2001年12月15日公開の映画『スパイ・ゲーム』。
トニー・スコット監督によるスパイ・サスペンス映画。CIA工作員ミュアー(演:ロバート・レッドフォード)は、かつての弟子ビショップ(演:ブラッド・ピット)が中国で拘束されたことを知り、彼を救うため極秘に動き出します。
この記事では、映画『スパイ・ゲーム』で流れた音楽のうち8曲をご紹介します。※この記事はネタバレを含みます
『スパイ・ゲーム』で流れた曲とは?
1975年・ミュアーが狙撃兵に会いに行くシーン
Joe Walsh - Rocky Mountain Way
1975年・ミュアーが狙撃兵に会いに行くシーンで流れた曲は、Joe Walshの『Rocky Mountain Way』です。
ミュアーはビショップとの出会いについて1975年4月、ダナンの米軍前線基地のことを語ります。CIAに協力する優秀な狙撃兵がいるとのことでヘリコプターに乗って現地入りするミュアー。
その際に勢いのある特徴的な声の男性ヴォーカルの歌が流れ、ロックな雰囲気がカッコ良かったですね。ミュアーが会いに行くと、代わりの男を紹介されますが…それがビショップだったのです。
こうして最初の任務を進めていく展開に引き込まれました!この曲はエンディングでも流れます。
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1976年・ミュアーたちが西ドイツで再会するシーン
Dire Straits - Brothers in Arms
1976年・ミュアーたちが西ドイツで再会するシーンで流れた曲は、Dire Straitsの『Brothers in Arms』です。
1976年、ミュアーはビショップを孤立させるために西ドイツに送ったと話し始めます。当時の回想シーンが始まり、夜の西ドイツの街並みが映し出されるとしっとりとした音楽と歌が流れ始めました。
ビショップがミュアーを見守っていたという流れと、落ち着いた男性ヴォーカルの歌が合っていましたね。その後、2人が再会したという経緯が語られますが、ミュアーの作戦通りだったようです。
ミュアーがビショップをクリスマスパーティーに誘うシーン
Dean Martin - Let It Snow, Let It Snow, Let It Snow
ミュアーがビショップをクリスマスパーティーに誘うシーンで流れた曲は、Dean Martinの『Let It Snow, Let It Snow, Let It Snow』です。
ミュアーはビショップにクリスマスの予定を聞き、そのままクリスマスパーティーのシーンへ。大勢で賑わう中、クリスマスの定番ソングが流れていました。ロマンチックで温もりのある曲が印象的です。
ミュアーとビショップにCIAの引き抜きについて話しました。そうしてすぐに訓練開始するのが見どころですね。嘘のつき方から観察の方法実践的な動きを学んでいくのがワクワクします。
ミュアーとビショップがバーで話すシーン
Cory Cullinan - The Bad News
ミュアーとビショップがバーで話すシーンで流れた曲は、Cory Cullinanの『The Bad News』です。
一通りの訓練を終え、バーで飲むミュアーとビショップ。そこでビショップは老後の暮らしについての助言と、情報提供者(アセット)の話をするのでした。情報提供者のためにキャリアを棒に振るな、自分の命を大切にするようにと言うのが印象に残ります。
バーでは静かでゆったりとした音楽と共に男性ヴォーカルの歌が少し聞こえてきましたね。ピアノの音色が素敵でした。
ロデオ作戦の際に大使館でミュアーが話すシーン
Nigel Kennedy - Four Seasons concerto no.1 in E Spring
ロデオ作戦の際に大使館でミュアーが話すシーンで流れた曲は、Nigel Kennedyの『Four Seasons concerto no.1 in E Spring』です。
ロデオ作戦では、大使館の内部で情報が漏洩しているとのことでパーティーの回想シーンへ。大使夫人のアンにミュアーが話をし、ビショップは役人を西ドイツに運ぶ…2つのシーンが交互に回想される中、「Spring(四季より「春」第1楽章)」が流れていました。
朗らかな雰囲気の演奏が心地良いのとは裏腹に、心理戦や緊迫したシーンが続きますよ。ビショップが車で急ぐにあたり、ヴァイオリンの高音が響いていくのが良いですね。※上記の動画は別の奏者による演奏です
1985年・ベイルート作戦でビショップが報道カメラマンに扮するシーン
Brian Keane & Omar Faruk Tekbilek - Siseler
1985年・ベイルート作戦でビショップが報道カメラマンに扮するシーンで流れた曲は、Brian Keane & Omar Faruk Tekbilekの『Siseler』です。
ビショップによる1985年のベイルートの作戦の回想が始まり、テロ組織のリーダーであるサラメを自然死させるとのこと…ビショップがサラメの主治医の情報を集めるにあたり、報道カメラマンに扮して記者や流れ者が集まる「コモドア・ホテル」に行きました。
その際に中東・地中海の伝統音楽に現代的アレンジを加えた音楽が流れます。打楽器や笛などの雰囲気が特徴的ですね。カメラマンとして戦場の写真を撮っていくビショップがクールだなと思いつつ、サラメにつながるエリザベスとの出会いが語られていきました。
ミュアーがビショップとエリザベスが食事するレストランに行くシーン
Pascale Machaalani - Ti Zitas ("Nour El Chams")
ミュアーがビショップとエリザベスが食事するレストランに行くシーンで流れた曲は、Pascale Machaalaniの『Ti Zitas ("Nour El Chams")』です。
ミュアーはビショップとエリザベスの関係を踏まえ、彼女の存在が命取りになるのではと考えました。そこで2人がレストランで食事をしている元に行きますが…明るい曲が流れる中、不穏な空気になりましたね。
流れていた曲の「Nour El Chams」はアラビア語で「太陽の光」を意味し、愛や希望、情熱をテーマにしたロマンチックな曲になっています。中東らしい旋律、伝統打楽器などが特徴的ですね。
ミュアーがデングと交渉するシーン
Jimi Jamison - I’m Always Here (Baywatch Theme)
ミュアーがデングと交渉するシーンで流れた曲は、Jimi Jamisonの『I’m Always Here (Baywatch Theme)』です。
早朝、電話が鳴って起きたミュアーは「デングは50万で蘇州を停電にする」と言われましたね。その後、価格の交渉をしますが…デングはテレビに夢中でした。男性ヴォーカルの歌がノリ良く流れる中、ミュアーは諦めたように28.2万ドルなら払えると言います。
デングは手を打ち、最後の作戦が始まるのにワクワクします。ビショップとミュアーの関係性が明らかになりながらスパイならではの作戦を終える結末も良かったです。