1995年7月15日公開 映画『耳をすませば』
スタジオジブリの長編アニメーション映画。
原作は柊あおいの漫画「耳をすませば」で、雑誌りぼんに掲載されていました。
本が好きな中学生・月島雫が、バイオリン職人を目指している天沢聖司と出会い、恋をしつつ自分の夢に挑戦する青春ラブストーリー。
この記事では、映画『耳をすませば』で流れる挿入歌22曲をシーンの説明を踏まえてご紹介します。
※以下ネタバレ有り
『耳をすませば』で流れる曲とは?
オープニング
雫が買い物をしているシーン。ここでは、なんでもない日常が描かれており、夜の街並みとタイトルが映し出されます。
ちなみに、この景色は多摩ニュータウン。前年に公開された「平成狸合戦ぽんぽこ」のエンディングと同じだそうです!
オーストラリアの歌手であるオリビア・ニュートン・ジョンがカバーしたこの楽曲、元はアメリカの歌手であるジョン・デンバーの歌。
思わず身体を揺らしてしまう、テンポの良いカントリーです。
雫が図書カードの名前を見るシーン
雫が図書カードの名前を見るシーンで流れた曲は、野見祐二の『丘の町』です。
雫が借りる本のほぼ全てに、同じ名前「天沢聖司」の文字があり、どんな人なのだろうと思いを馳せるシーン。
芸能人のような素敵な名前ですよね♪ ここは、今作の物語の核となる、重要なシーンです!
ピアノとフルートの優しい音色が、作品のイメージを見事に演出。爽やかで耳馴染みの良い楽曲です。
雫が聖司にからかわれ、怒るシーン
雫が聖司にからかわれ、怒るシーンで流れた曲は、野見祐二の『コンクリート・ロード』です。
雫が置いていった歌詞の紙を見て、聖司が「コンクリートロードは、やめた方がいいと思うよ」とからかうシーン。
二人の初コンタクト!青春ラブあるある、最初はお互い喧嘩相手。王道の出会いですね!
「コンクリート・ロード♪」と加工された声が流れる、印象的な楽曲。イメージアルバムに収録されています。
雫が、電車で猫のムーンと出会うシーン
雫が、電車で猫のムーンと出会うシーンで流れた曲は、野見祐二の『猫を追いかけて』です。
図書館へ向かう雫が、電車に乗っているムーンに話しかけるシーン。
ジブリ作品には欠かせない猫キャラ。
スタジオで飼われていた「ウシコ」という猫がモデルで、原作は黒猫だったそうです。(魔女宅のジジと被るので変えたのだとか)
不思議な猫と出会い、見知らぬ場所で追いかける…というワクワクするシーンにピッタリな、シンセサイザーを用いた少々ミステリアスな楽曲。
雫がアトリエ「地球屋」に入るシーン
雫がアトリエ「地球屋」に入るシーンで流れた曲は、野見祐二の『地球屋』です。
不思議な猫に付いて行きたどり着いた、美しい骨董品が並ぶアトリエ「地球屋」に入るシーン。
ここで店主のおじいさんの声を演じているのは、ディズニー映画「わんわん物語」のトランプ役も務めた小林桂樹さん。
渋いながらも優しい声で、オシャレなおじいさんにピッタリです!
ハープを用いた、宝石のような神秘的で美しい楽曲。
古いからくり時計を動かすシーン
古いからくり時計を動かすシーンで流れた曲は、野見祐二の『エルフの女王』です。
「エルフの女王とドワーフの王」の切ない恋を表現した古時計を、おじいさんが動かすシーン。
作中のオリジナル物語だそうですが、その美しいお話と絵柄には根強い人気があり、多くグッズ化されています。
そんな古時計のからくりとマッチした、切なく哀愁のある楽曲が心を揺さぶります。
雫が図書館から帰るシーン
雫が図書館から帰るシーンで流れた曲は、野見祐二の『夏の終わり』です。
図書館の売店で外を見つめる雫が、電車に乗り帰って行くシーン。
見たこともない「天沢聖司」への想像を膨らませる雫。その気持ちわかるなぁ…。勝手に想像して、実際違うと勝手に落ち込むんですよね。笑
美しいワルツが、雫の汚れのない綺麗な心を表しているようです。
雫が夕子と、杉村の話をするシーン
雫が夕子と、杉村の話をするシーンで流れた曲は、野見祐二の『打ち明け話』です。
夕子に突然呼び出され、杉村に全く想いが伝わっていなかったと打ち明けられるシーン。
この件に関しては、杉村なにも悪くないんですけどね…; このくらいの女子の女心は難しいものです。
悲しんでいる夕子を優しくたしなめるような、あえての明るい楽曲が流れていました。
雫が電車に乗り地球屋へ行くシーン
雫が電車に乗り地球屋へ行くシーンで流れた曲は、野見祐二の『電車に揺られて』です。
雫・夕子・杉村の見事な三角関係が出来上がっていたシーンのあと、思い悩む雫が地球屋へふらりと向かうシーン。
学生あるある!甘酸っぱさ全開の展開に、観ているこちらはくすぐったくてゾワゾワしました。笑
シンセサイザーを用いた優しい音色の、静かでちょっと神秘的な楽曲。
雫と聖司が店の前で話すシーン
雫と聖司が店の前で話すシーンで流れた曲は、野見祐二の『丘の上、微風あり』です。
いつもグッドタイミングで登場する聖司と、雫が良い感じになって話しているシーン。
はにかんだり、言葉が被っちゃったり、ここも甘酸っぱくてレモンが食べたい!
この二人の仲は、ムーンが取り持ったのだと言えますね。
バイオリンがメインの、静かで優しいそよ風のような楽曲。
店の中で男爵の置物を見るシーン
店の中で男爵の置物を見るシーンで流れた曲は、野見祐二の『エンゲルス・ツィマー (天使の部屋)』です。
聖司と一緒に、猫の男爵(バロン)の置物の瞳を見るシーン。
もうこの時点で聖司は超親切で素敵男子ですよね!雑貨に詳しいところにも惚れ惚れします。
美しく、神秘的なバロンの瞳をイメージした「天使の部屋」は、流れるような旋律でずっと聴いていたくなる楽曲。
聖司の演奏で雫が歌うシーン
聖司の演奏で雫が歌うシーンで流れた曲は、野見祐二の『カントリー・ロード(ヴァイオリン・バージョン)』です。
雫が歌っているとおじいちゃんたちが合流し、突然演奏会が行われるシーン。
バイオリンを本気で弾く聖司が尊すぎて、じいさんたちの魅力度もUPです。
中学生らしい幼い歌声が魅力的なこの曲は、本名さんが16歳の時にリリースされました♪
聖司が雫を送るシーン
聖司が雫を送るシーンで流れた曲は、野見祐二の『満点の星空』です。
星空の下、夢を語る聖司。そのまっすぐさと美しい背景に、心打たれるシーン。
そしてさりげなく車から雫を守る聖司、なんとジェントルなのでしょう…!本当に中学生?
最後は憎まれ口を叩くのも良き!こういうのが青春なんだな。
静かにキラキラと流れるメロディーと二人のやりとりに、心が洗われました。
雫と聖司が屋上で話すシーン
雫と聖司が屋上で話すシーンで流れた曲は、野見祐二の『流れる雲、輝く丘』です。
イタリアへ行くことを報告しに来た聖司。ハッキリとは言わないものの、もはや雫に告白している彼にドキドキするシーン。
意外と雫にゾッコンだったのは聖司のほうという…雫モテモテですね!しかしながら、離れ離れになってしまうことを悲観し涙を流します。
少々切ないピアノメインの楽曲が、二人の行く末を見守っていました。
雫が夕子と話し、物語を書くと決意するシーン
雫が夕子と話し、物語を書くと決意するシーンで流れた曲は、野見祐二の『きめた!わたし物語を書く』です。
雫が聖司に釣り合う女子になるため、自分も本を書くことで自信を付け頑張りたい!と決意表明するシーン。
この盛り上がって突っ走ってしまうところも、青春!後先考えずに走る若者は、見ていて気持ちが良い…。
おじいさんの元へ、バロンを主人公にさせて欲しいと話しに行くシーンまで流れます。
思い悩んでいた雫の晴れ渡る気持ちを表現した、オルガンを用いた明るく前向きな楽曲。
雫がバロンと空を飛ぶシーン
雫がバロンと空を飛ぶシーンで流れた曲は、野見祐二の『飛ぼう!上昇気流をつかむのだ!』です。
想像の中で、雫がバロンと空中散歩をするシーン。
バロンの渋く素敵な声は、ドラマ「太陽にほえろ!」落としの山さん役でお馴染み・俳優の露口茂さん。
気品のある男爵と見事にマッチしていますよね!
力強いオーケストラが魅力的で、作中では一番迫力のある楽曲です。
雫が図書館での執筆中に、聖司と再会するシーン
雫が図書館での執筆中に、聖司と再会するシーンで流れた曲は、野見祐二の『カノン』です。
雫が図書館で集中しながら文章を書いていて、顔を上げると…正面に聖司の姿が!観ているこちらも嬉しくなって、ドキドキするシーン。
お互いの夢を静かに見守り合う、そんな素晴らしい関係が出来ているスゴイ中学生です。
その後、映像は雫の作品の中へ。バロンが語りますが、風景がまるで宝石箱のようで隅々まで観たくなりました!
ここで流れる美しく優しいカノンは、後半突然不穏なメロディーになります。
雫が怖い夢を観るシーン
雫が怖い夢を観るシーンで流れた曲は、野見祐二の『迷いの森』です。
一生懸命執筆するもうまく行かなくなり、聖司に追いつけるのか?進むべき道は合っているのか?と、自身の実力に不安を持ち始めるシーン。
掴み取ってしまった雛の亡骸は、自分を表しているようですね。かなり衝撃的でトラウマな映像です!筆者は未だに直視出来ません。
何かに追われている感覚に陥る、悲壮感たっぷりの楽曲。
おじいさんが夢を見ているシーン
おじいさんが夢を見ているシーンで流れた曲は、野見祐二の『追憶』です。
おじいさんが夢の中で、あの時出会った女性と再会するシーン。夢オチなのが悲しい。
また、荒削りな雫の初作品を読んだおじいさんが、泣く雫を慰めるため作ってくれた、鍋焼きうどんが食欲をそそるシーンでもあります。
恒例のジブリ飯、今回も出て来ましたね♪
バイオリンと笛の魅力をこれでもかと詰め込んだ、優しい楽曲が心に染み渡ります。
聖司が雫の家の前に来ているシーン
聖司が雫の家の前に来ているシーンで流れた曲は、野見祐二の『バロンのうた』です。
何かにつけグッドタイミングの聖司が、またしても奇跡を起こすシーン。
明け方に女の子を連れ出すとは…!大胆なのも、中学生ならでは…ですね!
雫は聖司のコートを着て、二人乗りでラブラブなサイクリングへと出かけます。
軽やかなオーケストラが心地よい、リズミカルで明るい楽曲。
雫と聖司が朝日を見るシーン
雫と聖司が朝日を見るシーンで流れた曲は、野見祐二の『夜明け』です。
二人で美しい朝日を見ながら、雫がこれからのことを聖司に伝えるシーン。
自分が未熟だったことを理解し、高校へ行き勉強することを選んだ雫。えらい!!
作品通して、成長した二人が観られてスッキリしました。
音の強弱がすっと耳に入ってくる、まさに朝日と若い二人にふさわしい楽曲です。
エンディング・エンドロール
雫と聖司が朝日を見るシーンで流れた曲は、本名陽子の『カントリー・ロード(主題歌)』です。
聖司が雫にプロポーズする名シーン。いや、いきなり結婚て…と思いますが、初めての恋愛ってこういうものだなーと。
ずっと一緒にいる=結婚、みたいな?未熟な感じがとても良い、ほっこりするエンディングでした♪
また、エンドロールの最中、夕子と杉村が何やらうまく行っているような描写があり、最後の最後にもっと嬉しくなりました!
ちなみに、作詞はジブリの名プロデューサー・鈴木敏夫さんの娘さんで、宮崎監督が補作したそうです。
歌いやすく記憶に残りやすいメロディー・歌詞ですよね♪
サウンドトラック
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