2019年7月5日公開の映画『Diner ダイナー』。元殺し屋の天才シェフ(演:藤原竜也)が経営する“殺し屋専用ダイナー”にウエイトレスとして雇われたカナコ(演:玉城ティナ)が、命を賭けた戦いに巻き込まれていく物語が描かれます。共演に窪田正孝、本郷奏多、武田真治ら。監督は蜷川実花。
この記事では、映画『Diner ダイナー』で流れた音楽のうち9曲をご紹介します。※この記事はネタバレを含みます
『Diner ダイナー』で流れた曲とは?
オープニング
カモメ児童合唱団 - 遠き山に日は落ちて
オープニングで流れた曲は、カモメ児童合唱団の『遠き山に日は落ちて』です。
映画が始まるとオオバ カナコの語りから始まり、過去の回想のようなシーンが流れます。子供のカナコと学芸会らしき話があり、子供たちが「遠い山に日は落ちて」と歌っていました。
カナコは「誰も信じない、一人で生きる」と決めたそうで…そうして劇のようなワンシーンが変わっていくのが印象的。この世界のどこにも居場所は無いと言いつつ、料理をするシーンに移りました。
この曲は一人目の男の客・スキンが来た際に、カナコや彼女の母が鼻歌で歌う際にも流れます。
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カナコが母のことを思い出すシーン
アントニン・ドヴォルザーク(演奏アレンジ:大沢伸一、石坂慶彦) - 交響曲第9番 ホ短調 作品95『新世界より』 第2楽章 ラルゴ (Chime Ver.1)
カナコが母のことを思い出すシーンで流れた曲は、アントニン・ドヴォルザーク(演奏アレンジ:大沢伸一、石坂慶彦)の『交響曲第9番 ホ短調 作品95『新世界より』 第2楽章 ラルゴ (Chime Ver.1)』です。
カナコがボンベロの店で働き始めることになり、最初のお客さんを奥の部屋に通します。お客さんは「スキン」といい、顔には多くの傷跡が…彼は「傷から何を想像した?」と問い、カナコは母の話をしました。
カナコは母がつぎはぎしながら作ってくれた体操着袋の話をしつつ、回想が流れる際に曲が流れます。この「交響曲第9番 ホ短調 作品95『新世界より』 第2楽章 ラルゴ」の他のアレンジは、別のシーンでも流れます。
キッドが来店するシーン
フランス童謡(演奏アレンジ:大沢伸一、石坂慶彦) - Pomme De Reinette Et Pomme D'api (Diner Arrangement)
キッドが来店するシーンで流れた曲は、フランス童謡(演奏アレンジ:大沢伸一、石坂慶彦)の『Pomme De Reinette Et Pomme D'api (Diner Arrangement)』です。
3組目のお客は教授とキッドと呼ばれる客。キッドは声マネが得意で、カナコはそれを褒めつつも奥の部屋に通しました。部屋はフランスの洋館の一室を思わすような装飾が施されており、ポップな童謡が流れます。
教授は賑やかにしつつ、キッドは甘いスイーツを食べて平和な感じ…かと思いきや、書いていた絵が気になりますね。この曲はフランスの有名な童謡で、子どもたちの手遊び歌として親しまれています。軽快なテンポと繰り返しのリズムが特徴ですね。
キッドについてモンベロがカナコに説明するシーン
フランス童謡(演奏アレンジ:大沢伸一、石坂慶彦) - Alouette, Gentille Alouette (Diner Arrangement)
キッドについてモンベロがカナコに説明するシーンで流れた曲は、フランス童謡(演奏アレンジ:大沢伸一、石坂慶彦)の『Alouette, Gentille Alouette (Diner Arrangement)』です。
キッドは骨格なども変えて子供の姿をしていた大人…その姿の方が仕事がしやすいとのことでしたね。ポップな童謡が怪しさを含むアレンジされており、大きなハサミを振るうキッドの狂気を増長させている感じがしました。教授がお飾りであることを知りつつ、カナコが眠ってしまうのにはハラハラしますね。
原曲もフランスの代表的な童謡で、「ヒバリよ、かわいいヒバリよ」と歌いながら鳥の体の部分を順に歌詞に織り込んでいく内容です。リズミカルで覚えやすく、子どもたちが遊びながら歌う曲として古くから伝えられています。
カナコが金庫に案内するシーン
アントニン・ドヴォルザーク(演奏アレンジ:大沢伸一、石坂慶彦) - 交響曲第9番 ホ短調 作品95『新世界より』 第3楽章 スケルツォ
カナコが金庫に案内するシーンで流れた曲は、アントニン・ドヴォルザーク(演奏アレンジ:大沢伸一、石坂慶彦)の『交響曲第9番 ホ短調 作品95『新世界より』 第3楽章 スケルツォ』です。
金庫から奪ったと思われていたDIVAウォッカですが、ボンベロが金庫を確認した後に戻していた…そう明かすカナコに対し、ボンベロは「お前は扱いずらい」と改めて言いました。
そうして壮大なクラシック音楽が流れ、街をデルモニコがまとめていた過去を説明。今夜の懇親会で血なまぐさい争いが起きると断言するのにはハラハラしますね。
一連のシーンで曲が流れ、活気に満ちたリズムと弦楽器と管楽器が軽快な掛け合いにより、ダイナミックで生き生きとした雰囲気を作り出す曲がピッタリでした。ドヴォルザークの作曲当時の様子が濃く反映されているとのことですよ。
ボンベロが無礼図と戦うシーン
アントニン・ドヴォルザーク(演奏アレンジ:大沢伸一、石坂慶彦) - 交響曲第9番 ホ短調 作品95『新世界より』 第4楽章 アレグロ・コン・フォーコ (Diner Arrangement)
ボンベロが無礼図と戦うシーンで流れた曲は、アントニン・ドヴォルザーク(演奏アレンジ:大沢伸一、石坂慶彦)の『交響曲第9番 ホ短調 作品95『新世界より』 第4楽章 アレグロ・コン・フォーコ (Diner Arrangement)』です。
ボンベロが、無礼図に近接戦を挑む!これまでの銃撃戦とは違った緊迫感があり、花吹雪のような演出と合わせて、アレンジの効いたクラシック音楽が「山場」という雰囲気を十分に伝えてくれました。
この曲は壮大で力強いオーケストレーションが特徴。冒頭のファンファーレや全体を通して緊張感とエネルギーに満ちているのが印象的です。
ボンベロがカナコと合流して傷を負うシーン
ガブリエル・フォーレ(演奏アレンジ:大沢伸一、石坂慶彦) - レクイエム Op.48: 第3曲 サンクトゥス
ボンベロがカナコと合流して傷を負うシーンで流れた曲は、ガブリエル・フォーレ(演奏アレンジ:大沢伸一、石坂慶彦)の『レクイエム Op.48: 第3曲 サンクトゥス』です。
ボンベロがは店内でガス爆発を誘発させて敵を殲滅…カナコと合流する際に切なさを感じさせる曲が流れました。二人で出ていこうとするとボンベロが追っ手に撃たれさらに致命傷を負う…そうした中、カナコを古い換気口に案内して自由に生きろと言うのでした。
この曲はフォーレ作曲のレクイエムの中の一曲で、穏やかな雰囲気を持つ合唱曲で、死者の安息と平和を祈る祈りの音楽です。
カナコが古い換気口を移動するシーン
ガブリエル・フォーレ(演奏アレンジ:大沢伸一、石坂慶彦) - レクイエム Op.48: 第7曲 イン・パラディズム
カナコが古い換気口を移動するシーンで流れた曲は、ガブリエル・フォーレ(演奏アレンジ:大沢伸一、石坂慶彦)の『レクイエム Op.48: 第7曲 イン・パラディズム』です。
「自由に生きろ」、「自分と向き合え」とボンベロに言われたカナコ…彼との再会を願いつつも古い換気口を進みます。壮大な曲が続く中、ボンベロが撃たれていって最期の台詞と共に大爆発を起こすラストは凄まじかったですね。
柔らかい合唱と穏やかなオーケストレーションが心地よく、悲しみよりも救いと希望を感じさせる曲ですね。明るく温かな響きが安息をイメージさせ、天国へと導く安らぎの旋律が特徴的でした。
エンディング
DAOKO × MIYAVI - 千客万来
エンディングで流れた曲は、DAOKO × MIYAVIの『千客万来』です。
エンディングは力強いロックサウンドと歌詞が印象的でした。カナコが自分の弱さを乗り越えて生まれ変わっていく姿や、決意する様を思い出させてくれるような曲でしたね。
上記の華やかなMVは映画の監督を務めた蜷川実花が手がけたカラフルな映画の演出を思い出させてくれます。展開の読めない勢いのある映画でしたが、ハッピーエンドで良かったなと思いました。