2025年6月11日にNetflixで公開された映画『ティエンポス:私たちの時空』
鳴かず飛ばずの研究家夫婦がタイムスリップしたのは、59年後の世界。
そこは女性が社会進出している2025年で、妻は感激するが夫は…?
スペインのSF、コメディ、ラブロマンス映画。

未来に行けるならドラえもんに会いたいbeersyです!
SFラブロマンスという事で、コメディ色が強い作品なのかと思いつつ視聴。
しかし、中々見応えのある映画で、涙腺最弱王の筆者は号泣しました;
この記事では、Netflix映画『ティエンポス:私たちの時空』を鑑賞した筆者の感想やあらすじ、ネタバレ解説をご紹介いたします!
-
Netflix映画『ティエンポス:私たちの時空』で流れる11曲をシーン別にご紹介!
続きを見る
『ティエンポス:私たちの時空』の評価&感想
- 感動度
- 4
- 脳トレ度
- 3
- 再鑑賞度
- 4
- サプライズ度
- 4
- 話題性
- 3
「Tiempos(ティエンポス)」とは、スペイン語で「時代」という意味。
まさに本作は、SFを通じて「時代の変化」に焦点をあてたストーリーです。
主人公のノラは天才的な科学者ですが、女性であるがゆえにその活躍を男性に阻まれていました。
しかし、タイムマシンでたどり着いたのは2025年。
男尊女卑なんてとんでもない!という世界に来て感動し、活躍するのですが、その代償はあまりにも大きかった…。
新しい時代で活躍し喜ぶノラと、早く帰りたい夫・エクトルの苦悩が描かれていて、ただのSFコメディではなくラブロマンスがたっぷりと堪能出来ました!
ノラを演じているのは、メキシコの俳優兼シンガーソングライターのルセロ。
エクトル役のベニー・イバラも、ラテンポップミュージシャン、俳優であり、2人がデュエットしているシーンは思わずうっとりしました。
(上手だと思っていたら、お二人ともプロの歌手だったとは!)
ちなみに監督は、ネトフリ映画『カウンターアタック』のチャバ・カルタス。
あんな激しい無骨な映画を撮る監督なのに、こんなにもファンタジーで甘い映画も撮れるんだと驚きました!
ぜひ夫婦でゆっくり観ていただきたい作品です。
以下より重要なネタバレを含みます。
『ティエンポス:私たちの時空』のネタバレ
タイムスリップ
1966年、メキシコシティ。
科学者のノラとエクトル夫妻は、大学でタイムトラベルの研究をしているが、中々成果が出ず研究資金を出してもらえなくなる。
ノラは優秀な科学者だったが、女性が活躍出来る時代ではなく、幾度となく邪険に扱われて来た。
そんな中、2人はついにタイムマシンを完成させる。
意気揚々と10分後に飛んでみようとしたが、マシンが止まり恐る恐る外に出てみると、そこは59年後の別世界だった。
2人は世紀の大発明に喜び合ったが、マシンの変換器が壊れたために戻れなくなった事を知る。
そこで、とりあえず自分達がいた大学へ行き、新たな変換器を手に入れようと考え歩き出した。
ーー
電車に乗り、無事大学に着いた2人だったが、不審者に間違われて警備室へ連れて行かれる。
そこへ学長が現れ身構えると、その女性はノラに憧れていた学生・フリアだった。
年老いたフリアは、「タイムホールを抜けたのですね!お二人ならきっと成功すると信じていました」と言って感激する。
しかもそこには、ノラの妹・レベカのお腹の中にいた子(ノラの姪)が産んだと言う、アロンドラもいた。
そして、ノラとエクトルはアロンドラの家に行き、まだ見た事のなかったレベカの娘と会う。
彼女は伯母夫婦のタイムトラベルをすぐに信じて歓迎したが、レベカは行方不明になったノラを探している途中に、交通事故で亡くなったと明かした。
責任を感じたノラは、過去に帰ればレベカを救えると言ったが、レベカの娘は「母を助けると全てが変わってしまう」と言って優しく制止。
ノラは複雑な表情を浮かべた。
ーー
エクトルとノラは、2025年の進化に驚く。
スマホもタブレットも見た事がない機器なので、興味津々だ。
それでも2人は「時代は変わっても、我々の愛は変わらないね」と語り合った。

ノラを慕っていたフリアが学長になっていた、という胸アツ展開…!!
すぐに信じて迎え入れる、この柔軟さも流石の科学者です。
しかし最愛の妹・レベカの最期を知らされ、切なくなりました。
アップルパイ焼いてあげるって言ってたもんね…。
レベカを助けると言う事は、歴史を変えてしまう事。
ノラは科学者として、レベカの姉として、どのような決断をするのでしょうか。
1966年と2025年
大学でタイムマシンの研究が始まったが、現代の技術や知識を以ってしても中々成功には至らない。
そんな中、エクトルは周りがノラを「天才」ともてはやすのが面白くなくなり、「タイムマシンの発明が君だけの手柄になっている」と不満を漏らすようになった。
さらに、国際女性デーではノラがフリアに講演を頼まれたにも関わらず、エクトルがでしゃばり、マイクで女性達に失礼な事を連呼する。
その後仕切り直し、素晴らしいスピーチをしたノラには大きな拍手が贈られた。
フリアは、ノラの才能をもっと活かすべきだと考え「ここに残って物理学科の学長になって欲しい」と提案する。
(59年前に戻れば、また会議にも出席させてもらえない日々が続き、学者としては不完全燃焼のまま生涯を終える事になる…)
ノラは1966年に帰るか、2025年で生きるか、悩み始める。
それでもレベカの娘に「私は妹を救うため、過去に戻らなければならない」と話したが、彼女は「もう私もアロンドラも、母の事は受け入れてる。あなたは責任を感じなくて良いのよ」と慰め、背中を押した。
ーー
エクトルは、ノラに「この時代に馴染むべきじゃない」と言い、ノラは「今の方が私は輝いていられる」と言って激しく衝突する。
しかし、すでにポータル(時空の入り口)は閉まりそうになっていた。
思い直したエクトルは「ごめん。悪かったよ。やっぱり一緒に帰ろう」と謝ったが、ノラは「私はここに残りたい」と言って研究所を出て行く。
そして世間では、エクトルが女性軽視発言をしている動画が拡散され、非難の声が上がっていた。

エクトル酷いな…と思いますが、昔の思想ってこういう感じだったのかなと。
女性に対しての愛はあっても、敬う気持ちは無かったのでしょうね。
今もそういうアップデートが出来ていない人はいますし、そのうち自分もそうなるのかなと思いますが、偉そうな人間にはなりたくない!と改めて思いました。
ノラは、レベカの死を受け止め「戻りたくない」という意思表示をハッキリと示しましたが、エクトルはどう出る…?
どの時代でも変わらない気持ち
ノラが研究所へ戻ると、マシンとエクトルの姿が無い。
慌てて、置いてあったエクトルからの手紙を読むと「君はこの時代で、やり遂げると信じている。僕が阻む事は出来ない。愛している。僕はずっと君のものだ」という旨の文章が書かれていた。
彼はノラの成功と幸せを祈り、1人で59年前の時代に戻って行ったのだー。
ーー
ノラは号泣して落ち込むが、フリアは「あなたの存在は私を鼓舞した。そして彼も鼓舞した。次はあなたの番。この時代を精一杯生きて欲しい」と元気付ける。
次にポータルが開くのはおよそ30年後…。
ノラはエクトルを想いながらも、前を向いた。
そしてその後、彼女は「国家科学賞」を受賞するなど活躍し、世紀を代表する女性科学者として歴史に名を残す事になる。
ーー
ーー
1996年、メキシコシティ。
年老いたエクトルの前に、同じくらいの歳のノラが現れる。
エクトルが「ノラ…なぜここに」と驚いていると、ノラは「私は自分の人生を生きた。そして、心に従ってタイムマシンを作ったの。あなたを見つけて、残りの人生を共にするために…」と言って微笑んだ。
エクトルは、涙を流しながら何度も何度もノラの頬を触る。
2人はあの頃のように見つめ合い、「愛してる」と言ってキスを交わすのだった。

ここまで切ない別れがあるのかと、とてもしんどくなりましたが…最後はハッピーエンドで本当に良かった!!
互いにヨボヨボですが、きっと幸せな日々を送るのでしょうね。
時代が変わっても変わらないものがある。
2人の愛が心に響く、とても温かいストーリーでした!
『ティエンポス:私たちの時空』が好きな人にオススメの映画
映画『ティエンポス:私たちの時空』が好きな人にオススメの映画をピックアップ!
今夜、ロマンス劇場で
タイムスリップ×ラブコメで1番好きな作品!
綾瀬はるかさん、坂口健太郎さんW主演の邦画ですが、とても心がほっこりする素敵な映画なので、ぜひ観ていただきたいです。