館ならではの暗さが本作の演出をより際立たせてくれますよ。幽霊がらみのホラー演出を映画館で楽しみたい人は是非、劇場へどうぞ!
【ネタバレなし】『名探偵ポアロ ベネチアの亡霊』のあらすじ
ベネチアで隠遁生活を過ごしていたポアロは、霊媒師のトリックを見破るために、子供の亡霊が出るという謎めいた屋敷での降霊会に参加する。
しかし、その招待客が、人間には不可能と思われる方法で殺害され、ポアロ自身も命を狙われることに…。
はたしてこの殺人事件の真犯人は、人間か、亡霊か──世界一の名探偵ポアロが超常現象の謎に挑む、水上の都市ベネチアを舞台にした迷宮ミステリーが幕を開ける。
以下より重要なネタバレを含みます。
『名探偵ポアロ ベネチアの亡霊』のネタバレ
引退したポアロ
1927年、探偵のポアロは引退し、ヴェネチアで余生を過ごしていました。ある日、作家のオリヴァがポアロを訪ね、霊媒師の真偽を確かめて欲しいとのこと。ポアロは強引に連れ出されつつ、ハロウィンで賑わう町を経てドレイク夫人の屋敷へ…元オペラ歌手の夫人は亡くなった娘のアリシアを呼び出すため霊媒師を呼んでいたのです。
ポアロは疑いの目を向けつつ霊媒師の降霊の儀式を見ると、助手の姉弟たちが仕掛けを動かしているとわかりました。しかし、霊媒師は「アリシアは殺された」と言って、明日には犯人がわかると断言したのです。そうして真夜中の0時を回ると、霊媒師は何者かに突き落とされて亡くなった…ポアロは犯人探しを開始します。
ハロウィンの仮装で賑わう街ですが、子供たちが変装しつつ屋敷に集まるシーンは怖かったですね。多くの子供が亡くなったという屋敷の昔話…影絵の演出が見ものでした。 霊媒師の降霊の儀式もホラーを思わす演出が際立つのでお見逃しなく!
容疑者たち
ポアロは作家に手伝ってもらい、ボディーガードに居合わせた人たちを見張らせます。悪天候で屋敷から出る船の迎えや、警察の到着は期待できなさそう…そうした中、ポアロは1人ずつアリバイなどを聞きました。
夫人からアリシアの元婚約者のシェフの件やアリシアの落下死について尋ね、家政婦は元修道女で降霊の儀式は神に背くと言います。
ドクターはアリシアを診ていたことや、戦争の経験から精神に問題を抱えていて発作を起こしやすいとのこと。彼の息子がなんとか支えていました。
霊媒師の助手の姉弟はお金に困っていたり、雇われる前は劣悪な環境に身を置いていたとのこと。
シェフはアリシアを忘れられず、病床についていた彼女に会いに行ったが夫人に入れてもらえなかったと言うのです。
様々な関係性や状況を理解する中、ポアロは子供の声を聞いたり、その姿も見ることがあったり…いわくつきの屋敷には本当に幽霊がいるのかとよぎります。
個々の恨みや過去などが明かされていく取り調べのシーンはポアロ作品の見どころの一つですね。色々な思惑が重なる中、霊媒師を殺したのは誰なのか…そしてアリシアも殺されたのかなど、気になること満載です!
真相
作家は本調子ではないポアロを心配しつつ、ボディーガードを呼びました。そこでポアロは作家と彼は霊媒師とグルだと指摘。作家は作品のためにと悪びれなくグルだと認めますが、殺人は犯していないと言いました。するとドクターの様子が変だと知らせがあってポアロは防音室の鍵を開け、密室で彼が死んでいるのを発見。息子はショックを受け、ポアロは全ての犯人を暴き始めます。
ポアロはアリシア、霊媒師、ドクターの3人が殺害された事件の真相を推理。犯人は夫人であり、元々アリシアに毒入りの紅茶を飲ませていたのがキッカケだと言いました。少量の毒により幽霊などの幻覚を見るよう仕向けた夫人…ある夜、家政婦がアリシアを看病していた際に彼女を落ち着かせようと毒入りのハチミツをたくさん使ってしまったのです。
アリシアは深く眠ったように死んでしまい、それに気付いた夫人は落下死を偽装。ドクターにも気付かれずにいたのですが…毒殺を示唆する脅迫状が届いたことで彼や霊媒師を手に掛けることになったのです。
それぞれを殺した方法を明かしたポアロ。夫人は逃げて上階に行きますが、何者かに引っ張られるようにして落下死してしまいます。朝になり、ポアロはドクターの息子や家政婦、助手たちと話をして帰宅。今回の件を踏まえて探偵業を再開するのでした。
花の毒の幻覚により、ポアロも幽霊の声などが聞こえてしまっていたようですね。夫人は子離れできないことから、アリシアに毒を持っていたとは恐ろしいなと思いました。 最後に夫人に脅迫状を送ってお金を得ていたのはドクターの息子だとわかりますが…エドガー・アラン・ポーを愛読する聡い子に驚かされるばかりでした。ポアロが「自分を責めてはいけない」と優しい感じを見せるのが印象的でした。