2024年10月11日公開の映画『ジョーカー フォリ・ア・ドゥ』。
2019年公開『ジョーカー』の続編であり、監督はトッド・フィリップス、主演はホアキン・フェニックスとレディー・ガガです。アーサーとハーレイの出会い、悪のカリスマ「ジョーカー」の新たな側面が描かれます。
この記事では、映画『ジョーカー フォリ・ア・ドゥ』で流れた音楽のうち、13曲をご紹介します。※この記事はネタバレを含みます
公開年 | タイトル |
2019年 | ジョーカー |
2024 | ジョーカー フォリ・ア・ドゥ |
映画『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』のネタバレを劇場鑑賞者が解説!アーサーの心情と歌を感想と共に紹介
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『ジョーカー フォリ・ア・ドゥ』で流れた曲とは?
予告
Burt Bacharach - What the World Needs Now Is Love
予告で流れた曲は、Burt Bacharachの『What the World Needs Now Is Love』です。
刑務所で過ごしているジョーカーことアーサー。予告ではダンスをするシーンから歌も始まっていきます。最後もメロディが流れていくのに惹かれますね。以下が流れている曲の原曲です。
ハル・デイヴィッド(Hal David)が作詞し、バート・バカラック(Burt Bacharach)が作曲した1965年の楽曲。愛の力を世界に訴えかける曲で、ジャッキー・デシャノンが初録音し、大ヒットを記録。
社会・政治が揺れた60年代に平和と愛を響かせ、後に多くのアーティストによってカバーされ、慈善や社会運動のシンボルにもなりました。
穏やかな曲調で始まり、しっとりとした歌が続いていくのは聞き心地が良いですね。
オープニング
Nick Cave - Slap That Bass
オープニングで流れた曲は、Nick Caveの『Slap That Bass』です。
映画が始まるとコミカルなアニメが流れましたね。アーサーが「ジョーカー」と呼ばれるようになった経緯を表すような、楽しそうなアニメーションになっていたのが印象的。
アーサーと彼の影が入れ替わって、ピエロのメイクをして騒動を起こした…前作のラストシーンが懐かしかったです。音楽もアップテンポで楽しそうなリズミカルな曲でした。
※上記動画の曲の後半の「Get Happy」、「What The World Needs Now Is Love」も他のシーンで流れていたと思います。
朝の点呼が始まるシーン
When the saints go marching in (聖者の行進)
朝の点呼が始まるシーンで流れた曲は、『When the saints go marching in (聖者の行進)』です。
アーカム州立病院の患者たちが朝の点呼で呼ばれた際に、口笛が聞こえてきたの最初でしたね。ハッピーな感じの音が聞こえてくる中、囚人のような暮らしをしている患者たちの様子が気になる冒頭でした。この曲は患者が外で自由時間を過ごす際に、金管楽器を吹いている者もいましたね。
「When the Saints Go Marching In(聖者の行進)」は、明るく力強いジャズのスタンダード曲。希望や祝福をテーマにし、行進のようなリズムが特徴で、多くの場面で親しまれています。
アーサーが穴倉に収容されるシーン
Lady Gaga - Folie à Deux
アーサーが穴倉に収容されるシーンで流れた曲は、Lady Gagaの『Folie à Deux』です。
アーサーはハーレイと脱獄を試みたとされ、穴倉(独房のイメージに近いですかね)へ…狭い部屋に真っ暗な中で過ごすのはつらいでしょうね。そこにハーレイがやってきて、まさか監視を抱き込んだとは…彼女の手腕にも驚かされました。
しっとりとした雰囲気と、リズミカルなハーレイの歌が印象的です。アーサーは彼女にどう応えるのでしょうか?
アーサーたちが映画を見るシーン
Lady Gaga - That’s Entertainment
アーサーたちが映画を見るシーンで流れた曲は、Lady Gagaの『That’s Entertainment』です。 以下の曲の方が近いかもしれません。
アーサーやハーレイは他の患者たちと一緒のプロジェクターに映し出される映画「The Band Wagon (1953)」を見ます。ミュージカルシーンに夢中なアーサーに対し、ハーレイは抜け出そうと提案しますが…まさか火を放って騒動を起こすとは驚きですね。
火事で逃げ回る人がいる中、ハーレイはアーサーを先導して出口のフェンスへ向かうのでした。陽気で楽しそうな歌と合わせて慌ただしい感じが印象に残りました。
アーサーがジョーカー&ハーレイのショーを妄想するシーン
Joaquin Phoenix & Lady Gaga - To Love Somebody
アーサーがジョーカー&ハーレイのショーを妄想するシーンで流れた曲は、Joaquin Phoenix & Lady Gagaの『To Love Somebody』です。
アーサーがジョーカーの姿をし、ハーレイと共に舞台でミュージカルのショーをする…そんな妄想シーンで、2人の歌が披露されましたね。赤や黄色のレトロカラーで彩られた舞台でショー歌う2人…ステキな雰囲気もあります。
「To Love Somebody」は、1967年にビー・ジーズ(Bee Gees)が発表したバラードで、初期ヒット曲の一つ。動画は以下のとおりです。
柔らかいボーカルとオーケストラ風のアレンジが特徴で、切ない愛をテーマにした歌詞が多くの共感を呼び、カバーするアーティストもたくさんいます。
ハーレイがジョーカーの面会に来るシーン
Lady Gaga - Close To You
ハーレイがジョーカーの面会に来るシーンで流れた曲は、Lady Gagaの『Close To You 』です。
ハーレイはアーカム州立病院を出ることになりましたが、アーサーへ面会に来てくれましたね。その際に歌を歌い、アーサーに妊娠したと告げます。アーサーの考えが変わるキッカケの一つになったのではと思いました。
「Close to You」は、カーペンターズ(Carpenters)が1970年に発表し大ヒットした代表曲。動画は以下のとおりです。
心地よいピアノ伴奏とカレン・カーペンターの優しく繊細な歌声が特徴で、「なぜか君のそばにいたくなる」というロマンチックな歌詞が印象的です。
アーサーが妄想で裁判所をめちゃくちゃにするシーン
Joaquin Phoenix - The Joker
アーサーが妄想で裁判所をめちゃくちゃにするシーンで流れた曲は、Joaquin Phoenixの『The Joker』です。
裁判中、アーサーはジョーカーを支持する人たちの声を受けた影響のせいか、ジョーカーの姿で妄想を始めます。ジョーカーが歌いながら裁判の場を歩き、ハーレイと魅惑的な雰囲気を表しますが…裁判官たちを惨殺する様子から狂気を感じさせましたね。
低い声のアーサーの歌と合わせて不気味さと恐ろしさ満載!個人的にはタップダンスがカッコいいと思いました。
ハーレイがアーサーに歌いかけるシーン
Lady Gaga, Joaquin Phoenix - Gonna Build a Mountain
ハーレイがアーサーに歌いかけるシーンで流れた曲は、Lady Gaga, Joaquin Phoenixの『Gonna Build a Mountain』です。
裁判が終わってアーサーがハーレイとの妄想をする際に彼女が歌った曲です。舞台には結婚式の装いがあり、アーサーとハーレイが白の衣装を来ていたのが印象的。アーサーに対しハーレイは「山を作ろう」と歌いかけ、その後もアーサーが歌ったりしましたね。
まずは丘からという歌詞や、天国と地獄に関する歌詞から、ハーレイの望むものがわかるのかも…。 いろんなシーンに合わせて様々な歌い方をする二人に注目ですよ。※上記の動画はハーレイ版の一つです。
ハーレイが化粧をして裁判所に行くシーン
Joaquin Phoenix & Brendan Gleeson - I’ve Got the World On A String
ハーレイが化粧をして裁判所に行くシーンで流れた曲は、Joaquin Phoenix & Brendan Gleesonの『I’ve Got the World On A String』です。
アーサーの罪が問われる最後の裁判。傍聴人として見に行く準備をするハーレイですが、目元に化粧をしながら歌っていましたね。しっとりとした感じで歌いつつも、不気味さを感じさせるのが凄いです。
『I’ve Got the World On A String』は、フランク・シナトラ(Frank Sinatra)の代表的な曲の一つ。動画は以下のとおりです。
アーサーがハーレイに電話をするシーン
Joaquin Phoenix - If You Go Away
アーサーがハーレイに電話をするシーンで流れた曲は、Joaquin Phoenixの『If You Go Away』です。
陪審員たちがアーサーが有罪か無罪かを決めるために時間はかからなかった…アーサーは覚悟した面持ちで、ハーレイに電話をしましたね。「自分はジョーカーではない」と裁判の時に言い、ハーレイは裁判所から去ったからです。
ハーレイに向けた愛と、喪失感を表すのに十分な歌であり、アーサーの歌い方が心に残りました。
エンディング1曲目
Lady Gaga - That’s Life
エンディング1曲目で流れた曲は、Lady Gagaの『That’s Life』です。
エンディングの1曲目はハーレイ役のレディ・ガガの力強い歌でした。独特なリズムと合わせて印象に残りましたね。
「That’s Life」は1966年にフランク・シナトラ(Frank Sinatra)がリリースし、代表曲の一つ。動画は以下のとおりです。
人間の浮き沈みや人生の苦難を軽妙かつ力強く歌い上げるシナトラの深い声と、ブルース色の強いアレンジが特徴的です。
エンディング2曲目
Joaquin Phoenix - True Love Will Find You in the End
エンディング2曲目で流れた曲は、Joaquin Phoenixの『True Love Will Find You in the End』です。
エンディングの2曲目は、アーサーを演じたホアキン・フェニックスの歌。切なさもあり、語るように歌うのが印象に残りますね。優しいアーサーが見つけた愛、彼の生き方の結末をもう一度考えさせられます…。
「True Love Will Find You in the End」は、ダニエル・ジョンストンが1984年に発表したアルバム『Retired Boxer』に収録された曲。動画は以下のとおりです。
シンプルで温かいアコースティックギターの曲は、「愛が最終的にはあなたを見つける」という希望に満ちたメッセージを伝えました。
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