2023年6月9日公開の映画『M3GAN/ミーガン』。
アメリカのSFホラー映画。
研究者のジェマは、両親を亡くした姪のケイディのために、開発途中の少女型AIロボット「ミーガン」を与える。
テストも兼ねて「あらゆる出来事からケイディを守るように」とプログラミングされたミーガンは、やがて暴走を始めるのだった。
ミーガンの独特な動き、幼さと美しさが宿った外見が話題となった本作。
主演(ジェマ役)のアリソン・ウィリアムズが、自ら製作総指揮として制作に携わりました。
この記事では、映画『M3GAN/ミーガン』で流れる音楽11曲をご紹介します。
※以下ネタバレ有り
『M3GAN/ミーガン』を観る方法
『M3GAN/ミーガン』で流れる曲とは?
ジェマがテスと電話をするシーン
Emanuel Vo Williams · Cut One - Not Your Hero
ジェマがテスと電話をするシーンで流れた曲は、Emanuel Vo Williams · Cut Oneの『Not Your Hero』です。
事故で両親を失ったケイディを引き取ったジェマが、うろたえながら同僚のテスと電話をするシーン。
おもちゃ好きな女の子と、おもちゃを造る独身の叔母。子どもの扱いに慣れていないジェマのキャラ、とてもリアル…。筆者も独身時代はこうだったなとしみじみ思いました。
そしてケイディ役のヴァイオレット・マッグロウ、まだ経験の浅い子役なのに驚くほど演技が上手で、素晴らしいアクターとなりそうですよ!
テスがいる研究所では、哀愁のある曲がうっすらと流れています。
ミーガンが完成するシーン
Charlotte Gainsbourg - Deadly Valentine (Soulwax Remix)
ミーガンが完成するシーンで流れた曲は、Charlotte Gainsbourgの『Deadly Valentine』です。
シャルロット・ゲンズブールは、フランスを代表する女優、歌手。
神秘的な雰囲気の歌声とメロディが、まさにこのシーンで生まれるミーガンにピッタリです。
ケイディのまっすぐな想いを受け、ジェマが閃きミーガンを完成させるシーン。
ジェマを頼ろうとするケイディの純真な心と、ジェマの不器用な愛が垣間見える温かいカットでもあります。
こんな天才的な叔母さんが実際にいたら、子ども達はキラキラな眼差しで尊敬するでしょうね!
ジェマが、ミーガンのプレゼン内容をナレーションするシーン
ジェマが、ミーガンのプレゼン内容をナレーションするシーンで流れた曲は、Freedom Fryの『Le Point Zéro』です。
フリーダム・フライは、アメリカのインディーズバンド。サイケデリックな声質とサウンドが魅力的!こちらも「オモチャ以上家族の一員・AIロボットミーガン」にピッタリな楽曲です。
ミーガンを発表するために、ジェマがプレゼン用の文章を作るシーン。
子どもの話し相手だけではなく、躾までもを親に代わって引き受けてくれる、まさに夢のようなロボ…。と、毎日子どもと喧嘩している筆者は思いましたが、やっぱり一線は超えてはならないですよね。なんのために子どもを産んだのかと自問自答しそうです。
テスが「子どもとの触れ合いが減るのは危険よ」と忠告しますが、まさにその通りで、AIに頼りっぱなしだと自立出来なくなりそうですよね。子どもも、親も。
ケイディがプレゼン中に泣いてしまうシーン
ケイディがプレゼン中に泣いてしまうシーンで流れた曲は、Anthony Willis · Jenna Davisの『Tell Me Your Dreams』です。
ミーガンのスーツアクターは、ダンスワールドカップで優秀な成績をおさめたエイミー・ドナルド。
声は別の方で、女優のジェナ・デイヴィスさんが担当しています。優しい歌声にウットリ…!ちなみに、アンソニー・ウィリスさんは作曲家です♪
このシーンでは思わずうるっと来ましたし、ケイディが打ち明けた話にも、胸が締め付けられそうになりました。
普通に、ホラー映画である事を忘れ「ええ話や…」と感動していた筆者です。笑
ミーガンがケイディを寝かしつけるシーン
Anthony Willis · Jenna Davis - Titanium
ミーガンがケイディを寝かしつけるシーンで流れた曲は、David Guettaの『Titanium』です。
ここでミーガンが歌うのは、フランスが誇るトラックメイカー、アーティスト兼DJであるデヴィッド・ゲッタの曲。
ついにミーガンが暴走し、ケイディの同級生・ブランドンがイテテテな方法で亡くなってしまいます。
やっとホラーっぽくなりましたが、忘れていたのでこのちょいグロシーンに付いていけなかった;
この件をきっかけに、ますますケイディがミーガンに依存して行きます。
美しい歌声にうっかりウットリしてしまいますが、恐ろしいストーリーが始まりますよ!
ジェマがミーガンを拘束し、ケイディと研究所へ車で向かうシーン
Raphael Lake - Candy Man
ジェマがミーガンを拘束し、ケイディと研究所へ車で向かうシーンで流れた曲は、Raphael Lakeの『Candy Man』です。
様々なジャンルの曲を制作している、ラファエル・レイクの楽曲。
不穏な車内ではノリノリのEDMが流れており、逆に不気味さを感じてしまいますね。
ケイディのパニックぶりには驚き!ヴァイオレット・マッグロウちゃんの、錯乱する演技の凄まじさに感嘆です。
いつミーガンが起動するのかと、ハラハラドキドキしてしまうシーンでした。
情報番組でミーガンが紹介されるシーン
Raphael Lake・Eric Brooks・Camden Rose - It’s Trial By Fire
情報番組でミーガンが紹介されるシーンで流れた曲は、The Dazz Bandの『Let It Whip』と、Raphael Lakeの『It’s Trial By Fire』です。
ダズ・バンド は、アメリカのファンク・バンド。1982年に発表された、この「レット・イット・ウィップ」が大ヒットを記録しました。
ケイディが出演しているプレゼン映像では、「It’s Trial By Fire」が流れています。
本作、ケイディが1番の被害者ですよね。両親を失い、アンドロイドに依存させられてしまった。子を持つ親としては本当に悲しいです;
しかしやっと、ジェマが心から向き合おうと決心します。ケイディの手を握るシーンでは「人間の温かさ」が彼女に伝わったのではないでしょうか。
ミーガンが殺人鬼として襲いかかるシーン
ミーガンが殺人鬼として襲いかかるシーンで流れた曲は、SKATT BROSの『WALK THE NIGHT』です。
ディスコサウンドを取り入れたロックナンバーを、数々リリースしていたSKATT BROSの代表的な楽曲。
CMで流れていたミーガンの独特なダンスが観られるシーン。エモいファンキーなサウンドとリズムが、怖さを緩和してくれています!
もう完全に殺人マシーンとして覚醒してしまったミーガンが、どこまで殺戮を重ねるのか…。
でも、やっぱり見た目がキュートなので、なんだかそこまで怖くないんですよね。カワイイは正義。笑
ミーガンがケイディの家でピアノを弾くシーン
ミーガンがケイディの家でピアノを弾くシーンで流れた曲は、Martikaの『Toy Soldiers』です。
女優・歌手のマルティカが1988年に発表した、邦題「おもちゃの兵隊」。2004年には、エミネムがサンプリングしたナンバー「ライク・トイ・ソルジャーズ」がヒットしました。
ジェマの家へ来たミーガンが、暗闇でピアノを弾いているシーン。う〜ん、でもやっぱり怖くない。笑
ここでは、「友達だと思ってたのに」「雑な装置を付けてあとは私に丸投げ」など、ミーガンの「人間っぽい想い」が語られます。
だからこそ憎めないというか、ある意味ではミーガンも被害者なのではないか?という気もして来ちゃいました。
壊れかけたミーガンが歌うシーン
壊れかけたミーガンが歌うシーンで流れた曲は、Johnny Mercerの『Ac-cent-tchu-ate the positive』です。
ジョニー・マーサーは、1930年代〜1950年代に活躍した、アメリカの作詞作曲家・歌手。
ケイディが、ジェマが昔に造った「ブルース」でミーガンに応戦するシーン。
ミーガンがケイディを言いくるめようと、ボロボロになりながらまた美しい声で歌を歌います。
もっと感動的になるのかと思いましたが、クライマックスは意外とさらっとした展開。
ケイディがアッッサリし過ぎていて、ちょっとは情けを見せたら泣けたのに!と思いましたが、いや、あくまでホラー映画なので…これで良いんでしょうね。笑
エンディング(スタッフクレジット)
Basil Kirchin - Silicon Chip
エンディング(スタッフクレジット)で流れた曲は、Basil Kirchinの『Silicon Chip』です。
バジル・キルヒンは、イギリスのドラマー兼作曲家。動物や昆虫、子供たちの声などを使用した、独特で不気味さのある電子音楽を多く遺しています。
実は怖がりでホラーが苦手な筆者ですが、どうしてもミーガンのキュートさが気になって、ジャケ買いならぬジャケ鑑賞をさせて頂きました。
本作はホラー要素がほとんど無くて、筆者にはちょうど良かったのですが、ホラー映画好きの方には物足りないのではないかな?と思います;
どちらかというと、社会風刺の効いたサスペンス。親が観ると、子どもとの関わり方を考えさせられるストーリーでもありました!
ミーガンはAIなので「死ぬ」事はありませんし、続編がありそうなエンディングだったので、今後の動向からも目が離せません♪
サウンドトラック