2006年11月18日公開の映画『プラダを着た悪魔』。
ジャーナリスト志望のアンディ。ファッションに全く興味がなかったアンディは、ファッション業界をリードする雑誌「RUNWAY」のカリスマ編集長ミランダのアシスタントに就くことに!
ミランダに翻弄されながらもアンディは、自分のキャリアを見つめなおしていきます。大御所俳優のメリル・ストリープとアン・ハサウェイが共演するサクセスストーリーです。
映画『プラダを着た悪魔』で流れた音楽10曲をご紹介します。
『プラダを着た悪魔』で流れた曲とは?
オープニング
KT Tunstall - Suddenly I See
オープニングで流れた曲は、KT Tunstall(ケーティー・タンストール)の『Suddenly I See』です。
『Suddenly I See』は2005年にリリースされ、海外ドラマ「アグリー・ベティ」の主題歌にも使用されています。
オープニングは、主人公のアンディの朝支度のシーンとモデル風の美女たちの朝支度のシーンで始まります。
私は元々アパレル業界の人間だったので、前者と後者のハイブリッドでした。
アンディのように慌ただしく準備しながら、綺麗にヘアセットとメイクの時間をしっかり確保。通勤中にサンドイッチやおにぎりを食べていました。
モデル風の美女たちのコーディネートもたまりませんね。一番好きなコーディネートは、オールブラックコーディネートの金髪美女。シンプル・イズ・ベストです。
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アンディが早朝からコーヒーを買いに行くシーン
Madonna - Jump
アンディが早朝からコーヒーを買いに行くシーンで流れた曲は、Madonna(マドンナ)の『Jump』です。
『Jump』は2005年のアルバム「Confessions on a Dance Floor」の収録曲です。『Jump』のMVは東京を舞台に制作されました。
なんとか大手出版社に採用されたアンディですが、前途多難です。早速ミランダの洗礼を受けます。
第一アシスタントのエミリーから早朝に電話で起こされたアンディは、コーヒーのお使いを頼まれます。ミランダからはキツイ一言。
今の時代ならパワハラ上司になってしまうであろうミランダですね。
でも私はVOGUEのアナ・ウィンターのアシスタントだったら、どんなキツイ罵声を浴びせられてもトイレまでついて行ってしまうかもしれません。
マドンナを聴く方法
気を引き締めて仕事に取り組むアンディがニューヨークの街中を歩くシーン
Madonna - Vogue
気を引き締めて仕事に取り組むアンディがニューヨークの街中を歩くシーンで流れた曲は、Madonna(マドンナ)の『Vogue』です。
『Vogue』は1990年のアルバム「I'm Breathless」の収録曲です。当時ダンスカルチャーで人気のあったヴォーギングをMadonnaはMVで採用し、世界中でヴォーギングが流行しました。
ミランダにこてんぱんにやられたアンディは、ナイジェルから仕事をなめているとお叱りを受けます。
アンディは、自分が雑誌ランウェイの仕事を見下していたことに気づきます。ナイジェルのスーパーハイセンスで、瞬く間にアンディは華麗に変身!
シャネルの小物使いが逸脱です。アンディのナチュラルな魅力もしっかりとアピールしつつ、洗練されたハイファッションのコーディネート。
どれも真似したくなるコーディネートばかりです。ルブタンのハイヒールにはため息が漏れ出てしまいますね。
デザイナーのパーティーでアンディがクリスチャンに出会うシーン
Jamiroquai - Seven Days In Sunny June
デザイナーのパーティーでアンディがクリスチャンに出会うシーンで流れた曲は、Jamiroquai(ジャミロクワイ)の『Seven Days In Sunny June』です。
Jamiroquaiは、1996年にリリースした「Virtual Insanity」でグラミー賞を受賞した、イギリスのアシッドジャズアーティストです。
ボーイフレンドのネイトから仕事の嫌味を言われながらも、アンディはミランダからの電話に応えます。
アンディは初めてのデザイナーパーティーに心を躍らせながら、仕事休みにパンチを一杯飲んでいると、憧れのライターのクリスチャンに声をかけられます。
おっ!メンタリストの人!と思ったのは私だけではないはず。『プラダを着た悪魔』でもプレイボーイな雰囲気を醸し出していますね。
セントラルパークでの撮影でナイジェルがスタイリングするシーン
Alanis Morissette - Crazy
セントラルパークでの撮影でナイジェルがスタイリングするシーンで流れた曲は、Alanis Morissette(アラニス・モリセット)の『Crazy』です。
『Crazy』の原曲は1990年にSealがリリースしましたが、2005年にAlanis Morissetteがカバーしました。
ミランダのお使いでセントラルパークにやってきたミランダは、ナイジェルの仕事ぶりを少しだけ観察します。
すぐにどのページの撮影をしているのか理解したアンディ。アンディのセリフから、映画内での描写はありませんが、ファッション業界の勉強を仕事の合間にちゃんとしていることがわかりますね。
ドキュメンタリー映画の「ファッションが教えてくれること」でも似たようなシーンがあり、雑誌のワンカットがどれ程丁寧に作られているのかが見えてきますよ。
ミランダからパリ行きを指示されたアンディが考えながら帰宅するシーン
Azure Ray - Sleep
ミランダからパリ行きを指示されたアンディが考えながら帰宅するシーンで流れた曲は、Azure Ray( アズール・レイ)の『Sleep』です。
Azure Rayは、オレンダ・フィンクとマリア・テイラーによるデュオグループです。『Sleep』は2002年にリリースされました。
エミリーがどれほどパリ行きを願っていたか、身に染みるほどわかっているアンディですが、ミランダの言葉に揺れ動きます。
生きていく中で義理人情を優先するか、自分のキャリアを優先するか、アンディのような選択に迫られたことはありませんが、私だったらキャリアを優先させるかもしれません。運を自分からつかみにいくことも大事だと思います。
どんと暗いシーンですが、アンディのシャネル・コーディネートには頭が上がりません!シャネルのパールチェーンをカジュアルに大人可愛く身につけています。総額いくらになるのかが気になるところ。
アンディがリリーの展示を観ているシーン
Bitter Sweet - Bittersweet Faith
アンディがリリーの展示を観ているシーンで流れた曲は、Bitter Sweet(ビター・スウィート)の『Bittersweet Faith』です。
Bitter Sweetはロサンゼルスで結成されたデュオグループです。デビューアルバム「The Mating Game」に『Bittersweet Faith』が収録されています。
リリーの展示を観ていると、偶然クリスチャンと再会します。
クリスチャンからパリでのデートを誘われたアンディは、まんざらでもない様子です。
仕事と恋のバランスが悪い時に、余裕のある大人雰囲気で口説かれたら、よそを向いてしまいそうになりますよね。
アンディはネイトとはやく精算したほうがよさそうです。彼女が頑張っているときは、素直に応援してほしいものです。浮気は論外ですが。
アンディとミランダがパリに行くシーン
U2 - City Of Blinding Lights
アンディとミランダがパリに行くシーンで流れた曲は、U2(ユートゥー)の『City Of Blinding Lights』です。
U2はボノ率いるアイルランドのロックバンドです。『City Of Blinding Lights』は、11枚目のアルバム「How to Dismantle an Atomic Bomb」に収録されています。
エミリーの代わりにパリへ行くことになったアンディ。初めてパリへ行くアンディのワクワク感を一緒に感じられるシーンです。
アンディのコートの着方も参考になります。襟元にボリュームのあるツイードコートを赤いベルトでウエストマーク。
アンディのヘアは、コートのボリュームとバランスを取って、シンプルなシニヨンにしています。秋冬のお手本コーディネートにしたいですね!
ショーのバックステージでミランダとアンディがデザイナーに会うシーン
Black Grape - Yeah Yeah Brother
ショーのバックステージでミランダとアンディがデザイナーに会うシーンで流れた曲は、Black Grape(ブラック・グレープ)の『Yeah Yeah Brother』です。
Black Grapeは1993年に結成されたイングランドのロックバンドです。『Yeah Yeah Brother』は、アルバム「It's Great When You're Straight... Yeah」の収録曲。
ファッション好きにはたまらない、ファッションショーのバックステージシーン!
ちゃんとミランダがアンディを紹介しているところを見ると、アンディの実力をしっかりと認めているのがわかります。
実際のバックステージも目まぐるしく動いていますよ。ショーの準備でせわしなく、大物著名人がいても驚く暇がありません。
でもさすがにアナ・ウィンターがいたら手が止まってしまいそうです。
アンディとクリスチャンがパリでディナーデートをするシーン
The Beautiful South - Les Yeux Ouverts
アンディとクリスチャンがパリでディナーデートをするシーンで流れた曲は、The Beautiful South(ザ・ビューティフル・サウス)の『Les Yeux Ouverts』です。
『Les Yeux Ouverts』の原曲は、1931年の「Dream a Little Dream of Me」です。スタンダードナンバーとしてElla FitzgeraldやLouis Armstrongなど数多くのアーティストにカバーされています。
理想的なパリの街並みのなかで、非日常にどっぷり浸かったアンディは、クリスチャンとの甘い夜を過ごします。
実際に生活していると全く異なるイメージかとは思いますが、なぜだかパリの街並みは夢とロマンスに溢れているように思います。
お昼はパン屋さんとカフェに立ち寄っておしゃれにランチタイム、夜はロマンティックな地元のレストランでディナーデート。
映画好きだからこそ、パリへの夢が膨らみます。クリスチャンのような甘い男がいたら尚更です。
筆者の感想
ファッション好きのバイブル映画的存在の映画『プラダを着た悪魔』。ファッション業界の表と裏を上手に見せた作品かと思います。
ファッション業界は意外と体育会系でハードな面がありますが、華やかな世界です。アンディの視点を通して、ファッション業界を垣間見えたのではないでしょうか。
ミランダの苦悩やエミリーの働きぶりがもう少し描かれていると良かったのですが、原作本が読みたくなる映画でした。
私は『プラダを着た悪魔』を観た後に、「ファッションが教えてくれること」を観て、また『プラダを着た悪魔』を観るとより一層楽しめます。そしてナイジェルやエミリーの頑張りに泣けてきます。
ファッション業界の第一線でけん引するミランダやアナ・ウィンターのように、仕事に情熱をもって取り組んでいる人は魅力的でかっこいいですね。とても憧れます。
ファッション業界はファッションが好き、ファッションに情熱を持っている人だからこそ携われる分野だなと、観るたびに痛感します。
『プラダを着た悪魔』は、自分のおしゃれ度が低くなったなと感じた時に絶対に観る作品でもあります。
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