2024年5月31日に公開された、映画『告白 コンフェッション 』
原作:福本伸行、作画:かわぐちかいじの同名漫画(ヤングマガジンアッパーズで連載された)をもとにした、日本の映画。
大学山岳部のOBで、親友の浅井とジヨン。
遭難し、命が助からないと絶望した中で、ジヨンが驚愕の告白をする。
- 浅井役:生田斗真(『ハナミズキ』『土竜の唄』)
- ジヨン役:ヤン・イクチュン(『あゝ、荒野』)
- 監督:山下敦弘(『リンダ リンダ リンダ』『カラオケ行こ!』)
隠し事が下手でサプライズ要員から外されがちなbeersyです!
本作、ちょっとコメディなのかな?と思いながら視聴しましたが、ある意味で大後悔。
割とグロい描写があって、耐性の無い筆者は薄目でしたが、ストーリーは個性的でハラハラドキドキ、ホラーサスペンスがもりもりと描かれていて面白かったー!!
この記事では、映画『告白 コンフェッション 』を鑑賞した筆者の感想やあらすじ、ネタバレ解説をご紹介します!
『告白 コンフェッション 』の評価&感想
- 感動度
- 3
- 脳トレ度
- 5
- 再鑑賞度
- 3
- サプライズ度
- 5
- 話題性
- 4
「な、なるほど…おぉう…」というのが見終えたあとの感想。
スッキリではなくドロドロしていますが、終わり方が最高にクール!
そのエンディング曲はマキシマム ザ ホルモンが担当していて、(曲名を言うとネタバレになりそうかも?)本作にマッチしたハードコアでした!!
生田斗真さんの切羽詰まった演技も素晴らしいですが、ジヨン役のヤン・イクチュンさんの狂っている演技は迫力満点。
映画「シャイニング」のジャック・ニコルソンを彷彿とさせる恐ろしさ、「もはやホラーだろ…」という動きが秀逸でした。
また、終始2人きり、山小屋という密室で繰り広げられる、緊迫したシーンの数々に心臓がバクバクしっぱなしです!
短時間でサクっと視聴出来るのも本作の魅力のひとつ。
ガチホラーではないですが、ハラハラ系が観たい人にオススメです。
以下より重要なネタバレを含みます。
『告白 コンフェッション 』のネタバレ
死を前にした「告白」
大学最後の冬に遭難したさゆり(演/奈緒)の遺体は、場所が悪く見つからないままだ。
山岳部OB、元部長の浅井と留学生のジヨンは、冬になるとさゆりの慰霊登山をするようになっていた。
ーー
16年後。
今年も慰霊登山をしていた2人だったが、猛吹雪の中、ジヨンは足に大怪我を負ってしまう。
助からないと思ったジヨンは、浅井に「俺を置いて行け」と言い、さらに「さゆりは…俺が首を絞めて殺したんだ。俺は殺人犯。俺はここで死ぬんだ」と告白した。
浅井は、驚きながらも「もう十分苦しんだんだろ」と慰める。
ジヨンは「やっと息が出来た。俺はさゆりを愛していた。お前と友達になれて良かった」と呟いた。
やまない吹雪…2人は絶望したが、浅井が近くに山小屋があるのを発見する。
ジヨンを支え、なんとか小屋の中に入る事が出来た。
ーー
薪を発見し火をつけ、暖をとる。
携帯は外に置いてきたザックの中で、連絡をとる事は出来ないが、登山計画書は提出していたため救助を待つ事にした。
浅井は玉ねぎを発見し、スープを作ろうとしたが包丁が無く、不審に思う。
キッチンには血痕があり、ジヨンは持っていないと言っていたはずの携帯で「1人だけです」と言って救助を要請していた。
浅井に問い詰められたジヨンは「携帯は見つけたが、バッテリー切れだ。1人と言ったのは、怪我人は俺だけという意味だよ」と言うが、浅井は「まさか、キッチンにあった包丁で、俺を口封じのために殺そうとしている…?」と不安を感じた。
そこで「さゆりは遭難て事で良いだろ。俺は聞かなかった事にする」と牽制するが、ジヨンは「浅井、俺はお前に告白をしたんだ」と言って不気味な表情をした。
最初からテンポ良く、突然殺人の告白がされて驚きました。
ジヨン、何を考えている表情が掴みづらく、こちらが理解出来ない韓国語が出て来るので不気味さ倍増!
なぜさゆりを殺したのか…?愛憎のもつれ?
疑心暗鬼、攻撃
ジヨンは自分の足をナイフで刺し「何も感じない。お前がキツく結び過ぎたんだ」と言う。
また、「分からない…なぜお前は平気なんだ?さゆりと付き合ってたんだろ?お前も何か告白しろ!お前は俺を見下している!!」と叫び始めた。
豹変したジヨンに怯えた浅井は「今俺達おかしくなってるんだよ!下山すれば正気に戻る!」と諭すが、ジヨンは足をひきずりながら襲いかかって来る。
浅井は膠原病に罹り目が見えなくなって来たが、必死で逃げようとした。
それでもジヨンは這いつくばって「最後の登山の日、お前はさゆりを俺に押し付けた!俺はお前の代用品だった!!お前は俺を見下したんだ!」と叫び続ける。
2人は、山小屋の一階と二階を行ったり来たりしながら、殺し合おうとした。
ーー
浅井は、ジヨンに「さゆりはお前の子どもを妊娠していた。本当はいなくなってホッとしてるんだろ?」と言われ愕然とする。
すると直後に救助隊のヘリコプターの音がして、浅井は「救助だ!ジヨン、お前はもう終わりだ!」と言って歓喜した。
しかしジヨンは救急隊員を殺し、またしても襲いかかって来る。
浅井は首を絞められながら「さゆりは…さゆりは俺が殺したんだ!!」と告白した。
ーー
16年前。
実は、ジヨンに首を絞められたさゆりは、一度息を吹き返していた。
浅井はそれを見て、さゆりに妊娠を告げられた事を思う。
そして再度彼女の首を締め、完全に息の根を止めたのだった。
まさかの浅井が真犯人!と、なんとなく読めてはいましたが。
ジヨンのエクソシストばりの階段シーン、シャイニングのような穴から出す狂気の目、怖かった〜。
足を刺したり足があらぬ方向に曲がったり…ずっと薄目で観てました。
「告白」がもたらした結末
浅井はハッと目を覚ました。
ジヨンは穏やかな表情で「大丈夫か?」と話しかけて来る。
彼に襲われたのは、全て夢だったようだ。
すでに周りは明るくなっており、そろそろ救急隊が来ると思ったジヨンは「俺、自首するよ。供養登山はもう出来ないな…」と呟く。
浅井は「そうだな。俺がしっかり供養するよ」と素知らぬ顔で答えたが、ジヨンに「お前はさゆりの事、告白しないのか?」と聞かれ狼狽える。
しかし、不思議そうな顔をしたジヨンに「付き合ってたんだろ?」と言われてホッとし、つい「あぁ、その事か」と言う。
そして「付き合ってたよ。でもあいつを苦しめてた。絶対産むって言うからさ…」と告白すると、ジヨンは驚いて「産む?さゆりは妊娠してたのか?…お前がさっき言った『その事』ってなんなんだ?」と矢継ぎ早に聞いた。
ジヨンは、2人が付き合っていた事は知っていたものの、妊娠の事や、浅井がさゆりにとどめを刺した事は知らなかったのだー。
ーー
ーー
山小屋に救急隊員が駆け付けたが、中が荒れていて不審に思う。
階段に血痕を見つけ登って行くと、浅井がジヨンを滅多刺しにしていた。
そして虚ろな目で、息絶えたジヨンを見下ろし「告白した、お前が悪い」と呟いた。
ゾワゾワ〜っと来る驚愕のラストでした!
浅井はさゆりだけではなく、彼女のお腹にいる自分の子どもをも殺した。
人を殺めた人は、その罪の意識からさらに恐ろしい鬼になり得る。
彼の見た悪夢・幻覚・幻聴が、それを物語っていましたね。
膠原病は、種類によっては幻覚や妄想などの精神症状が出る事もあるらしいので、そのせいかもしれませんが…。
ジヨンも人殺しだったし、最後に「女子大生の遺体は未だ見つかっていません」というアナウンサーの声が聞こえたし、救いようの無いダークなストーリーでした。
『告白 コンフェッション 』が好きな人にオススメの映画
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藁の楯
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