2015年9月19日公開の映画『アントマン』。
スコットはとある理由から刑務所生活を送り、出所した際には仕事も家庭も失っていた…そうした中でピム博士の研究に携わるようになってから生活が一変!ヒーローとして活躍をし始めることになるのです。ペイトン・リード監督による今作の興行収入は12億円ほどでした。
この記事では、映画『アントマン』で流れた音楽8曲をご紹介します。
※『流れる曲紹介』ではネタバレがあるので、動画視聴後にお楽しみください。
公開日 | シリーズ作品名 |
2015年 | アントマン |
2018年 | 『アントマン&ワスプ』の動画配信&流れる音楽 |
2023年 | 『アントマン&ワスプ:クアントマニア』の動画配信&流れる音楽 |
『アントマン』で流れた曲とは?
オープニング
Camilo Azuquita - Borombon
オープニングで流れた曲は、Camilo Azuquitaの『Borombon 』です。
民族風の楽器と掛け声のような男性シンガーによる歌で始まる曲です。リズムがしっかりしており、ラッパによる音と歌の掛け合いが特徴。後半にかけてはリズムや曲調が変わります。
カミロ・アスキータは1945年にパナマで生まれたソウルシンガーであり、サルサやポップな曲を制作しました。
ピム博士の過去とスコットの現在のシーンの間にオープニングとなり、『Borombon 』が流れました。マーベルのいつものロゴと共にノリの良い音楽を楽しめる構成が良いですね。
ピム博士はその昔、ハワード・スタークと共に研究をしていたことがあるようでしたが、その時から目の敵のように思っていたようで…そうした理由もあって、アベンジャーズに協力を求めるようなことはしなかったようです。
妻と共にアントマンとワスプとしてヒーロー活動をしていたと映画の後半で明かされますが、娘のホープとの関係性にも注目でしょう。
スコットが刑務所を出所するシーン
Orquesta Los Embajadores, Camilo Azuquita - Shingalin En Panama
スコットが刑務所を出所するシーンで流れた曲は、Orquesta Los Embajadores, Camilo Azuquitaの『Shingalin En Panama』です。
軽快なリズムを刻みつつ、男性シンガーのしゃがれた声で歌が入っていくカミロ・アスキータたちによる曲です。
自由を歌うような歌声と共に楽器音や合いの手のような歌が入っていき、ラストにかけては徐々に盛り上げるような楽器音が特徴。「ジャン!」という終わり方にも注目です。
仲が良かった囚人に頬を殴られるという別れの儀式を終えて、サンクエンティン刑務所を出所する際に『Shingalin En Panama』が流れます。
迎えに来てくれたのは刑務所仲間のルイスで、車でも陽気な音楽が流れ続けるため楽しそうなノリのように思えますが…今後のことを憂う話から深刻さも伺えます。
ルイスを含めた仲間の2人はクセが強いため、彼らが活躍する映画の後半も見逃せません。スコットと共にとある作戦を実行するのですが、機転の利かせ方がおもしろい!予想外の動きを見せつつ、窮地に追い込まれていくのに注目ですよ。
この後、電気工学の修士号を持ってるスコットが「31(サーティーワン)」の店員を務める姿も見ていきましょう。
スコットがアイス店で接客をするシーン
Adam & The Ants - Antmusic
スコットがアイス店で接客をするシーンで流れた曲は、Adam & The Antsの『Antmusic』です。
ノリの良いロックな音楽、テンションの高い男性の歌声と、盛り上げていくような合いの手の声が特徴です。素早く叩くスネア、しっかりと奏でていくエレキギターなどの楽器も奏でられます。
「アダム&ジ・アンツ」は1977年に結成したパンクバンドで、海賊ファッションやメイクが特徴的。『Goody Two Shoes』などの有名な曲があります。
スコットがショッキングピンクのシャツを着て、青いエプロンと帽子を付けた姿は思わず笑ってしまいますね。立派な資格を持っているのにお客の若者にからかわれていて何とも不憫…おまけに前科があると上司にバレたことでクビを言い渡されるのには驚きです。
元々、スコットは、大儲けしている会社の不正の記録を公表し、お客から騙しとった金を返金したという正義感の強い心を持っていることが分かります。高度なセキュリティシステムを破れるほどのスコットの活躍や、娘を思って懸命に頑張る姿を見せてくれるので応援したくなるでしょう。
スコットの娘キャシーの誕生日会に行くシーン
The Wiggles - Hot Poppin Popcorn
スコットの娘キャシーの誕生日会に行くシーンで流れた曲は、The Wigglesの『Hot Poppin Popcorn』です。
リズミカルで口ずさみたくなるような歌い方で、「ポップコーン」という歌詞を繰り返すのが特徴です。同じリズムと歌い方を終始繰り返し、途中でセリフが入ります。
「ザ・ウィグルス」は1991年にオーストラリアで結成された音楽グループで、子供向けテレビにも関わっています。
スコットはキャシーの誕生日パーティーに赴き、誕生日プレゼントを渡して喜んでもらっていましたね。しかし、元妻と婚約者には出ていくよう厳しく言われてしまうという切ないシーンに…。
仕事をしていないスコットは養育費が払えず、娘に会う正式な手続きが取れていないことや、元妻の婚約者は警官なので厳しいのも仕方ないですね。
それでも元妻はスコットに「キャシーが思い描いているような父親になって欲しい」と優しく伝えるのが良いですね。そうした中で、スコットがアントマンスーツを付けて行動を起こしつつ、ミクロな世界を楽しませてくれるのが今作の注目ポイントです。
スコットたちの愛車の音を鳴らすシーン
The Mariachis - La Cucaracha
スコットたちの愛車の音を鳴らすシーンで流れた曲は、The Mariachisの『La Cucaracha』です。
軽快な音楽と共に始まりトランペットや弦楽器で奏でられる中、男性シンガーによる歌が入っていく曲です。「ラ・クカラーチャ」という歌詞が繰り返され、楽器のソロが間奏で入るのが特徴。
マリアッチはメキシコ音楽の一つであり、楽団の総称としても使われます。
スコットとルイスが乗っているワゴン車のクラクションは、『La Cucaracha』のメロディーです。キャシーの誕生日会から帰る時と、ピム・テックに潜入する際にスコットの仲間が間違えてクラクションを鳴らしてしまう時、脱出する際に合図を送る時にクラクションが使われます。
車の居場所がわかりやすくて、一度聞くと耳から離れないタイプの音なので『アントマン』と言えばこの音と思えますね。
また、この音は『アベンジャーズ』シリーズの映画でも鳴り響くことになるのに注目ですよ。
スーツを盗んだスコットが隠れ家で顔を洗うシーン
Love Kelli - Our Time Now
スーツを盗んだスコットが隠れ家で顔を洗うシーンで流れた曲は、Love Kelliの『Our Time Now 』です。
神秘的な楽器の音で始まってゆったりとした音楽を奏でる中、女性シンガーの歌が加わっていく曲です。スピリチュアルな雰囲気があり、エコーを重ねることで広がりを見せて曲の中盤ではポップな歌に変わっていくのも特徴でしょう。
スコットが顔を洗ってバッグからスーツを取り出すシーンで『Our Time Now 』の重低音のビートが少し聞こえてきます。
アリと同じサイズまで小さくなったスコットが、クラブでダンスを踊って楽しむ人々の合間を踏まれないように移動するのにハラハラ!その後も掃除機に踏まれたり、ネズミに追いかけられたりと小さいからこその災難に遭うのです。
予想外の目にあって瞬時にスーツを返しに行くと、警察にバレて留置場へ行くことに…そこでピム博士に人生をやり直すチャンスをもらうという驚きの展開が!
その際にはアリたちが防犯カメラの邪魔をしていましたが、空を飛ぶアリや力の強いアリなどいろいろな種類のアリが登場するのにはワクワクさせられます。
ピム・テックに潜入したルイスが口笛を吹くシーン
It's A Small World
ピム・テックに潜入したルイスが口笛を吹くシーンで流れた曲は、ディズニーランドで流れている曲の一つである『It's A Small World』です。
日本では『小さな世界』というタイトルでおなじみの曲であり、複数人のコーラスで構成されている歌です。楽器による楽し気な前奏と同じ菓子を繰り返しつつ歌うのが特徴。
映画では、ルイス役のマイケル・ペーニャが口笛で吹きます。
「ピム・テック」に潜入するにあたり、スコットの仲間3人が協力してくれることになる展開は熱い!おっちょこちょいな3人が何をしでかすのかワクワクしますね。
その中でも無駄でテンポの良い話が多いルイスに特に注目でしょう。ルイスは『It's A Small World』を口ずさみつつスコットが潜入するための水道管のバルブの元へ!
大柄な警備員がいたことに動じることなく殴り倒すのは見ものとなりましたが、その後も力づくでことを進めるのには思わず笑ってしまいます。
そうしてスコットはアリの力を借りつつ、水道管の中からトイレの蛇口まで進んでいくのが凄かったですね。スパイ映画のように思える展開が続き、羽アリに乗ってダクトを進んでいって爆弾などを設置していくのが爽快です。
スコットとダレンがスーツを着て戦うシーン
The Cure - Plainsong
スコットとダレンがスーツを着て戦うシーンで流れた曲は、The Cureの『Plainsong』です。
スピリチュアルな雰囲気のインストゥルメンタルで始まりキーボードとドラムによる音が続いていってエレキギターが紡がれていく曲です。曲の中盤では男性シンガーによるゆったりとした歌が入り、静かに語るようにするのが特徴でしょう。
「ザ・キュアー」は1978年に結成されたイギリスのロックバンドで、『Just Like Heaven』などの曲が有名です。
ヘリコプターで移動していたダレンを追ったスコットは、彼と共に小さくなって戦う!ダレンが「今日は最低だ!」と言い、音声認識をしたスマホが『Plainsong』を流すのがおもしろいですね。
広がりを感じさせる歌と共に、アリと同じサイズになった2人の戦いが繰り広げられるため、迫力を感じさせました。
スーツケースの中という狭い空間でスピーディーに戦うのですが、ダレンの”イエロージャケット”は強力な光線を繰り出すのにはハラハラさせられます。
筆者の感想
色々な種類のアリが活躍し、だんだんと愛らしく思えてくる映画でした!小さくなったり巨大化したりする演出の中でも、きかんしゃトーマスや戦車が飛び出してくるのには驚きです。
そして、スコットや3人の仲間の人柄が憎めないので見ていて楽しいですね。キャシーとの仲の良さが微笑ましかったり、ピム博士たちと協力するようになるのも良かったと思います。
そんなスコットがファルコンと対峙し、今後は『アベンジャーズ』の一員として活躍するようになったり、ピム博士の娘のホープと共に活躍する今作の続編にも注目ですよ。
サウンドトラック
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