2025年1月10日に公開されたNetflix映画『アドヴィタム』
フランス・ベルギー共同製作のアクション映画。
ある任務を失敗し、憲兵隊員を除隊されたフランク。
その後静かに過ごしていたはずが、突然何者かに襲撃され妊娠中の妻が拉致されてしまう。
実はあの任務の裏に、国家を揺るがす真実が隠されていた。
アクション映画が大好物のbeersyです!
題名の「Ad Vitam」はラテン語で「人生の終わりまで」「終身」「生涯」という意味。
主人公が人生をかけて守りたいものは何なのか?
アクション映画ながら、中々奥が深く見応えのある作品でした!
この記事では、Netflix映画『アドヴィタム』を鑑賞した筆者の感想やあらすじ、ネタバレ解説をご紹介いたします!
Netflix映画『アドヴィタム』で流れる4曲をシーン別にご紹介!
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『アドヴィタム』の評価&感想
- 感動度
- 4
- 脳トレ度
- 3
- 再鑑賞度
- 3
- サプライズ度
- 3
- 話題性
- 4
公開されるやいなや、ネトフリ「本日のランキング」トップに躍り出た本作。
フランス映画は独特な雰囲気があるので、どうかな?と思いつつ視聴しましたが、カーチェイスあり、滑空あり、銃撃戦ありで確かに面白かった!
ネトフリは色々な国の作品が観られて本当に嬉しい。
本作の主人公は、フランスの国家警察組織の1つである、優秀な憲兵隊員だったフランク(演/ギヨーム・カネ)。
見た目は優しそう(弱そう)と思いましたが、ガッツリ身体を使ったアクションを魅せてくれました。
(ギヨーム・カネは、あのディカプリオが主演した『ザ・ビーチ』や、フランス・イギリス・ドイツが共同製作した『戦場のアリア』などにも出演されています)
但し、前半はフランクの周辺人物絡みの話が長く、アクションだ!と思って観始めると飽きてしまう人もいるかも?
でも筆者的には、そのストーリー(家族愛や友情など)がガッツリと描かれていたからこそ、フランク達に感情移入がしやすく楽しめたのだと思います。
自分が本当に守りたいもの、大切にするべきもの…タイトル通りそんな事を考えさせられました。
時間も1時間半ほどと短めで観やすいので、何を観ようかな〜と悩んでいる方にオススメ!
以下より重要なネタバレを含みます。
『アドヴィタム』のネタバレ
悲しい事件
フランクは、出産間近の妻・レオ(演/ステファヌ・カヤール)と幸せに暮らしていた。
しかしある時、2週間続けて泥棒に入られ、警察に通報しようとすると武装集団に攻撃される。
応戦するも拘束されてしまったフランクは、相手のリーダーの男に「あれを渡さないと殺す」と脅された。
しかし口を割らずにいると、身重のレオがどこかへ連れ去られてしまうー。
ーー
ーー
10年前、フランクは国家憲兵隊GIGN(治安介入部隊本部)にレオと共に合格し入隊。
それは、亡くなった父親がいた部隊だった。
レオも優秀な隊員で、2人が恋人同士になった際は仲間達が皆んな祝福してくれる。
しかしレオは「子供を産んだら水の泡」と言ってキャリアを優先しようとしており、また8歳で父親がいなくなったフランクも、子供を持つつもりはない。
それを聞いた、二児の父でフランクと同じチームのニコ(演/アレクシス・マネンティ)は「家族は弱みじゃないぞ。自分の力になるんだ。家族がいるから今の俺がいる」と助言した。
ーー
9年後。
フランクは、教官として育て上げた若手隊員のベン(演/ナシム・リエス)と、ニコと一緒に、仕事帰りの車内で楽しく休暇の話をしていた。
するとフランクの携帯電話に、トリアノン・ホテルで働く友人から「上の方の部屋から銃声が聞こえた」と通報が入ったためホテルに急行する。
到着すると、フランクは同行していた他の隊員達を外で待機させ「介入はせず応援を待つ」と指示。
軽装備でニコ、ベンと共にホテルの中に入り、まずは話を聞く事にした。
支配人と話していると、階段から宿泊客と思われる男2人が降りて来たため、ニコが声をかける。
しかしその2人は、突然ニコとベンに向けて銃を発砲。
外で待機していた隊員達が突入し男2人は銃殺されたが、ニコは首を撃たれており、その場で死んでしまった。
ーー
3人を襲った男2人は強盗であり、上層階で宿泊客が殺されていたと報道される。
フランクは、上からの指示を待たずに中へ入り死傷者を出し、信頼を失ったという事で除隊処分に。
ニコの葬儀では、彼の妻と息子2人、そして多くの仲間達が悲しみに暮れていた。
一方ベンは、撃たれた足の怪我のせいで内勤しか出来なくなり、自ら除隊。
「俺のせいだ」と落ち込むフランクを「2度とそんな事を言うな。任務を全うしただけだ」と慰めた。
ーー
そんな中、レオの妊娠が発覚。
2人は喜び、レオも夢を諦め除隊する事を決意し、赤ちゃんが産まれるのを楽しみに待っていた。
フランクをとりまく仲間達との温かい日々が、しっかりと描かれていた序盤でした。
皆んなの関係性がよく理解出来たため、ニコが死んじゃった時はとても辛かった…。
しかも彼は最後の力を振り絞って、ベンを助けていました。
残された家族の事を想うとやり切れないですし、フランクの苦悩も観ていてしんどい。
レオの妊娠は喜ばしい事なので、2人で悲しみを乗り越えて欲しかったけれど…!
OPで、レオが身重の身体でめちゃくちゃ戦っていて「何者!?」と思いましたが、優秀な隊員だったのですね。
なぜレオは攫われたのか、フランクは何の証拠を持っているのか?
闇に葬られた真実
レオと共に引っ越しをする事になったフランクが荷物を片付けていると、腕に付けていたGIGNのバッジを見つける。
そのバッジには、殺した強盗の1人の血痕が付着していた。
フランクは、ベンが「ただの強盗が、あんなプロのような撃ち方をするか?納得が行かない」と言っていた事を思い出し、バッジを「国家憲兵隊犯罪研究所」に提出、血液を秘密裏に調べてもらった。
すると、それはサリム・ラクダウィという元特殊部隊の人間で、DGSI(国内治安総局)に勤務し各省を渡り歩いていた事が判明。
フランクはその分析結果の用紙を持ってベンの家に行き、「あの日殺されたのはただの宿泊客ではない」と伝えるが、ベンが「大ごとだな。でも、もう首を突っ込むな」と助言したため、バッジと用紙を金庫に保管し、鍵を洗面所の排水溝に隠して忘れる事にした。
ーー
ニコの次男のバースデーパーティーが行われ、フランクは久しぶりにニコの家族と再会する。
しかし、長男はフランクに対して激しい怒りを抱いており、「パパの事件の真相を知ってるんでしょ?ママが誰かと話してた。償いたいなら、みんなに真実を伝えてよ」と言われてしまった。
そこでフランクは決意し、静かなレストランに記者を呼ぶ。
そして「トリアノン事件にはDGSIが関わっており、自分はその証拠を持っている」と明かした。
ーー
フランスの大臣と、DGSIのルフェーヴルが密会し、7ヶ月前に起きたトリアノン事件について話し合う。
実はあの日、CIA(アメリカ合衆国の中央情報局)のブレナン大佐が、オーストラリアと武器取引を行うためフランスに来ており、DGSI指揮のもと、ブレナン大佐が持っている書類を回収するという作戦が実行されていた。
男2人が大佐の部屋から書類を持って来る予定だったが、偶然部屋に戻って来てしまった大佐と護衛と銃撃戦になり、射殺。
そして運悪くフランク達GIGNと鉢合わせてしまい、あの悲劇が起きたのだった。
その後男2人の身元は隠蔽したが、ある協力者からの情報で、GIGNのフランクが記者に接触し、証拠を持っていると明かした事を知る。
ルフェーヴルは「CIAが知れば外交問題になる。必ず証拠を回収して」と言い、フランクを始末するように指示。
そして、フランクの家を武装集団が襲撃し、レオが拉致されてしまったー。
真実は、国家を揺るがすほどのかなり大きい話だった事に驚き。
確かにベンの言う通り、防弾チョッキを着ているニコの首元を、瞬時に狙って撃てる人間なんてそうそういないですもんね。
長男くんの言葉に突き動かされ、ニコや家族のために戦う事を選んだフランク。
相手が巨大過ぎて、しかも身重の妻がいて心配ですが、ニコの「家族は弱みじゃない。自分の力になるんだ」という言葉通り頑張って欲しい!!
激戦の結末
武装集団のリーダーであるヴァナケン(演/ヨハン・ヘルデンベルグ )が手下の1人を銃殺し、その銃にフランクの指紋を付け置いて来た事で、フランクは警察からも追われる事態に。
フランクはベンに協力を仰ぎ、偽のバッジを用意してレオの救出へ向かう。
警察から逃れ、なんとかバッジを渡しレオを救おうとしたが、ヴァナケンはフランクの友人達に遺書メールを送り、位置情報を情報局に渡して2人を抹殺しようとした。
しかし間一髪ベンが助けに入り、激しい銃撃戦&カーチェイスが始まった。
ーー
激しく銃弾が飛び交う中、途中でレオが腕を負傷。さらには破水してしまう。
フランクは「あとで合流する。急いで病院へ!」と言って、レオの静止を振り解き車から飛び降りて囮となった。
武装集団と警察から追われる事になったフランクは、バイクにまたがる。
そして一般人のパラグライダーを奪い、空へと逃げベンと病院で落ち合おうとした。
しかし、実は車を運転しているベンも重傷を負っており、後部座席に横たわったレオは意識を失っていた。
ーー
ベンの車が病院に着くと、ヴァナケンが襲い掛かる。
そこへフランクがパラグライダーで飛び込み、ボコボコに殴り倒した。
すると、かつての仲間だったGIGNが、通報を受けて現場に到着。
フランク達に銃を向けたが、フランクは車の中からレオを運び出して病院へ入って行く。
GIGNは銃を降ろし、瀕死の状態のベンも病院に運び込んでからフランクを連行した。
ーー
ーー
刑務所にいるフランクのもとに、レオが元気な赤ちゃんを連れて来て「パパだよ」と顔を見せる。
実はレオは、拉致される直前に洗面所の排水溝から鍵を抜き取っていた。
そして証拠となるバッジと分析結果を持って、パリ司法裁判所へ。
トリアノン事件は政府の問題に発展し、殺人容疑をかけられていたフランクの無実が証明され、釈放となった。
ーー
フランクが刑務所を出ると、レオが笑顔で出迎えてくれた。
そして自分の子供を抱きしめ、やっと揃った家族3人は微笑み合う。
その光景を、無事に生還したベンが温かい目で見つめ、にっこりと微笑んでいた。
さすが優秀な隊員だったレオ、咄嗟に証拠品の鍵を隠し持っていたとは…!!
母があんな激しく動いていたのに、お腹の赤ちゃんもよく頑張ったね…。涙を流すフランクにもらい泣きしました;
ベンも無事で良かった!これで死んじゃってたらフランクは立ち直れなかったでしょうね。
最後に3人を見守る顔がイケメン過ぎてもう…。君も温かい家庭を築いておくれよ。
また、ベルサイユ宮殿をまるっと観られたのは嬉しかった!
フランクが突然、パラグライダーでスィ〜っと逃げるシーンには笑いましたが。笑
本当にスッキリするラストでした!
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