2010年1月9日公開の映画『(500日)のサマー』。
グリーティングカードの会社で働くトムは、建築家を夢見る奥手の青年。
アシスタントとして入社したサマーに一目惚れしたトムは、サマーと友達以上恋人未満の関係になり楽しい毎日を過ごします。
映画『(500日)のサマー』の挿入歌21曲をシーンごとにご紹介します。
(500日)のサマー サウンドトラック
『(500日)のサマー』で流れた曲とは?
オープニング
Regina Spektor - Us
オープニングで流れた曲は、Regina Spektor(レジーナ・スペクター)の『Us』です。
結婚式でよく見るようなビデオ紹介風のオープニングですね。主人公のジョセフ・ゴードン=レヴィットとズーイー・デシャネルの幼少期でしょうか。
可愛らしい子供たちよりも、ジェニー・ベックマンがどういう人物なのか気になります。
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4日目 トムがエレベータでサマーに話しかけられるシーン
The Smiths - There Is A Light That Never Goes Out
4日目 トムがエレベータでサマーに話しかけられるシーンで流れた曲は、The Smiths(ザ・スミス)の『There Is A Light That Never Goes Out』です。
サマーは誰もが夢中になる人物のように描かれています。60年代初期をイメージしたサマーのコーディネートがひたすら可愛いです。
エレベータでのトムの様子から、トムはどうやらかなり恋に奥手な人物であることがわかりますね。
11日目 トムが退勤するサマーを見つめるシーン
The Smiths - Please, Please, Please, Let Me Get What I Want
11日目 トムが退勤するサマーを見つめるシーンで流れた曲は、The Smiths(ザ・スミス)の『 Please, Please, Please, Let Me Get What I Want』です。
サマーの魅力にどんどん気づいていくトムは、なかなかサマーにアタックすることができません。
観ている私は、うじうじしているトムにもどかしさを感じます。恋愛に慣れていないトムが手に取るようにわかるシーンです。
28日目 トムの同僚がステージ上のカラオケで歌うシーン
Poison - Every Rose Has Its Thorn
28日目 トムの同僚がステージ上のカラオケで歌うシーンで流れた曲は、Poison(ポイズン)の『Every Rose Has Its Thorn』です。
行く気のなかったカラオケパーティーに結局行ったトムですが、サマーにちゃんと認識されていました。よかったね、トム。
ちなみにトム役のジョセフ・ゴードン=レヴィットは、数多くの映画やドラマに出演しています。映画好きなら2012年の映画「ダークナイトライジング」で彼を見たことがあるのでは?私のお気に入りは、1999年の「恋のからさわぎ」です。
👉 『ダークナイト ライジング』で流れる3曲をシーンごと解説!
👉 『恋のからさわぎ』で流れた曲!全25曲をシーンごとに紹介!
サマーがカラオケパーティーで歌うシーン
Nancy Sinatra - Sugar Town
サマーがカラオケパーティーで歌うシーンで流れた曲は、Nancy Sinatra(ナンシー・シナトラ)の『Sugar Town』です。
特別派手な恰好をしているわけでもないのに、可愛さ全開のズーイー・デシャネル!コケティッシュな魅力があります。
ズーイー・デシャネルは、実際にミュージシャンとしても活動しています。海外ドラマ「New Girl / ダサかわ女子と三銃士」でも歌をよく歌っていますよ。
酔っぱらったトムがカラオケパーティーで歌うシーン
Pixies - Here Comes Your Man
酔っぱらったトムがカラオケパーティーで歌うシーンで流れた曲は、Pixies(ピクシーズ)の『Here Comes Your Man』です。
トムとサマーの会話で2人の恋愛観の違いがはっきりとします。
両親が離婚しているサマーにとっては、永遠の愛や運命の出会いなんてたわ言に過ぎないのでしょう。
トムの同僚が酔っぱらって歌うシーン
Lee Greenwood - God Bless The U.S.A.
トムの同僚が酔っぱらって歌うシーンで流れた曲は、Lee Greenwood(リー・グリーンウッド)の『God Bless The U.S.A.』です。
トムが懸念していた通り、同僚はへべれけになりながら歌っています。何かストレスでも抱えていたのでしょうか。
カラオケでストレス発散するとスッキリしますよね。それにしてもアメリカ式のカラオケは嫌です。人様に駄声を聞かれるなんて耐えきれません。
31日目 親友のポールがトムの家におしかけるシーン
Jack Peñate - Have I Been A Fool
31日目 親友のポールがトムの家におしかけるシーンで流れた曲は、Jack Peñate(ジャック・ペニャーテ)の『Have I Been A Fool』です。
散々サマーの愚痴を言ったり弱音をはいてたトムがサマーと良い雰囲気になり、ポールが下ネタ連発でトムの家へおしかけます。
ポールの苦しまぎれの別れ言葉に笑ってしまいました。下ネタスラングの「job」と仕事を意味する「job」をかけています。
34日目 IKEAデートを楽しむトムとサマーのシーン
Doves - There Goes The Fear
34日目 IKEAデートを楽しむトムとサマーのシーンで流れた曲は、Doves(ダヴズ)の『There Goes The Fear』です。
282日目と34日目のサマーの対比が意味深なシーンです。サマーの様子が全く異なっています。282日目が暗い分、34日目のデートはキラキラとまぶしい2人が描かれていますね。
282日目のデートでのサマーのような態度をとられたら、トラウマになってしまいそう。
トムがウキウキで街中を歩くシーン
Daryl Hall & John Oates - You Make My Dreams
トムがウキウキで街中を歩くシーンで流れた曲は、Daryl Hall & John Oates(ダリル・ホール&ジョン・オーツ)の『You Make My Dreams』です。
晴れてサマーと結ばれたトムは、ウキウキ、世界が一転したようにハッピーな日になりました。
唐突なミュージカルシーンに思わず吹き出してしまいますが、トムの喜びがよくわかります。サマーとはただのお遊びだってことをわかっているのかしら?、と不安がよぎります。
95日目 トムがサマーにファインアーツビルを紹介するシーン
The Temper Trap - Sweet Disposition
95日目 トムがサマーにファインアーツビルを紹介するシーンで流れた曲は、The Temper Trap(ザ・テンパー・トラップ)の『Sweet Disposition』です。
順調に仲を育むトムとサマーの2人。95日目には、トムの好きな場所や建物、トムの夢を思う存分サマーに語ります。トムの夢を嬉しそうに聞いているサマーにキュンとしてしまいます!
402日目でも『Sweet Disposition』が流れています。トムの幸せな時間の象徴でしょうか。
118日目 トムとサマーが車の中で会話するシーン
Carla Bruni - Quelqu'un m'a dit
118日目 トムとサマーが車の中で会話するシーンで流れた曲は、Carla Bruni(カーラ・ブルーニ)の『Quelqu'un m'a dit』です。
サマーとの関係をどう扱ったらいいのかわからないトムは、不安でいっぱいのようです。一方サマーは、2人が幸せならそれ以上のことはないと問題ない様子。
サマーと真剣交際がしたいのなら、はっきりサマーに伝えればいいのに、と何度観ても思います。(冒頭からサマーは真剣交際はしないと断言してはいますが。)
259日目 トムとサマーがバーで飲んでいるシーン
Black Lips - Veni Vidi Vici
259日目 トムとサマーがバーで飲んでいるシーンで流れた曲は、Black Lips(ブラック・リップス)の『Veni Vidi Vici』です。
ぽっと出のナンパ野郎を上手くあしらうサマーですが、邪険にされたトムは一発やってしまいます。
いい歳の大人がバーで殴り合いするのは、余計なトラブルしか招かず嫌な気分になりますよね。サマーの憤りも納得。
314日目 トムがデートでカラオケバーに行くシーン
The Clash - Train in Vain(Stand by Me)
314日目 トムがデートでカラオケバーに行くシーンで流れた曲は、The Clash(ザ・クラッシュ)の『Train in Vain(Stand by Me)』です。
サマーと別れてから新しい恋にチャレンジしようとするとむですが、サマーに未練たらたらです。デート相手がとても気の毒。
サマーは初めから友達と言っているし、サマーの恋愛観をちゃんとトムへ伝えていました。トムはサマーと付き合うには、まだお子ちゃまだったようですね。
トムとサマーがミリーの結婚式に参列するシーン
Feist - Mushaboom
トムとサマーがミリーの結婚式に参列するシーンで流れた曲は、Feist(ファイスト)の『Mushaboom』です。
友達以上恋人未満を解消したトムとサマーですが、なんだかいい雰囲気で思い出話に花を咲かせています。
トムと一緒にいるサマーは自然体で、2人は一緒に添い遂げられそうな気がします。サマーにとってこの人!という決め手がトムにはないのでしょうか。
ブーケトスのシーン
Etta James - At Last
ブーケトスのシーンで流れた曲は、Etta James(エタ・ジェイムズ)の『At Last』です。
かつての楽しかった頃のように、2人の時間を楽しむトムとサマー。
サマーからパーティーのお誘いを受けたトムは、内心大はしゃぎだったに違いありません。2人で踊っている瞬間、サマーは何かを期待していたのかなと思いました。いまいち押しの弱いトムですね。
トムの理想と現実のシーン
Regina Spektor - Hero
トムの理想と現実のシーンで流れた曲は、Regina Spektor(レジーナ・スペクター)の『Hero』です。
トムの思い描いていたサマーとの甘いパーティーの時間は、現実と大きくかけ離れたものでした。
トムが世界に絶望を感じた瞬間、トムの世界がスケッチ画に移り変わり、とても印象的なシーンです。
441日目・442日目 トムが失恋で自暴自棄になるシーン
アーティスト名 - The Infinite Pet
441日目・442日目 トムが失恋で自暴自棄になるシーンで流れた曲は、Spoon(スプーン)の『The Infinite Pet』です。
サマーの婚約で世界が一変したトムは、幸せそうなカップルを見つけては当たり散らし、暴飲暴食のお決まりコース。
サマーへの怒りが徐々に増していくトムですが、我が身をかえりみろ!と私は強く思います。意外とトムは自己本位だったと思いますよ。
450日目 微妙な関係になっていくトムとサマーのシーン
Simon & Garfunkel - Bookends
450日目 微妙な関係になっていくトムとサマーのシーンで流れた曲は、Simon & Garfunkel(サイモン&ガーファンクル)の『Bookends』です。
1967年の映画「卒業」のラストシーンを観て号泣しているサマーの姿が印象に残る450日目です。心の底で求めていたものをサマーがわかった瞬間だと思います。
姪っ子ちゃんがトムよりも大人で笑ってしまいます。(姪っ子ちゃんは、「キックアス」や「モールス」に出演するクロエ・グレース・モレッツです。)
456日目~476日目 トムが再起するシーン
Wolfmother - Vagabond
456日目~476日目 トムが再起するシーンで流れた曲は、Wolfmother(ウルフマザー)の『Vagabond』です。
サマーへの怒りと失恋で落ち込むエネルギーを、トムのやりたいかったことに全力投球します。
トムの上司がアドバイスの通り、負の感情を別のエネルギーに向けるととんでもない力を発揮します。頑張れトム!
500日目 エンドロール
Mumm-ra - She's Got You High
500日目 エンドロールで流れた曲は、Mumm-ra(ムムラー)の『She's Got You High』です。
トムとサマーとの500日が終わり、新たな1日目がスタート。最後のトムのニヤリとした顔が最高です!
結局は受け身でいても何も始まらないってことか、と感じました。恋愛も仕事も自分からアクションを起こさねば!
筆者の感想
『(500日)のサマー』は、ファッション好きに絶対に観てほしい映画のひとつです!サマー役のズーイー・デシャネルのファッションが、とにかくキュートで観ている側もサマーの動きにドキドキしてしまいます。
『(500日)のサマー』も何度も観てしまう作品ですが、観るたびに新しい発見のある映画です。観る時の年齢によって、トムとサマーの見え方が異なり、自分がどういう恋愛をしているかによってもトムとサマーの捉え方が変わってきます。
映像の作り方や音楽がとてもおしゃれでかっこいいので、一般的なラブストーリーが苦手な人こそ、『(500日)のサマー』を観てほしいです!もちろん、UKロック好きもぜひ!
サウンドトラック
(500日)のサマー サウンドトラック