2024年3月8日に公開された、Netflixオリジナル映画『ダムゼル/運命を拓きし者』
貧しい国の、心優しき王女・エロディ。
民のため、豊かな国へと嫁ぐ事になったが、実はその裏には恐ろしい秘密が隠されていた。
- 主演:エロディ・ベイフォード役/ミリー・ボビー・ブラウン(『エノーラ・ホームズの事件簿』『ストレンジャー・シングス 未知の世界』)
- 出演:エロディの継母/アンジェラ・バセット(『ブラック・パンサー』)
- 出演:アウレア王国女王/ロビン・ライト(『ワンダーウーマン』シリーズ)
- 出演:エロディの父/レイ・ウィンストン(『ブラック・ウィドウ』)
- 監督:フアン・カルロス・フレスナディージョ(『28週後...』『イントルーダーズ』)
ずっと気になっていた、ミリー・ボビー・ブラウン主演の映画!
「ストレンジャー・シングス」シリーズで大ファンになりましたが、美しく聡明な女性に成長しておられました…。
アラフォーオバ、他人の成長で勝手に感動。
この記事では、Netflix映画『ダムゼル/運命を拓きし者』を鑑賞した筆者の感想やあらすじ、ネタバレ解説をご紹介します!
『ダムゼル/運命を拓きし者』の評価&感想
- 感動度
- 4
- 脳トレ度
- 3
- 再鑑賞度
- 3
- サプライズ度
- 4
- 話題性
- 5
ディズニーをはじめ、様々なプリンセスは子どもたちの心をグっと掴みますよね!
本作も、とある小さな国のお姫様・エロディが主役ですが…。
エロディに関しては、大人がグっと来るお話だと思います!
強い武器を持っているヒーローではありませんが、エロディの一番の武器はその美しい心。
そんな彼女が大きな困難に立ち向かうのですが、可哀想に思えるほどボロボロになって行きます。
心の底から「頑張れ…!!」と力が入ってしまいました。
正直、中盤まではちょっとダレる部分がありますが、後半になるにつれて盛り上がりますよ!
また、ちょっとびっくりするラストは心が温まり、観終えたあとは本当にスッキリしました。
小さなお子さんにはちょっぴり怖いかもしれませんが、家族で楽しむにはピッタリの作品です♪
以下より重要なネタバレを含みます。
『ダムゼル/運命を拓きし者』のネタバレ
エロディの結婚
とある王が率いる騎士達が、洞窟へと入って行く。
しかし突然ドラゴンが現れ、火を吹きながらいとも簡単に騎士達を殺して行った。
観念した勇敢な王は、剣を岩に刺し、ドラゴンの前に跪く。
ーー
何世紀も後。
北の果て、厳しい荒地の貧しい「イノフェ公国」に、心優しき美しい女性・エロディがいた。
エロディはイノフェ公国・ベイフォード家の王女で、父親と継母、そして仲の良い妹・フロリアと共に暮らしている。
姉妹は民のために働きながら、懸命に生活していた。
ある日、突然エロディに「アウレア王国」の王子との縁談が持ち上がる。
相手は大金持ちで、エロディの夢「船で世界を旅する事」が出来ると言う。
突然の話にエロディが驚いていると、父に「民のために動くのが我々の務めだ」と言われ、不安を感じながらも結婚する事を決意した。
ーー
船でアウレア王国に向かうと、不気味な像の向こう側に美しい国が現れた。
贅沢品の数々に驚くベイフォード家。
次の日、アウレア王国の王族達と面会したが、美しく聡明なエロディを、女王はどうやら気に入ったようだ。
その後エロディはヘンリー王子と2人きりになり、デートをしていると「この国では、古い儀式が行われている」と教えられた。
それは一族にとっては大切なもので、毎年この時期に行われる「先祖を敬う日」だそうだ。
一方、エロディの継母は、女王に「これは取引。我らは花嫁が欲しかっただけ」と言われ、何かを言われた夫も固く口を閉ざしたため、エロディに「この結婚は危ない。よく考えて」と助言する。
しかし結婚式の準備は着々と進んで行った。
ーー
無事に結婚式が終わり、家族と別れたエロディ。このあとは、山で儀式が行われると言う。
足元の悪い中歩いて行くと、不気味な仮面を付けた者達が現れ、この国が出来た理由を話し出す。
「昔ここにはドラゴンが住んでおり、王と騎士達が討伐に向かったが、全く歯が立たなかった。
生き残った王に、ドラゴンは〝3人の娘を捧げれば島の半分をやる〟と言った。
民を守るため王は愛娘たちを捧げて、この国が誕生した。そして、その犠牲を忘れないよう、この儀式が行われている」
そうして案内人の1人が、エロディとヘンリーの掌に傷を付け、お互いの傷を触れ合わせた。
不気味な儀式に不安がるエロディに、ヘンリーは「大丈夫だよ」と言って、身体を抱きかかえる。
すると次の瞬間、ヘンリーは「ごめん」と言って、エロディをそのまま谷底に放り投げた。
嘘でしょ!?とちょっと笑ってしまうほど、無惨に投げられたエロディ。
ヘンリーと良い感じのラブが芽生えていそうだったのに…。
でも、花嫁の最期に良い夢を見せるように徹底しているのでしょうか。彼もまた可哀想な人だ…。
ドラゴンが娘を欲しがる理由
谷底に落とされて怪我を負ったエロディは、周囲に散らばる誰かの装飾品を見て、ようやく自分が生贄にされたのだと気付いた。
すると、突然大きなドラゴンが現れる。
ドラゴンは「お前の一族が起こした事の、借りを返すのだ。さぁ、逃げろ」と言って火を吹いた。
エロディは、意味もわからず必死になって逃げる。
そして、岩陰に隠れ激しい炎から逃れたが、足にヤケドを負ってしまった。
ドラゴンは「知恵が働くな…」と呟き、去って行く。
ーー
エロディは持っていた短剣でドレスを割き、手当をして洞窟の中を歩き回った。
すると、光るイモ虫のような虫を発見。洞窟内は暗いので、またドレスを切って袋状にし、その虫達を入れて持ち歩いた。
その後、うたた寝をしてしまい目覚めると、虫達が足のヤケドに群がっている。
ギョっとしたエロディだったが、よく見ると虫がヤケドを治してくれている。
そして、また襲って来たドラゴンから逃げると、以前ここに放り込まれた娘達の、名前やメッセージが書かれたた岩肌に辿り着いた。
すると突然、その女性たちの幻覚が現れ、1人が「全て嘘よ」と言った。
エロディは驚いたものの、名前の隣には地図も描かれていたので、それを頼りに進んで行く。
そして、クリスタルがたくさん生えている場所へ辿り着いた。上を見ると、縦穴が空いており光が差し込んでいる。
また、エロディの近くに「V」と書かれた王冠が落ちていて、この持ち主は外に出られたのだと希望を持った。
エロディは、なんとかクリスタルを伝って登ろうとするが、下にはドラゴンが口を開けて待っている。
ーー
やっとの思いでクリスタルの壁面を登り切ると、そこは断崖の裂け目であり、到底下に降りる事は出来ない場所だった。
絶望するエロディ。しかし、遠くに人がいるのを発見し助けを求める。
すると突然ドラゴンが現れ「逃げ道はない。奪われた数だけいただくぞ」と言いながら火を吹こうとした。
岩肌には「危険 V」と書かれており、近くには骸骨がある。王冠の持ち主は、ここで息絶えたのだ。
その時「エロディ!」と叫ぶ声が聞こえて来る。ドラゴンは「誰だ」と言いながら飛んで行った。
ーー
声を聞いたエロディは、一度クリスタルの下に降りる。歩いて行くと、ドラゴンの子どもの亡骸を発見した。
幻覚で見た女性が「全て嘘」と言ったのは、エロディが谷に放り込まれる前に聞いた話の事だったのだ。
真実は、ここに入った王が、孵化したドラゴンの3頭の子どもたちを殺したため、母であるドラゴンを怒らせた事が発端なのだ…と気付く。
ーー
エロディを呼んでいたのは、エロディの父と傭兵たちだった。
しかしドラゴンに気付かれ、傭兵たちはすぐに殺される。
ドラゴンに捕らわれ「娘を呼べ」と言われた父は、「私は民を守るため、金に目が眩んで過ちを犯した。エロディ!出て来るな!」と叫び、怒ったドラゴンの爪に貫かれてしまった。
その後ドラゴンは、生き残った傭兵に気を取られてその場を離れる。
エロディが父の元へ駆けつけると、父は「縄を伝って地上へ出なさい。フロリアたちの船が待っている。許してくれ…」と言って、絶命した。
そしてエロディは、戻って来たドラゴンに襲われながらも、無事に地上へと脱出した。
中盤は、エロディが必死になって洞窟を彷徨い脱出しようと奮闘します。ちょっとこの部分は長い気が…。
謎解きのようなストーリーですが、分かりやすいのでそこまで頭も使いません。
そしてドラゴンにも人を襲う理由がありました。そりゃカーチャン怒りますわ!
また、意外と継母が良い人で驚きました。「継母」って、シンデレラに出て来るような人ばかりな気がして、良いイメージがないので。笑
ボロボロになったエロディ、どうなってしまうのか??(ここらで、ヘンリーが良いとこ見せてくれないかな〜)
ドラゴンと戦う
エロディが脱出し、ドラゴンは怒り狂って山に火を吹いた。激しい炎が燃え広がって行く。
それを見た女王は腹を立て、代わりにフロリアを攫い、ドラゴンがいる谷へ連れて行く。
継母が必死に止めたが、お腹を刺されてしまった。
ヘンリーは、まだ幼いフロリアを放り込む事を拒否するが、女王は傭兵に命じ、フロリアを谷底へ放り込んだ。
ーー
隠れていたエロディの元へ、重傷を負った継母が馬に乗って駆けつける。
フロリアがドラゴンの元に投げ込まれたと知り、立ち向かう決心をして救出へと向かった。
髪を切り、死んだ傭兵から武器を取って、音が鳴る仕掛けを作る。自らも武器を持ち、地図に描かれたドラゴンの元へと進む。
ドラゴンはフロリアを人質に取っていたが、エロディの仕掛けに引っかかり音の鳴ったほうへ飛んで行った。
エロディはフロリアを連れて救出しようとするが、戻って来たドラゴンに攻撃され、絶体絶命のピンチに陥る。
そして「私たちは騙されたのよ。私はあなたの子を殺した王の子孫ではない」と訴えるが、ドラゴンは全く聞く耳を持たなかった。
ーー
エロディは機転を利かせ、ついにドラゴンに重傷を負わせた。
瀕死のドラゴンに「私たちは手に傷を付けられ、王族の血を混ぜられただけ。あなたは罪なき女性たちを殺していたのよ」と伝える。
ドラゴンは「ならば終わらせろ(殺せ)」と返したが、エロディは「私は誰にも従わない」と言って、光る虫たちをドラゴンの傷の上に乗せた。
この一連のストーリー、とても好き!
エロディは力でねじ伏せるよりも、話し合いをしようとしました。
勇敢で聡明で、プリンセスとしては最高峰のキャラクターだと思います!!(美しい見た目もgood!)
アウレア王国の最期
アウレア王国では、ヘンリーの結婚式が行われている。また1人の女性が生贄になろうとしていた。
そこへボロボロの姿になったエロディが駆け付け、花嫁に「家族を連れて逃げなさい」と言う。
ただならぬ雰囲気に、逃げ惑う人々。
女王は怒って「ただの小娘が。ドラゴンから逃げただけで偉い口を叩くな!」と叫び、ヘンリーも「分かってくれ、これが最後なんだ」と慌てる。
しかしエロディは静かに「これがお前たちの物語の結末よ」と言った。
すると上空からドラゴンが現れ、王族たちに火を吹く。
ヘンリーは観念し、女王は叫んだ。アウレア城は炎に包まれる。
ーー
アウレア王国をドラゴンから救ったエロディたちは、次の冬を越せるほどの物資をもらった。
エロディは継母を「お母様」と呼び、自国を治めて欲しいと提案する。
そして「故郷に戻ろう」と言って船に乗った。
上空には、ドラゴンが飛んでいた。
いやぁ〜スッキリ!!エロディは父を殺された事を許し、ドラゴンには報復をさせたのですね。
ちょっと切ないですが、罪を憎んでドラゴンを憎まず…という事でしょう。
女王はどうでも良かったのですが、個人的にヘンリーにはフロリアとか助けて欲しかった。
でも、最期の彼の表情が物語っていましたね。1番嫌な役をやらされていたし、ずっと罪の意識があったのでしょう。
ラストはスパっと終わりましたが、もっとエロディの冒険を観てみたい。続編が作られる事を期待しています!
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