2023年10月13日(金)公開の『くるりのえいが』は、ロックバンド「くるり」の初のドキュメンタリー映画。オリジナルメンバー3人が久しぶりに集まり、新アルバムを作る過程をリアルに追います。新作アルバム「感覚は道標」、新曲「In Your Life」を完成させるまでの物語が描かれますよ。
曲に対する熱意や温かさを感じる映画『くるりのえいが』を視聴してきたので予習とネタバレ、あらすじをご紹介していきます!
映画『くるりのえいが』で流れる9曲をシーンごとに解説!
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『くるりのえいが』を予習する
「くるり」の最新のアルバムや曲の制作過程が描かれる中、メンバーの役割や名前を公式HPで見ておくと良いかも!もちろん、「あの曲だ!」と思えるシーンもありますよ。
バンド×ドキュメンタリーなどが見たい人には以下もおすすめです。
『We Are X』は、「X JAPAN」のリーダーYOSHIKIを中心に、バンドメンバーについても触れていくドキュメンタリー映画。
『銀幕版 湘南乃風 雲外蒼天』は、「湘南乃風」のライブ前後などを中心にインタビューなどで構成されるドキュメンタリー映画。
どちらも日本のバンドをテーマにしたドキュメンタリー映画としておすすめですね。ちなみに『キセキ ーあの日のソビトー』は、「GReeeeN」の半生を描いたフィクションですが、その内容は非常にリアル!
医学生からトップアーティストになるまでの道のり、そしてその成功の裏にある困難や挑戦が描かれるのでヒューマンドラマとしても楽しめますよ。メンバーを演じるのは松坂桃李、菅田将暉、横浜流星らです。
おすすめの視聴は映画館?配信?
スタジオで曲作りや音合わせをするシーンが多いので、映画館の充実した音響設備の元、映画を見て欲しいですね!ライブ以外で大音響を聞けるシーンが少ない中、映画館ならではの楽しみ方ができますよ。また、ライブハウスでの演奏も大きな音響の元で聞くと臨場感も増します。
配信だと、「くるり」のメンバーの表情をじっくり見たり、演奏シーンを繰り返し見れるというメリットもあります。ゆったりと見ていくのも良いかもしれませんね。
【ネタバレなし】『くるりのえいが』のあらすじ
2022年。伊豆にあるレコーディング・スタジオにくるりのメンバー、岸田繁、佐藤征史、そして、2002年に脱退したオリジナル・メンバーの森信行がいた。
新作のレコーディングがスタートしたばかり。この3人でレコーディングするのは久しぶりだ。バンド結成当時のことを懐かしく振り返りながらも、新作の方向性について語り合う。そして、始まったレコーディングのためのセッション。岸田が思いついたアイデアをバンドで実現していく。レコーディングが進むにつれて、3人でしかできないサウンドが少しずつ姿を現し始めた。
そんななか、京都のライヴハウス、拾得でライヴをする機会が。3人でバンドを始めた時のことを観客に語り、デビュー当時に作られた「尼崎の魚」を演奏。最後に新曲「California coconuts」を披露して、ステージでバンドの過去と未来が交差した。
伊豆に戻るとレコーディングは佳境に。メンバーはそれぞれ自分のパートを録音するが、セッションの時とは違った気迫が伝わってくる。そして、ついに完成した新曲「In Your Life」を聴くためにスタジオに集まったメンバーとスタッフ。果たして、それはバンドが求めた音なのか。スピーカーから、くるりの今を凝縮した歌が鳴り響くーー。
以下より重要なネタバレを含みます。
『くるりのえいが』のネタバレ
くるりが集まった
バンド活動を続けてきた「くるり」は、再び集まって『ばらの花』はどうやって作ったかなどの話題で盛り上がります。
ボーカルの岸田繁(きしだしげる)、ベースの佐藤征史(さとう まさし)、そして2002年にバンドを辞めていたドラムの森信行(もり のぶゆき)が集まりました。昔の話をする中、『ばらの花』のPVをはさみ、佐藤や森がレコーディングした時やバンドについて話し、岸田が「くるり」の基本的なピースはこの3人だと語るシーンに移ります。
3人が話していくシーンを経て、『東京』という曲のPVをはさみつつ、新幹線と乗車時の景色が映し出されて伊豆スタジオへ。ドラムやギター、ベースを演奏して音合わせをしていきます。そうして『In Your Life』の曲を弾いてみるメンバーたち…こうして夜にはお酒を片手にメンバーについて素直な気持ちを話していくのでした。
スタジオでは、じゃんけんをして佐藤のベースから始まり、ギターやドラムが加わっていく演奏が…楽しそうだなと思いましたね。 メンバー間の話をする時の目線や表情、語る際の間などもドキュメンタリーならでは見どころがあり、穏やかで楽しそうな表情が印象的です!
演奏と収録
日は変わって海へ向かう「くるり」。崖の高さを実感したり、波を眺めたりして過ごすと再びスタジオへ戻ります。メンバーはいつもと違う楽器を試したりする中、サンバっぽいノリノリな音も試しました。
日中の休憩時間では、建物の前でお茶を入れつつ緑に囲まれた場所で話をするメンバー。次の練習では裏拍を意識してリズムを刻みつつ、音階を徐々に高くしていくという演奏も試します。様々な表現方法も試す中、夕飯の時間になると1人1つのミニコンロと鍋を前にスタッフたちと乾杯するのでした。
朝を向かえて車で海を眺めつつ移動し、「アルバムを作りたい」という岸田の思いを改めて共有していきます。そうしてスタジオでコーラスや音出しを楽しみながら過ごしたり、グランドピアノを3人で弾いてみたり…外に出た際には伊豆半島ジオパーク「大室山」へロープウェイを使って上ったりもするのでした。
ノリの良い音を奏でるメンバーは楽しそう!適当に弾いてみたと言いつつも、笑顔が飛び交う休憩シーンも微笑ましく思える中、夕飯をおいしそうに食べるのも良いですね。 他にも、3人が片手や指2本だけなどでピアノを弾いたりしていましたが、『ばらの花』のパートの一つでしょうか?重なる音がとてもきれいでした。 ジオパークでは青空の元、爽やかな集合写真の撮影ができたのが印象的です。
ライブハウスと曲作り
スタジオに戻って「California coconuts」の曲を進めていくメンバーたち。場所は変わって新幹線で移動し、α-STATIONでのラジオ生放送を始める岸田と佐藤の姿がありました。次の日にはライブが控えていると語りつつ、そのまま京都の拾得(じっとく)のシーンへ。ライブハウスで岸田がメンバーは46~47歳だと話しつつ、森は何回ライブに出たかを話したりしつつ数曲を演奏します。演奏を終えると観客から盛大な拍手が送られるのでした。
その後、スタジオで「In Your Life」の歌の収録を始める岸田。佐藤やスタッフも曲を確認していき、収録を進めます。岸田は車で移動する際に京都について語り、またスタジオで収録…こうして伊豆スタジオで録音した「In Your Life」のデータを岸田が確認していき、メンバーも曲を聞いたり、スタッフがデータの調整をしたりします。
曲が仕上がるとメンバー一人一人のインタビューシーンへ。佐藤は焼き直しは普段はしない中、20年経って前向きに焼き直しができた曲もあったと語りつつ、一つのテーマがあるとアルバムが作りやすいと言いました。
森は変化していくことに貪欲なのが「くるり」だと話しつつ、佐藤の曲に対するジャッジの素晴らしさを語ります。
そして、岸田はインタビューでアーティストとして向き合っていくことや、今回の曲はこの3人だから作れた曲だったとのこと。
最後は外で3人で話しつつ、14個目のアルバム名を「感覚は道標」にしようかと話して物語は幕を閉じます。
目をつむって新しく作った曲『In Your Life』に耳を傾け、しっかり聞いていく「くるり」のメンバー!聞き終えると同時に笑顔で「良かった」と語り合うのが微笑ましかったです。岸田も編集したかいがあったと言ってみんなで拍手してシーンを終えるのもステキ。 この後、各メンバーのインタビューシーンもありましたが、上記のあらすじは抜粋になっているので是非、個々で語る際の表情と合わせて見てみてくださいね。