スタジオポノックから、2023年12月15日公開の映画『屋根裏のラジャー』。
映画好きライター、こでぃもが劇場で鑑賞してきたのでネタバレ解説や評価、感想をご紹介です!
ネタバレが含まれるため未鑑賞の方で、ネタバレが気になる方はお控えください。
どんな映画?おすすめポイントを紹介!
屋根裏のラジャー
- 未体験
- 5
- 感情移入
- 4
- 再鑑賞
- 3
- 予測不可
- 4
- サウンド
- 4
イマジナリーと想像力豊か&色鮮やかなな夢のような世界観をめいいっぱい表した映画!ラジャーがどうなるのかも踏まえて見入ってしまいました!
評価は年間100作品以上を鑑賞する執筆者こでぃもの実体験をもとにしています。
ストーリー
アマンダのイマジナリーであるラジャーは、彼女と一緒に冒険の世界を想像するのが楽しそうでしたね。
仲の良い2人と、夫を亡くした後も努めるお母さん…親子関係に関するストーリーも注目で、ラストの展開までも踏まえて満足です!
演出
イマジナリーのデザインや、アマンダの想像の世界などの演出がステキ!子供ならではの楽しさあふれる感じがありましたね。
描き方全体がファンタジー風で、世界観をしっかり確立させている感じが印象的です。
その作品ならではの切り口
「イマジナリー」をテーマにした映画はいくつかありますが、ホラーが多いですよね(笑)そのため、今作ならではの心温まる展開が多い点に注目です!
基本的に子供も楽しめる感じがして、大人なら考えさせられることも多いのではと思い、切り口としては独特だと思いました。
おすすめポイント
スタジオポノックならではのファンタジー物語が見たい人におすすめ!想像力豊かな世界、イマジナリーという友人、といったテーマが気になる人にも見て欲しいですね。
明るいテーマで笑いどころが満載、というわけではないので、時に怖いイマジナリーたちが現れたり、しっかり感動しながら見ることになるかと思いますよ…!
以下より重要なネタバレを含みます。
ネタバレありで解説!
アマンダとラジャー
学校に通うアマンダが家に帰ると、母がお店を閉める準備をしていました。父が営んでいた本屋は今日で閉店…亡くなった父を思い出す母は、アマンダのことも気にかけていたのです。
アマンダは3ヶ月と3週間と3日前から、イマジナリーフレンドのラジャーと過ごすことが多くありました。屋根裏で想像力豊かに過ごす二人でしたが、母はイマジナリーフレンドを見ることができません。
そこに一人の男が家を訪ねます。ミスターバンティングと名乗る男はアマンダとラジャーの姿を確認して去っていきました。ラジャーたちは男と一緒にいた黒い女性が気になりつつ、彼女もまたイマジナリーだと認識。その後、
ラジャーはイマジナリーに襲われ、アマンダは母に話しますが信じてもらえず…ラジャーともケンカになってしまうのです。
明るく活発な女の子!という感じのアマンダと、彼女の想像力は凄いと無邪気さを表すラジャー。2人が屋根裏でソリのようなものに乗りつつ、想像の世界を駆け回るのが印象的でした。
雪道をソリが走り、クリスマスツリーのような装飾や、多くの動物たちがいる世界観にワクワクさせられます!
そして、黒い女性のイマジナリーにもハラハラさせられていきますよ…!
イマジナリー
翌日、母はアマンダに謝りつつ、車ででかけることに。アマンダは母を待つ間にラジャーと仲直りをと思いますが、ミスターバンティングが襲ってきて窮地に…アマンダは母の元に走った際に車にぶつかって病院に運ばれます。
おいてかれてしまったラジャーは消えてしまいそうになり、イマジナリーのネコ・ジンザンに話しかけられて窮地を脱しました。案内された先にはたくさんのイマジナリーがおり、少女の姿のエミリーはラジャーを案内してくれたのです。
その後、ラジャーは彼女たちと人間の男の子の想像の世界へ。骨っこガリガリはそのまま男の子のイマジナリーになりました。そうして戻ろうとしたラジャーたちですが、ミスターバンティングがいたことでラジャーは駆け寄っていきます。
イマジナリーがたくさん集まる図書館!画家や音楽家から生み出されたイマジナリーもおり、個性的な見た目をしていたのが印象的ですね。
少年のジョンの想像の世界では、宇宙船と敵船が飛び交うというSF的な展開に!『Also Sprach Zarathustra (Einleitung)』の音楽と共にヒーローが登場し、可愛かった骨っこガリガリが仲を深めていくのが心温まりました。
ミスターバンティング
ラジャーはミスターバンティングが骨っこガリガリを襲うと思って声を掛けますが、そのまま自身も襲われて窮地に…そこにエミリーが助けに入ります。しかし、彼女はミスターバンティングに撃たれて消えてしまいました。
ラジャーは悲しむ中、アマンダが入院して目覚めないと知って彼女の元へ。ジンザンたちと共にアマンダの友人に会いに行き、そこから病院に向かいます。
ミスターバンティングはアマンダの病室にいたラジャーを襲い、目覚めたアマンダは抵抗。そこにお見舞いに来ていた母が現れ、子供の頃に見たイマジナリーを呼びました。
戦いの末、黒い女性は自らミスターバンティングに飲まれたことで二人は消滅…ラジャーはアマンダの無事を喜び、彼女と別れの挨拶を交わして物語は幕を閉じます。
ミスターバンティングはイマジナリーを食べて生きながらえているという恐ろしい存在でしたね。黒い少女の怪しく、不気味な感じも印象に残ります。
そして、エミリーが消えていくのは悲しかった…ラジャーはイマジナリーのみんながエミリーを忘れてしまっていたのも合わせて深い悲しみを覚えていましたね。
そうした中、アマンダが病院で目覚めないと知り、ラジャーが懸命に病院を目指す展開が熱い!病室でアマンダと再会できたことを喜ぶ間も無く、ミスターバンティングが襲ってくるのでハラハラしました。
最後はアマンダとお母さんが和解したり、ラジャーとはお別れとなってしまったり…色々と終焉していくストーリーが良くできているなと思いました。
映画『屋根裏のラジャー』で流れる曲をシーンごとに解説!
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メアリと魔女の花
2017年に公開されたスタジオポノック制作のアニメーション映画。イギリスの作家メアリー・スチュアートによる1971年の小説『The Little Broomstick』を原作とし、11歳の少女メアリ・スミスが大叔母の住む赤い館に引っ越してからの物語が描かれます。
ある日、彼女は森で「夜間飛行」という不思議な花を見つけ、これがきっかけで魔女の国へ…果たして彼女は無事に戻れるのでしょうか?
メアリが魔法の世界に触れて、未知の力と出会う!不思議な世界観や魔法などの演出が魅力で、魔女たちの個性的なキャラクターにも注目ですよ。
子供から大人まで楽しめる冒険が繰り広げられ、メアリの成長や直面する困難にどう立ち向かうかハラハラさせられることでしょう。
『メアリと魔女の花』を観る方法
ラクガキングダムとほぼ四人の勇者
2020年公開で、しんのすけがラクガキ(落書き)で実体化させたキャラクター「ぶりぶりざえもん」と一緒に冒険を織り広げる映画。
落書きをエネルギー源とする空中の「ラクガキングダム」がエネルギー不足に陥り、王国の姫は「ミラクルクレヨン」という宝物を地上の勇者に託すことにしますが…しんのすけが入手したことで物語が始まりますよ。
ぶりざえもんはしんのすけの落書きから生まれたキャラクター!2人の関係を友情を通じて描かるのに注目ですね。
今作は臼井儀人の原作漫画を原案にし、登場キャラクターが50人以上というのも見どころ!落書きが重要な役割を果たしていき、ファンタジーな世界観と絵の魔法が織りなすストーリーが特徴です。