2024年11月22日公開の映画『ドリーム・シナリオ』。
突然多くの人の夢に現れるようになった平凡な大学教授ポールの混乱を描くダークコメディ。監督はクリストファー・ボルグリ、主演はニコラス・ケイジ。共演にジュリアンヌ・ニコルソンやマイケル・セラ。
この記事では、映画『ドリーム・シナリオ』で流れた音楽のうち7曲をご紹介します。※この記事はネタバレを含みます
『ドリーム・シナリオ』で流れた曲とは?
ポールが家族と食事を始めると携帯が鳴るシーン
The Four Seasons: Winter – I. Allegro
ポールが家族と食事を始めると携帯が鳴るシーンで流れた曲は、『The Four Seasons: Winter – I. Allegro』です。
理学博士のポールは妻と娘二人と暮らしていました。なぜか自分が他人の夢によく現れるという話を数人から聞いたある日、「今日は携帯を脇に置いて話をしよう」と食事を始めます。
そうしてすぐにポールのスマホから着信音が流れましたね。ヴィヴァルディの『The Four Seasons: Winter(組曲「四季」)』より冬はまくし立てるような音楽なので印象的です。ソフィとハンナの眼は厳しかったですが、リチャードからの電話とわかって内容を聞くのでした。
※上記は別の奏者による動画です
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パーティーでリチャードたちがポールの話をするシーン
Nocturne No. 5 in B-Flat Major, H. 37
パーティーでリチャードたちがポールの話をするシーンで流れた曲は、『Nocturne No. 5 in B-Flat Major, H. 37』です。
リチャードはディナーパーティーでポールの話が出たと言いましたね。パーティーの回想中にゆったりとした音楽が流れました。リチャードの妻やナオミの夢にポールがただ現れる…そんな話題がホラーっぽく聞こえるような感じで音楽が流れていくのが印象的です。
『Nocturne No. 5 in B-Flat Major, H. 37(ノクターン第5番 変ロ長調 H.37)』は、1817年に作曲されたピアノ独奏曲で、彼が創始した「夜想曲(ノクターン)」というジャンルの代表作の一つです。
※上記は別の奏者による動画です
ポールがバーでモリーと話すシーン
Geoffrey Landers - Say You’ll Say So
ポールがバーでモリーと話すシーンで流れた曲は、Geoffrey Landersの『Say You’ll Say So』です。
出版の約束を取り付けたポール!広告代理店の女性・モリーとバーで飲むことになり、店では良い雰囲気の曲と男性ヴォーカルの歌が流れていましたね。若い女性相手にドギマギするようなポールですが、モリーはしっかりしていました。彼女の夢に出てきた自分に対してとても驚くポールの姿も印象に残ります。
店内で流れていた曲は、一定のリズムを刻むドラムと、シンプルながらも印象的なベースラインが特徴。ギターは控えめに。シンセサイザーは柔らかく持続的な音を奏で、曲全体に浮遊感を感じさせましたね。
モリーにシマウマの専門的な話をするシーン
Jordan Raf - Pain Is a Useful Tool If You Let It Be
モリーにシマウマの専門的な話をするシーンで流れた曲は、Jordan Rafの『Pain Is a Useful Tool If You Let It Be』です。
ポールは飲み物を頼んでから席に戻り、モリーにシマウマの話をしました。専門的な内容に対し、ポールを見る人がいるのが気になりますね。店内では曲が代わり、穏やかで、感情を抑えたスタイルの男性ヴォーカルの歌が流れました。
エコーがかかっており、曲の幻想的な雰囲気があり、ベースラインとシンセサイザーが重なる音楽も魅力的でした。ポールがモリーの家に招かれるのを見守りましょう。
ポールたちがリチャードの家の食事に訪ねるシーン
Goldberg Variations, BWV 988: Aria
ポールたちがリチャードの家の食事に訪ねるシーンで流れた曲は、『Goldberg Variations, BWV 988: Aria』です。
ポールと妻が呼ばれていたリチャードの家のナイトパーティーへ。もっと多くの人が集まっているかと思われましたが…リチャードと妻のカルロッタと共に食事をするのでした。
ゆったりとした、静かで美しいピアノの音と共に会話を…楽しんでいるようには見えませんでしたね。カルロッタの様子がおかしく、仕事で大変だったらしいですが…どうやらポールに絞殺された夢を見てしまったようでした。
※上記は別の奏者による動画です
ポールがレストランで男と揉めて妻に迎えに来てもらうシーン
F.J. McMahon - Early Blue
ポールがレストランで男と揉めて妻に迎えに来てもらうシーンで流れた曲は、F.J. McMahonの『Early Blue』です。
ポールは帽子を被ってレストランに行き、食事をしますが…「ポールがいると不安だ」と他の客に言われて揉めてしまうのでした。食事を終えたら帰ると男に言いましたが、唾を吐かれて激怒!
食事を男に投げ、妻の迎えの車を待つシーンへ。その際に穏やかな男性ヴォーカルの歌が流れつつ、ポールが顔にケガを負っていて驚きましたね。流れた曲は、F.J.マクマホンがベトナム戦争からの帰還後の心情を反映した、静かで内省的なフォークソングです。
エンディング
Talking Heads - City of Dreams
エンディングで流れた曲は、Talking Headsの『City of Dreams』です。
ポールはフランスに行き、本の販売をしますが…痛々しい感じが心に残ります。「これが現実なら良かったのに」と言ってポールが宙にゆっくりと浮かんでいく…このままエンディングに移ります。
穏やかな男性ヴォーカルの歌と、大きく響くドラムと力強いピアノが壮大な雰囲気がありましたね。夢の中という感じもする曲だなと思いました。