2021年12月10日公開の映画『ラストナイト・イン・ソーホー』。
ロンドンのデザイン専門学校に合格したエロイーズ。ある夜から下宿先で1960年代のきらびやかな夢を見始めます。エロイーズは憧れていた1960年代の世界に夢中になります。
「ベイビー・ドライバー」のエドガー・ライトが監督を務める、サイコロジカルホラー映画。
映画『ラストナイト・イン・ソーホー』の挿入歌18曲をシーンごとにご紹介します。
ラストナイト・イン・ソーホー サウンドトラック
『ラストナイト・イン・ソーホー』で流れた曲とは?
オープニング
Peter And Gordon - A World Without Love
オープニングで流れた曲は、Peter And Gordon(ピーター&ゴードン)の『A World Without Love』です。
1960年代の雑誌のようなオープニングですね。ニュースペーパー風のドレスを着たエロイーズがお人形みたいで可愛い。
ホラー映画苦手な私は、少し不穏な空気を感じるオープニングにビクビクしてしまいます。
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エロイーズがロンドンへ行く準備をするシーン
Dusty Springfield - Wishin' And Hopin'
エロイーズがロンドンへ行く準備をするシーンで流れた曲は、Dusty Springfield(ダスティ・スプリングフィールド)の『Wishin' And Hopin'』です。
上京する前は、不安を感じながらも何故だかすべてが上手くいくような自信を持っていますよね。
若さゆえの怖いもの知らずと言いますか。おばあちゃんの心配がよくわかります。
エロイーズが実家を離れ一人ロンドへ向かうシーン
The Searchers - Don't Throw Your Love Away
エロイーズが実家を離れ一人ロンドへ向かうシーンで流れた曲は、The Searchers(ザ・サーチャーズ )『Don't Throw Your Love Away』です。
初めての一人暮らし。エロイーズの不安気な姿が懐かしいです。
私も田舎から都会へ移り住みましたので、移動中のエロイーズに共感しっぱなしでした!
寮生から離れて一人で過ごすエロイーズのシーン
The Kinks - Starstruck
寮生から離れて一人で過ごすエロイーズのシーンで流れた曲は、The Kinks(キンクス)の『Starstruck』です。
マウント合戦の激しい寮生から離れるエロイーズに、ついグッジョブ!と親指を立てたくなります。
慣れない環境と人間関係には疲れてしまいますよね。それにしても、ジョカスタの性格の悪さにはびっくり!
エロイーズが下宿先でレコードを流すと1960年代にトリップするシーン
Cilla Black - You're My World(Il Mio Mondo)
エロイーズが下宿先でレコードを流すと1960年代にトリップするシーンで流れた曲は、Cilla Black(シラ・ブラック)の『You're My World(Il Mio Mondo)』です。
私のお気に入りシーンです!ベッドシーツの先を除くと、古き良き時代のロンドン・ソーホー。
1960年代風のワンピースに、アニヤが可愛い!シャネル風の鏡階段からアニヤが降りていくシーンにはうっとりします。
ジャックがサンディを車で送り届けるシーン
Cilla Black - Anyone Who Had A Heart
ジャックがサンディを車で送り届けるシーンで流れた曲は、Cilla Black(シラ・ブラック)の『Anyone Who Had A Heart』です。
強気で美しいサンディは、ジャックの魅力に惹かれていきます。ジャックはどう見ても悪い男にしか見えないのに。でも乗っている車は最高にカッコイイ。
サンディに強い憧れを抱いたエロイーズにも不安を感じます。
ジョンがエロイーズにコーラを返すシーン
James Ray - I've Got My Mind Set On You
ジョンがエロイーズにコーラを返すシーンで流れた曲は、James Ray(ジェームス・レイ)の『I've Got My Mind Set On You』です。
サンディに影響されたエロイーズが少し大胆になっています。
若者二人の可愛い会話にキュンとしながらも、サンディとジャックに憑りつかれるエロイーズが心配になります。
サンディがクラブのオーディションで歌うシーン
Petula Clark - Downtown
サンディがクラブのオーディションで歌うシーンの曲は、Petula Clark(ペトゥラ・クラーク)の『Downtown』です。
リトルブラックドレスがよく似合うサンディ。エロイーズが夢中になるのも頷けます。
ジャックの甘い口車にのせられるサンディに現実を見て!と忠告したくなるシーンです。
サンディに影響されたエロイーズがイメチェンするシーン
The Who - Heat Wave
サンディに影響されたエロイーズがイメチェンするシーンで流れた曲は、The Who(ザ・フー)の『Heat Wave』です。
サンディのように、綺麗なブロンドに染めて自信に溢れるエロイーズ。ブルネットも素敵でしたが、ブロンドもお洒落で可愛いです。
マウント娘たちにエロイーズの才能は理解できないのでしょう。一生陰で妬み愚痴を吐いていればいいかと思います。
エロイーズが初めてバーレスクショーを観るシーン
Sandie Shaw - Puppet On A String
エロイーズが初めてバーレスクショーを観るシーンで流れた曲は、Sandie Shaw(サンディ・ショー)の『Puppet On A String』です。
周囲の異様な空気に気づいたエロイーズは、サンディがどういう状況に陥っているのか察します。かなりトラウマになるシーンです。
現代のバーレスクショーは妖しく明るい雰囲気で、とても楽しいショーですよ。キラキラのコルセットとヴィンテージヘア、ジュエリーなニップレスシールに目が奪われます。
エロイーズがバイトしてるバーにジョンが訪れるシーン
The Animals - Here Comes The Night
エロイーズがバイトしてるバーにジョンが訪れるシーンで流れた曲は、The Animals(ザ・アニマルズ)の『Here Comes The Night』です。
ジャックとジョンは真逆のキャラクターです。陰陽みたいですね。
夢見る女性を利用するジャックには天誅!現実世界にでもジャックのような人はいますので、賢くならないと自分の身は守れません。
エロイーズ(サンデイ)がジャックに無理矢理連れて行かれるシーン
The Walker Brothers - Land Of 1000 Dances
エロイーズ(サンデイ)がジャックに無理矢理連れて行かれるシーンで流れた曲は、The Walker Brothersの『Land Of 1000 Dances』です。
1960年代の可愛いファッションと壊れていくサンディの描写がアンバランスで中毒性のあるシーンです。
かなりトラウマになりそうなシーンですが、『Land Of 1000 Dances』で大分マイルドにソフトになっていますね。
ジョンとエロイーズがクラブ・インフェルノへ行くシーン
R Dean Taylor - There's A Ghost In My House
ジョンとエロイーズがクラブ・インフェルノへ行くシーンで流れた曲は、R Dean Taylor(リチャード・ディーン・テイラー)の『There's A Ghost In My House』です。
出ました!マウント娘たち!
エロイーズが気に食わないのなら、完全無視をすればよいものの、ちょっかいを出すのは好きの裏返しでしょうか。
エロイーズがダンスフロアで幻覚を見るシーン
Siouxsie And The Banshees - Happy House
エロイーズがダンスフロアで幻覚を見るシーンで流れた曲は、Siouxsie And The Banshees(スージー・アンド・ザ・バンシーズ)の『Happy House』です。
まるで冒頭のサンデーのように、エロイーズは音楽に身を任せ、流れるようにダンスフロアに立ちます。
初めは会いたくて仕方がなかったサンディとジャックが、今ではエロイーズを蝕む悪魔のような存在になっています。
エロイーズが学校でサンディの幻覚を見るシーン
Sandie Shaw - There's Always Something There to Remind Me
エロイーズが学校でサンディの幻覚を見るシーンで流れた曲は、Sandie Shaw(サンディ・ショー)の『There's Always Something There to Remind Me』です。
ホラー映画が観れない私が、ひぇ!となったシーンです。エロイーズの混乱と恐怖にどっぷりと飲み込まれてしまいました。
盛大に流れる『There's Always Something There to Remind Me』が、余計に気をおかしくします。
年配の男がバーでエロイーズを待っているシーン
Barry Ryan - Eloise
年配の男がバーでエロイーズを待っているシーンで流れた曲は、Barry Ryan(バリー・ライアン)の『Eloise』です。
2度目に観たときに、年配の男のセリフがグサグサと効いてきます。ブラックジョークの定番シーンですが、本作品では心臓に悪い!反応が良い人なら、リアクション芸人になれるかも。
サンディを救いたいエロイーズの混乱が苦しいですね。おばあちゃんとジョンの優しさに救われます。
過去と現在がエロイーズを追い詰めるシーン
Anya Taylor-Joy - You're My World
過去と現在がエロイーズを追い詰めるシーンで流れた曲は、Anya Taylor-Joy(アニャ・テイラー=ジョイ)の『You're My World』です。
狂ったレコードのように『You're My World』が流れる中で、サンディの無念が残酷な事実を知ったエロイーズを切り刻みます。
ホラー映画が苦手なので直視できないシーンですが、とても印象に残るシーンです。
エンディング
Dave Dee Group - Last Night In Soho
エンディングで流れた曲は、Dave Dee Group(デイヴ・ディー・グループ)の『Last Night In Soho』です。
サンディの弱さと強さを受け入れながら、一歩階段を上がったエロイーズ。
エロイーズなら、弱肉強食のファッション業界でもたくましく生き抜いていけるでしょう。
筆者の感想
「クイーンズ・ギャンビット」のアニヤが出演作品とあって、期待度高めに視聴。ホラーやスプラッターが苦手な私でも最後まで観れるか不安でしたが、大正解!最高に面白い映画でした!
1960年代のグッドミュージックと暗いシーンのアンマッチな流れが中毒になります。やはり口の上手い人には要注意です。
性的に搾取されているシーンは、かなり重々しくつらいシーンでしたが、1960年代のヒットソングのおかげでだいぶマイルドな印象に。
夢を追いかけていたサンディが性的に搾取され次第に崩れていく様子には、心が痛みました。最後の炎のシーンが忘れられません。
アニヤ可愛いと見惚れているとストーリーにどんどん置いて行かれるので、お気をつけて。
サウンドトラック
ラストナイト・イン・ソーホー サウンドトラック