2018年11月2日公開の映画『ヴェノム』。
記者のエディがエイリアンのヴェノムと出会い、地球を救うのが主なストーリーで、シンビオートどうしの戦いが見もの。監督はルーベン・フライシャーで、日本の興行収入は22億円ほどでした。
この記事では、映画『ヴェノム』で流れた音楽8曲をご紹介します。※この記事はネタバレを含みます
公開年 | シリーズ作品 |
2018年 | ヴェノム |
2021年 | ヴェノム レット・ゼア・ビー・カーネイジ |
2024年 | ヴェノム:ザ・ラストダンス |
『ヴェノム』で流れた曲とは?
エディがバイクで出勤するシーン
Pusha T - No Problem
エディがバイクで出勤するシーンで流れた曲は、Pusha Tの『No Problem』です。
重低音と共に低音の男性シンガーの歌が始まり、機械による加工を少しかけることで怪しげな雰囲気を表している曲です。手拍子と共にリズムの良さを感じさせるパートがあり、最後はスパッと終わるのも特徴。
プシャ・Tは1977年生まれのアメリカのラッパーで、『Scrape It Off The Top ft. Lil Uzi Vert & Don Toliver』、『Dreamin Of The Past ft. Ye』などが有名な曲です。
エディは恋人のアニーに「愛してる」と挨拶をして、バイクに乗って出勤。
サンフランシスコの街を映しつつ『No Problem』が流れました。ノリの良い曲がピッタリで、そのままエディがどういった活躍をして来たかが流れるため見入ってしまいますね。彼は腕のいい記者として様々な報道を取り扱い、社会問題などを取り上げてきたのです。
エディはそのまま会社の前にバイクを停めて受付に困らせますが全く気にしない姿から彼の人柄が伝わってきます。そうして上長からライフ財団のカールトンにインタビューをするよう命じられる際には渋った顔をしていましたね。ペテン師だと思う相手に対し、どう接するかが見ものですよ。
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エディがアニーとレストランでデートするシーン
Gary Clark Jr. - Our Love
エディがアニーとレストランでデートするシーンで流れた曲は、Gary Clark Jr.の『Our Love』です。
ギターの弾き語りから、男性シンガーの高い声を響き渡らせる曲が始まり、ゆったりとしたリズムで曲が続いていきます。落ち着いた響きのある歌声やコーラスなどが入り、歌で盛り上げるパートなどもあるのが特徴。
ゲイリー・クラーク・ジュニアは1984年生まれの男性シンガーソングライターです。『Come Together』、『Bright Lights』などが有名な曲です。
取材を命じられたエディは「なんで俺なんだ?俺向きじゃない」とアニーに愚痴をこぼします。彼女は忍耐が大切だと言いつつ、問題を起こさないよう言っていましたね。ニューヨークにいられなくなるような報道を過去にしたという話も気になりました。
そうしたデートのシーンで『Our Love』が流れますが、2人のキスシーンからバイクで帰宅するまでに歌が盛り上がるのが見どころです。曲と共に2人の恋仲の様子が良く伝わってくるワンシーンとなりましたが、この関係が続いて欲しいと感じさせますが…。
アニーのパソコンにライフ財団の資料が着信したのを見て開いてしまったエディは、カールトンに真実を聞くことを決意するのです。果たしてどういった展開になるのかに注目ですよ。
解雇されたエディがバーで酒を飲んでいるシーン
Eagle Eye Williamson - Black Gold
解雇されたエディがバーで酒を飲んでいるシーンで流れた曲は、Eagle Eye Williamsonの『Black Gold』です。
ギターとドラムで始まり、落ち着いた雰囲気の男性シンガーの歌が加わっていく曲です。ペースを保ちつつ、時折強い歌声を響かせるのが特徴で、曲の長さは7分ほどです。
イーグル・アイ・ウィリアムソンは、男性のロックミュージシャンで、『I Don't Want To Be Alone』、『Liquid Courage 』などが有名な曲です。
「人生が失敗の塊だ」とエディがお酒を飲みながらバーテンダーのジャックに愚痴をこぼすシーンで『Black Gold』が流れます。ビリヤードやお酒を飲む客で賑わうバーにピッタリの曲ですね。
テレビではカールトンが6か月ぶりにロケットの発射を計画しているというニュースが流れていましたが…エディは半年前、カールトンにインタビューをした際に人生が大きく変わってしまったことを思い出させてくれます。
カールトンにライフ財団はどのように薬のテストをしているかを聞き、フェイクニュースだけでなく実際に訴訟が起きていることを突きつけた際に、エディは上長から解雇を言い渡されるという展開を迎えたのです。
しかも、アニーも会社をクビにされてしまい、彼女は勝手に訴訟資料を見たエディを信用できなくなって、指輪を返してその場を去る…エディの失敗は大きかったことを改めて認識させられました。
ホームレスのマリアからエディが新聞を買うシーン
Keak Da Sneak - Super Hyphy
ホームレスのマリアからエディが新聞を買うシーンで流れた曲は、Keak Da Sneakの『Super Hyphy』です。
リズムを刻む楽器とつぶやくような男性シンガーの声で始まり、しゃがれたことのラップが続いていく曲です。ポップな音や効果音も使用し、止めどなく歌っていくのが特徴。キーク・ダ・スニークはオークランドのラッパーで、数人グループで歌も出しています。『Oakland Nights』、『That Go』などが有名な曲です。
バーを出たエディは「家に帰って自分を愛してやりたい」と言いつつ、帰路につくシーンで『Super Hyphy』が流れます。ホームレスのマリアに声を掛け、捨てられていた新聞を20ドルで買うというやりとりからは仲の良さを感じさせましたね。
チェンのお店へ立ち寄ると、ひどい顔をしていると言われつつ、瞑想をするよう勧められるエディ…そこに強盗が来てレジのお金を盗られるのを目の当たりにする際にはやるせなさも感じさせました。
しかし、映画のラストでリベンジが見れる!腹ペコのヴェノムがエディに何か食わせろとリクエストし、チェンのお店に現れた強盗を丸のみするという、ちょっぴり爽快感のあるシーンが語られるのにも注目でしょう。
気落ちしたエディがアパートに帰宅するシーン
The Black Keys - So He Won't Break
気落ちしたエディがアパートに帰宅するシーンで流れた曲は、The Black Keysの『So He Won't Break』です。
静かなギターの弾き語りで始まり、リズムを踏みしめるようなドラムが続いていきます。遠くに響かせるように歌う男性シンガーの声が入り、様々な楽器と共に曲が続いていくのが特徴。ゆったりとしたパートが続いていって静かに曲が終わります。
「ザ・ブラック・キーズ 」は2人組のアメリカのロックバンドで、『Lonely Boy』、『Howlin' For You』が有名な曲です。
夜道を歩いて帰っていくシーンで『So He Won't Break』が流れ、落ちぶれた雰囲気を出しているようでしたね。帰宅したエディは向かいの部屋のカップルを見やりつつ、たくさんの督促状をテーブルへ…電話をたくさんかけてレポーターとしての復職を目指しますが叶わないようでした。
ついに皿洗いのバイトをするハメになるなと、うんざりしたエディが瞑想を始めるため床に仰向けになるシーンから少しずつ立ち直るのかと思いきや…向かいの1403号室から大音量のギターが聞こえてくる!これはエディもひとたまりもありませんね。そんな隣人とのやり取りは、ヴェノムが登場してからも続くのがポイントでしょう。
エンディング1
Eminem - Venom
エンディング1で流れた曲は、Eminemの『Venom』です。
ダークな雰囲気とクールなラップで始まる曲で、まくしたてるように歌が続いていきます。投げかけるような歌い方や、うなり声のようなパートなども特徴。低い音を響かせるBGMと共に、クールに曲が終わります。エミネムは1972年生まれのアメリカのラッパーの男性で、『Without Me』、『Till I Collapse』などが有名な曲です。
「ヴェノム」と呼びかけるような歌詞と、エンディング中に流れる映像がダークな雰囲気であることが際立ちましたね。黒と白をメインにレントゲンで撮影した際のカルテや、墨汁が染み込んでいくような絵などが印象的。
左右対称で描かれたり、真っ赤な血のような演出が入ったりと見入ってしまいます。カッコいいラップと共にエンディングの一つ目が終わって、再び映画のその後のシーンへ。
記者のエディが連続殺人犯の元へインタビューをしに行くのですが、殺人犯はエディに近くに来るように言う雰囲気は恐ろしくもありました。そうして、殺人犯が「大殺戮カーネイジを起こす」と言い放つのでドキドキさせられることでしょう。この話は『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』に続いていくため必見です!
エンディング2
Let's Go (The Royal We) - Run The Jewels
エンディング2で流れた曲は、Let's Go (The Royal We) の『Run The Jewels』です。
ギターの弾き語り、警報音のような音、時折入ってくる声など何かが迫ってくるような前奏で始まる曲です。男性シンガーのラップが入り、パートごとに2人が交互に歌っていき、まくし立てるようなラップが最後まで続いていくのが特徴。
「ラン・ザ・ジュエルズ」はアメリカのヒップホップグループで、『Ooh LA LA』、『out of sight (feat. 2 Chainz)』などが有名な曲です。
『Run The Jewels』は迫ってくるような低音がメインであることから、ヴェノムを始めとするシンビオートたちが人を乗っ取っていく際の警告のようにも聞こえてくるエンディング曲でしたね。
クールなラップとダーク雰囲気は、エイリアンとも呼ばれるシンビオートたちの恐ろしさを伝えてくれた気がします。エディはヴェノムに乗っ取られた際に内蔵が喰われていくのではと冷や冷やしていましたね。
シンビオートの好物は人の脳みそということで、確かに怖い…そんなヴェノムとの共生はどうなっていくのか、エディの今後も気になりました。
日本語吹き替え版のエンディング
UVERworld - GOOD and EVIL
日本語吹き替え版のエンディングで流れた曲は、UVERworldの『GOOD and EVIL』です。
独特なリズムで歌詞をハッキリと歌い、韻を踏む歌詞なども使う曲です。ドラムやギターといったロックな楽器以外にも、指を鳴らす音なども使っているのが特徴。高い声がメインとなる男性シンガーですが、時折カウントダウンをするように低い声で呼びかけるのも聞きどころです。
「ウーバーワールド」は2000年に結成された日本のロックバンドで、『D-tecnoLife』、『ODD FUTURE』などアニメの主題歌に起用された有名な曲も多いです。
「振り向かずグッバイ」という歌詞は、全てを失ったエディが事件の現況となったライフ財団に挑もうとした時のことを思い出させますね。曲の途中で「振り向くな」と鼓舞するような歌詞もエディが困難に立ち向かう姿が見えるような気がします。
「その命 何に使うか 明確にできた者が残る」という歌詞では、ヴェノムと共生するという道を選んだエディのその後がどうなるのか、改めて考えたくなりました。
勢いのある歌なので、シンビオートどうしの激しい戦闘や、ロケットが発射する際の緊迫したアクションなどの記憶も蘇らせてくれるように感じることでしょう。
筆者の感想
映画の前半で、エディがライフ財団に潜入してマリアが実験体になっていたのを目の当たりにした際の演出がホラーだったなと改めて思いましたね。警報音が鳴り響いて真っ赤なライトに照らされ、そのままマリアの中にいたシンビオートのヴェノムがエディに乗り移るという一連のシーンは目を見張りました。
その後も、エディがヴェノムのおかげで脅威的な身体能力を発揮するアクションがたくさん見れましたが、音楽がダークで鬼気迫る雰囲気を演出していたのもポイントでしょう。
エディとヴェノムがダークヒーローとして今後どのような展開を見せてくれるのかも楽しみです。
サウンドトラック
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