2024年10月9日からフジテレビ系で放送中のテレビドラマ『全領域異常解決室』
神隠しやあやかしなど、超常現象としか考えられない不可解な事件を暴くために存在する、全領域異常解決室。通称・全決(ゼンケツ)。
世間を騒がす「ヒルコ」の存在とは一体…?
映画『バトル・ロワイアル』から、長きに渡り藤原竜也さん出演作品ファンのbeersyです!
今度はどんな主人公を演じてくれるのかな?と、毎度ワクワクさせてくださる藤原さんの連ドラ。
本作では、世界最古と呼ばれる捜査機関で、超常現象のような事件を解決します!
この記事では、ドラマ『全領域異常解決室』を鑑賞した筆者が、1話ごとに感想とネタバレ解説をご紹介します。(途中まではネタバレ無しなのでご安心を♪)
『全領域異常解決室』の評価&感想
- 感動度
- 3
- 脳トレ度
- 4
- 再鑑賞度
- 3
- サプライズ度
- 3
- 話題性
- 4
※現在進行中のドラマなので、評価は変わります!
藤原竜也さん、広瀬アリスさん初共演となる本作!
期待を大大にして視聴していますが…不思議な事件が勃発し、藤原さん演じる興玉がさらっと解決して行きます。
ちょっと、往年のサスペンスファンとしてはパンチが足りない…。
もっとぐるぐる考えたいのですが、事件は割とあっけなく終わるので見応えが少ないような。
それでも、本作の軸となる「ヒルコ」という存在が不気味で、それが最終話までの謎になるのかなと思います。
ストーリーはザックリしていますが、藤原竜也さんとユースケ・サンタマリアさんの掛け合いをもっと観たい。
様々な伏線が張られている不思議な世界観のドラマで、毎週サクっと観る作品としてはちょうど良いです!
以下より重要なネタバレを含みます。
『全領域異常解決室』のネタバレ解説
エピソード1/シャドーマンと神隠し事件
世間では、大量の血痕、髪の毛や衣類、付け爪やコンタクトレンズ等人体以外のものが残っているが、その遺体が無い…という奇妙な「神隠し事件」が約半年前から発生している。
その事件の犯行声明が、ネット上に「蛭児(ヒルコ)」という名で発表されており、8名もの人が遺留品を残して失踪していた。
恐ろしい事件だが、犠牲者が上流階級の人物ばかりのため、SNSでは「ヒルコは正義」「令和の神」など崇める者も多くみられる。
そこで内閣府は「全領域異常解決室」通称「全決(ゼンケツ)」に出動を要請。
内閣官房国家安全担当審議官の直毘吉道(なおびよしみち/柿澤勇人)が、全決局長の宇喜之民生(うきのたみお/小日向文世)に、捜査協力をお願いした。
ーー
警視庁総務部広報課の雨野小夢(あまのこゆめ/広瀬アリス)は、警視庁音楽隊のカラーガードを担当しており、刑事事件を扱った事が無いのになぜか全決へ異動させられる。
デリバリーの男性・芹田正彦(せりたまさひこ/迫田孝也)に案内され、神社の近くにある建物に入る。
奥の方に全決の部屋があり、室長代理である興玉雅(おきたまみやび/藤原竜也)が小夢を出迎えた。
興玉によると、全決は「神隠しやあやかしなど、超常現象と考えられる不可解な事件が起きた際、内閣府から直接要請され捜査協力をする、大和朝廷時代から続く世界最古の調査機関」らしい。
小夢は、戸惑いながらも慣れない捜査をする事になり、興玉と共に警視庁捜査一課へと向かう。
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ー神隠し事件の被害者ー
- 4/5 大守浩志(関東医科大学理事長)
- 5/14 石狩愛実(ジュエリーデザイナー、貴金属ネット通販会社CEO)
- 6/23 健実和生(政治家・元格闘家)
- 7/16 大月比呂佳(料理研究家)
- 9/5 刀田楓真(大手広告代理店代表取締役社長)
そして今回、今までの被害者のように、通販サイト経営者の相原樹里(あいはらじゅり)、看護師の生駒雲母(いこまきらら)、ガールズバー経営者の駿河美鶴(するがみつる)という女性3人の血痕等が見つかった。
しかし、警視庁捜査一課・ヒルコ専従班の荒波健吾(あらなみけんご/ユースケ・サンタマリア)と二宮のの子(にのみやののこ/成海璃子)は、今回の3人に関しては、3回も第一発見者となっている松宮瑠偉(まつみやるい/吉村界人)が関係していると考えている。
彼は元メン地下アイドルグループのメンバーで、熱烈ファンであった犠牲者3人と関係を持っていたが、金銭トラブルに発展した…という見立てだ。
松宮は「ヒルコを見た」と言い張り、ヒルコ関連の動画配信で多くの視聴者を獲得している人気配信者でもある。
興玉は「シャドーマンというUMA、もしくは黒髪切りという妖怪の仕業かもしれません」と言い、荒波に反感を買いながら警視庁を出て、小夢と共に松宮ひより(まつみやひより/志田未来)という女性の元へ向かう。
ーー
実は、松宮ひよりは元アイドルで、松宮瑠偉の妻であり、ファンに内密にしながら夫を献身的に支えている。
瑠偉は自宅で怯えながら「ヒルコが見えるようになったんだ」と言って縮こまっていたが、興玉は「あなたを信じます」と言って安心させた。
しかし興玉達に、相原樹里、生駒雲母の遺体が川の中から発見されたという一報が入る。
瑠偉は2人の遺体を確認して悲鳴を上げ、異常なまでに怯えていた。
すると、ひよりと瑠偉の所属事務所社長・落合が2人で動画配信を始め、ひよりが妻である事を告白し、「瑠偉は嘘を付いてはいません。ヒルコはいるんです」と訴える。
興玉はこの時点で、すでに真実を掴んでいた。
ーー
ひよりの背後から、黒づくめの服を着たシャドーマンのような者が近付き、突然襲いかかる。
すると瑠偉が止めに入り「もうやめよう、俺と一緒に逃げよう」と黒づくめの人物に話しかけた。
そこへ興玉と小夢も現れ、襲いかかって来た人物を見ると、神隠しで死んだはずの駿河美鶴だった。
興玉は美鶴に「あなたたちは、壮大な推し活計画を立てたんですね」と言って、真実を語り出す。
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駿河美鶴と相原樹里、生駒雲母は「ヒルコ」が実在すると証明し、推しである瑠偉の事をもっと有名にしようと考え、自作自演をしようと話し合う。
そして看護師である雲母が、時間をかけて3人分の血液を採取し、遺留品の数々と共に血液を撒いて「自分達はヒルコによって消された」と模倣した。
しかし欲が出た美鶴は、瑠偉を自分だけのものにしようと思い、2人を本当に殺害した上で川に遺棄する。
興玉は、美鶴はいつも派手な付け爪をしていたのに、遺留品の中に付け爪が無かった事に着目し、最初から目をつけていたのだった。
ーー
更なる捜査により、実はひよりが雲母に今回の計画を持ちかけた事が発覚する。
「内助の功を尽くす良き妻」だったひよりだが、実は瑠偉に近寄る女性達を憎んでいたのだ。
しかし、彼女はただ計画を提案しただけであり、罪には問えない。
ひよりは、夫が命懸けで自分を守ろうとしてくれた事を想い、また興玉から「松宮さんは取り調べでこう言っています。あなたを喜ばせたくて、あなたのためにどうしても有名になりたかった…と」と伝えられ、涙を流した。
ーー
神隠しに遭った3人の事件は解決したが、松宮は黒い影を見た事は本当だと未だに訴えていると言う。
実は、小夢も一瞬黒い影を見たためそれを興玉に明かしたのだが、彼に「分からないものを、分からないまま受け入れる心を持ってください。それが全決でうまくやっていくコツです」と助言され、何も言えなくなった。
不思議でちょっとホラーなストーリー仕立てですが、事件自体は分かりやすい…。
しかしシャドーマンの謎だけが残りましたね。小夢も何らかの能力を持っているのかしら。
ヒルコは霊能力的な力を使って、人間を操ろうとしているのか…!?
エピソード2/狐憑き!女子高生集団失神
名門進学校・葛乃葉女史高等学校内で、学生達が集団で失神する事件が多発。
学校の品位を保つため箝口令が敷かれていたが、ヒルコが犯行声明を出したためマスコミの知るところとなった。
荒波から事件の内容を聞いた興玉と小夢は、早速学校へ向かう。
ーー
2ヶ月前、生物学部部長で生徒会長の白石一香(井上音生)が、飛び降り自殺をしていた。
当時副会長だった、現生徒会長の剣持日向(清乃あさ姫)とは親友同士だったが、理由は分からないと言う。
そして一香の自殺の後、池上春来(中尾暢樹)という歴史を教える生徒会顧問のイケメン教師が失踪し、それから集団失神が始まったらしい。
また、一香はそのイケメン教師と親しい間柄でもあったという。
ーー
興玉は、学校の裏にある、小さなお稲荷様の祠が取り壊されている事に着目する。
そして全校生徒会の壇上に立ち、「この学校の失神騒動は〝狐憑き〟によるものです。目安箱を設置するので、何か祟りなどで知っている事があれば全て話してください。それがこの学校を守る唯一の方法です」と生徒達に訴えた。
すると、生物学部の山杉幹夫(林泰文)が、突然唸り声を上げながら倒れる。
興玉が呪文を唱えるとそれはおさまったが、まさにこれが狐憑きによるものだと説明した。
ーー
目安箱に「祠の下に真実が眠っています」と書かれた紙が投書されたため、興玉が荒波達と共に掘り起こすと、中から池上の遺体が発見される。
その後の捜査で、池上は生徒や保護者からも評判が良く、一方で山杉は不気味に思われており、メイドカフェに出入りしていると発覚した。
しかも、そのメイドカフェでは、白石と倉持が家計を支えるためにバイトをしていたらしい。
捜査の手が迫っている事を知った山杉は「お前が密告したんだろう」と言って倉持を薬で眠らせ拘束し、教室に立てこもる。
実は山杉は、メイドカフェで働いていた白石と倉持を脅していた。
また、更衣室に盗撮カメラを仕掛けており、その全てが池上にバレて殺害し、埋めたのだと白状した。
興玉と小夢が荒波達と共に教室に駆け付け、興玉が隙を付いて山杉を確保し、緊急逮捕する。
ーー
一件落着かに思えたが、興玉は全く別の見解を話し始める。
実は、メイドカフェに現れたのは池上であり、白石と倉持を脅して盗撮を指示し、それを売りさばいて大金を手に入れていた。
それに気付いた山杉は二人を救おうとしたが、脅しに耐えきれなくなった白石が自殺。
山杉が「全てを知っている」と池上を牽制すると、池上は祠の前で白石に「全ての罪を山杉に着せるんだ」と脅した。
白石が「出来ません」と言って揉み合いになると、何らかの力が働き池上が滑って転んで、後頭部をお稲荷様に強打して死亡してしまう。
それを目撃した山杉が、白石に「全ては私がやった事だ」と言って逃し、罪を被ったのだった。
ーー
白石は全てを自供し、情状酌量で保護観察処分となる。
一方釈放された山杉は、学校を退職する事になったが、晴れやかな表情を見せた。
また集団失神については、興玉が「池上さんの遺体を埋めた際、祠の下にある井戸を塞いだ事で発生した、メタンガスが原因でしょう」と原因を突き止める。
事件は解決したが、小夢は興玉に「ここの体育館で、また空間が歪んで見えたんです」と明かした。
しかし興玉は「まぁいいじゃないですが。全てを知ろうとするのは人間の傲慢です」と言って微笑んだ。
ーー
山杉は、幸運を呼び込むという謎の生物「ケサランパサラン」を飼育しており、それは「豊玉神社で見つけたんです」と話していた。
宇喜之が、その豊玉神社でお参りをしている。
そしてそこにいる巫女(演/福本莉子)に「最近暴れすぎじゃないですか?目をつけられますよ」と話しかけると、その巫女が「神ってるね〜私!」と言って、不気味な笑みを見せた。
被害者がかなり悪どい教師でした。
人は見た目では分からない…不気味な山杉が実は誰よりも生徒の事を想っていたというストーリーで、切なくなりましたね。
でもお稲荷様の祟りは本当にあると思います。祠は大切にしないとダメゼッタイ…!
そして福本莉子さんが、これまた不気味な登場だ…。こんな可愛い子がヒルコなのか!?
エピソード3/空から足が降ってきた!時空を超えた殺人事件
都内の高層マンションの下あたりに、空から突然左足の骨と靴、小型飛行機の残骸の一部が落ちて来た。
その後ヒルコからの犯行声明があり、全決が荒波達と共に動き出す。
DNA鑑定の結果足の持ち主は、4年前に小型飛行機ごと失踪した「重力理論・タイムホール」の研究者・真鍋哲(演/神保悟志)だった。
興玉は、タイムホール(空間移動手段)に入った彼の足が、今になって現代に落ちてきたのでは?と推測する。
一方直毘は、宇喜之に「全決の施設が取り壊される…という話が持ち上がってから、ヒルコ事件が多発している事に、政府が疑問を持っているようです」と伝えたが、彼は関与を完全否定した。
ーー
真鍋と共にタイムホールを研究していた、常見真紀(つねみまき/山口紗弥加)。
彼女は、研究結果の捏造が発覚して研究室を解雇されており、その後は行方不明で音信不通になっているらしい。
そこで興玉と小夢は、研究室のリーダー・片桐凛太朗(かたぎりりんたろう/森下能幸)に話を聞きに行く。
片桐は「タイムホールなんてものは存在しません」と断言し、常見と仲が良かったという古庄(ふるしょう/山田キヌヲ)は「あの人の捏造のせいで私にも取材が殺到して大変でした。もう赤の他人です」と何やら確執がある様子だった。
すると突然、研究所に常見からの連絡が入り、興玉と小夢は伝えられた常見のマンションへ向かう。
そこは真鍋の足が落ちて来た場所のマンションで、ハウスメイド(福本莉子)が2人を出迎えたが、「私は世帯主様と顔を合わせた事はありません。もうすぐいらっしゃると思いますので、私はこれで…」と言って去って行った。
すると常見が現れ、興玉と小夢を部屋の裏にあるラボへ連れて行く。
そこでは、物質的なものではなく、音声や文字等のデータで、過去・未来とコンタクトを取れるようにする、タイムホールの研究が続けられていた。
実は常見と真鍋は恋人同士だったが、捏造騒動のあとに破局したらしい。
しかし常見はタイムホールを使って、真鍋とコンタクトをとるべく自宅で研究を続けていたのだ。
常見は真鍋が、硝酸カリウムによる爆発と、小型機の落下速度を使って、莫大なエネルギーを必要とするタイムホールの実証実験を行なったのだと考え「成功していれば、まだ未来で生きている可能性がある」と話した。
ーー
翌日、海水と藻が付いている、古庄の右手が発見される。
彼女から研究室宛に「タイムホールが見つかった」と書かれたメールが送られており、ロッカーからは硝酸カリウムが発見された。
さらに、何者かに常見のマンションの住所を送っていたらしい。
興玉は常見の危険を察知し、小夢と共にマンションへ向かったが、常見と共に覆面の男達に連れ去られてしまった。
すると、そこへ片桐が現れ「常見先生は本当にタイムホールを作り出せる人なのだから、離してくれ」と交渉する。
実は、片桐は常見の才能に惚れ込んでおり、彼女をクビにした真鍋が許せず、彼の小型機に爆発物を仕掛けて殺したのだった。
研究費も横流しし、クビになったあとも彼女をサポートしていたんだ、と白状する。
また、常見に嫉妬していた古庄がマスコミに捏造をリークし、片桐が爆弾を作っているところを目撃したと脅したため、片桐は古庄をも殺害していた。
そこまで明かした片桐だったが、自分に大量の爆弾を付けており、常見に「一緒にタイムホールへ行きましょう」と言ってスイッチを押そうとする。
しかし突然、彼は息が出来ない状態になり苦しみ出した。
小夢は、片桐の周りの空間が歪んでいるのを目撃する。
その隙を見て興玉が彼を捕らえると、覆面の男達が小夢と常見を助ける。
実はその男達は、芹田と全決の非正規雇用の男性・コビーだった。
小夢が荒波に情報を流すのが面倒だと思った興玉が、小芝居を打ったらしい。
そして事件は解決したが、興玉は「足や手が落ちて来たのは、ファフロツキーズ現象だ」と結論付ける。
「その場にあるはずのないもの」が、竜巻や突風で運ばれ落ちて来るという現象だ。
警察もこれを事実だとし、会見で発表した。
また、タイムホールを発見した真鍋は、スパイ企業が技術を独占するため、常見を拉致しようとしている事を知り、守るために常見を研究から外したのかもしれない…と語った。
ーー
常見は片桐からの資金には手をつけず、投資をして莫大な財産を得ていた。
また、真鍋から「おめでとう。君が見つけたタイムホールは実証された。2032年11月3日、我々は再会する」と書かれているメールが届く。
タイムホールは本当に存在し、常見は未来を見て投資に成功して、さらには真鍋とのコンタクトも成功させたのかもしれないー。
そして彼女には、ヒルコから「新しい神になりませんか」というメールが送られていた。
ーー
小夢は、常見の部屋にいたハウスメイドが他人だったと知る。
そしてその女性が、どの事件の時も現場にいた事に気付き、彼女がヒルコなのではないかと考えた。
一方宇喜之は、その女性・豊玉姫花(福本莉子)に「あまり派手に動かないでください」と忠告する。
すると彼女は、「いよいよ対決かぁ〜」と言って笑った。
う〜んかなりファンタジーなお話になりましたね。
タイムホールは本当にあった?混乱して来ましたが、これは夢がありますね!ストーリーは少々切なかったですが。
そして姫花は一体何者!?宇喜之との関係性は??もしや全決の一員なのか!?
エピソード4/原因は溢鬼!?大手町連続エリート飛び降り事件
大手町のビル街で、秋葉明彦、寺井厚徳、星健、香取吉信というビジネスマン4名が、相次いで自殺する…という事件が起こる。
ヒルコは「その4人に妖怪〝溢鬼(いつき)〟を取り憑かせ、堕落したビジネスマン達に天罰をくだしたのだ」という犯行声明を出した。
政府は、彼らが国家に関わる仕事に携わっていた人材であるという点から、これはヒルコによるテロではないかと考えているらしい。
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香取が自殺した直後、元モデル&テレビの司会者で有名な妻・柘植朝日(つげあさひ/橋本マナミ)が、夫のデスクで何かをしてすぐに出て行くシーンが防犯カメラに映っていたため、興玉と小夢が話を聞きに行く。
しかし彼女は「誰かが自殺したと聞いて、心配になりなんとなくデスクに行っただけ」と言い、また「彼が死ぬ前に溢鬼に会ってしまったと言っていた」と明かした。
そこで他の死亡者の家族に話を聞くと、全員が「溢鬼に会った」と言っていた事が判明する。
ーー
興玉は、亡くなった4人が共通して持っていたポイントカードの、キッチンカーのパン屋へ向かう。
そのパン屋の店主はマイカ・バーナルという女性で、バイトとして姫花が働いていたが、興玉と小夢は気付かずパンを買って食べた。
すると突然2人のすぐ近くで、戸塚茂というビジネスマンが落ち死亡する。
そして5名の遺体を解剖すると、香取以外からは薬物反応が出た。
彼らは大学の同期であり、卒業後に「VERITAS」というクラブで違法薬物の売買を行い、自分達も薬物中毒だった事が発覚する。
ーー
興玉は柘植に会い「夫の薬物中毒を隠すためにデスクから薬物を取り出し、他の妻達にも『溢鬼に会った』と口裏を合わせるように伝えたのでしょう」と言う。
しかし彼女は、何も言わずにこやかに去って行った。
更に興玉は、薬物の売買はパン屋で行われていたと小夢に明かす。
マイカは、スマホ決済後お札をポイントカードに挟んで渡す客が来ると、そのポイントカードに薬物を挟んで渡していたのだ。
しかし彼女の様子から、誰かから脅されてやった事なのだろうと推測する。
ーー
柘植がテレビで、突然「大手町で違法薬物の売買が行われており、それに夫が関与していたようです。申し訳ございません」と発表した。
それを観た興玉は「マイカさんが危ない」と言って芹田を店に行かせると、彼女は半グレ達に攫われていたが、駆け付けた興玉と小夢が相手を倒し助け出す。
そしてマイカの証言から、戸塚達は半グレ達とつるんで麻薬売買をしていたが、警察の手が伸びて来ると知って、顔馴染みの店で働いていたマイカに出資し、キッチンカーを出した上で彼女を脅して、麻薬を売買させていた事が発覚した。
しかし香取に関しては、自分を助けようとしてくれていただけで、彼は違法薬物は使っていなかった。また、柘植から酷いDVを受けており、マイカと共に彼女の母国へ行こうと計画していた…と証言する。
興玉は小夢と共に柘植の元へ行き、「香取さんはデスクの中に、マイカとの写真が入っているのを発見し、絶望して自殺したのではないか?そして柘植さんは、それを回収しに来たのではないですか?」と問い詰めた。
さらに、仲の良い夫婦を売りにしていた柘植が、異国の女性に夫を取られたと知られたくなく、夫の自殺は薬物中毒のせいだったと嘘の証言をし、半グレ組織がマイカを始末してくれる事を期待していたのではないか…と語る。
これは興玉の妄想だったが、柘植は2人が部屋を出た後に錯乱し、夫と写っている写真立てを割った。
ーー
事件は解決したが、荒波は「薬物中毒だけで自殺が集中するのはおかしい。ネットでは、これもヒルコの仕業だと騒いでいる」と呟く。
そこで興玉が「それは麦角アルカロイド中毒と、違法薬物中毒が重なり錯乱したためですよ」と答えると、実際に5人から麦角の成分が検出された。
しかしマイカは、原材料は厳しく管理しているため、それはバイトの子が混入させたのではないかと言う。
防犯カメラを調べると、 そのバイト・姫花の周りだけ空間が歪んでいた。
ーー
小夢は姫花がヒルコだと睨み、キッチンカーに貼ってあったお札に書かれていた「豊玉神社」へ向かった。
そう、以前葛乃葉女史高等の山杉が、ケサランパサランを見つけた神社だ。
そこに、予想していたかのように姫花が現れ「あなたは神を信じる?」と言って笑う。
小夢は「あなたが連続殺人事件の犯人、ヒルコなの?署まで同行して」と言って捕まえようとしたが、姫花が小夢の目の前に手をかざした。
すると突然、小夢は水の中に入ったように呼吸困難に陥り、息も絶え絶えに姫花を見上げる。
姫花は小夢を見下ろしながら「そう、ヒルコですよ」と言ってどこかへ消えた。
小夢が、前回片桐が陥った呼吸困難と同じ症状に!
手に何か薬品のような物が塗られているとか、そんなオチなのではないかしら…?
そもそも姫花は、なぜわざわざ興玉の前に現れるのか?
対決だと言っていますが、不思議な能力対決になるのか、興玉が推理するのか、見当もつかない!
そして荒波さんがいつもボヤくだけで、全然事件を解決していないのが気になる…。
エピソード5/連続爆破!首都大パニック!千里眼VS爆弾魔
ヒルコはついに爆破予告をするようになり、その全ての場所の防犯カメラに姫花が映っている。
そして何故か、犯行予告の後には必ず「爆発物の設置場所の情報」が警察に匿名で寄せられ、事なきを得ていた。
警戒レベルが最上級に引き上げられ捜査が進む中、新たに爆破予告が入り、しかもそれが30分後という事で騒然とする。
しかしまたしても警察に「今度はスタジアムに爆発物がある」と連絡が入り、現場から観客を避難させ多くの警察が爆弾を探した。
すると、近くの調剤薬局で働く女性が駆け付け、爆弾を発見し居合わせた幼女を見つけ、間一髪爆発から助ける。
幼女は無事で、その女性・生嶋未智(星野真里)は病院へ搬送されたが軽傷で済んだ。
ーー
荒波達と興玉、小夢が、「なぜ現場にいたのか」と問い詰める。
調べによると、彼女はこれまでも様々な人の命を救っており、スタジアム近くの防犯カメラには公衆電話で通話している様子が映っていた。
すると未智は「私は千里眼を持っているんです」と打ち明ける。
興玉は「古来より、千里眼を以て透視が出来る人物は存在すると言われています。誰にも言わないので安心してください」と少々興奮気味に話した。
また、未智の娘である小学1年生の未琴(みこと/諸林めい)が訪れた際には、握手を交わして見つめた。
ーー
話をしているとまたしても爆破予告が入り、未智がネックレスを用いて能力を使い、爆発物の設置場所を突き止める。
しかし、実は千里眼を持っていたのは未琴のほうだった。
そして無事に爆弾を見つけ出し、間一髪多くの人々を守ったが、未琴は能力を使うと体力を激しく消耗するらしい。
また、この能力を知られまいとし、未琴から爆弾の場所を聞いた未智が、匿名で警察に通報していたのだった。
ーー
興玉と小夢が未琴に付き添っていると、未智が行方不明になり、未琴のキッズ携帯に「母親は預かった」と連絡が入る。
興玉と小夢、そして未琴は指定された場所へ向かった。
すると、未琴の副担任や友人の下平、また警察の1人がいて「ヒルコ様の元にその子を連れて行くのだ」と言う。
そして興玉と小夢を拘束し、未智と共に爆弾で殺そうとした。
しかしそこへ姫花が現れ、彼らに手をかざして息を止め、興玉達の拘束を解き助ける。
さらには芹田も現れ、3人で大人しくなった男達の頭に手を当てて、何やら念じて制圧した。
小夢は目の前で何が起きているのか全く理解出来ずにいたが、荒波達には何も言わずに隠し通す。
一方興玉は、未智に「友人のスマホを見て爆発物の設置場所を知った」などと警察に話すよう助言し、警察はヒルコ信者の3人(未琴の副担任、未智の友人、警察官)が仕組んだ事だったと公式に発表した。
また、宇喜之の提案により、未智と未琴はこの街を離れ「全決の保護プログラム」で守られることになった。
ーー
興玉は小夢に全てを明かし始める。
「未琴ちゃんは、市寸島比売命(イチキヒマシメノミコト)という八百万の神なんです」
「八百万の神はどこにでもいて、人間として何度も生まれ変わり、普通に生活している」
「中には人智を超えた能力で、不可思議な事件を起こす事がある。それを人間に知られないよう丸く収めるのが、全決の本来の仕事だったが、謎の神・ヒルコと戦争状態になった」
姫花、芹田を含む全決のメンバー達は、全員能力を持つ「神」だったのだ。
なんと、そういう方向に!驚きの第5話でした…。
宇喜之さん、興玉さん、姫花ちゃんは不気味な雰囲気がありましたが、芹田さんは人間っぽ過ぎて全くノーマークだった!
という事は、もしかしたら気付いていないだけで小夢も何らかの「神」なのかもしれませんね。
でもやっぱり警察(荒波、二宮)があまりにも無能過ぎて、なんだかイライラして来た!
理解出来ない気持ちも分かりますが…。爆破予告があっても匿名電話頼りで、何もせず待ってる姿もマヌケだったなぁ。