2015年3月14日公開の映画『ディオールと私』
- 主演:ラフ・シモンズ
- 監督:フレデリック・チェン
老舗ブランド「クリスチャン・ディオール」の、「アーティスティックディレクター」に就任したラフ・シモンズを追った、フランスのドキュメンタリー映画。
オートクチュールは未経験だった彼が、世界中が注目するメゾンのコレクションを成功させるため、お針子やデザイナー達と共に奮闘する様に密着しています。
この記事では、映画『ディオールと私』で流れる8曲をご紹介します。
※以下ネタバレ有り
『ディオールと私』で流れる曲とは?
ラフが、ディオール本店でメゾンの歴史を追うシーン
ラフが、ディオール本店でメゾンの歴史を追うシーンで流れる曲は、The Knifeの『Silent Shout』です。
ザ・ナイフ は、スウェーデンのエレクトロニック・ミュージックデュオ。代表的なアルバムは「Deep Cuts 」「Silent Shout」
メゾンの誰もが驚愕した、ミニマリズムな紳士服「ジル・サンダー」を手がけていたラフのディレクター抜擢。知名度も高くない彼にのしかかる重圧はスゴイ!
歴史のあるディオールの、決して自由には出来ないデザインをどう切り開いて行くか。
胃が痛くなりそうな状況の中、ラフは「挑戦したくなる」と語ります。また、ラフの右腕であるピーター・ムリエのインタビューも見どころのシーン。
ここでは、少々奇妙で奇抜なエレクトロニック・ミュージックが流れます。MVが不気味でコワイ!
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お針子達が、ラフの指示のもと作業をするシーン
Plastikman - Pakard
お針子達が、ラフの指示のもと作業をするシーンで流れる曲は、Plastikmanの『Pakard』です。
Plastikmanことリッチー・ホゥティンは、イギリスのテクノミュージシャン、DJ。「F.U.S.E.」や「Circuit Breaker」の名でも活動していました。
これぞ裏方の作業場。ビッグブランドの現場ですが、それぞれ話し合い軽口を言い合い、フレンドリーな環境で楽しみながら新しいクチュールを作り上げているのが印象的です!
「変に口出しをしない」というラフの考えもまた素敵で、チームを信頼しているのがわかりますね。
また、ヒールを履いてミシンを走らせる姿に憧れちゃいます!!
ここでは躍進的なお針子達にマッチしている、1980年代後半に一大ムーブメントを起こした「TB-303」というシンセサイザーを用いた音楽が使用されています。
ラフが望んだ生地が届くシーン
Caribou - Lalibela
ラフが望んだ生地が届くシーンで流れる曲は、Caribouの『Lalibela』です。
カリブーは、カナダのミュージシャンで、作曲家「ダン・スナイス」のソロプロジェクト。代表的なアルバムは「Anddora」「Swim」
誰もが無理だと言ったプリント生地が仕上がり、ラフが気に入るシーン。
「最後まで諦めない」と言った生地が見事に出来上がりましたが、業者は冷や汗もの。
ここまで強引・頑固でないと、ディレクターは務まらないのでしょう。しかし裏方は顧客とコレクションに挟まれて本当に大変そうです!
5000万もするクチュールを買う顧客ってナニモノ?
混沌としていた現場に少しの光が見えるこのシーンでは、明るくアップテンポのテクノ音楽が流れます。
白いジャケットをスプレーで黒く染めるシーン
Dan Deacon - Of The Mountains
白いジャケットをスプレーで黒く染めるシーンで流れる曲は、Dan Deaconの『Of The Mountains』です。
ダン・ディーコンは、アメリカの作曲家兼電子ミュージシャン。代表的アルバムは「Mystic Familiar」
コレクションの準備も佳境に入り、お針子達の作業もさらにスピードアップして行くシーン。
モニクのやれやれ顔がちょっとキュート♪ どれだけ働いているのだろうと心配になります。
それにしても、アートを生地にしたり、コレクションの舞台となる一軒家を花で埋め尽くしたり、ラフの奇抜な発想には驚かされますね!
ここではコレクション直前の雰囲気にマッチした、煌びやかで楽しいエレクトロ・ミュージックが流れます。
ドレスが仕上がり、フィッティングが行われるシーン
Aphex Twin - Jynweythek Ylow
ドレスが仕上がり、フィッティングが行われるシーンで流れる曲は、Aphex Twinの『Jynweythek Ylow』です。
エイフェックス・ツインは、イギリスのミュージシャン、音楽家、作曲家、DJ。代表的アルバムは、2015年のグラミー賞Best Dance/Electronic Album部門を受賞した「Syro」
六週間かけて作り上げたドレスが、ついにラフの前にお披露目されるシーン。
お針子が「まるで愛しい我が子と別れる気分よ」と話していますが、まさにその通りでしょうね。モデルもキュートで見惚れちゃいます。
しかし、ラフが作業場にお花を贈り労うも、たくさんのビーズが付いたドレスのやり直しを命じるのには、鬼!!と思いました。笑
ここでは、ちょっと哀愁のある切ない楽曲が流れます。
コレクション当日、記者やスタッフ達が会場に入るシーン
Aphex Twin - Girl/Boy Song
コレクション当日、記者やスタッフ達が会場に入るシーンで流れる曲は、Aphex Twinの『Girl/Boy Song』です。
コレクション当日を迎えるもまだ作業を続けており、本当にギリギリの世界なのだと恐ろしさまでも感じるシーン。
そして職長のフロレンスとモニクを始め、スタッフ達が壁一面のお花に感嘆の声をあげている姿を観て、報われて本当に良かった…!とこちらまで感動してしまいました。
誰もが見惚れる会場作り、花職人のスゴさにも驚きです!
ここではそんなスッキリシーンにピッタリな、爽快感のあるエレクトロ・ミュージックが流れます。
このあとのクライマックスで、ラフが涙ぐむシーンでも使用されていますよ♪
コレクションが始まるシーン
Biosphere - Chukhung
コレクションが始まるシーンで流れる曲は、Biosphereの『Chukhung』です。
バイオスフィアは、ノルウェー・のアンビエント・ミュージシャン。代表的アルバムは「Microgravity」「Patashnik」
ついにコレクションが開始され、ラフがとにかく緊張しているシーン。
心配そうに見つめるスタッフ達も、気が気じゃ無いでしょうね。
そして、華麗に歩いて行くモデルさんも緊張しているだろうに…さすがの堂々たるウォーキングには感服です!!
そんな緊張感のあるシーンでは、神秘的な楽曲が流れます。
エンドロール
エンドロールで流れる曲は、The XXの『Reunion (Âme Remix)』です。
ザ・エックス・エックス は、イングランドのインディー・ポップ・バンド。フジロックに出演するなど日本でも有名です。
ラフがコレクションをやり遂げ、あれだけ嫌がっていたメディアの前にも出るシーン。
クチュールの全貌が観られて最高に高まりました!!ファッション好きにはたまらないドキュメンタリー映画です。
でも、みんなが報われて歓喜の声をあげている場面とか、後日談とか、ラフとお針子達の絡みとか、もう少し観たかった…!
チカチカしてあまり直視しないほうが良さそうなエンドロールでは、機械音と歌声が美しい神秘的な楽曲が流れます。
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劇中曲・挿入歌リスト
- Plastikman - Pakard
- Maurice Ravel - 6 Sonata for Violin and Piano / II. Blues / Moderato (performed by Renaud Capuçon)
- The Knife - Silent Shout
- F.U.S.E - Dimension Intrusion
- F.U.S.E - DA New Day
- Caribou - Lalibela
- Burial - Prayer
- Dan Deacon - Of The Mountains
- The Orb - A Huge Ever Growing Pulsating Brain That Rules From The Centre Of The Ultraworld: Lovin' You
- .Aphex Twin - Jynweythek Ylow
- Aphex Twin - Girl/Boy Song
- Biosphere - Chukhung
- The XX - Reunion (Âme Remix)
※アーティスト - 曲名