2009年1月30日公開の映画『マンマ・ミーア!』。
ABBAの楽曲をもとに作られたブロードウェイ・ミュージカル「マンマ・ミーア!」を映画化した作品です。主演はメリル・ストリープとアマンダ・セイフライド。
ギリシャのとある島、ドナが経営するホテルで娘のソフィの結婚式が開かれることに。ヴァージン・ロードを父親と歩みたいソフィは、ドナに内緒で父親候補3人(サム・ハリー・ビル)宛てに結婚式の招待状を送ります。
映画『マンマ・ミーア!』で流れた音楽18曲をご紹介します。
『マンマ・ミーア!』で流れた曲とは?
ソフィが幼馴染2人にドナの日記を読み上げるシーン
ABBA - Honey, Honey
ソフィが幼馴染2人にドナの日記を読み上げるシーンで流れた曲は、ABBA(アバ)の『Honey, Honey』です。
『Honey, Honey』は、ABBAの2枚目のスタジオアルバム「Waterloo」の収録曲です。
結婚式を控えたソフィは、幼馴染2人を島に呼び寄せます。久しぶりの再会に興奮がおさまらない3人は、ザ・海外ガールな雰囲気でキャピキャピ感がまぶしいですね。
ソフィはママ(ドナ)の日記をこっそりと盗みだして、ママのヤンチャしていた思い出を幼馴染2人にシェアします。
自分の子どもに黒歴史を暴かれるとは、なんて恐ろしいこと!
ドナの青春時代はいわゆる”フリー・・・”の時代だったので、ドナが性に開放的だったのも納得です。
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ドナがロージーとターニャに貧乏暮らしを吐露するシーン
ABBA - Money, Money, Money
ドナがロージーとターニャに貧乏暮らしを吐露するシーンで流れた曲は、ABBA(アバ)の『Money, Money, Money』です。
『Money, Money, Money』は1976年にシングルリリースされました。アルバム「Arrival」に収録されています。
ドナはロージーとターニャの宿泊部屋を案内します。ドナが経営するホテルは至るところにボロが出ています。
もう少し金銭的に余裕があれば、もう少し生活にゆとりがでて、もう少しホテルもいい環境にできるのにとドナは嘆きます。
大金持ちになりたいわけではないけど、ドナの”もう少し”お金が欲しい気持ちは痛いほどわかります。
もう少し”お金が欲しい私の頭の中で『Money, Money, Money』がループして、リッチな生活の妄想が止まりません。
ドナがサム・ハリー・ビルの3人を見つけてしまうシーン
ABBA - Mamma Mia
ドナがサム・ハリー・ビルの3人を見つけてしまうシーンで流れた曲は、ABBA(アバ)の『Mamma Mia』です。
『Mamma Mia』は、1975年にリリースされたシングル曲です。ミュージカル映画のタイトル名にもなっています。
床のひび割れを修理するために倉庫に来たドナは、天井板の隙間から元カレのサム・ハリー・ビルの3人を見つけてしまいます。
予想外の事態にたじろぐドナですが、青春時代を思い出し胸がときめきます。
ドナと一緒に『Mamma Mia』を歌いながら、ドナのてんてこ舞いな様子に笑ってしまうシーンです!
ロージーとターニャが思いがけない再会に動揺するドナを慰めるシーン
ABBA - Chiquitita
ロージーとターニャが思いがけない再会に動揺するドナを慰めるシーンで流れた曲は、ABBA(アバ)の『Chiquitita』です。
『Chiquitita』は、1979年にリリースされたアルバム「Voulez-Vous」に収録されています。
突然の出来事にドナは動揺を隠せません。親友のロージーとターニャが『Chiquitita』を歌いながらトイレに閉じこもったドナを慰めます。
ほんの数秒のカットですが、トイレのドアにしがみついたターニャの美脚に目が釘付けになります。すらっと足がのびていて、ほどよい筋肉が美しい!
慰め方が雑なロージーとターニャが面白いシーンです。落ち込むドナを放っておいて、元カレをチェックしにくロージーとターニャの野次馬感にも笑ってしまいます。
ドナ・ロージー・ターニャの3人が歌いながら島を駆け巡るシーン
ABBA - Dancing Queen
ナ・ロージー・ターニャの3人が歌いながら島を駆け巡るシーンで流れた曲は、ABBA(アバ)の『Dancing Queen』です。
『Dancing Queen』は、1976年にシングルリリースされました。
若い頃ドナの母親がドナに忠告していたことと全く同じことを言うドナに、ロージーとターニャはからかいます。
ロージーとターニャのような女友達は素敵ですね!気心が知れて、一緒にバカ騒ぎができる関係に憧れます。
ドナ・ロージー・ターニャの3人が、『Dancing Queen』を歌いながら島を駆け巡る中、島の女性たちが次々と『Dancing Queen』に参加します。
家事や仕事を頑張っている幅広い世代の女性たちが、『Dancing Queen』を歌って踊っているシーンには感動しました。
映画『マンマ・ミーア!』の名シーンです!
サム・ハリー・ビルの3人がドナとの思い出をソフィに話すシーン
ABBA - Our Last Summer
サム・ハリー・ビルの3人がドナとの思い出をソフィに話すシーンで流れた曲は、ABBA(アバ)の『Our Last Summer』です。
『Our Last Summer』は、1980年のアルバム「Super Trouper」に収録されています。
ソフィはサム・ハリー・ビルの3人を呼び止め、3人からドナとの輝かしい夏の思い出を聞きます。
古い写真がちょっとチープでクスっと笑えます。サム・ハリー・ビル、そしてドナが70年代を全身全霊をかけて楽しんだことがよくわかります。
全盛期を過ぎて少しお腹が出ているイケおじ3人衆がなんだか愛しく感じますね。
ビーチでスカイがソフィに愛を伝えるシーン
ABBA - Lay All Your Love on Me
ビーチでスカイがソフィに愛を伝えるシーンで流れた曲は、ABBA(アバ)の『Lay All Your Love on Me』です。
『Lay All Your Love on Me』は、『Our Last Summer』と同じく、1980年のアルバム「Super Trouper」の収録曲です。
婚約者のスカイは、ソフィに父親がいなくても関係ないソフィの全てを愛していると、熱烈に伝えます。
あらためてABBAの曲を聴くと大胆で開放的な歌詞が多いですね!そしてとても情熱的!
『Lay All Your Love on Me』では、意中の相手が欲しくてたまらなくて、独占欲まる出しです。まるで昼ドラのようですね。
ソフィのバチェラーパーティーでドナ&ザ・ダイナモスがライブするシーン
ABBA - Super Trouper
ソフィのバチェラーパーティーでドナ&ザ・ダイナモスがライブするシーンで流れた曲は、ABBA(アバ)の『Super Trouper』です。
『Super Trouper』は、ABBAの7枚目のアルバムタイトル曲です。
愛娘のバチェラーパーティーに、ドナ&ザ・ダイナモスが一夜限りの復活ライブをします。
ベルボトムパンツに、スパンコール、グリッターフリル、ドナ・ロージー・ターニャの3人は、100点満点のディスコファッションに身を包みます。
ビビットなターコイズブルーのアイシャドウやキラキラのプラットフォームサンダルが可愛いです。さりげなくゲストもディスコライクなスパンコールアイテムを身につけているのもキュートですね。
ドナたちのように、いくつになってもハイヒールが似合う人になりたいものです。
ソフィのバチェラーパーティーでハリー・ビルの3人が祭り上げられるシーン
ABBA - Gimme! Gimme! Gimme! (A Man After Midnight)
ソフィのバチェラーパーティーでハリー・ビルの3人が祭り上げられるシーンで流れた曲は、ABBA(アバ)の『Gimme! Gimme! Gimme! (A Man After Midnight)』です。
『Gimme! Gimme! Gimme! (A Man After Midnight)』は、1979年リリースのシングル曲です。アルバム「Greatest Hits Vol. 2 」にも収録されています。
ドナ&ザ・ダイナモスのライブを見ていたサム・ハリー・ビルの3人でしたが、ソフィのゲストに襲われはじめます。
うまく逃れたサムは、バルコニーでソフィの将来を気にかけます。
ソフィの爆弾発言とハリー・ビルが捧げもののように餌食になっていく様子が面白おかしいシーンです。
バチェラーパーティーのはじけ具合は、ここぞとばかりに騒いでいる印象がありますね。定番のパフォーマンスはもちろん、ストリップダンスです。
スカイたちがソフィのバチェラーパーティーに侵入するシーン
ABBA - Voulez-Vous
スカイたちがソフィのバチェラーパーティーに侵入するシーンで流れた曲は、ABBA(アバ)の『Voulez-Vous』です。
アルバムタイトル曲になっている『Voulez-Vous』は、1979年にシングルリリースされました。
スカイたち男衆は、岩陰からソフィのバチェラーパーティーに侵入します。岩壁から侵入する強者もいますね。
ソフィの願望は思わぬ方向から実現します。思い通りに進まないソフィはパニックに。
初めて映画『マンマ・ミーア!』を観たとき、妙な怖さを感じたシーンです。グリーンライトにサークルって得体の知れない雰囲気があります。
サムとドナがソフィの将来について言い争うシーン
ABBA - SOS SOS
サムとドナがソフィの将来について言い争うシーンで流れた曲は、ABBA(アバ)の『SOS SOS』です。
『SOS SOS』は1975年にリリースされ、日本のドラマ「ストロベリー・オンザ・ショートケーキ」のエンディングで使用されています。
才能あるソフィを独り立ちさせたいサムは、ドナにアドバイスしますが、口出しされたくないないドナはサムを邪険に扱います。
ドナとサムのぎこちない関係にそわそわします。ベッドインしたら解決するのでは、と思わずにはいられません。
サムを演じたピアース・ブロスナンは、映画『マンマ・ミーア!』でゴールデンラズベリー賞を受賞してしまいました。
ゴーストシンガーを潔く使った方がよかったのかもしれませんね。
ターニャが若い男にナンパされるシーン
ABBA - Does Your Mother Know
ターニャが若い男にナンパされるシーンで流れた曲は、ABBA(アバ)の『Does Your Mother Know』です。
『Does Your Mother Know』は1979年にシングルリリースされました。同年リリースのアルバム「Voulez-Vous」の収録曲です。
ビーチで偶然会ったバーテンダーの若い男に言い寄られるターニャ。昨晩の出来事を忘れたいターニャは必死に若い男の口説き文句をかわします。
ターニャ役のクリスティーン・バランスキーの美脚祭りなシーンです。クーガー女の魅力満載です!
ほどよく遊んで、美を大切にするターニャは、映画『マンマ・ミーア!』の中で一番好きなキャラクターです。
ドナがソフィの花嫁支度を手伝うシーン
ABBA - Slipping Through My Fingers
ドナがソフィの花嫁支度を手伝うシーンで流れた曲は、ABBA(アバ)の『Slipping Through My Fingers』です。
『Slipping Through My Fingers』は、1981年にリリースされたアルバム「The Visitors」に収録されています。
花嫁支度をするソフィを見たドナは、これまで過ごしたソフィとの時間を思い出し感傷に浸ります。涙が止まらないワンシーンです。
豪華絢爛なウェディングドレスも素敵ですが、ソフィのようなナチュラルなウェディングドレスもロマンティックです。
ドナのようにウェディングの準備をしながら、家族と思い出を語り合うのも良いですね。
ソフィのバージンロードを一緒に歩きたいとサムがドナに伝えるシーン
ABBA - The Winner Takes It All
ソフィのバージンロードを一緒に歩きたいとサムがドナに伝えるシーンで流れた曲は、ABBA(アバ)の『The Winner Takes It All 』です。
『The Winner Takes It All 』は1980年にシングルリリースされ、アルバム「Super Trouper」の収録曲です。
ソフィの希望を叶えるため、サムはバージンロードを歩いてもいいかドナに尋ねます。
ドナは土壇場で逃げたサムに関わってほしくないと頑なに拒否します。
ドナの傷心がひしひしと伝わってきますね。女一人、赤ん坊を抱えて島で生きていくのはとても苦労したと思います。
簡単にサムたちを受け入れられるはずがありません。
サムがドナにプロポーズするシーン
ABBA - I Do, I Do, I Do, I Do, I Do
サムがドナにプロポーズするシーンで流れた曲は、ABBA(アバ)の『I Do, I Do, I Do, I Do, I Do』です。
『I Do, I Do, I Do, I Do, I Do』は、3枚目のスタジオアルバム「ABBA」からシングルリリースされました。
まさかの展開が起きたソフィの結婚式から一転、長年片思いをしていたサムはドナにプロポーズします。
さすがゴールデンラズベリー賞な歌唱シーンですが、愛に溢れているシーンなので良しとしましょうか。
いくつになっても愛を素直に伝えることは、ロマンティックなことですね。
サムがアフターパーティーでスピーチをするシーン
ABBA - When All Is Said and Done
サムがアフターパーティーでスピーチをするシーンで流れた曲は、ABBA(アバ)の『When All Is Said and Done』です。
『When All Is Said and Done』は、1981年のアルバム「The Visitors」の収録曲です。
ドタバタ劇な結婚式を終えたサムやドナたちは、アフターパーティーに参加。
サムはドナへの愛と感謝の気持ちをスピーチ(歌唱シーン)にします。サムの愛の言葉にうっとりしてしまいますね。
ドナがやっと自分の人生を最愛の人と歩みはじめたかと思うと心が温まります。
ロージーがビルを誘うシーン
ABBA - Take a Chance on Me
ロージーがビルを誘うシーンで流れた曲は、ABBA(アバ)の『Take a Chance on Me 』です。
『Take a Chance on Me 』は1978年リリースのシングル曲です。
一匹狼だと公言するビルに、すかさずロージーはビルに狙いを定めます。
結婚やパートナーとは無縁に生きてきたビルは、ロージーの猛烈なアプローチにたじろいでしまいます。
大胆なロージーはターニャに負けないくらい魅力的です。ロージーの料理本がどういうものか気になります。
ソフィとスカイが旅立つシーン
ABBA - I Have a Dream
ソフィとスカイが旅立つシーンで流れた曲は、ABBA(アバ)の『I Have a Dream』です。
『I Have a Dream』は、1979年リリースのアルバム「Voulez-Vous」の収録曲です。子どもたちで構成される合唱隊とコラボレーションしています。
オープニングのソフィが郵便ボックスに向かうシーンでも『I Have a Dream』を歌っています。
ドナとサムの結婚式が終わった後、ソフィとスカイは生まれ育った故郷を離れ、世界へ旅立ちます。
ソフィは母親から離れて初めて自分の人生を愛する人と一緒に見つめ直していきます。
きっと世界各国でアートに関わりながら、ソフィはドナのような魅力的で素敵な女性に成長するのだろうと想像できますね。
筆者の感想
世界的なスター、ABBAの楽曲を使用したミュージカル映画ということもあり、劇中歌は聞いたことのある懐かしいメロディーに溢れている作品です。ABBAをよく知らない人でもABBA大ファンという人でも音楽とストーリーを楽しんで観れますよ。
鑑賞前は娘ソフィが主役かと思っていましたが、母親のドナに焦点が置かれていましたね。メリル・ストリープは子離れができない母親を面白く魅力的に演じていました。
ドナ率いるおばあちゃん3人衆とサム率いるイケおじ3人衆のそれぞれのキャラクターの存在感が強く、ちょっとした行動に笑いが止まりません。
架空の島として設定された舞台は、透き通ったオーシャンブルーに真っ白な砂浜。ミュージカルだけでなく、リゾート気分も味わえました。ハワイアン・カクテルを片手に『マンマ・ミーア!』を鑑賞してもいいかもしれませんね。
『マンマ・ミーア!』は、シングルマザーで苦労した女性の物語ですが、胸が苦しくなるような暗いシーンは一切なく、むしろ苦労話を笑い飛ばしてしまいます。無性に気分が落ち込んでいる時に、パッと明るくなるようなミュージカル映画です。