1996年3月2日公開のアニメ映画『ドラえもん のび太と銀河超特急』。
大長編ドラえもんシリーズ第16作、映画ドラえもん第17作。第14回ゴールデングロス賞優秀銀賞受賞。
原案は、宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』のオマージュと言われている、てんとう虫コミックス第20巻「天の川鉄道の夜」。
22世紀の「銀河超特急」に乗って向かった「ドリーマーズランド」で、のび太達が大冒険を繰り広げる物語です。
本作公開半年後に、残念ながら作者の藤子・F・不二雄先生が逝去されました。
1980年代生まれのbeersy、子ども時代をガッツリドラえもんと共に歩んで来ました。
安室ちゃん世代の私、この頃は厚底ブーツを履いて眉毛を剃って、近所の映画館にドラえもんを観に行きました。
このあと、本物のSLが見たくなって東武博物館に行った思い出…。
今回は、ドラえもんに憧れドラえもんをこよなく愛するbeersyが、映画『ドラえもん のび太と銀河超特急』の主題歌、あらすじ、感想をまるっと解説していきます!
『ドラえもん のび太と銀河超特急』のあらすじ
SL型の宇宙船銀河超特急で、宇宙最大の遊園地へやってきたドラえもんたち。だが、楽しく遊んでいるところへ、とつぜん謎の宇宙人が攻撃してきた。いったい、宇宙人の正体とは・・・!?
参照:Amazon公式サイト
映画『ドラえもん のび太と銀河超特急』で流れる曲
オープニング
山野さと子、大山のぶ代 - ドラえもんのうた
オープニングで流れる曲は、山野さと子、大山のぶ代の『ドラえもんのうた』です。
映像のほとんどが3Dで作られたOP。
地球やSLが立体的でリアルに描かれており、また冒頭の宇宙のカットの奥行きに驚いた記憶があります!
それぞれ変身したメインキャラ達が可愛い!キャラクターだけセル画なのもエモくて良いなぁ。
それにしてもドラえもん、黙って3日も家を空けたら誰だって心配するよ…。(意外とジャイアン・スネ夫・しずかは普通だったけど)
メルヘンの星でしずかが白雪姫になっているシーン
フェリックス・メンデルスゾーン - 「夏の夜の夢」から序曲・スケルツォ・妖精たちの行進・結婚行進曲
メルヘンの星でしずかが白雪姫になっているシーンで流れる曲は、フェリックス・メンデルスゾーンの『「夏の夜の夢」から序曲・スケルツォ・妖精たちの行進・結婚行進曲』です。
神童と呼ばれたドイツの作曲家、フェリックス・メンデルスゾーン。 ここでは結婚式の定番曲が流れます。
色々なシーンで遊べる体験型アトラクションの星、ドリーマーズランド。
メルヘンの星のプリンセスものは人気で参加者が多いため、同時に七人の白雪姫が眠っているというなんとも現実的なカット。
その中にはちゃっかりしずかちゃんがいて、その美貌に王子がメロメロ!
このあたりのコミカルなシーンはとても面白くて、昔も今もお気に入りのカットです♪
のび太達が恐竜の星に行くシーン
大山のぶ代 - ぼくドラえもん2112
のび太達が恐竜の星に行くシーンで流れる曲は、大山のぶ代の『ぼくドラえもん2112』です。
お馴染み「あったまテカテーカ♪ さえてピカピーカ♪」の曲。2112版は少し豪華なメロディに仕上がっています。
ジャイアン・スネ夫がのび太とドラえもんに「のび太、出かけようぜ♪」と誘いに来ますが、地味にそのジャイアンの言い方が大好きで!
いつも喧嘩ばかりしているけれど、やっぱり根本的には仲が良いんだなと思えるワンシーンです。
そして結局は別行動になりますが、恐竜の星でののび太の活躍は本作の見どころ!!射撃の腕前を遺憾なく発揮していますよ♪
エンドロール・主題歌
エンドロールで流れる曲(主題歌)は、海援隊の『私のなかの銀河』です。
藤子・F・不二雄先生が上映を見届けた最後の作品ということで、今観返すとなんとも寂しい気持ちになりました。
「まもなく、地球〜地球〜!」と車掌さんの声で始まる歌で、「貴方の声が聴きたいけれど 貴方は星より遠い人」という歌詞が、奇しくも先生を思い起こさせる歌となっています。歌詞全体が本当に素敵!
メインボーカルは、作曲も務めた海援隊の千葉和臣さん。作詞は安定の武田鉄矢さんですが、この作品を最後に主題歌の提供を取り止めています。(のちに2010年『のび太の人魚大海戦』で再び挿入歌を担当)
ちなみに、のび太とドラえもんがレンタ・ロケットで西部の星へ行くシーンでも使用されていますよ。
ストーリーは子どもに優しく、恐竜、西部劇や忍者など楽しい舞台がたくさんあって、先生の遊び心もたっぷりと詰まっていました!
何度でも観よう!「のび太と銀河超特急」をもっと楽しめる小ネタと見どころ
クリティカルなネタバレはできるだけ避けていますが、初めて『のび太と銀河超特急』を観る人は事前情報なしで一度観てから以下の秘話を観ると、2回目も楽しめておすすめです!
小ネタ1:
所々、セリフが面白い!
- スネ夫が「のび太って映画になると急にカッコイイこと言うんだから」とメタ発言をする。
- ドラえもんが「のび太くんは射的の天才なんです!他に取り柄はないけど。」と辛口な発言。
- 西部の星には「OK牧場」があり、促されたのび太が「オッケー!」と向かうカットではちょっとふふふとなりました。(ガッツ石松さんのギャグだと思っていましたが、元ネタは銃撃戦の映画なんですね;)
- ドンがクライマックスで「おじいちゃんのおじいちゃんの、そのまたおじいちゃんの…」と話すが、これは『日本誕生』の時にのび太がククルに言ったセリフ。
冒頭の、迷い猫の貼り紙にある「阿部仕荷庵」ってなんだろう…。そこだけがわからず気になりました;
小ネタ2:
恐竜の星では、あのラーメン大好き小池さんがツアーガイドとして登場。
恐竜達が倒れてしまい、のび太達に詰め寄られた際にはラーメンの食べかけが置いてありました!
休憩中だったのに、ラーメン伸びちゃいますね。笑
小ネタ3:
本作は「ヤドリ」によって四次元ポケットが使えなくなってしまったため、ひみつ道具の使用回数がかなり少ないです!
どこでもドアも結界が張られ、使用不可。タケコプター、通り抜けフープといったお馴染みの道具は出したものの、本作ではドラえもんの活躍が少なく、あくまでメインキャラ達の閃きと技術、ドリーマーズランドの「真空ソープ」や「仮免許皆伝」の「ミニ虎の巻物」などで、敵であるヤドリに立ち向かうという展開でした。
ちょっとドラえもん離れをしたみんなが頼もしくて、なんだか嬉しかったです!!
小ネタ4(見どころ):
映画を見返したくなる、豪華な声優陣をご紹介!
- 銀河超特急車掌役は、『シティーハンター』槇村香役の伊倉一恵さん。
- ボーム役は、『クレヨンしんちゃん』ぶりぶりざえもん、『名探偵コナン』初代白鳥警部などの塩沢兼人さん。
- ドリーマーズランドの園長役は、アニメ『ドラえもん』の、のび太達の先生を長年務めた、田中亮一さん。
チョイ役で、車内センサーの声を演じたのは、『それいけ!アンパンマン』のバタコさんでお馴染み佐久間レイさんです!
筆者の『のび太と銀河超特急』のグッズ紹介
2005年発行の「ぼく、ドラえもん」22号では、本作の特集が組まれています。表紙も可愛い!
この頃、まだ携帯を持っていないのにたくさん集めていた携帯用ストラップ。PHSを持った時は、ジャラジャラ付けまくっていました。
『ドラえもん のび太と銀河超特急』の前後作品
前作:
ドラえもん映画『のび太の創世日記』の主題歌を解説!
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次作:
ドラえもん映画『のび太のねじ巻き都市冒険記』の主題歌を解説!
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