2009年6月13日公開の映画『レスラー』。
- 主演:ミッキー・ローク
- 監督:ダーレン・アロノフスキー
- 音楽:クリント・マンセル
アメリカの、スポーツ・ヒューマンドラマ映画。
かつてスター選手だったプロレスラー・ランディが、歳を取り心臓発作で倒れ選手生命を絶たれる事になり、自分の人生を見つめ直す物語。
往年のプロレスラーの栄枯盛衰、孤独や悲劇など、心に突き刺さるテーマとなっています。
元プロボクサーのミッキー・ロークのリアルな演技と脚本が話題となり、ヴェネツィア映画祭金獅子賞、ゴールデングローブ主演男優賞を受賞しました。
音楽は、80年代ロックが多く流れるのでロック好きにはたまりません!(劇中、音源が無く不明な曲もありましたが;)
この記事では、映画『レスラー』で使用された音楽19曲をご紹介します。
※以下ネタバレ有り
『レスラー』を聴く
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『レスラー』で流れる曲とは?
オープニング
Quiet Riot - Bang Your Head (Metal Health)
オープニングで流れる曲は、Quiet Riotの『Bang Your Head (Metal Health)』です。
クワイエット・ライオットは、アメリカのハードロック・バンド。代表曲は「Cum On Feel The Noize」「Breathless」など。
ランディの軌跡が次々と流れるシーン。必殺技のラム・ジャムがどんな技なのか気になります!
プロレスといえば実況が付き物なので、試合を見ているかのような興奮が味わえるOPでした。
ここで流れる曲はランディの入場曲である、ローテンポながらも激しいハードロック。このあと多くのランディ入場シーンでも流れます。
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ランディが車で家へ帰るシーン
Cinderella - Don't Know What You Got (Till It's Gone)
ランディが車で家へ帰るシーンで流れる曲は、Cinderellaの『Don't Know What You Got (Till It's Gone)』です。
シンデレラは、アメリカのロックバンド。代表曲は「Gypsy Road」「Shake Me」など。
安いファイトマネーの試合を終えたランディが、車で家に帰るシーン。
あえてランディの背面から撮影されており、彼の目線でストーリーを観るため、孤独や過酷さなどがひしひしと伝わって来ます。
車中では、ランディが自身の疲れた背中を癒すような優しいバラードを流しています。
ランディがショーパブへ行くシーン
Birdman & Lil Wayne - Stuntin' Like My Daddy
ランディがショーパブへ行くシーンで流れる曲は、Birdman & Lil Wayneの『Stuntin' Like My Daddy』です。
バードマン、リル・ウェインは、アメリカのラッパー。代表曲は「Pop Bottles」「Y.U. MAD」など。
ランディが過酷な試合を終え、セクシーなパブへ行くシーン。
対戦相手のヒールレスラーと試合運びの段取りを決めたり、刃物を仕込み自分で血を流したりと、プロレスを盛り上げるための裏側が描かれています。
(驚いた人もいるかもしれませんが、全てのプロレスがこうではありませんよ!)
ランディが向かったセクシーなショーパブでは、ゴリゴリのヒップホップが流れています。
キャシディがポールダンスをするシーン
Firehouse - Don't Walk Away
キャシディがポールダンスをするシーンで流れる曲は、Firehouseの『Don't Walk Away』です。
ファイアーハウスは、アメリカのハードロックバンド。代表曲は「All She Wrote」「Love Of A Lifetime」など。
ランディの意中のポールダンサー・キャシディがステージに上がるシーン。
全盛期を過ぎた中年レスラーが、売れない中年ダンサーに切ない片想いをしている…という、哀愁のある愛おしいカット。
キャシディが壇上に上がるシーンで、ローテンポの力強いハードロックが少しだけ流れます。
ランディがトレーニングをするシーン
ランディがトレーニングをするシーンで流れる曲は、Rhino Bucketの『Welcome To Hell』です。
ライノ・バケットは、アメリカのハードロックバンド。 代表曲は「One Night Stand 」「Inside Outside 」など。
たくさんの薬を買い、自身で注射をしながらトレーニングに励むシーン。
往年レスラーの身体は全身ボロボロ。それでもトレーニングをし、ボディメイクを怠らないのがプロレスラーなのですが、こう見てしまうと切なさが勝ちますね;
ここでは、アップテンポの明いハードロックが流れます。
キャシディが接客をしているシーン①
キャシディが接客をしているシーンで流れる一曲目は、Trai'Dの『Hit Da Flo』です。
Trai'Dは、アメリカのラッパー。代表曲は「I'm Rare」「I Stay」など。
キャシディが一生懸命接客をしているシーン。自身の売り上げを上げるため、必死さが伝わって来ます。
声をかけても空回りしている姿が、なんとも不憫でやりきれない気持ちになりますね。
ここでは、ゴス調のヒップホップが流れます。
キャシディが接客をしているシーン②
The Days The Nights - Her Name Is Alice
キャシディが接客をしているシーンで流れる二曲目は、The Days The Nightsの『Her Name Is Alice』です。
The Days The Nightsは、アメリカのハードロックバンド。
キャシディが、お客にキスをして気を引こうとするも全く相手にされず、玉砕するシーン。
ここの表情が抜群に良い!キャシディ役のマリサ・トメイ、大胆に露出して素晴らしい演技をしていますよね、
今作でアカデミー助演女優賞にノミネートされ、その後はスパイダーマンのメイ・パーカー役でも活躍していますよ!
ランディとパム(キャシディ)が買い物をしているシーン
Peter Walker - 39 Stars
ランディとパム(キャシディ)が買い物をしているシーンで流れる曲は、Peter Walkerの『39 Stars』です。
Peter Walkerは、オルタナティブ・ロックバンド。
ランディがキャシディに娘へのプレゼントの相談をし、一緒に洋服を見に行く事になり買い物をしているシーン。
思いがけずデート出来る事になって、ちょっと浮かれているランディがキュート♪ キャシディことパムも、優しい女性ですよね!
店内では、そんな初々しい二人にマッチした爽やかな雰囲気のオルタナティブ・ロックが流れています。
ランディとパムがビールを飲みながら談笑するシーン
Macon Greyson - Black Light
ランディとパムがビールを飲みながら談笑するシーンで流れる曲は、Macon Greysonの『Black Light』です。
Macon Greysonは、アメリカのロックバンド。
パムが子持ちで、引っ越すため仕事を辞める事などを聞くシーン。
子どもがいると聞いた時に、狼狽えるのでは無く「そうなんだ!いくつ?」と優しく聞くランディの人柄が、とても魅力的だなと思ったカット。
ビールを飲んでいる店内では、ハーモニーとギターのゆるさが心地よいロックが流れています。
ランディとパムが歌うシーン
Rat Attack - Round and Round
ランディとパムが歌うシーンで流れる曲は、Rat Attackの『Round and Round』です。
元々はMICKEY RATTという歌手が、名前の権利でモメて「Rat Attack」として再リリースした楽曲。
店内にこの曲が流れ、ランディとパムが意気投合し80年代ロックについて語るシーン。
二人は良い感じになりキスまでしますが、パムは葛藤し出て行ってしまいます。離婚したとはいえ、母であると恋愛するにも勇気が要るのでしょうね;
ここで流れたのは、80年代のエモいハードロックです♪
キャシディがステージで踊っているシーン
Slaughter - Dangerous
キャシディがステージで踊っているシーンで流れる曲は、Slaughterの『Dangerous』です。
スローターは、アメリカのハードロック・グラムメタルバンド。代表曲は「Up All Night」「Fly To The Angels」など。
キャシディがセクシーなダンスを披露しているところに、ランディが話しかけるシーン。娘のステファニーと復縁出来そうで嬉しそう!
ちなみに、ステファニー役のエヴァン・レイチェル・ウッドは、映画『サーティーン あの頃欲しかった愛のこと』でゴールデングローブ賞主演女優賞(ドラマ部門)などにノミネートされた女優です。
ランディが一度家に帰るも、プロレス会場へ行くシーン
Rat Attack - I'm Insane
ランディが一度家に帰るも、プロレス会場へ行くシーンで流れる曲は、Rat Attackの『I'm Insane』です。
キャシディと恋仲になれるかも?と期待していたものの、きっぱりとフラれてしまうランディが、気晴らしにプロレスを観に行くシーン。
相当傷ついた模様で、自暴自棄になりそうなフラグが立ちました…。
車内では、そんな自分を奮い立たせるかのような激しいハードロックをかけています。
ランディが後輩と飲みに行くシーン
ランディが後輩と飲みに行くシーンで流れる曲は、Madonnaの『Jump』です。
マドンナは、アメリカのシンガーソングライター、女優。代表曲は「Like A Virgin」「Material Girl」など。
太っ腹な後輩レスラーの誘いで、クラブに飲みに行くシーン。
ランディが孤独になる時には、背面からの映像が多いような気がしますね。彼の寂しさが伝わって来ました。
ノリノリの店内では、マドンナのダンスナンバーが流れています。
マドンナを聴く方法
ランディが知り合った女性とドラッグに溺れるシーン
ランディが知り合った女性とドラッグに溺れるシーンで流れる曲は、Miss TK & The Revengeの『No Biterz!』です。
ミス・ティーケイ・アンド・ザ・リヴェンジは、アメリカのオルタナティヴ・ロックバンド。代表曲は「Beach Master 」「Hotter Sweeter 」など。
ドラッグをし、トイレで激しくイタしてしまうシーン。ランディの愚かな一面が生々しく描かれています。
なぜこんなにも堕ちてしまうのか…。一度栄光を手にした者は、孤独になると碌な事をしない気がします。
ここでうっすらと流れているのは、面白い打楽器とキュートな女性ボーカルがクセになるロック♪
ランディが試合に出るため準備をするシーン
ランディが試合に出るため準備をするシーンで流れる曲は、Acceptの『Balls to the Wall』です。
アクセプトは、ドイツのヘヴィメタル・バンド。代表曲は「Metal Heart」「Balls to the Wall」など。
結局ステファニーに絶縁され、自暴自棄になりバイトを辞め、ランディがプロレスラーとして生きる事を選ぶシーン。
自分でブリーチし日焼けスプレーを塗る…みっともなくてもすがりついてでも、プロレスをして最期を生きるという、確固たる決意が観られました。
ここで流れるエモさが最高のメタルは、このあとキャシディに話しかけられ、車で自宅を出るシーンでも使用されています。
キャシディが葛藤しながらポールダンスをしているシーン
Scorpions - Animal Magnetisim
キャシディが葛藤しながらポールダンスをしているシーンで流れる曲は、Scorpionsの『Animal Magnetisim』です。
スコーピオンズは、ドイツのハードロック、ヘヴィメタル・バンド。代表曲は「Wind of Change」「Still Loving You」など。
爆弾を抱える心臓を持ち医者に止められているのに、ランディから試合に出ると聞きキャシディのダンスに身が入らないシーン。
全身のセクシーショットに驚きましたが、引き締まっていて素晴らしい!当時42歳くらい…見習わなければ。
ちょっと違うところに目が言ってしまったこのシーンでは、ダークなメタルが流れます。
キャシディがダンスを中断し、着替えるシーン
キャシディがダンスを中断し、着替えるシーンで流れる曲は、thunderheistの『jerk it』です。
Thunderheistは、カナダのエレクトロニックミュージックデュオ。代表曲は「jerk it」「BUBBLEGUM」など。
思い立ったキャシディが、周りの声を聞こうともせずパブを出るシーン。
靴も置いて行き、仕事を辞め「パム」に戻る決意をしたようにも思えました。
何事も無かったかのように沸く店内では、バンガーチューンなエレクトロミュージックが流れています。
ランディが入場するシーン
ランディが入場するシーンで流れる曲は、Guns N' Rosesの『Sweet Child O' Mine』です。
ガンズ・アンド・ローゼズは、アメリカのロックバンド。代表曲は「Welcome to the Jungle」「Paradise City」など。
キャシディが制するも、ファンの歓声を聞いて「あそこが俺の居場所だ」とリングに向かうシーン。
二人で話したガンズ・アンド・ローゼズの曲に入場曲を変えたランディ。不器用な男の「パム」への確かな愛を感じました。
そして、リングに上がったあとのマイクパフォーマンスは必見です!!
エンドロール
Bruce Springsteen - The Wrestler
エンドロールで流れる曲は、Bruce Springsteenの『The Wrestler』です。
ブルース・スプリングスティーンは、アメリカのシンガーソングライター。代表曲は「Born to Run」「Thunder Road」など。
試合中に死を覚悟したようなランディが、ラム・ジャムを出そうとロープに登り…物語は終わりました。
優しい歌声とアコースティックギター、レスラーの過酷さを書いた詞を乗せたメロディが、そっと流れて来るエンドロール…秀逸!
一人の男がひとつの職業にただひたすら向き合う。愛と孤独と過酷な人生が描かれた、本当に素敵で切ない作品でした。
サウンドトラック
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