2025年1月9日に公開されたABEMAオリジナルドラマ『警視庁麻薬取締課 MOGURA』
ヒップホップが好きな警察官が、ラッパーに扮して潜入捜査を開始する。
実話を基にしたHIPHOPエンタメドラマ。

大昔、なぜかラップバトルに巻き込まれた事があるbeersyです!
実力派ラッパーの般若主演という事で、どんなドラマになるのか…!?と前情報無しで視聴。
すると、錚々たるラッパー達の名前がたくさん出て来て滾りました!!
この記事では、ドラマ『警視庁麻薬取締課 MOGURA』を鑑賞した筆者が、1話ごとに感想とネタバレ解説をご紹介します。(途中まではネタバレ無しなのでご安心を♪)
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Abemaドラマ『警視庁麻薬取締課 MOGURA』で流れる6曲(OP/主題歌/ED)をシーン別にご紹介!
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『警視庁麻薬取締課 MOGURA』の評価&感想
- 感動度
- 3
- 脳トレ度
- 2
- 再鑑賞度
- 4
- サプライズ度
- 5
- 話題性
- 5
数々のヒット作やバラエティに携わって来た鈴木おさむさんが、ラッパーの漢a.k.a.GAMIから聞いた実話を基に構想を練り、脚本家を引退する前に企画・プロデュースをしたのがこの作品。
制作は『最後まで行く』『パレード』『正体』など、多くの個性的な作品を手掛けるBABEL LABEL。
今回はなんとラッパーが主人公の刑事ドラマ!
最初はびっくりしましたが、ところどころに本物のラップが聴ける面白い構成となっています。
正直、ストーリーは予想出来てしまうものでしたが、豪華キャストのラッパー達の好演には痺れました!
辛口な意見もあるみたいですが、皆さん上手だし色々な感情が伝わって来ましたよ。(特にjin doggが渋くて素敵)
そして吹越満さん、成海璃子さん、風間俊介さん、吉村界人さん(『地面師』『全領域異常解決室』でも良い味出してました)といった実力派俳優さんが周りをしっかりと固めているのも印象的。
でも本作のあえての演出なのでしょうが、ちょっとオーバーな演技をされていて、くずぐったくて笑ってしまう場面もしばしばありました。それがちょっと合わない人はいるかも…。
最初は、全くヒップホップを聴かないような人だと楽しめないのでは?と思いましたが、ラップは本当にカッコイイので、これを機に聴いてみようかな、と目覚める人は多いと思います。
1話あたり30〜40分、全6話とサクっと観られるのも魅力的。
作中では大麻を正当化するような言い方がされていますが、違法薬物はダメ、絶対!!!
以下より重要なネタバレを含みます。
『警視庁麻薬取締課 MOGURA』の主要キャスト
(役名/演者/説明)
警視庁麻薬取締課
- 伊弉諾翔吉・いざなぎしょうきち/般若(主人公。男手1人で息子を育てる、ヒップホップ好きのパパ刑事)
- 草田勘九郎/吹越満(マトリの伊弉諾の上司。潜入捜査を考えたのがこの人)
- 高橋舞子/成海璃子(マトリでの伊弉諾の先輩。「先生に言っちゃうゾ」が口癖。ちょっとイラッ)
ラップグループ「9門」メンバー
- 火薬/Jin Dogg(リーダー。カリスマ的存在)
- OG-T/G-k.i.d(ナンバー2で、コワモテだけどアツイ漢)
- Young06(ゼロ)/RedEye(若手ラッパー。キュートな見た目でオバ好み)
- Haru/CYBER RUI(女性ラッパー。セクシーで素敵!)
ラップグループ「REDHEAD」メンバー
- Born-D/吉村界人(リーダー。とにかくワル。でも本当は…)
- GEON/Jinmenusagi(ナンバー2。1番頭のキレるラッパー)
- Samuel/ELIONE(実力派ラッパー。見た目通り喧嘩っ早い)
- レイラ/Ashley(女性ラッパー。ショートカットが世界一似合うと思う)
その他
- ハルク/眞木蔵人(伝説のラッパー。今はクラブのオーナーで、若いラッパー達を見守る存在)
- ???/Mummy-D(ネタバレになるので言えない。でも出て来た時ビックリした!)
- 安堂誠/風間俊介(焼川市長。違法薬物の根絶をしようとする)
- 燃志/板橋駿谷(市長秘書。本作で1番ヤバイ人物だと思う)
『警視庁麻薬取締課 MOGURA』のネタバレ解説
エピソード1
東京都焼川市では、ラッパーを中心に大麻の栽培や使用、密売が蔓延している。
警察は、大規模な犯罪グループが関与しているとして捜査を続けていた。
市長の安堂は「焼川市から危険薬物を一掃し、この街に魔法をかけます」という公約を掲げている。
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問題ばかり起こす警察官の伊弉諾翔吉は、マル暴から地域課を経て、麻薬取締課へ移動になる。
彼は妻に先立たれ、息子のトオルと二人暮らしをしていたが、ぶっきらぼうな性格がゆえ息子との関係はあまり良くなかった。
しかしそんな息子との繋がりは、ヒップホップを聴く事。
そして「困った人がいたら、助けてあげる」という約束をしていた。
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伊弉諾が麻薬取締課へ行くと、退屈な業務が待っていた。
しかし、上司の草田に呼ばれ薄暗い階下の資料倉庫へ入ると、麻薬取締課の潜入捜査用特務室になっていて驚く。
先輩女性刑事の高橋は、大麻畑を所持しているかもしれない「9門」というラッパーグループの資料を伊弉諾に渡した。
そして「ラッパーとして9門に潜入し、彼らが持っているという大麻畑の情報を掴んで来てください」と命じる。
伊弉諾は難色を示したが、草田は「息子もいるし、職を失ったら困るだろう」と半ば脅しのような言葉で威圧した。
ーー
9門のイベントで麻薬売買が行われるという情報が入り、伊弉諾と高橋は伝説のラップグループのNo.2だった「ハルク」が経営するクラブ「パティオス」に潜入。
するとなぜか、9門と敵対しているREDHEADの面々がいた。
伊弉諾は麻薬の買い手を装い売人のいるVIPルームへ向かうが、そこへ9門のリーダー・火薬とNo.2のOG-Tが登場し、売人が売ろうとしていたリキッドを見るなり激怒。
売人を手荒く追っ払う。
そして火薬に「お前、誰?」と聞かれた伊弉諾は「自分、ラッパーっす。憧れの9門に入りたくて来ました!」と言った。
すると火薬は「じゃあラップしてみてよ」と提案し、急遽伊弉諾はステージに立たされる。
しかし、驚く高橋やラッパー達の前で、伊弉諾は自身の家族の事をラップにし、観客を沸かす事に成功した。
ーー
伊弉諾は「IZA(イザ)」と名乗り、先ほど歌ったラップは真実だと明かすと、火薬が気に入り9門に入る事を承諾する。
ゼロは「よろしく」と手を差し出したが、OG-TとHaruは気乗りしない様子。
そして火薬は、9門のルールとして「俺達はリアルしか歌わない。リリックで言った事は、全て実行すること」と言った。
伊弉諾は「ハイ!よろしくお願いします!!」と言って笑顔を見せる。
しかしその夜、伊弉諾を快く迎え入れたゼロが、何者かに攫われてしまった。

般若が演じる伊弉諾、熱いキャラでピッタリ!
妻は殺されたと言っていますが、一体何があったのか?
そして突然Mummy-Dが登場し、ナレーター役として状況説明をラップでしてくれました。
斬新な演出ですが、理解しやすくて助かる!
エピソード2
REDHEADはゼロを監禁・暴行し、大麻畑の場所を聞き出そうとしている様子を動画配信する。
それを観た9門のメンバーは監禁場所を探しに出たが、OG-TとHaruは伊弉諾の事を未だ信用していない。
その伊弉諾は、草田から渡された盗聴器を9門のアジトに仕掛けておいた。
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OG-T、Haru、伊弉諾は、車でREDHEADのスタジオへ行き様子を伺う。
その車内で伊弉諾は、昔、火薬とREDHEADのリーダー・Born-Dが同じラップチーム『Bグループ・ブラザー(通称BGB)』だったが、分裂し仲違いしてしまったとHaruから教えられる。
「ラッパーが手を出して良いのは大麻まで」が暗黙の了解で、9門はオーガニックを扱う事がポリシーだが、REDHEADはケミカルドラッグに手を出し、新種の合成大麻リキッド「ヘブン」を売り捌いているのだった。
ーー
伊弉諾は1人スタジオの裏へと向かったが、追いかけて来たOG-Tと、車に残っていたHaruもろともREDHEADの手下達に捕まってしまう。
しかしそこへ、Haruから連絡を受けていた火薬が到着。
Born-Dは変わらず大麻畑の場所を聞き出そうとし、さらに「ゼロには蛇の毒を打った」と言って笑った。
火薬、OG-T、Haruが激怒していると、すぐに伊弉諾が火薬のバイクにまたがりゼロの元へ向かう。
眠っているゼロを揺すると無事に目を覚ましたが、伊弉諾はバイクの速度超過により、突入して来た警察官に捕まってしまった。
伊弉諾は警察署内で草田にこっぴどく怒られたが、危険を顧みずゼロを助けに行った事で、Haruと打ち解ける事に成功。
直後にREDHEADが9門をディスっている動画が配信されたので、伊弉諾も9門のアカウントでラップを披露し喧嘩を売った。
ーー+
伊弉諾は高橋に誘われ、ベンチで缶チューハイを飲んでいた。
高橋は、6歳の時に両親を亡くし施設で育ったが、そこが劣悪な環境であり、おかしな大人達から子供を守るため警察官になったと語る。
一方伊弉諾は、困っている人を放って置けない性格で、正義の味方になれると思って警察官になったと明かした。
高橋は「じゃあ、大麻畑を検挙して正義の味方になりましょうね」と言い、伊弉諾も決意を新たに「はい!」と答えた。
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ハルクがBorn-Dに、リキッドを渡し「これ良いだろ?引き続きよろしく頼むな」と言って笑う。
Born-Dもそれを吸って「良いですね。わかりました」と答え、リキッドが収められたスーツケースを持って行った。
街には新種のリキッドが蔓延し、ついに麻薬中毒者となった若者が、職務質問をした警察官を刺す事件が起きてしまった。

ハルクは良キャラだと思っていたのに、スタジオ経営のため合成リキッドの密売に手を染め…。
逆に安堂は胡散臭いにも程がある。「レッツ・マジック!」笑
ゼロの家庭環境や高橋の過去についても語られており、メンバーの事はどこまで掘り下げて行くのかな?とワクワクします!
エピソード3
合成大麻リキッド「ヘブン」による事件や事故が相次ぎ、安堂は報道陣に向かって苦言を呈する。
そんな中、火薬がある墓に手を合わせているとBorn-Dが現れ、火薬が去った後同じく手を合わせた。
実はその墓に眠るのは、かつてハルクと一時代を築き上げたレジェンドラッパー「カタビラ」だった。
カタビラは、ハルクと共に『ニュー・ワールド・ジェネラル(NWG)』というツインMCで人気を博していたが、10年前に他界している。
Born-Dは、「カタビラさんは俺より火薬を気に入っていた。カタビラさんは過去の人。だから俺はハルクさんに付いて行く」と言い、ヘブンの売買に手を染めていた。
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ハルクは火薬にも「ヘブンを売ってくれないか」と打診するが、火薬は「何やってんですかハルクさん…俺らはやらないっす」と言って断る。
その後火薬は伊弉諾に「なぜ危険を冒してまで大麻を吸うんですか」と聞かれ「法律に縛られてるからって何もやらねぇのは、思考が停止してると思うけどな。俺達はあくまで、国よりも自分に従ってるだけだ」と答えた。
しかし大麻畑については、「絶対に誰にも教えない。俺とカタビラさんの約束だから」と頑なに教えない。
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9門のスタジオに、REDHEADからの挑戦状が貼られる。
メンバーが指定された場所へ向かうと「イザの動画を観た。その喧嘩を買ってやる。ラップで勝負しろ。イザ、負けたらラッパーをやめろ」と持ちかけられた。
伊弉諾は「上等だ。自分のケツは自分で拭く!」と受けようとするが、火薬が「コイツの喧嘩は9門の喧嘩だ。イザが負けたら俺がラッパーを辞める」と宣言。
他のメンバーは止めたが、火薬は「こいつならできる」と言って伊弉諾を信じた。
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バトルが開始され、序盤はイザのリリックが冴え渡るが、曲が変わると劣勢に。
OG-Tも加勢したが、伊弉諾はREDHEADのメンバーのラップに言葉を返す事が出来ず、完敗となる。
そして「すみません…」と謝ったが、火薬は責めずに「負けたもんは仕方ねぇ」と肩を叩き去って行った。
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REDHEADは勝利パーティーをしていた。
Born-Dは、「火薬がいなくなったら9門は終わりだ。あとは大麻畑だけだな。アイツも死にかけたら口割るかな」と言って笑っている。
すると翌日、火薬が道路上で、血を流して倒れている姿が発見された。

RHYMESTERのMummy-Dの正体が伝説のラッパー、カタビラだったと明かされました。
お墓に座っちゃダメでしょ!と思ったら自分のお墓だった。笑
また、ゼロがイザに「般若みたいだよ」と茶目っ気たっぷりに言うシーンにもほっこり。
でも火薬がカッコつけて大麻を吸っている姿は、カッコイイんだけど違法だし…と、なんとも複雑な気持ちになりました。
エピソード4
Born-Dは血眼になって大麻畑を探しており、9門のスタジオを襲撃。
そこでカタビラ、ハルク、火薬、Born-Dが写った写真を見つけ、ニヤリと笑った。
ーー
ハルクもカタビラの墓前に行き「俺、間違ってるかな」と呟く。
昔カタビラとハルクは、Born-Dに火薬を紹介して2人を可愛がっていた。
ハルクは、カタビラが死ぬ直前に自分の葬式のセットリストを渡して来た事、そして「火薬とBorn-Dの事を頼む」と言っていた事を思い出していた。
そして最近の若者の様子がおかしいと感じ、ヘブンを吸ってみる。
すると酷く咳き込み、めまいがして一瞬意識が飛んでしまった。
慌ててヘブンの売人に電話をかけ、「昔渡されたモノと違う!何を混ぜたんだ。俺はただ、若いラッパー達に金を…!」と糾弾した。
ーー
ラッパーを引退した火薬もまた、バイクを停めると昔を思い出していた。
Born-Dとは同郷で話が合い、意気投合して組んだのだ。
物思いにふけってタバコに火を付けた瞬間、突然向かって来た車に追突され意識を失った。
ーー
Born-Dはハルクに火薬の部屋から持って来た写真を見せ、これを撮影したバッティングセンターの店主が、カタビラと仲が良かったので大麻畑の事を知っているのではないかと言う。
しかしハルクは「あれは火薬がカタビラから託されたものだ。もうヘブンには手を出すな」と伝える。
そして、2人でヘブンを製造している工場へ行き覗いてみると、明らかに何かを混ぜている所を目撃した。
ハルクは「責任は全部俺が取るから、もうヘブンをさばくな。今なら引き返せる」と言ったが、Born-Dは「何言ってんすか」と納得のいかない表情でその場を去る。
そして、ハルクが火薬に電話をかけると病院の看護師が出て、火薬が車に撥ねられ意識がない事を知った。
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ハルクを唆し、ヘブンを売っていたのは安堂だった。
Born-Dに付けた発信機から、ヘブンの製造工場に辿り着いた伊弉諾に、ハルクは火薬の事を伝え「病院に行って、これをアイツに渡して欲しい。火薬の事を頼む」と言って紙を渡す。
そして伊弉諾が出て行くと警察に電話をかけ、その後安堂を呼び寄せた。
安堂が現れると、ハルクは「通報した。もうじき警察が来る」と言ってスマホを見せる。
しかし安堂は警察にも手を回しており「残念ですが警察は来ませんよ。ラッパー達がヘブンを売るとお金が入る。それを私が非難すると支持率が上がる。良いシステムでしょう。権力こそが魔法です」と悪びれもせず言い放った。
それでもハルクは抗ったが、秘書の燃志が金属バットで殴りかかり、最終的に殺してしまった。
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REDHEADの新人・波川が安堂から指示され、一命を取り留めた火薬を殺そうとするが、間一髪伊弉諾が現れて止めさせ拘束する。
直後火薬は無事に目を覚ましたが、伊弉諾とともにテレビのニュースでハルクが死んだ事を知り、愕然とした。
伊弉諾は火薬に、ハルクから託された手紙を渡す。
そこには「カタビラの死後、パティオスを守ろうとしたが経営難になり、安堂からヘブンの話を持ちかけられた」
「金があればこの街のヒップホップを守れると思った。すまない」
「お前とBorn-Dが作る、ヒップホップシーンを見る事が最期の願いだ」と書かれていた。
火薬は全て読んだ後、目を瞑る。
ーー
工場の入り口に設置された防犯カメラに、Born-Dが入る様子が映されており、警察はREDHEADのスタジオに突入しメンバー達を逮捕する。
安堂は報道陣に対し「今回の事件は、ラッパーと呼ばれる人達の間で起こった事」となすりつけた。
そして裏では、「ハルクさんはもっと使えると思ったのですが…。私に関わるものは全て消しておいてくださいね」と誰かに伝えている。
その相手は、高橋だった。

安堂だけではなく、高橋まで共犯だったとは!
「先生に言っちゃうゾ」って、安堂の事だったのかー!!
とはいえ、一介の刑事にここまで隠蔽する事は可能なのかしら…。
また、ハルクさんが亡くなるシーンは結構バイオレンスで、痛々しくて悲しかった…。
エピソード5
火薬は伊弉諾を連れ、ついに大麻畑へ。
皆んなが探し求めていた大麻畑は、多くのプランターに植えられた大麻の事であり、バッティングセンターの店主が元校長を務めていた小学校(しかもトオルが通っている学校)の中に隠されていた。
そして火薬はGEONと、ハルク殺しで疑われているBorn-Dを大麻畑に連れて来て助けようとする。(他のREDHEADのメンバーは逮捕されてしまった)
拘束された波川は、ハルクを殺したのは安堂の秘書・燃志だと明かした。
伊弉諾は高橋からの着信に出る気持ちにはなれず、葛藤し始める。
伊弉諾の正体を知っている波川からも「さっさとこの場所を教えて終わらせようぜ」と言われるが、どうしても9門を裏切る事が出来なかった。
ーー
火薬は、ハルクからの手紙をBorn-Dに見せ、カタビラとハルクの想いを伝えて和解しようとする。
Born-Dも納得し、長年仲違いして来たがやっと打ち解けた。
そして火薬は9門とBorn-D、GEONに頭を下げ、安堂の悪事を暴くために協力して欲しいと伝える。
一方、ゴールデンウィークで学校は休みのはずだが、トオルが友達と一緒に忍び込み、放送室でラップをかけ始める。
そこで、声がして別の部屋を開けると波川がおり、父の「困っている人を見たら助ける」という言葉通り、波川の拘束を解いてあげた。
波川は少年達に感謝するが、トオルの上履きに「イザナギ」と書いてあるのを見つけ、彼が伊弉諾の息子だと気付く。
そして安堂に連絡し、大麻畑の場所を教えるのだった。
ーー
安堂が大麻畑に到着し、校内放送で教室にいた火薬達を呼んで、大麻の葉をむしり取る。
「それは俺達の誇りだ!」と暴れる火薬達を護衛達が制圧すると、安堂は大麻のプランターをひとつずつ破壊し始め、続けて燃志達も畑をめちゃくちゃに荒らした。
すると伊弉諾がブチ切れ、安堂にラップで噛み付く。
その際自身が警察官である事もリリックにしたため、9門のメンバーは絶句した。
直後、波川がトオルを人質として連れて来たが、伊弉諾は警察手帳を取り出し「確かに俺は麻薬捜査官だ。でも今は違う!俺はラッパーだ!!」と言って手帳を投げ捨てる。
安堂が「残念なお父さんですね」と言うと、トオルが中指を立てて威嚇したため苛立ち、頬を叩いた。
激怒した伊弉諾は安堂に殴りかかり、銃を向け「俺は今まで誰かが作った正義の上で生きて来た。でも今は違う、法律だろうがなんだろうが、俺は俺の正しいと思う方を選ぶ!!」と言い放つ。
すると銃声が鳴り響き、伊弉諾が撃たれて倒れ込んだ。
銃を放ったのは、高橋だった。

伊弉諾のちょっとクサいセリフも、ラップに乗せるとカッコよくなる不思議。
でもここまで大麻を正当化・主張されると、かなり複雑な気持ちになってしまいました。(法律などはあまり考えずに観れば良いのですが笑)
また、高橋はなぜここまで安堂の片棒を担ぐのか。脅されているのか?かなり疑問です。
エピソード6
伊弉諾は幸い軽傷ですぐに目を覚ましたが、安堂が現れ口止め料としての大金を差し出す。
そして駆けつけたトオルには「心配かけてごめんな」と謝り、抱きしめ合って涙を流した。
しかし、市長に銃を向けた事で刑事は懲戒免職となる。
覚悟していた伊弉諾は、草田に「黒幕は安堂です。だから俺は銃を向けました」と伝え、敬礼をして警察署を去った。
草田は悔しそうに目を閉じたのち、資料に目を通し始める。
ーー
高橋も懲戒免職となり、安堂は彼女に「刑事としての価値のない人間に興味はない」と言い放つ。
それでも高橋は「約束してた、ファミリーホーム用のお金をください」と食い下がったが、安堂は「それはあなたの尻拭いのために伊弉諾さんに渡しました。もう一銭もないんですよ!」と叫んで笑った。
その後安堂は、報道陣に向かって大麻畑を摘発した事を嬉々として伝え、今回一連の騒ぎを起こしたラッパーのような、反社会的な者達を一掃すると豪語。
さらに「私から発表がありますので、5月12日に市民広場にお越しください!」と国政に乗り出す意欲を見せた。
ーー
全ての罪を火薬とBorn-Dが被り、他のメンバーは釈放される。
伊弉諾が、落ち込んでいるOG-T、Haru、ゼロに誠心誠意謝りに行くと、彼らは「お前を信じる」と言ってくれた。
そして安堂の悪事を暴くため、伊弉諾は拘置所にいる火薬にも会いに行き、じわじわと動き出す。
一方、ベンチで落ち込んでいる高橋を見かけたHaruは、飴を渡す。
Haruが高校生の時、同じ場所で落ち込んでいた際に声をかけ、飴を渡してくれたのが交番勤務時代の高橋だったのだ。
Haruは彼女に、安堂の手先となっていた事を非難しつつも「高橋さんは許されない事をしたけど、自分で自分を許してあげて誇る、それが唯一出来る償いじゃないの?」と伝えた。
高橋は、若い子達の味方になってあげたいという気持ちを今一度思い出し、去ろうとするHaruを呼び止めて、血の付着したハルクの遺品(スマホ)を渡した。
ーー
草田も協力し、火薬が伊弉諾に言われたルートで警察署を抜け出す。
その頃市民広場では、安堂が大衆を前に演説を始めていた。
そこへ火薬が大型トラックに乗って現れ、ハルクのスマホの中に残っていた安堂の動画を映し出す。
動画には、安堂が市民を馬鹿にし、さらに燃志がハルクを手にかけるまでがしっかりと収められていたのだ。
そしてトラックの荷台が開き、伊弉諾を含む9門のメンバーがラップを始めた。
さらに観衆の中からREDHEADのメンバーが登場し、全員でラップを披露する。
それでも安堂は往生際の悪さを見せたが、草田が逮捕状を持って登場し連行して行った。
ーー
9門(伊弉諾とトオル含む)、REDHEADの面々は、ハルクとカタビラの墓前へ行き手を合わせる。
全員笑顔で、仲良く並ぶ墓を見つめた。
その帰り道、トオルがふと「父さんって何者なの?」と伊弉諾に聞く。
すると伊弉諾は、「俺?ラッパー」と言って笑った。

待ちに待ったプロのラップ!これが観たかった!!
全員クールで滑らかなリリックに惚れ惚れしました。
特にCYBER RUI(Haru役)、Ashley(レイラ役)のお二人に関しては、セクシーさとキュートさも持ち合わせていて最高です。
彼らは大麻が無くてもラップを続けて行くのか?については疑問が残りますが…。
ハルクとカタビラが優しい笑顔で若者を見つめていて、心から幸せを願っているように見えて温かい気持ちになりました。
本作に登場したラッパー達の曲、全員聴いてみようと思います!