2023年10月20日劇場公開の『ザ・クリエイター/創造者』は、ギャレス・エドワーズ監督・脚本の近未来SFアクションで、2075年のロサンゼルスを背景に、AIが核爆発を引き起こし、人類とAIの戦争が繰り広げられます。
主演はジョン・デビッド・ワシントンで、渡辺謙、ジェンマ・チャン、アリソン・ジャネイらが共演。上映時間は133分。
『ザ・クリエイター/創造者』を観る方法
『ザ・クリエイター/創造者』ってどんな映画?
ザ・クリエイター/創造者 AIという名のほぼ人間…そんな彼らを守りたいと思える映画で、少女とジョシュア(テイラー)の行方が気になります! 評価は年間100作品以上を鑑賞する執筆者こでぃもの実体験をもとにしています。
ストーリー
AIとは思えない人間と同じような少女と共にジョシュアが驚きの事実を知っていくストーリーに引き込まれます!
夫婦や親子といった家族愛について考えさせられるのが魅力でした。
演出
製作費8000万ドルとは思えない壮大な宇宙を思わせる演出がすごい!
しかも、50万円程度のカメラ(SONYのFX3)で撮影したとは…CGのシーンと合わせて「こんな演出ができるのか」という驚きがありますね。
その作品ならではの切り口
人間のためにAIを絶滅させるのか、AIと共存すべきなのか…その判断を考えさせられるストーリーと、主人公の立ち回りが見どころでしたね。
今作ならではの切り口を踏まえてラストに到るまでの感動があるのもポイントです。
おすすめポイント
AI(ロボット)と人間の関わりがどうなるかについて考えながらも作品を楽しみたい人にオススメできる映画!AIの特徴なども踏まえて楽しめることでしょう。
逆にロボットの戦いをとても見たい人、映画の最後までじっくり描くヒューマンドラマが見たい人は、期待外れとなってしまうかも…配信を待つのも良いかもしれませんね。
以下より重要なネタバレを含みます。
『ザ・クリエイター/創造者』をネタバレありで解説!
ジョシュアとマヤ
ジョシュアはマヤと一緒に平穏に暮らしていましたが、世界はAIを擁護するニューアジアと反対派の国との争いの真っ最中…マヤはAIを擁護し、重要な秘密を握っていることから狙われていました。
そんな折、村は軍隊に襲われジョシュアは彼女を守ろうとしますが、実は彼もまた軍の一人だったのです。ジョシュアことテイラーはなぜ今、村が襲われたかわからない中、マヤは海へ逃げ出します。素性がバレたジョシュアはマヤを追おうとしますが、海にミサイルが着弾…大爆発と共にジョシュアはマヤと彼女のお腹にいた子を失います。
AIが核爆弾をロスに落として10年…爆心地は「グランドゼロ」と呼ばれ、ガレキばかりで清掃作業を進めていましたね。壊れていたかと思われたAIのロボットが「自分の子は!?」と起動し始めるシーンが印象に残ります。 一方で、テイラーはマヤから情報を得るため、良き夫として潜入捜査をしていましたね。しかし、軍隊が襲って来たことでタイラーことジョシュアは混乱した…今襲って来た理由は映画の終盤で明かされていくのにも注目です。
子供
それから5年。軍の上官がジョシュアの元に、AIの秘密兵器の破壊と「マヤは生きている」という知らせを持って現れたことで彼は再び戦いの場へ。AIと共に暮らす人たちのアジトに潜入し、奥の部屋で一人の少女を見つけます。その子こそ軍が狙っていた秘密兵器のAIだとわかり、ジョシュアは彼女を連れて行こうとしますが…このままマヤの居場所に案内してもらおうと考えたのです。
彼女を「アルフィー」と呼び、友人の元に向かうジョシュア。アルフィーからマヤの居場所のデータを得ようと友を頼りましたが…軍隊に居場所がバレて追われることになります。マヤに送った指輪の追跡装置の示す場所はかつて暮らしていた海辺でした。荒れ果てた家に転がる指輪を拾い上げ悲しむジョシュア…そこに兄弟分のAIのハルンが現れます。
ハルンはジョシュアを拘束しますが、軍隊が襲って来たことで状況は一変。アルフィーは敵の自爆ロボットを止めようとしてケガを追い、ジョシュアは彼女を抱えてハルンにマヤの元に連れて行ってくれと頼みます。
ジョシュアの上官にあたるハウエル大佐は女性ながらも任務に忠実で目を見張りましたね。彼女は自爆ロボットを向かわせるシーンでは、そのロボットが走っていって爆発を起こすのも印象に残りました。 アルフィーのケガを直すため、マヤの元に向かうジョシュア…核爆弾が落とされたのはヒューマンエラーのせいだとわかったりする中、最後まで目が離せません。
マヤ
ハルンはアルフィーを治療するため、寺院へ二人を連れていきますが…ジョシュアはマヤが5年前から目覚めずにいると知りました。ジョシュアは意を決してマヤの生命維持装置を切って天国へ送り、軍隊が攻め入って来たため「ノマド」を落としに行くことを決意。
わざと捕まってアルフィーが死なないよう動き、ノマドに向かうため飛行機へ。アルフィーの力を借りてノマドの電源を落とし、AIのアジトが爆破されないよう努めます。ジョシュアはアルフィーを脱出ポッドに乗せ、自身は爆破するノマドに残りました。
こうしてAIと共存する人たちは歓喜しつつ、物語は幕を閉じました。
「ノマド」はAIのアジトを探すことができる兵器!なんと宇宙に存在し、一つのコロニーのような感じで独立していたのも凄かったですね。ノマドは地上に青いレーザーを照査し、探知先に強力な爆弾(ミサイル)を落とすという恐ろしい兵器だった…そのため、アルフィーの機器類の電源をオフにする力が求められていたのかなと思います。 最後はアルフィーの力を借りつつもジョシュアが爆弾を起動してノマドを破壊!その際にマヤの記憶を少し持ったAIと再会するシーンが描かれたのも良かったです。
映画『ザ・クリエイター/創造者』で流れる5曲をシーンごと解説!
続きを見る
『ザ・クリエイター/創造者』監督のこちらもオススメ!
人間と変わらないAIということで、個人的にはゲーム『Detroit: Become Human』を思わせましたね。
一方でギャレス・エドワーズ監督の他の作品も気になる方は以下もオススメですよ。
GODZILLA ゴジラ
2014年公開の映画『GODZILLA ゴジラ』は、古代のアルファ捕食者である巨大怪獣ゴジラが人類を脅かす敵と戦う壮大な物語を描いています。
主人公は爆弾処理専門家で、家族との再会を経て父親ジョーと共にこの危機に立ち向かいますが…怪獣ムートーとゴジラの壮絶な戦いと共に物語が進みますよ。
この映画は、特殊効果を駆使してハリウッド版ゴジラを描く!怪獣が対決するアクションやヒューマンドラマなどが見ものです。 独特な形状の怪獣・ムートーにハラハラさせられつつも、ゴジラとの戦いを見たい人にオススメですよ。
モンスターズ/地球外生命体
2010年公開の『モンスターズ/地球外生命体』は、NASAの宇宙探査機がメキシコに墜落し、地球外生命体が侵入した後の世界を舞台にしています。
物語は、エイリアン侵攻から6年後、戦場ジャーナリストが依頼を受けて令嬢を感染地域を通ってアメリカ国境まで連れて行くところから始まります。
感染地域の現状を映し出しつつ、脅威を感じさせていくロードムービーと言えるでしょう。
この作品は、未知の生命体との接触を通じて人間性を探求するストーリーが見どころ。 低予算ながらクリエイティブに制作された映画ですが視覚的な魅力や、SF映画・宇宙生命体に興味を持つ人におすすめですよ。