2025年6月27日公開の映画『F1(R) エフワン』は、『トップガン マーヴェリック』のジョセフ・コシンスキー監督が手がけ、ブラッド・ピット主演で描かれるスポーツ・ドラマです。レーサーのソニー・ヘイズが、弱小チームの再建を託されるのがストーリーの始まりです。チームの絆、師弟関係、再起の物語、そしてリアルなサーキットやカーレースの様子が見どころです。
F1(R) エフワン
- 未体験
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- 感情移入
- 5
- 再鑑賞
- 4
- 予測不可
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- サウンド
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レースの臨場感と、チームの大切さが際立つ作品!ブラッド・ピットの演技にも引き込まれた!
評価は年間100作品以上を鑑賞する執筆者こでぃもの実体験をもとにしています。
『F1(R) エフワン』は人気?どんな人が観ている?
川崎の映画館で日曜日の夕方に観に行きました。男性も女性もいらっしゃって、席も8割ほど埋まっていましたね。大画面で観るレースの臨場感が最高でした!
観客の層は意外にも広いのかもしれません。(F1の映画なので、車やレースが好きな男性向けのイメージがありました)F1のレースの仕組みなどが分からなくても、人間ドラマとしてもおすすめできるのは確かです。
また、パンフレットにはF1に関連する用語の説明などもあったので、興味が出たら見てみて欲しいですね。
以下より重要なネタバレを含みます。
『F1(R) エフワン』をネタバレありで解説!
ソニーとレース
レーサーのソニー・ヘイズは、1990年代に活躍していた中、F1のレース中に事故に遭ってしまいました。その後は耐久レースなどに出場していたソニー…そんな彼の元に、昔の友人であるルーベンが来て自身のチームに来て欲しいと言いました。ソニーは考えた末、チーム「エイペックス」に向かいます。
エイペックスには若手のドライバーのジョシュアがおり、ソニーを「高齢者」と言って加入に否定的。そんなジョシュアの記録を上回るドライブ技術を見せたことで、ソニーはチームに迎えられるのでした。
その後、レースに出場したソニーとジョシュアですが…ピットで整備した際の影響があったり、2人が協力しなかったりしたことで最下位のままレースを終えてしまいます。

ソニーがデイトナの24時間耐久レースに出場するシーンからテンションが上がる映画の冒頭!Led Zeppelin『Whole Lotta Love』が流れながら、激しいレースシーンが描かれました。
大事故により脊椎に異常があったのではと思わせるソニーの映し方にも注目ですね。
レースの始まり
ソニーはケイトに車の改良を頼もうとしますが「まずは完走しろ」と言われます。次のレースではソニーはサポートに徹し、ジョシュアを10位以内にしてレースを完走。ケイトは車の改良を受け入れ、その後もレースが続きました。
ソニーは再びジョシュアをサポートしたことで、1位と接戦に…その時、ジョシュアはソニーの助言を無視して走ってしまい、事故を起こしてしまいます。ソニーは燃え盛る車からジョシュアを助け出しますが、ジョシュアは手に火傷を負って復帰に時間がかかると判明。
その間、ソニーはチームメンバーと協力し、改良した車で走ることでレースの順位も上げていきました。ジョシュアはその雰囲気を感じ取りつつ、レースに復帰…その際にソニーの車にぶつけ、危うく大事故を起こしそうになります。ソニーとひと悶着を起こす中、これまで使っていた車に検査が入ります。前の車に戻れば順位は上がらない…それでもレースが始まってしまい、ソニーは事故を起こして病院に運ばれてしまうのでした。

ソニーはレース中にアウトにならない程度に動き出すのが見どころ!他の車のミラーを壊したり、コース中の物にぶつかったり…壊した物を片付ける作業が発生し、他の車が速度を落と差なければならなくなります。そうしたサポート(?)を経て、ジョシュアが順位を上げていくのが見ものでした。
こうしたソニーの「プランC」が続く中、仲間たちに「カオスのCだ」と言われるのがおもしろかったです。この後の「コンバット(戦闘)のC」と言われる作戦もすごかった!みんなが声を合わせて一致団結する様子が印象的です。
最後のレース
ソニーの過去の診断歴を見たルーベンは、もう彼はレースができるような身体ではないことを知ります。ルーベンはソニーにレースに出さないと断言。そんなソニーの元にエイペックスの役員が「チームを率いて欲しい」と言いました。役員が偽の図面を流したことで車の検査が入ったことがわかり、ソニーは彼のオファーを退けてチームの元に戻ります。
ジョシュアとチームの一員に迎えられたソニーは、最後のアブダビのレースに出場。順調に順位を上げていき、ジョシュアが他の一台と接触してしまった…ソニーは意を決して1位の座を勝ち取ります。表彰されたソニーはケイトに挨拶し、車へ。ジョシュアは彼に声をかけ、ソニーはそのまま他のレースをしに行くのでした。

ジョシュアはソニーが入院してた際に彼がチームを去ることを聞いてしまい、そこからの展開が良かったですね。彼が事故に遭った際のレースをシミュレーションし、何度もコースアウトする…そして、ソニーの助言通り走った際には無事に完走できたと分かった時の表情が印象に残ります。ソニーとジョシュアは、レースまでの準備・鍛え方が対照的でしたが、各々の良さを取り入れていくような感じも良かったなと思いました。
最後のレースは常に手に汗握る展開!少しでもハンドル操作を誤れば並走する車にぶつかってしまう、そしてソニーのケガの悪化も気になる…そうした中でも勝てて良かったです。映画のラストでジョシュアはエイペックスのためにチームに残り、ソニーは他の場所でレースに参加するようになるという展開も感慨深いなと思いました。
『F1(R) エフワン』に関連する作品ならこちらもオススメ!
『F1(R) エフワン』に関連する以下の2作品もおすすめ!
グランツーリスモ
実在のプロレーサーのサクセスストーリーを映画化。人気レースゲーム『グランツーリスモ』の大会をキッカケに青年のヤンが、本物のレーサーとして育成され、命を懸けた実戦に挑んでいく姿を描きます。監督は『第9地区』のニール・ブロムカンプ。出演はアーチー・マデクウィ、オーランド・ブルーム、デヴィッド・ハーバー、ジャイモン・フンスーら。夢を現実に変える熱い展開と、リアルなレース映像が融合したスポーツドラマです。

『F1』と同様に『グランツーリスモ』も、ベテランと若手の師弟関係が大きな見どころです。ヤンと教官のぶつかり合いながらも築かれていく信頼関係は、ソニーとジョシュアの関係に重なりますね。
また、ゲーム出身という異色の背景を持つヤンが、プロの現場で葛藤しながらも成長していく姿は、ジョシュアの挫折と再起のドラマも思い出させてくれるでしょう。レース中のカメラワークや臨場感も『F1』と同じく圧巻で、スピード感を体感できる点も共通の魅力です。
カーズ2
2011年7月30日公開の『カーズ2』は、ピクサー制作のジョン・ラセター監督によるアニメーション映画の第2作。ライトニング・マックィーンと親友メーターは、ワールドグランプリに参戦するため日本、イタリア、イギリスを巡ります。メーターがひょんなことからスパイ任務に巻き込まれるというユーモアあふれる展開もポイント。友情とスパイアクション、世界の名所を舞台にした冒険が楽しめるファミリー向けエンタメ大作です。

『カーズ2』にもモータースポーツとチームの絆を描くテーマが共通しています。F1映画ではソニーとジョシュアの師弟関係が描かれますが、『カーズ2』ではマックィーンとメーターの友情が深まり、特にメーターの成長と“予想外の活躍”が見どころです。
また、F1本場のスピードやチーム戦略を好む方には、ワールドグランプリでの各国サーキットの描写が気に入るかも!モータースポーツ好きにおすすめしたいのがシリーズ2作目だと言えるでしょう。