2025年2月27日に公開されたNetflix映画『Demon City 鬼ゴロシ』
原作は、2020年〜2024年まで『週刊漫画ゴラク』で連載されていた、河部真道の『鬼ゴロシ』。
目の前で妻子を殺された坂田周平は、死の淵から甦り鬼となった。
映画のキャッチコピーは「セリフ、24個。殺したやつ、100人超え。」
映画『メランコリック』で第31回東京国際映画祭 日本映画スプラッシュ部門 監督賞を受賞した田中征爾が、監督・脚本を務める。

生田斗真さんは、イケパラから大ファンのbeersyです!
ネトフリドラマ『さよならのつづき』では、爽やか陽キャ恋人にしたいNo1男(筆者ランキング)を演じた生田さんですが、本作ではビックリするほど血でぐちゃぐちゃな「復讐の鬼」となっていました。
しかしストーリーは…「???」
そしてグロ・バイオレンス耐性の無い方は要注意です!!
この記事では、Netflix映画『Demon City 鬼ゴロシ』を鑑賞した筆者の感想やあらすじ、ネタバレ解説をご紹介いたします!
『Demon City 鬼ゴロシ』の評価&感想
- 感動度
- 3
- 脳トレ度
- 2
- 再鑑賞度
- 2
- サプライズ度
- 3
- 話題性
- 5
※前置きしておきますが、あくまで筆者個人の意見です。
主演は生田斗真さん、そして出演は尾上松也さん、竹中直人さん、高嶋政伸さん、音尾琢真さん、駿河太郎さんなど…。
多くの名俳優が勢揃いした映画なので、もちろん演技は最高!
特に東出昌大さんは、ネタなのか?と思うほど女好きの役柄がぴったり。
しかしですね、大のアクション好きからすると、戦闘シーンがちょっと血飛沫に頼り過ぎたものであり「殺すじゃ足りない、鬼ゴロシだ」と銘打っている割には、そこまで残虐な描写が無く「鬼」にしてはなんだか…という気持ちに。(筆者はグロ耐性が無いので少々安堵しましたが)
でも本当に痛そうなぶつかり方などはリアルでしたし、バッタバッタと人が死んで行くし、目を奪われるシーンは多々ありました。
そして肝心のストーリーに関しては、正味1時間半の映画にしたからか、原作を読んでいないと置いてけぼり…。
坂田ファミリーの家族愛や、敵の過去や背景がサラっと回想でしか描かれず、正直「なんでこうなったん?」と思わざるを得ませんでした。
この涙腺最弱王の筆者でも、ラストの感動シーンでは泣けず消化不良。
ただ海外受けはしそうですね。「奇面組」のビジュアルや、ボスの立ち振る舞いは日本の魅力たっぷりで、本当に素敵でした!
そして音楽を担当しているのは、日本が誇るギタリストの布袋寅泰さん。
OPが最高潮だったかもしれない。笑
だからこそ!!原作読んでない組のためにも、もっと掘り下げて欲しかった…。
題材に惹かれましたが、期待が大き過ぎたのかもしれません。
でも生田さんが出る映画はこれからも観ます!!
以下より重要なネタバレを含みます。
『Demon City 鬼ゴロシ』のネタバレ
壊された幸せ
最強の殺し屋・坂田周平(生田斗真)は、巨大なマサカリを研いでいる。
そして新条市の暴力団・河野組を組長(竹中直人)もろとも壊滅させた。
相棒の藤田(駿河太郎)は、仕事を終えた彼に「引退しなくても良いんじゃねえか」と言うが、坂田は黙って手を差し出し握手を交わす。
彼は凄腕の殺し屋だが、これで裏家業から引退し、愛する家族のために生きようとしていた。
自宅に帰ると、妻・葵(木竜麻)と5歳の娘・りょうが笑顔で出迎える。
坂田が「明日から仕事を探そうかな」と呟くと、葵は「お祝いしよう、お父ちゃん」と言って微笑んだ。
ーー
シャワーを浴びた坂田は、りょうの悲鳴を聞いてリビングへ。
するとそこには、般若・天狗・翁・一角・稲荷の仮面を付けた5人「奇面組」の男達がいた。
坂田が睨みつけると、一角は「この街を取り仕切る者です。港を牛耳っていたあのヤクザ達を消してくれて助かりました。でも引退するんですって?」と言う。
葵が「りょうだけは助けてください」と命乞いをしたが、稲荷は「うるさいんだよ、お母さん」と言って葵を射殺。
拘束されている坂田は「りょう、走れ!」と叫んで応戦しようとしたが、走り出したりょうも銃を放たれ、ドアの向こうに倒れ込む。
般若は「この新条には鬼が出るそうでね。50年に1度鬼が誰かに取り憑いて、たくさんの人を殺すそうだ。俺たちはその鬼からこの街を守ってやらなきゃならん。わかってくれ、坂田よ」と語った。
最後に坂田も銃を突きつけられたが「いつか必ず、全員殺す」と言って般若を睨みつける。
般若は笑いながら「待ってるよ」と言い、銃声が聞こえた。
ーー
翌日、葵とりょうが坂田によって殺され、坂田も自殺したと報道された。

組長が竹中直人さんだ!とワクワクしましたが、あっけなく殺されてしまいました;
この名俳優をこんな脇役で…なんとも贅沢。
子持ちにとっては目を覆いたくなるオープニングでした。ツライ。
復讐
坂田家が襲われた日から12年後。
実は坂田は一命を取り留めており、藤田が面倒を見ていた。
しかし彼は「生きて」はいるが、完全に人の心を失い車椅子に乗った生活をしている。
介助無しには食事もとれず、かつての最強の殺し屋の姿はどこにも無かった。
ーー
新条の市長・春原(尾上松也)は、「財政難にあえいでいた街を救った功労者」として讃えられていた。
彼は、ショッピングや飲食、国際会議施設、ホテル、本格カジノまでを取り揃えた統合型リゾート「マホロバ」の建設を推し進めており、その開業は半年後である。
しかし、ある記者(濱津隆之)が「行方不明者が増加し、マホロバ建設の反対派リーダーが失踪するなど、不可解な事件が発生している」と指摘すると、春原は笑いながら「警察の発表がありましたか?」と牽制。
その後記者は、天狗と翁によって、情報屋(河野組の下っ端)と共に殺された。
ーー
ある夜、坂田は片手を失った河野組の部下に恨まれて襲撃され、腕を刺されてしまう。
警察病院に運ばれ治療を受けていると、新条警察署捜査一課の刑事・篠塚(高嶋政伸)が現れた。
彼は徐に翁の面を取り出し装着。篠塚の正体は、翁だった。
「あの時お前に息があると分かって、なぜか御前様が助けたんだ。でも殺しておけば良かったなぁ」と言いながら、坂田に繋がれている点滴に毒物を注入する。
すると突然、坂田が起き上がり篠塚に襲いかかる。
激しい格闘の末、坂田は篠塚の首を絞めて殺害した。
一報を受けた藤田が警察病院に到着し、坂田を連れ出す。
坂田は、病院前に置いてある、かつて大好物だったまんじゅうを食べると記憶が蘇った。
翁が死んだ事はすぐに般若達に知らされ、般若は「鬼退治をせねばな」と言って笑う。
藤田は奇面組からのメールで「殺して持ってきなさい」と命じられるが、坂田を生かしたまま一角が取り仕切る麻薬製造工場(表向きはクリーニング会社)へ送った。
一角の正体は、クリーニング店社長の竹本(田中美央)という人物。
藤田は坂田を送った後帰ろうとしたが、銃撃を受けて重傷を負った。
ーー
坂田は、当時と変わらぬ強さで竹本の部下達を次々と殺して行く。
竹本は工場に仕掛けておいた爆弾を使い、坂田もろとも吹っ飛ばそうとした。
しかし坂田は炎の中から生還。
竹本と戦おうとすると、重傷を負った藤田が車で竹本に追突する。
車から出た藤田が、血を吐きながら「妻子の事はすまなかった。俺が奴らに話したんだ。あとは好きにしてくれ…」と言うと、坂田は藤田を射殺した。
ーー
坂田が竹本を拷問していると、般若から竹本の携帯に連絡が来て「りょうは生きていて、今は高校生になっている。だがお前が復讐を続けるなら、どうなるか考えろ」と言われる。
般若の正体は、春原だった。
竹本は坂田に命乞いをするが、坂田は拘束した瀕死の状態の彼をそのままにして去り、竹本はそのまま死んだ。

藤田はともかく、病院の医師も翁に疑問を持った刑事も殺されてしまって、奇面組の冷酷さをまざまざと見せつけられます。
しかし、坂田に相手の銃弾がこれでもかというほど当たらないのは、鬼になったためにものすごい動体視力を持っているのでしょうか?
それとも坂田が持つ最強の殺し屋というポテンシャルのおかげ?鬼は不死身なのか?
かなり疑問が多い中盤でしたが、高嶋政伸さんの不気味な怪演と死に顔は最高でした!
鬼
翁の正体はセキュリティ会社社長の伏勘(東出昌大)であり、女好きの変態だった。
引き取ったりょうに自分が実父だと吹き込んで育て上げ、成熟したところで手を出そうとしていたのだ。
何も知らないりょう(當真あみ)は、弓道部に所属する凛々しい女子高生に成長している。
坂田は、交番勤務の警官で、馴染みである情報屋の滝川(音尾琢真)から伏勘の事を聞き、伏勘の会社兼自宅へ向かった。
ーー
坂田は伏勘を襲撃しりょうと再会するが、父(伏勘)を守ろうとした彼女に弓矢で撃たれ、ビルから落ちる。
逃げ切ったあと滝川が手当てをしていると、彼の携帯に非通知で連絡が入り「我が子はどうだった?助けて欲しければマホロバに来い」と脅された。
そして坂田は、かつての自分のアジトへ行きマサカリなどの武器を調達。
滝川も武器を持って付き添い、マホロバへ向かった。
ーー
マホロバ内でも激しい戦闘が行われ、坂田は護衛達をどんどん殺して行く。
伏勘も倒す事に成功したが、天狗に殴られて春原のもとへ連れて行かれた。
春原は「まだ鬼になりきれていないようだ」と言ってりょうを殺そうとするが、滝川が機関銃を乱射。
坂田が「りょう、走れ!」と叫ぶと、りょうは記憶を取り戻し滝川のそばへ逃げた。
その後坂田は天狗とやり合い、やっとの思いで倒す。
春原が倒れた天狗の面を外すと、火傷を負った春原が現れた。
実は天狗は、春原の双子の弟だったのだ。
ーー
坂田は春原と死闘を繰り広げ、片腕を失いながらもついに倒す事に成功する。
しかし相打ちとなってしまい、りょうは本物の父を抱きしめた。
坂田はりょうの頭を撫でながら「りょう、お母ちゃんを守れなくてごめん。大きくなったなぁ…」と呟き、意識を失った。
ーー
1年後。
生きながらえていた天狗が、春原のフリをして市長となっていた。
そして兄が付けていた般若の面を付け、兄のように舞い踊る。
すると突然、矢で貫かれ座ったまま死んだ。
矢を放ったのは、りょうだった。
かつての天狗を仕留めたりょうは、坂田の愛車に乗って去って行った。

復讐は繰り返される…りょうも鬼と化したのでしょうか。
メイクもありますが、顔つきが他人のようで驚きました!
坂田は最後、最愛の娘を抱きしめた時に「鬼」から「父」へと戻ったのかもしれません。
劇中の「鬼」は霊的なものではなくて、あくまで家族を殺された坂田の復讐心だったのだと理解出来ますね。
続編があっても無くても良い終わり方でした。
ストーリーとは直接関係ありませんが、尾上さんの舞はもっと見ていたかった…。
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忍びの家 House of Ninjas
2024年大ヒットを記録したネトフリドラマ。
「忍者」とテーマにした作品なので、日本の魅力がてんこ盛り。
ほとんどのネトフリ民が観たのでは?と思いますが、家族愛もテーマとしておりストーリーが深く、名優たちの忍びアクションに見惚れてしまいますよ!