2021年9月17日からNetflixで全9話公開されたドラマ『イカゲーム』
ギャンブル好きで妻に捨てられたどうしようもない男・ソン・ギフンが、借金や母親の医療費、子どもの親権を取り返すため、大金をかけたゲームに参加する。
それは、まさに命懸けのゲームであった。
2021年、一世を風靡したネトフリドラマ「イカゲーム」。
グロ耐性の無い筆者…。本作は、ちょっと怖いのかなぁと思って敬遠していました。
シーズン2の制作も決定。なんでこんなに人気なの?と不思議に思いつつ、勇気を出して観てみたら、まんまと面白過ぎてハマりました!
この記事では、Netflixドラマ『イカゲーム』について筆者のように「気になるけれど、どんな作品なの?」と内容を知りたい方や、シーズン2に向けて復習したい人へ、1話ごとにネタバレ解説&感想をご紹介します。(途中まではネタバレ無しなのでご安心を♪)
『イカゲーム』を観る方法
『イカゲーム』の評価&感想
- 感動度
- 5
- 脳トレ度
- 4
- 再鑑賞度
- 5
- サプライズ度
- 4
- 話題性
- 5
韓国を代表する俳優イ・ジョンジェ主演。
コミカルな演技をするので、面白い役どころの多い俳優さんかな?と思い調べて驚いたのですが、この方シリアスなキャラクターを演じる事のほうが多いのですね!
韓国国内でも驚きの声が上がったそうです。
彼が演じる本作の主人公・ソン・ギフンは「ダメ男かつダメ父」だけれど、実はどのキャラよりも人間味があって「いいヤツ」的な存在。
なんだか憎めないキャラ設定で、物語が進むほどに魅力的に見えて来ますよ!
ストーリーはテンポが良いものの、登場人物達のバックグラウンドも描かれ、視聴者の心を引き込み感情移入しやすい運びとなっています。
それゆえ、楽しかったり、辛かったり、ドキドキしたり、悲しかったり…。たくさんの感情が溢れ出て来て、臨場感のある作品に仕上がっているんですね〜。
ちなみにエグいかどうかですが、北野作品がギリ大丈夫な筆者がなんとか大丈夫なレベル。面白さのほうが勝っていました。
グロ描写というよりは精神的に追い詰められるので、元気な時に観た方が良いかもしれません!(豆腐メンタルには推奨出来ない;)
残忍性もありますが、似たような作品『賭博黙示録カイジ』と比べると、映像が全体的にポップなのが本作の特徴。
カラフルなセット、コスプレイヤーが続出した仮面などが魅力的です♪
話題・考察・感動・サプライズ・再鑑賞度、全てハイクオリティなドラマ。こりゃ人気が出るわなと納得しました!!
以下より重要なネタバレを含みます。
『イカゲーム』のネタバレ
第1話/だるまさんがころんだ日
韓国には、地面にイカのような絵を描いてイカの頭を目指す「イカゲーム」という遊びがあります。
幼少期には多くの子どもが遊んでいました。
ーー
ソン・ギフンは、老母に生活費のほとんどを養ってもらい、かつギャンブルにハマりながら暮らしているダメ男。
ある日、借金取りにボコボコに殴られたギフンは、身体放棄(臓器売買)の念書に判を捺してしまった。
しかも、別れた妻との娘・ガヨンが新しい父親の仕事の都合で、来年アメリカに行くという事を知る。
自身の臓器をかけた多額の借金と、娘の親権を取り戻すための経済力…。とにかくお金が無くて駅のホームで途方に暮れていると、スーツ姿の怪しい男に「ゲームをしませんか」と話しかけられる。
10万ウォンとビンタを掛けてめんこ勝負をし、何度目かにギフンが辛勝した。
するとその男は、数日後にもっと大金が手に入るゲームが開催されるので連絡をするようにと、ギフンに名刺を渡す。
後のないギフンはそこへ電話すると、夜中に待ち合わせた車の中で眠らされ、巨大な施設へと連れて行かれた。
様々な事情を抱えた多くの参加者。全員緑色のジャージを着せられており、それぞれに番号が付けられていた。ギフンの番号は参加者最後の「456」。
中にはギフンの幼馴染で秀才・サンウや、スリをした若い女性、老人の男性、刺青の入った強面の男性など、たくさんの人々がいた。
すると突然、不気味な仮面を付けた人間が現れ「6日間に渡り6つのゲームをし、最後に優勝した者が大金を手に入れられる」と話す。
①ゲームを勝手に中断出来ない、②ゲームを拒否したら脱落、③過半数の同意で中断可能というルールが書かれた同意書にサインをさせられた。
最初のゲームは「だるまさんがころんだ」。巨大な人形が鬼となり456人がゴールを目指す事になったが、人形が振り向いた時に止まれなかった人が突然射殺された。
驚いた参加者達が出口へ走るも、次々に射殺される。サンウに「ゴールしなければ死ぬぞ」と言われ、意を決したギフン。必死にゴールを目指し、死を免れた。
とにかくソン・ギフンの魅力が全く伝わらない第1話。ダメ男という事だけはよくわかりました。笑
非常にシリアスなストーリーながら、カラフルなセット、囚人のようなジャージ、そして巨大な女の子の人形、子どもの声で子どもの遊びをさせるなど、大金に目が眩み集まった大人を、馬鹿にしたような演出が逆に魅力的。
『バトル・ロワイヤル(2000年)』『カイジ~人生逆転ゲーム~(2009年)』から着想を得たという、ファン・ドンヒョク監督ならではの世界観が、第1話から世界中を虜にしましたね!
第2話/地獄
456人中255人が脱落(=死)。丸、三角、四角の記号が描かれた仮面達が、第1ゲームで死んだ人達を淡々と焼却炉へ入れて行く。
ベッドのある待機部屋へ戻った参加者達は恐れ慄いて、「賞金は要らないから家へ帰して欲しい」と運営に頼んだ。
「過半数の同意で中断可能」というルールのもと投票が行われる。結果、ゲームは中断となり、参加者達は荒々しく家へ連れ戻されたのだった。
しかし、参加者達を待ち受けていたのは厳しい現実。ギフンは、借金やガヨンの事に加え、母が糖尿病で入院しなければ先が無いと知り、窮地にあった。
そんな時、失踪した兄の事を探していたファン・ジュノ刑事が名刺の存在を知り、ギフンに協力を求める。ジュノの申し出を断ったギフンが自宅へ戻ると、あの名刺が届けられていた。
意を決し待ち合わせ場所に行き、車で眠らされる。そのあとを、ジュノの車が尾行するのだった。
参加者達のバックグラウンドが、事細かに描かれた第2話。シリーズの中でも、非常に重要な回だと筆者は思います!
ここが丁寧に描かれているからこそ、彼らの事をよく知る事が出来て、今後の展開にも感情移入しやすくなるんですよね。
そして、ビックリするほど勇敢(でイケメン!)なジュノ刑事も登場。今シリーズのみならず、シーズン2にも深く関わって来そうなキャラですよ!
第3話/傘をさした男
ギフンを乗せた車は、港にいたフェリーに乗車。潜入に成功したジュノは、一人の仮面を倒し胸ポケットに自分の警察手帳を入れ、海に落として殺害。
その仮面が着ていた「丸」の衣装を奪い、武器を持ちながら内部に潜入する事にも成功。探りを入れると、仮面達も厳しく管理されている事を知る。
戻った参加者達は187名。目を覚ましたあと、協力し合うほうが良いと思い互いにチームを組み始める。
サンウはギフンやアリ、おじいさんと組むが、次のゲームにピンと来たもののそれを伝えず、仲間を出し抜こうとしていた。
仮面が現れ第2のゲームが始まる時、好きなマーク(丸、三角、星、傘)の前に並ぶよう指示される。
そして明かされたゲームの内容は「カルメ焼きの型抜き」。(カルメ焼きとは、砂糖が主原料の駄菓子)
細い部分の多い傘のマークを選んでしまったギフンは、窮地に立たされた。
しかし機転をきかせ、カルメ焼きを舐めて溶かし、ギリギリのタイミングで型抜きに成功。
失敗した者、制限時間内に間に合わなかった者達は次々に射殺された。
しかし突然、納得の行かない参加者の一人が、四角マークの仮面を人質に取り仮面を取らせる。顔を見せた男性が若かったので、その参加者は「なぜ…」と驚いていた。
そしてフロントマンは、参加者と、顔を見せてしまった仮面もろとも射殺。
丸に扮しているジュノは、落ちていた四角い仮面を拾い上げるのであった。
サンウ、表情が怪しいとは思っていたけど…嫌だ〜敵にならないでー!!
何も疑わず、屈託のない笑顔で傘を選んだギフンが哀れで滑稽で、ますます憎めないキャラになって来ました。
ジュノ刑事の決死の潜入にもハラハラさせられ、仮面達の内部事情がちょっと観られて、益々目が離せなくなりましたね!
第4話/チーム分け
仮面達と共に、不穏な動きをしている元医者の111番。
臓器売買をしている仮面達とグルになって、脱落者の遺体を手術し臓器を取り出す代わりに、次のゲームの内容を教えてもらっていた。
第2ゲームでは79名が脱落し、賞金額は総額346億ウォンとなっている。
その後「参加者にわざと質素な食事を与え、空腹に耐えかねた者同士で争いを起こさせる」というフロントマンの策略により、ヤクサのドクスを始めとする参加者達が、他の参加者の寝込みを襲って殺し合いが始まった。
かなりの死傷者が出た頃、おじいさんが大声で「やめよう」と呼びかけたところで、運営側が争いを止める。
その頃ジュノは、就寝時のベッドの中で、咳払いを使ったモールス信号に気付いていた。
争いに備えチームを組んだギフン、サンウ、セビョク、アリ、おじいさん。団体戦のため10人を集めろと指示されるも、ドクスに振られたミニョや、若い女性、他3名の男性という面々になる。
そして、第3のゲームは力を必要とする「綱引き」だと明かされ、一同は絶望した。
最初に戦うのは、ドクス率いるムキムキ軍団vs男女混合のチーム。明らかな力の差になすすべなく、あっさりと引っ張られてしまった混合チームは、空中にあるセットから落下し全員死亡した。
ギフン達も、相手が男性ばかりのチームで怯えていたが、おじいさんは「綱引きの心得」を説く。しっかりと戦略を練り、綱引きが始まった。
殺し合いが始まったシーンでは、あまりの凄惨さに目を背けてしまいました;
生物にとっての重要な「食」を奪われた時、自分もどうなってしまうか分かりませんよね。本当にエグい…!
そして、今回の「チーム分け」という指示。
男女平等が掲げられている昨今ですが、やはりトラブルのあった時に割を食うのは、女性や老人などの「弱者」になる…といった風刺も効かせたストーリーでした。
第5話/平等な世の中
おじいさんの助言通り綱を引っ張ると、当初の予想よりは好戦するも、やはり力で負けそうになってしまう。
しかし、秀才・サンウの閃きで見事に勝利をおさめた。
そして夜、襲撃に備えバリケードを作り、見張をするギフン達は互いに親交を深めて行く。
その頃元医者の111番は、ドクスのチームに「トイレに行く」と言い、また臓器を取り出す作業をしていた。
しかし、その日は仮面達から「次のゲームの内容はわからない、自力でやれ」と言われてしまい、憤慨。
仮面の一人を殺し逃げる111番を、もう一人の仲間が仮面を取って顔を見せ説得する。
そこへフロントマンが登場。双方を次々と射殺した。
一方でジュノも、28番を付けた仮面に正体を暴かれそうになる。ジュノは逆に銃を突きつけ脅し、兄らしき人物(ジュノに臓器提供をしていた)の話を聞き出そうとするも、真相はわからなかった。
命乞いをする28番は、フロントマンの部屋に参加者リストがある事を告げる。大きな証拠の存在を知ったジュノは、彼を射殺した。
そしてフロントマンの部屋に侵入しリストを見ると、そこに兄の名前(ファン・イノ)があったが、それは2015年のゲームの「優勝者リスト」であった。
今回は、運営側の状態がたくさん描かれたストーリー展開。
ジュノ刑事の洞察力と行動力にウットリ…している場合ではなく、重要な手掛かりが次々と明かされるので目が離せません。
厳しく管理されていると思われた運営内でも裏切りがあったり、仮面を取った人間が意外と普通の男の子だったりもして、浮世離れしていた運営側の世界が徐々に近付いて来ますよ!
第6話/カンブ
111番が処刑され、現在の参加者数は39人。第4ゲームに移る前に、まずは二人一組のペアを作るようにと指示が出る。
ギフンは、あぶれてしまったおじいさんをどうしても見捨てられず、組む事にした。ミニョは一人だけ残ってしまい、仮面達に連行されてしまう。
そして、第4ゲームは「ビー玉遊び」であると発表される。ギフンとおじいさんは、力を必要としないゲームだった事を喜び、カンブ(「相棒」「同盟」などの意味を持つ隠語)になろうと笑い合った。
しかしその後「ペアを組んだ相手とビー玉を用いて対決し、負けた方が脱落する」「制限時間内に勝負が決まらなければ、二人とも脱落する」というルールを聞いて、参加者達は騒然とする。
サンウはアリを嵌めて勝利し、ドクスは手下と揉めるも勝負強さを発揮し勝利。セビョクとジヨン(240番)は、制限時間まで半生を語り合い、勝負をジヨンが放棄する形でセビョクが勝利した。
あちこちで射殺されて行く参加者達。ギフンとペアのおじいさんは、突然認知症が始まってしまって戦うのにもひと苦労。
やっと開始した「ビー玉の数を当てるゲーム」で連敗し、後が無くなったギフンは、おじいさんがボケた事を利用して、負けているのに勝った事にしてしまう。
しかし、実はおじいさんはボケたフリをしていて全てを解っていた。絶句するギフンに、最後のビー玉を渡す。
そしておじいさんは「私たちはカンブだろ?ありがとう、君のおかげで楽しかった」と言い、ギフンを抱きしめる。
ギフンは、「思い出した、私の名前はオ・イルナムだ」というおじいさんの声と、銃声を聞きながらその場をあとにするのだった。
筆者の嗚咽が止まらなかった回です…。(しかも夜中)
こんなに分かりやすい泣かせ方あります?セビョクとジヨンの別れから、ずっと泣きっぱなしでした。
なぜおじいさんが認知症のフリをしたのかという点で、様々な考察がされていますが、筆者はおじいさんが「ギフンの本性」をさらけ出すために騙したのだと思っています。
常に人当たりが良く、自分が有利になる事よりも人の事を考えてしまう男なので、ギフンに多大なる恩のあったおじいさんは、彼を優勝させるために「同情心に勝る狡猾な心」を引き出したのではないでしょうか。
満足そうなジヨンとおじいさんの表情、号泣するセビョクとギフンが銃声を背後で聞く演出、やりきれない気持ちになりました!!
第7話/VIPたち
「参加者は皆公平であるべき」という理由で生きながらえたミニョを足し、ついに参加者は17人となったが、ビー玉遊びで妻を亡くした69番が自殺。結果、残りは16人となる。
その頃ジュノは、VIP達をもてなすボーイに扮し、参加者達を観覧する豪華な部屋にいた。ホストと呼ばれているミミズクの仮面の男だけは、事情がありキャンセルを申し出たと言う。
VIP達は参加者達にお金を掛けながら、豪遊し楽しんでいる。ジュノは、その様子を隠し持ったスマホで録画していた。
しかし、VIPの一人がジュノを気に入り、別部屋にしけ込もうとする。ジュノは冷静に対処し、共に部屋から消えて行くのだった。
あまりにも残酷な第4ゲームのせいで、多大な精神的ダメージが残っているギフン達。
第5ゲームの前に、参加者達に1〜16の番号が書かれたゼッケンを取るように指示が出たが、優柔不断なギフンは最後の16番になってしまう。
そして発表されたのは「飛び石渡り」。高所に作られた、強化ガラスと普通のガラスが入り混じった橋を、ゼッケンの番号の順番通りに進んで、ゴールした者が勝者となる。
ギフンは最後なので有利ではあるが、制限時間内に渡りきらないと脱落となってしまう。
次々に挑戦しては落ちて行く参加者達。中盤にいたドクスは、ミニョに道連れにされて落ちて行った。
終盤、見事にガラスを見分けて来たガラス職人が最後の一枚で迷った際、突然サンウが後ろから押して、その男性は落ちて行った。
そして、ギフン・サンウ・セビョクの3人は、残り1秒でゴールに辿り着くも橋が爆破され、ガラスの破片で怪我を負ってしまう。
一方ジュノは別部屋でVIPを脅し、内部情報を白状させた動画を録画する事に成功。仮面達やフロントマンに追われながらも、潜水して無人島にたどり着いた。
まだ前回のしんどさが残る第7話。あまりにも残酷だったので、第5ゲームは運に身を任せ過ぎていて驚きました!
そして、今回で運営側の事がかなり暴かれましたね。VIPのおっちゃん達中々にゲス野郎です。
チラっと出て来たミミズクの仮面の男は非常に気になりますが、なんとなくこの時点で黒幕の正体に確信を持った人、多いのではないでしょうか?(何度もリピートして観ました。笑)
冷静に見えたフロントマンも余裕が無くなっていて、こちらの正体もなんとなく解って来ましたが、気になります!
第8話/フロントマン
ガラス職人を落としたサンウを糾弾するギフン。しかしサンウはあしらい、2人の間に険悪な空気が流れる。
生き残った3人には、その栄誉を讃え豪華なディナーとタキシードが用意された。
しかし、セビョクはガラスの破片でお腹に重傷を負っていた。大量に出血しているのをこらえ、トイレで着替えを済ませテーブルに着く。
久しぶりのご馳走にガっつくギフンとサンウ。対して、白い顔をして食の進まないセビョクを、ギフンは横目で見ていた。
そして3人は、食卓に残されたナイフを手に取りポケットへ仕舞った。
その頃、ジュノは島の頂上で電波を拾い上司に連絡。証拠となる動画を送るも、電波が弱く何度も再送信を押している。
そこへフロントマン達が到着し、自分達のほうへ来るように促す。
撃たれながらも「死なせたくない」と言うフロントマンを不審に思い、ジュノが「何者なんだ」と銃を下ろすと、仮面を外した。
フロントマンの正体は、ジュノの兄・イノだったのだ。
「どうして…」と絶句するジュノを、イノは容赦無く撃つ。海に落ちて行く弟を見届けると、また仮面を付けて戻って行った。
ーー
食事を終え、待機部屋に戻った3人。サンウを信じられなくなったギフンは、セビョクに協力しようと話しかける。
2人は「ここを出たら何をするか」を語り合い、セビョクはギフンに「生き残った方が、お互いの家族の面倒を見よう」と提案した。
直後、セビョクは倒れ込む。ギフンは彼女の酷い容体を知り、運営のいるドアに向かって「手当てをして欲しい」と叫ぶ。
何故か棺を持って来た仮面達。振り返ると、サンウがセビョクにトドメを刺していた。
セビョクはかなり信念の強い女の子なので、どのような最期を迎えるのか…はたまた勝者になるのかと思って来ましたが、こんな事(ゲーム中ではなく破片て…)で脱落してしまうとは驚きでした。
ジヨンを信じたように、ギフンの事も信用して、弟の事を託したんですね。悲しい状況で生き抜いて来た彼女が、最期に気の良いおっちゃんギフンと話せて本当に良かったです。
そしてフロントマンの正体は、やっぱりお兄ちゃんでしたね。でも、登場したのが突然画面いっぱいのイ・ビョンホンだったので、それにアガりました!(ビョンホン!て叫んだ)
第6話でセビョクとジヨンがモヒートについて話していて、ジヨンが「イ・ビョンホンが映画で言ってたでしょ」と言っていましたが、まさかあれが伏線だったとは…いやぁスゴイ!!
これでジュノの姿が観られなくなるのは寂しいですが、なんかまだ生きてる気がする(生きてて欲しい)。最終話に向けてダッシュした第8話でした。
第9話/運のいい日
奇しくも幼馴染の対決となった、最後のゲームは「イカゲーム」。
なりふり構わず汚い手も使ったギフンとサンウの死闘の末、ギフンがサンウを倒す。
しかしギフンはどどめを刺せず、ルール第3項「過半数の同意で中断可能」を使用し、サンウに家に帰ろうと説得をする。
サンウは手を伸ばすものの、涙を流しながら母の事をギフンに託し、自決した。
456億ウォンを手に入れ、家に戻ったギフン。しかし彼が見たものは、すでに事切れている母の姿であった。
ーー1年後。
ギフンは賞金に手をつけず、浮浪者のようになっていた。ある日、彼のもとへ見覚えのある招待状、しかも「カンブより」と書かれた名刺が届けられる。
指定された場所へ行くと、そこには医療機器に繋がれたオ・イルナムがいた。なんと黒幕は001番、共に戦ったおじいさんだったのだ。
パニックになり詰問するギフンをよそに、イルナムは「まだ人を信じるのか?あそこに倒れているホームレスを、12時までに助ける人がいるかどうか掛けをしよう」と言う。
そしてイルナムは、自分は金貸しをしており、脳腫瘍や名前は本物で、金持ちの退屈しのぎにこのゲームを思い付いた、参加したのは子どもの頃の気持ちに戻りたかったからで、ギフンを助けたのは君と遊ぶのが楽しかったから…などたくさんの事を明かした。
12時になる直前、ホームレスの元には助けが来る。ギフンが振り返ると、すでにイルナムの心音は止まっていた。ギフンは「あなたの負けだ」と言い、部屋を去った。
後日、散髪屋で髪を赤に染めたギフンが向かったのは、セビョクの弟がいる施設。優しく語りかけ、サンウの母親のもとへ行きその弟を託す。
ギフンが持って来たスーツケースには「サンウに借りていた金です」と書いたメモと共に、大金が詰め込まれていた。
また後日、ギフンはアメリカにいる娘・ガヨンに会うため、仁川空港第1ターミナル駅にいた。
すると、反対側のホームに「めんこ遊び」をする男性と、あの名刺を渡して来たスーツ姿の男を発見し、急いでそこへ向かう。
スーツの男は去ってしまったが、男性に「絶対にダメだ!」と言って名刺を奪い、渡米前に電話をかける。
「お前らの事が許せない」というギフンに、フロントマンは「飛行機に乗ったほうが身のためだ」と言うが、ギフンは来た道を戻るのであった。
二日間でイッキ見してしまった筆者は、なんとも言えない達成感に包まれました〜。
テンポ良く進む展開なので飽きが来ず、登場キャラクターやゲームの説明などもサラっとしていて観やすかったです。
頭をとても使うようなわかりにくい表現も少なくて、実際にそこにいるかのような気持ちにさせられるカメラワーク、俳優さん達の演技も秀逸でしたね!
善と悪、良心の呵責、人間社会のヒエラルキーといったネガティブなストーリーと、時折り垣間見える人間らしい優しさ、友情などといった温かいストーリーがうまく織り交ぜられていたのも、ストレスなく鑑賞出来たポイントだと思います。
イルナムは黒幕でしたが、本当にギフンの事を孫のように思ったのではないでしょうか。彼がお金を使える精神状態にするために呼んで、自らの死を以て終止符を打ち、幸せになって欲しいと願ったのではないでしょうか…。綺麗事過ぎるかもしれませんが、筆者はそう思いたいです。
第2シーズンでは、果たしてギフンはどう参加するのか?なぜイノは、優勝してフロントマンとなったのか?ジュノは本当に死んだのか?など、まだまだ描かれていない部分があるので、見どころいっぱいの作品になりそうですね!