2023年12月1日公開の映画『怪物の木こり』は、殺人鬼とサイコパス弁護士を中心に、追う者と追われる者が入れ替わる先読み不可能なストーリー。
監督は三池崇史、主演は亀梨和也。キャストに菜々緒、吉岡里帆らが名を連ねる。主題歌はSEKAI NO OWARIの「深海魚」。
『怪物の木こり』を観る方法
どんな映画?おすすめポイントを紹介!
怪物の木こり
- 未体験
- 4
- 感情移入
- 4
- 再鑑賞
- 3
- 予測不可
- 5
- サウンド
- 4
評価は年間100作品以上を鑑賞する執筆者こでぃもの実体験をもとにしています。
ストーリー
意外にゆっくりとストーリーが進んでいくため、伏線などをしっかり考えながら見ていけたのが良かったです。
ストーリーの見応えも踏まえて、展開が楽しめました。最後の人間ドラマを踏まえてもう一度見たくなるかもしれませんね。
演出
怪物の木こりが人を襲う演出は、直接的な描写は避けているようでしたね。そのため、アクションとしての演出はまあまあかなと…。
一方で、彰と警察がそれぞれ捜査を進めていくサスペンス的な描写は見応えあり!という感じもしました。
その作品ならではの切り口
サイコパスがサイコパスを追い、追われるという切り口は今作ならでは!「どちらが相手を殺すのか?」と、ハラハラしながら見守ることになりましたね。
警察の動きも気になるため、色々と引き込まれる映画でした。
おすすめポイント
サスペンスとしておすすめできる映画!サイコパスの演出も際立つ一方で、殺人時の直接描写は避けていることから見やすい人が多いのではと思いました。
一方で、「血みどろで、惨劇的な展開満載なサイコホラーになるかと思いきや、これはちょっと違いましたね。そうした刺激が欲しい人はアテが外れるかもしれません!
映画『怪物の木こり』で流れる3曲をシーンごとに解説!
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以下より重要なネタバレを含みます。
ネタバレありで解説!
弁護士の二宮彰
弁護士の彰は車で出かけた際に後をつけている車に気付き、立ち塞がることでその車を横転させます。車に乗っていたのは友人の杉谷の病院に務めていた男…彼は彰と杉谷の関連性を知るため追っていたと話しますが、彰は男の首を斬って殺しました。
彰は杉谷に会って経緯を話し、防犯カメラの記録を消すよう言って地下駐車場へ。そこでマスクを付けた者に襲われたため、スプリンクラーを作動させて難を逃れますが…彰は襲った相手の招待を突き止めて「殺す」と決意しました。
その後、殴打された傷を治療した際に彰は身に覚えのないチップが頭に埋め込まれているとわかり、杉谷が情報を集めると過去の事件に行き着きます。
彰も杉元も殺しをいとわない傾向があり、「サイコパス」という言葉がピッタリでしたね。
まさか山道を走っていく車の目の前に彰が堂々と立って行く手を阻むとは…相手の車が避けた先に自身の車を置くことでハンドルを切らせるという一連のシーンが凄かったです!
過去の事件
静岡で東間(とうま)夫妻が子供を10人以上を誘拐し、チップを埋め込むという実験をしていた…その被害者の1人が彰ではないかと考えられました。同じころ、警察は連続殺人事件を追っており、被害者は養護施設にいたという共通点などから、彰も被害者となるのではと考え始めます。
それぞれが調べを進める中、彰が再び襲われたり、新たな殺人が起きたりしていきます。警察の戸城は彰が襲われた件やチップが埋め込まれていることを突き止める中、剣持という男に行き着きました。
剣持は東間の事件の生き残りと発覚し、彼は3年前に妻を事故で亡くしていた…しかし、それは保険金を狙ったのではと思われ、警察の乾は彼を見張っていたという経緯があったのです。
警察の戸城はプロファイラーとして犯人像を分析していくのが見もの!違法捜査もいとわなかったり、彰との会話からも堂々としているなと感じさせます。
そんな彼女と行動を共にしていた乾は、昔ながらの刑事という感じでしたね。剣持との関りが明かされていくのも見どころでしょう。
殺人犯の正体
戸城は彰のカルテを見たのは違法捜査であると言われ、捜査から外されます。しかし、彼女は彰を直接訪ねて事件との関連性を探りました。その際に彰の車に発信機を取り付けており、剣持が行方をくらませた際に彰の下へ。彰は剣持もチップが埋め込まれていると推理し、婚約者が拉致されたことで対峙していたのです。
剣持のチップは壊れかけており、同じサイコパスを殺すと決めて行動していましたが…彰は彼を返り討ちにして剣持は自ら屋敷に火を放ちます。そこには女性が到着して剣持が火に包まれるのを目の当たりにしました。
その後、彰は弁護士業に戻りつつ、女性からは「逮捕するまで死ぬな」と言われます。帰宅した彼は婚約者が目覚めていたのに気付き、剣持とのやり取りについて説明すると言いましたが…彼女は彰を包丁で刺しました。彰はすぐさま婚約者の首を絞めて跡を残し、彼女に「正当防衛だと言うように」と伝えて絶命。物語は彰の死をもって幕を閉じます。
彰や剣持に埋め込まれていたチップは、彼らをサイコパスにするものだった…そうして彼らは殺人やひどい行いをしていましたが、チップが壊れたことで罪悪感などを持ち始めましたね。
剣持は妻を殺した罪悪感からサイコパスになった者たちを殺していったそうですが…彰もまた殺人ができないようになっていき、婚約者を助け出すまでは良い話かもと思いました。
結局、婚約者の父親を屋上から突き落としたことが知られてしまい、彰は彼女に殺されるという運命をたどりますが…最期まで彼女を想って行動をするのは感動的でしたね。切ない!
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キャラクター
2021年公開で、売れない漫画家が殺人犯をモデルに漫画を描いたことから物語が進んでいきます。サイコパス気質のある殺人鬼役を、Fukase(SEKAI NO OWARI)が演じるのに注目ですよ。
サイコパスが菅田将暉演じる漫画家を崇拝している様子から、殺人を犯していく様子にハラハラ!この事件がどういった方向に進んでいくのか気になること間違いなしです!
『キャラクター』を観る方法
ミュージアム
2016年に公開された日本のサスペンスホラー映画。監督は大友啓史で、原作は週刊ヤングマガジンで連載された巴亮介による同名漫画『ミュージアム』です。雨の日にのみ現れる快楽殺人犯「カエル男」を中心に、刑事と殺人鬼の衝突を描きます。
サスペンスホラーでありながら、サイコスリラー作品を思わせる描写が特徴!グロテスクなシーンが多く、カエル男の狂気が見ものですよ。小栗旬の演技も必見!
『ミュージアム』を観る方法