2022年9月1日公開の映画『ブレット・トレイン』。
ブラッド・ピット主演の日本の新幹線を舞台にした殺し屋バトルが描かれる作品で、殺し屋たちの心理戦やスリラーなども描かれます。監督は『デッドプール2』を手掛けたデヴィッド・リーチで、原作は伊坂幸太郎『マリアビートル』です。
この記事では、映画『ブレット・トレイン』で流れる音楽14曲をご紹介します。※この記事は結末・ネタバレを含みます!
『ブレット・トレイン』で流れた曲とは?
レディ・バグが東京から新幹線に乗るシーン
アヴちゃん(女王蜂) - Stayin' Alive
レディ・バグが東京から新幹線に乗るシーンで流れる曲は、アヴちゃん(女王蜂)の『Stayin' Alive』です。
居酒屋などの店の看板が輝く夜道を歩くレディ・バグ。マリアから呼び名を付けられた彼は「てんとう虫」という名前が不服そうでしたね。不運に見舞われて盗み・運び屋業をしている彼が新幹線に乗り込むまでの歩みにピッタリな曲が流れます。
アヴちゃんが普段は使わない声で歌ったとのことで、テンションが上がる一曲になっています。
「女王蜂」は2009年に結成したバンドで、『火炎』、『HALF』などが有名な曲です。
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木村がプリンスに近づくシーン
Siiickbrain feat. Pussy Riot - Power
木村がプリンスに近づくシーンで流れた曲は、Siiickbrain feat. Pussy Riotの『Power』です。
ギターをかき鳴らすように始まり、ダークな雰囲気の女性シンガーの歌声が続いていくクールな曲。パンク風の曲をピンクのセーターを着た”優等生”と言う感じの女の子が聞いているのが意外でしょうね。彼女の元にたどり着いた木村を見守ってください…
シック・ブレインはアメリカのミュージシャンで、『SILENCE』などが有名な曲です。
プッシー・ライオットはロシアのロック集団で、『Track About Good Cop』などが有名な曲です。
サウンドトラック(2022年9月14日発売)
レモンたちが救出劇を思い返すシーン
Engelbert Humperdinck - I’m Forever Blowing Bubbles
レモンたちが救出劇を思い返すシーンで流れた曲は、Engelbert Humperdinckの『I’m Forever Blowing Bubbles』です。
爽やかな男性シンガーの歌と共に音楽で盛大に盛り上がっていく曲。レモンとタンジェリンという殺し屋2人が、ホワイト・デスの息子を救出する際に何人殺したか思い返す際に流れる曲はとってもクール!
17人か16人か、レモンたちが殺した人数をめぐって口論をするのも見ものですよ。
「アイム・フォーエヴァー・ブローイング・バブルス」は1918年にジョン・ケレットに作曲され、アメリカで人気の曲で、この曲ではエンゲルベルト・フンパーディンクが歌っています。
ウルフの回想シーン
Alejandra Sanz - La Despedida
ウルフの回想シーンで流れた曲は、Alejandra Sanzの『La Despedida』です。
穏やかに始まり、男性シンガーが激しく歌っていくラテン風の曲はウルフにピッタリ!白を基調とし、刺しゅうなどが施された花婿衣装を着て華やかな結婚式を挙げていたウルフですが…花嫁を含め、出席者が血まみれになっていくという惨劇が始まるとは驚きでした。ウルフの復讐は果たして叶うのでしょうか?
アレハンドロ・サンスは1986年生まれのスペインのシンガーで、『Amiga Mia』、『Mares De Miel』などが有名な曲です。
※予告動画のBGMでも流れています
UPSAHL - My Time to Shine
UPSAHL - My Time to Shine
サントラの曲の5つ目は、UPSAHLの『My Time to Shine』です。(映画内のどのシーンで流れたかは分からなかったです…)
女性シンガーによるつややかな歌声が響き、低音のBGMと共に怪しげな雰囲気を漂わせる曲です。
ウプサールは1998年生まれのアメリカンのシンガーソングライターで、『12345SEX』、『Time of my Life』などが有名な曲です。
ホワイト・デスの手下が登場するシーン
奥田民生 - Kill Me Pretty
ホワイト・デスの手下が登場するシーンで流れた曲は、奥田民生の『Kill Me Pretty』です。
ダークな雰囲気が漂う中、激しい感じの曲で高いキーを歌いきる奥田民生の男らしい英語による歌声が特徴でしょう。ホワイト・デスと手下たちの雰囲気を表すロックな曲に仕上がっています。
新幹線の停車駅で待ち構えている手下たち、そして「品川駅ってこんな感じだっけ?」という気持ち、それらが色々と楽しめることでしょう。
奥田民生は1965年生まれの日本のミュージシャン・シンガーで、『さすらい』、『愛のために』などが有名な曲です。
※奥田民生のインタビューと共に音楽も流れています
Big Fella - Couple of Fruits
Big Fella - Couple of Fruits
サントラの曲の7つ目は、Big Fellaの『Couple of Fruits』です。(映画内のどのシーンで流れたかは分からなかったです…)
低音ベースで重たい雰囲気を表し、男性シンガーによるダークな歌が続いていく曲です。
ビッグ・フェラはニュージーランド出身のミュージシャンです。
レモンが木村を撃つシーン
カルメン・マキ - 時には母のない子のように
レモンが木村を撃つシーンで流れた曲は、カルメン・マキの『時には母のない子のように』です。
ハーモニカや波の音で始まり、女性シンガーの落ち着いた歌声が遠くまで響くような曲です。木村がレモンに撃たれて引きずられていき、トイレに閉じ込められてしまうという驚きの展開…一連のシーンで曲が流れます。
カルメン・マキは1951年生まれの日本人歌手で、『涙のかわくまで』、『坊や大きくならないで』などが有名な曲です。
Shuggie Otis - Sweet Thang
Shuggie Otis - Sweet Thang
サントラの曲の9つ目は、Shuggie Otisの『Sweet Thang』です。(映画内のどのシーンで流れたかは分からなかったです…)
ギターによる弾き語りで始まり、男性シンガーのハミングによる歌声が続いていく曲です。
シュギー・オーティスは1953年生まれのアメリカのシンガーソングライターで、『Strawberry Letter 23』、『Inspiration Information』などが有名な曲です。
レモンが悲しむシーン
Song For Memories - Five Hundred Miles
レモンが悲しむシーンで流れた曲は、Song For Memoriesの『Five Hundred Miles』です。
穏やかなギターと落ち着いた女性シンガーの歌声が続いていき、男性シンガーも加わっていく曲です。撃たれて死んだと思われたレモンが目覚め、タンジェリンの死を目の当たりにした際に曲が流れます。
彼らの過去も少し描かれましたが、子供のころから仲が良かったのだろうなということを思い出させてくれるワンシーンです。
「ソング・フォー・メモリーズ」は鈴木康博・細坪基佳・山本潤子たちによる音楽グループです。『春夏秋冬』、『翼をください』などを制作・歌いました。
京都から新幹線が出発するシーン
麻倉未稀 - Holding Out For A Hero(Dance Version)
京都から新幹線が出発するシーンで流れた曲は、麻倉未稀の『Holding Out For A Hero(Dance Version)』です。
女性シンガーによる勢いのある歌で始まり、サビにかけて盛り上がり、ギターソロもある曲です。ホワイト・デスから逃げるためにレディ・バグたちが新幹線を走らせつつ、敵と戦う際に曲が流れますね。
真田広之が演じる長老(エルダー)の刀さばきがとってもクールでした!ホワイト・デスの戦いにも注目ですよ。
麻倉未稀は1960年生まれの日本のシンガーで、『ミスティ・トワイライト』、『RUNAWAY』などが有名な曲です。
ウォーターボトル視点に変わるシーン
坂本九 - Sukiyaki(上を向いて歩こう)
ウォーターボトル視点に変わるシーンで流れた曲は、坂本九の『Sukiyaki(上を向いて歩こう)』です。
のんびりとした音楽で始まり、男性シンガーの爽やかな歌声が続いていく曲です。上を向いて歩こうという歌詞から前向きな気持ちになれますね。
今作では登場人物ごとに英語とカタカナで名前が出るという演出がありますが、まさかウォーターボトル(普通の水入りのペットボトル)にも紹介があるとは驚きです。レモンが自販機で買ったペットボトル視点で物語のおさらいができるという際立つ演出、おもしろい!
坂本九は1941年生まれの日本の歌手で、『見上げてごらん夜の星を』、『心の瞳』などが有名な曲です。
エンディング
Rare Earth - I Just Want To Celebrate
エンディングの曲は、Rare Earthの『I Just Want To Celebrate』です。
カウントダウンで始まり、男性シンガーの力強い歌が続いていく曲です。ギターのソロやサビへの盛り上がりが特徴。映画のエンディングにピッタリな賑やかで盛り上がる曲ですね。
「レア・アース」はデトロイト出身のロックバンドで、『Get Ready』、『(I Know) I'm Losing You』などが有名な曲です。
新幹線の専用車両で流れる曲
モモもん(Dominic Lewis) - Momomon
新幹線の専用車両で流れる曲は、モモもん(Dominic Lewis)の『Momomon』です。
可愛らしい声で「モモモン」という歌が繰り返され、最後に「テレビキッチン」という歌詞で締めくくられる曲です。新幹線内の1車両には着ぐるみの「モモもん」がいて、光の演出などが違う内装になっていましたね。
そこで木曜の朝に放映されているというモモもんのテレビキッチンの曲が流れるのですが…登場人物たちが必死に戦ったり、シリアスなシーンでもかわいらしい曲が流れるのがおもしろかったです。
筆者の感想
600ページ近くある小説を映画化したという中、ストーリーがまとまっていて数多くの登場人物に対しても焦点をしっかり当てていたのに驚きました!もちろん、本を読んでいなくても怒涛の展開を楽しむことができるのは確かでしょうね。
日本人による劇中歌がたくさんありましたが、真田広之の渋さ、ヤクザがらみのシリアスな展開などに合っていましたね。また、感動的なシーンも際立っていたので改めて曲だけ聞くことにします。今回は字幕で観たので、吹替も観に行きたくなりました!
みなさんも殺し屋たちの関係性を改めて見直すために再度観賞したり、小説を読んでみるのもおすすめですよ!
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