2021年3月22日から2021年4月27日まで韓国で放送された『ナビレラ -それでも蝶は舞う-』。
郵便配達員を定年退職し、70歳を迎えた男・ドクチュル。
幼少期に憧れたバレエダンサーになるため、23歳のバレエダンサー・チェロクと共に、厳しい練習に励み夢を叶えようとする物語。
韓国のサイト「Daum」で連載された、ウェブコミックを原作としています。
- シム・ドクチュル役:パク・イナン
- イ・チェロク役:ソン・ガン
- 原作者:HUN
韓流好きな夫に影響され、今ではどっぷり韓流作品に浸かっているbeersyです!
「ナビレラ」とは、朝鮮語で蝶(ナビ)のように羽ばたくという意味だそう。
おじいちゃんとイケメンってほっこりするなぁ〜と思って観ましたが(ほぼソン・ガン目当て)、もう感動の嵐で、タオルが手放せませんでした;
この記事では、韓国ドラマ『ナビレラ -それでも蝶は舞う-』を鑑賞した筆者が、1話ごとに感想とネタバレ解説をご紹介します。(途中まではネタバレ無しなのでご安心を♪)
『ナビレラ -それでも蝶は舞う-』の評価&感想
- 感動度
- 5
- 脳トレ度
- 5
- 再鑑賞度
- 5
- サプライズ度
- 5
- 話題性
- 3
ネトフリドラマ『マイ・デーモン』でまんまとソン・ガンさんにハマり、検索しまくってまず観たのがこちらの作品。
もう美しいとか綺麗とかどんな言葉でも言い表せないほど、彼の魅力がたっぷり詰まったドラマでした!!
まず驚いたのは、練習期間6ヶ月という短期間ながらも視聴者を魅了する、圧巻のバレエシーン。
筆者、バレエの技術に関しては全く無知ですが、しなやかな動きと目線、指の先まで計算され尽くしているように思えました。
もう1人の主役、シム・ドクチュル役のパク・イナンさんは、韓国では「国民の父」と呼ばれているそう。
彼もソン・ガンさんと同じく、6ヶ月間相当な努力をしていました。撮影当時、76歳だったというのも驚きです!!
また、周りの人々の凍りついた心を、たった1人のおじいちゃんがじわじわと溶かして行く…というストーリーが本当に温かい。
登場人物一人一人に物語があって、それぞれが丁寧に描かれているので、12話ありますが飽きが来ません!
演者達の努力と演技力に魅了され、そしてまさかの展開に涙無しには観られない、見れば見るほどハマって行くイッキ観覚悟の名ドラマ♪
演出やカメラワーク、挿入曲、音楽も全てが最高峰、珠玉の名作と言えます。視聴者からのレビュー評価が高いのも頷けますよ!!
本当に、この作品に出会えて良かった…。原作も読んでみようと思います。
以下より重要なネタバレを含みます。
『ナビレラ -それでも蝶は舞う-』のネタバレ解説
エピソード1
70歳の元・郵便配達員であるシム・ドクチュルは、親しい友人の葬儀に参列する。他の友人達と共に、老いについて話していた。
葬儀のあと、また別の友人を見舞うためにお菓子を買い店を出ようとすると、同じビルの他の階からクラシックが聴こえて来る。
何気なく音の方へ向かうと、1人の青年イ・チェロクがバレエを踊っていた。
その美しさに目を奪われていたドクチュルだったが、チェロクと目が合い慌ててその場を後にした。
ーー
ドクチュルは、入院している友人・ギョソクの元を訪れた。
彼は以前船舶の売買をしていたが、「〝チョンジン号〟という自分の船を造りたかった」と叶わぬ夢を語り、後悔する。
ギョソクはドクチュルに、「やり残した事はないか?歩けるうちにやりたい事をやるんだ!」と励ましの言葉をかけた。
ーー
ドクチュルの古希のお祝いで、家族が集まっている。
しかし、家族仲はあまり良いとは言えず、長男のソンサン、次男のソングァンが喧嘩。長女のソンスクも、ソンサンとは気が合わない様子だった。
その頃、スランプに陥っているチェロクは母が眠る納骨堂にいた。
オーディションに参加する事になったと報告をし、その日に父が出所する事も伝える。
チェロクのコーチをしている、元有名バレエダンサーのキ・スンジュも彼を心配しており、元妻でバレエ講師のソリに相談していた。
ーー
チェロクがバイト先のレストランで働いていると、高校の同級生だったヤン・ホボムが仲間を連れて入店。
悪態をつき、チェロクに「父親が出所するんだって?人の人生をぶち壊しておいてもう出所とは。お前は幸せになるなよ?」と言い放った。
チェロクは何も言えず、彼らが食べた料理の会計をした。
ーー
オーディションの日。
オーディション会場にいたチェロクは、出所する父親の事が気になって、会場を出て行ってしまう。
刑務所に向かうも父はすでに出所しており、一本の電話がかかって来た。
その相手は公衆電話を使った父で、「後輩に仕事を紹介され、テチョンに来た。また連絡する。」と言う。
突然の事にチェロクは涙を浮かべ何も言えずにいると、電話は切られてしまった。
ーー
ある夜、ドクチュルの元にギョソクの訃報が届く。
彼は、「もう痛みに耐えられない。最期の瞬間だけは幸せでいたい」とドクチュル宛ての手紙を遺し、転落死してしまったのだ。
やりきれない想いを胸にドクチュルは、子どもの頃バレエダンサーに憧れていた事を思い返す。
そしてチェロクの元へ足を運び、「バレエを習いたいんです」と懇願した。
エピソード1から号泣してしまった、涙腺最弱王のオバです。1人の老人の切な過ぎる最期に、心をえぐられました。
ドクチュルと父、友人のホボム、同じレストランで働く友人のセジョン。一体高校時代に何があったのでしょうか?
サッカー部の写真が飾ってあったので、父親が絡んだ事件があって廃部になったようですね。
また、ドクチュルの味方で可愛い孫のウノと、チェロクが偶然にも同じ職場で出会うというのも、面白くなりそうな予感です!!
エピソード2
ほぼスンジュの脅しのような感じで、ドクチュルにバレエを教える事になったチェロク。しかもドクチュルをチェロクのマネージャーにすると言い出した。
スンジュの狙いは、ドクチュルを利用してチェロクのスランプを脱却させるためだった。
しかし納得の行かないチェロクは、まずはドクチュルに素質があるかどうかを見極めるため、テストをしたいと提案する。
それは、ススという爪先立ちをするポーズで、「1週間後、1分間同じポーズ(スス)をキープ出来たらバレエを教える」というものだった。
初心者には厳しいポーズであり、ましてや老人であるドクチュルには難題であった。
自宅に戻りトレーニングをするドクチュル。しかしやはり身体が言うことを聞かず、早く始めれば良かった…と後悔する。
ーー
その頃、シム家は皆んな色々な悩みを抱えていた。
長男のソンサンは、自身の横暴な態度によって娘のウノや妻のエランと関係が悪化している。
長女のソンスクは、区議員選に落選し続ける夫を支えており、お金に困っている。
次男のソングァンは外科医であったが病院を辞め、定職に就かずフラフラしていた。
ドクチュルとヘナムは、そんな子ども達を心配し、アドバイスをしたり援助したりしていた。
ーー
そして迎えたテスト当日。
前日までススを完璧にはマスター出来ず、非常に不安なドクチュルだったが、テスト中には、過去辛かった事や努力して成し遂げた事などを思い出し、気合いで見事合格した。
チェロクは渋々コーチを引き受け、ドクチュルはウキウキしながらバレエの練習服を購入。ヘナムに見つからないよう注意しながら、バレエを練習する事となる。
練習を終えたあとも、マネージャーとして付いて回るドクチュルを、チェロクは煩わしく感じていた。
ーー
チェロクは、スンジュが禁じているバイトを続けていた。
ある日、レストランの他にツテのあった中華料理店の店主から、今日だけ出前をして欲しいと懇願され手伝う事に。
そして近くに出来たビリヤード場へ出前に行くと、ホボムがいて絡まれてしまう。
軽くあしらって店に戻ると、何故かドクチュルが食事をしており、バレエダンサーのチェロクに怪我はさせられないと、代わりに出前をし始める。
郵便配達員だったため、慣れた様子でバイクにまたがるドクチュルを、チェロクは驚きの表情で見ていた。
そして最後の出前の電話がかかって来る。それはまたビリヤード場からであり、相手がホボムだと察したチェロクは自分が出前をしに行くのだった。
ビリヤード場に着くと案の定絡まれてしまい、またしてもホボムが無銭飲食をしようとしたため一触即発の雰囲気に。
そこへ、ドクチュルが登場するのであった。
ドクチュルがテストした「スス」を、日頃運動している筆者も挑戦してみたのですが、ものすごいフラ付きました!!(簡単に出来ると思った…やってみてください。笑)
自分の子ども達やチェロクを諭す「ドクチュル語録」は、長く過酷な人生を歩んで来たからこその、説得力のある言葉ですよね。
本にしたいほど心に響きますが、演じているパク・イナンさんが発する言葉も同じように温かいので、ぜひ記事などを読んでみてください!
(あと、主演2人のオフショットも尊すぎるのでぜひ検索を…)
エピソード3
チェロクとホボムの喧嘩が始まろうとしているところに、ドクチュルが登場。互いに謝罪を掛けたビリヤード対決を持ちかける。
ホボムは突然現れた老人を嘲笑うが、ドクチュルは見事な腕前を披露し勝利。
ホボムはお金を叩きつけ、2人はビリヤード場を後にした。
亀の甲より年の功。様々な問題を高齢者ならではの経験値で解決して行くドクチュル。
チェロクの、彼に対する態度や見る目が変わって行く。
ーー
チェロクが働くレストランでは、ウノが予約ミスという大失態を犯すも、チェロクが罪をかぶる。
喧嘩していた2人だったが、それぞれの立場を理解し、互いを尊重し合うようになって行くのだった。
ーー
次の日、ドクチュルがいつものようにチェロクにモーニングコールを掛けるが、体調を崩している事を知る。
見舞いに訪れると、セジョンも来ており2人で看病をし始めた。
ドクチュルはそこでも、見事な料理の腕前を見せチェロクを驚かせる。
同じ頃、チェロクの父・ムヨンは、チェロクへ連絡をするか迷っていた。
不思議な事に、その時チェロクは家族の夢を見る。
父が体罰をして捕まり、サッカー部が無くなった事。程なくして、母が亡くなった事ー。
目を覚ますとまだドクチュルがいて、部屋を掃除していた。
煩わしくなり帰らせるが、食事や果物がどっさりと入れられた冷蔵庫を見て、何かを思う。
次の日の練習で、「なぜ手遅れだと分かっているのにバレエをするのか」とドクチュルに尋ねると、彼は「死ぬ前に一度は、空高く舞ってみたいんだ」と話した。
その後、スンジュとソリが、チェロクにセリビア国際コンクールに出場する事を薦める。
「バレエを競わせるなんて」と嫌がり、自信のないチェロクを焚き付けるため、2人はわざと喧嘩をして見せた。
ーー
ドクチュルは、バレエの練習が楽しくなって来た。
しかしそんな時ついに、ヘナムに隠して干していたコスチュームが見つかってしまう。
激怒したヘナムは、ドクチュルの練習着を切り裂いてしまった。
ーー
チェロクは花束を買って、母の誕生日に納骨堂に行く。するとそこにはムヨンがいた。
再会した2人は食事をするも、「元気だったか?」という問いにショックと怒りを感じたチェロク。
「本当に心配なら電話一本で遠くへは行かない。僕は苦しんでいる。家族なのに分からないの?」と言い残し、泣きながら店を出てしまった。
ーー
ウノが職場の店長から呼び出され、論文の翻訳を頼まれる。インターンとして働いていたウノは、断れずにそれを受け取った。
エランは、ソンサンが働く銀行の面接に合格する。しかしソンサンは祝福するどころか、「妻と母親としての役割を怠るな」とキツく当たった。
ーー
ヘナムと喧嘩をしてしまったドクチュルは、行く当てがなくバレエスタジオに行く。そこで偶然チェロクと会い、ヘナムにバレて反対された事を伝える。
このまま反対されたらどうするのかと聞かれると、「本当に怖いのは、やりたい事を思い出せなくなる事だ。迷っている暇は無い。」と話した。
ドクチュルの言葉に励まされたチェロクは、コンクールに出場する事を決める。また、自分にはどうでも良いと思っていた、ドクチュルの夢にも興味を持ち始めたのだった。
そして練習を始める前に「強行突破だ」と言って、バーを掴みポーズをするドクチュルを写真に撮り、シム家のグループチャットに投稿した。
年老いてなお輝こうとする事が、そんなに悪い事なのか?子どもに恥を、迷惑をかけるのか?
このあたりは、シム家の考え方がちょっと理解出来ませんでした。心配なのは分かりますけどね。
チェロクと父の関係も最悪ですし、コンクールに向かってどう周りが動いて行くのか、見ものです!!
エピソード4
写真を見たシム家で、夜に家族会議が行われた。
ヘナム、ソンサン、ソンスクは大反対するも、エラン、ソンスクの夫ヨンイル、ソングァンは賛成。ウノも賛成しており、益々ソンサンとの溝が深まる。
そんな荒れた会議が行われたあとも、ドクチュルはめげずに練習を続けた。チェロクもまた、バイトを辞め、コンクールへ向けて本腰を入れ始めた。
しかしヘナムに完全無視をされて生活しているドクチュルは、練習に集中出来ず腰を傷めてしまう。
ヘナムはそんな夫を見兼ねて湿布を貼ってあげるが、「貧しい思いをさせた子ども達に、迷惑や心配をかけないで。バレエは辞めて欲しい。」と再度お願いした。
貧困していた昔を思い出したドクチュルは、バレエを辞める事を決意。子ども達の勧めで登山などをするが心ここに在らず、ヘナムは心配をする。
ーー
ドクチュルは、練習着を捨てようと決心する。しかしその前に一度試着し鏡を見ていた。
そこへソンサンが現れ、「僕はやりたい事を全て飲み込んで来た。父さんは、これからも楽に生きてくれ!」と責め立てる。
しかしヘナムがそんなソンサンを叩き、「お父さんは楽に生きてなんかいない。いつも申し訳ないと思っていた。子どもが偉くなったら、親は逆らえないのか?」と泣き崩れた。
次の日。
何も言えず、ぼーっとしているドクチュルに、ヘナムが「バレエをやっていいわ。怪我をしても知らないわよ」と許可を出した。
「ありがとう!」と喜ぶドクチュルは、心配をかけたスンジュやチェロクに謝って「これからもよろしく」と伝えた。
ーー
長年乗っていた愛車を手放し、ウノに就職祝いのプレゼントとして渡そうと思い付いたドクチュル。
運転をチェロクに任せ、ウノの前に車を付けさせる。
そこで初めて、チェロクとウノが仕事仲間であった事、チェロクがバレエを教えている老人がドクチュルであった事が判明。
ドクチュルは、「2人は仲良くしろよ!」と仲を取り持ち嬉しそうに去って行った。
ーー
ウノの合否が出た当日。なぜか店長の手伝いまでしたウノが、不合格となっていた。
ウノが店長を問い詰めると、「あなたが断れば良かった」と突っぱねられ、利用された事を知る。
動揺していると、ドクチュルが現れたのだった。
ヘナムは、頭が爆発してる胆っ玉カーチャンだな…と思っていましたが、ドクチュルを誰よりも理解し、誰よりも愛しているのが伝わって来る回でした。
責め立てられるドクチュルは哀れでしたが、ソンサンの気持ちも痛いほど伝わって来ます。幼いながらも長男として、責任を感じて生きて来たのだなと不憫になりました。
誰も責める事は出来ないな…と思っていましたが、店長やってくれましたね!!怒
ソングァンの言う通り、告発してやれ!!と、ウノの背中を押したくなるエンディングでした。
そして、ついにお互いの事を知ったチェロクとウノの仲が、どう展開して行くのかも気になります!
エピソード5
泣きながら店を後にしたウノ。
「あれだから落ちるのよ」と失笑する店長に向かってドクチュルは、「努力は報われると伝えて来たのに、若い人に掛ける言葉がない。新社会人を踏みにじるとは、恥を知れ!」と叱責した。
その夜、ウノは偶然チェロクに会い、挫折した事を相談した。
チェロクは、サッカーをしていた時の事、バレエの事など自身の体験談を語り、「いつが1番幸せなのか、それを探してみたら?」とアドバイスした。
就活に失敗した事をソンサンにも責められたウノだったが、やっと自分の想いを吐き出す事が出来た。
ドクチュルはそんなウノに、「全ては過ぎ去る。十分頑張った。」と慰めの言葉を掛けたのだった。
ーー
コンクールを控えたチェロクは練習に励むも、スランプに陥って行く。
スンジュの厳しい指導のもと努力するが、上手く行かずに焦りを感じていた。
そんなチェロクにドクチュルは、もっと難しい踊りを踊りたいと言う。空気の読めない彼にチェロクは苛立ち、電話するまで来るなと言ってしまう。
スンジュもまた、基礎を疎かにするドクチュルに厳しい言葉を浴びせた。
自分が悪かったと思い直したドクチュルと、スンジュに諭されたチェロクは、また理解し合って絆を深めて行く。
チェロクはドクチュルに支えられ、徐々に感覚を取り戻し、コンクールへ応募する動画を完成させる事が出来た。
ーー
コンクールの結果が来る当日。
ドクチュルはチェロクを家に招待し、ヘナムの手料理をご馳走する。
ヘナムは歓迎し、実の孫のように可愛がって、チェロクもまた実の祖母のように、温かい眼差しを向けた。
所々結果が来ていないかとスマホを見てソワソワしていたが、ゆっくりとくつろぐ事が出来たのだった。
そして夜、チェロクが帰ろうとするとやっと合格のメールが来る。
ドクチュルはおめでとうと言い、父親に電話をして伝えるように促した。
チェロクは言われた通り勇気を出してムヨンに電話。ムヨンは不器用ながらも喜んで、2人の溝が少し浅くなった。
そんなチェロクの前に、ホボムが現れる。
「こんなおじいちゃんいたらいいな」のまさに理想の祖父・ドクチュル!!
店長に放った言葉も心に突き刺さりましたね。店長は改心しなさい!そして外野は何故皆んなで見てるの?笑
そしてヘナムの手料理を見て、お腹が鳴りました。チェロクがゆっくり合否を待てるようにした、ドクチュルのさりげない気遣いが温かいですね。
うまく行きそうなところに、ヤンキーホボムが立ちはだかる…。何もしないでくれ…と思いつつ、甘辛なイケメン同士が対峙するのもすごく良き…。
エピソード6
自分たちの思いの丈をぶつけ合い、喧嘩をし始めるチェロクとホボム。
揉み合っているうちに、チェロクが階段から落ちて怪我をしてしまった。
ホボムが助けようと近付くと、ドクチュルが現れホボムは逃げて行く。
ーー
チェロクを病院へ連れて行き自宅へと送ったドクチュルは、ホボムを尋ねる。
「チェロクはもう羽ばたけないな」と嫌味を言う彼だったが、ドクチュルは「気持ちはわかる」と制し、自身も昔、友人を妬んで手を出してしまった過去がある、と話し始めた。
そして、「ホボム、君も羽ばたける。踏みとどまれ。」と激励を送る。ホボムの目からは涙がこぼれ落ちるのであった。
ーー
チェロクは足の痛みを抱えながら、ドクチュルの練習は続けると言う。
ドクチュルは練習後、ウノを車で迎えに来させ、チェロクとウノの仲が縮まって行く。
一方ヘナムはエランに「ソンサンに牛骨スープを煮込んだから、家に来るように伝えて欲しい」と話す。
それをきっかけにヘナムとソンサンの2人は仲直りをして、帰りに偶然会ったドクチュルも安堵の表情を浮かべた。
ソンサンは車から、小さくなった父の背中を見つめるのだった。
ーー
チェロクは、ドクチュルの献身的な支えもあって回復して行く。
コンクールにも間に合いそうで、スンジュも安堵の表情を浮かべた。
しかしいざ練習を始めてみると、チェロクが鎮痛剤に頼っている事が判明。一度のコンクールで選手生命を断つ気か、とスンジュは激怒した。
その昔、スンジュ自身も無理をして、選手生命を終わらせてしまっていたのだ。
チェロクを自分のようにはならせまいと、コンクールを諦めるように言った。
ーー
バレエの練習が休みの日、チェロクの元へ行こうとするドクチュルを、ヘナムが「今日は結婚記念日よ」と止める。
今まで一度も忘れた事が無かったのに、初めて失念していた。
2人は食事をし、記念写真を撮り、仲睦まじく水族館デートをする。
ーー
一方ウノは、先輩に紹介されたラジオ局の面接を受けている。
ソングァンは、最初の患者のカルテを友人医師に見せてもらい、ドキュメンタリーを撮る準備を進める。
エランもまた、自身が所属する仕事の少ない「社内相談室」を盛り上げようと努力している。
ーー
ドクチュルがヘナムにアメを買って来ると言い、売店へ向かった。
しかしドクチュルは、迷子を見つけて追いかけて行く。そのうちに、自分がどこにいるのかわからなくなり、迷子になってしまった。
ヘナムは閉館時間になっても戻って来ない夫を心配し、探し回る。彼のスマホも置かれたままなので、連絡も取れない。
子ども達に連絡が付かず途方に暮れたヘナムは、チェロクに電話して助けを求めた。
ホボムが悪い子じゃない事が伝わって来ました。責めるのではなく、更生させようと優しく話すドクチュルが、また良い味を出していましたね!
しかしチェロクは怪我をしてしまい、コンクール断念を余儀なくされる…。スンジュ先生の気持ちもよくわかるし、2人の胸中を思うと胸が苦しくなりました。
そしてドクチュル…。薄々勘付いてはいましたが、認知症になりかけているのでしょうか。
そういう悲しい話には持って行って欲しくない筆者です…!!!
エピソード7
水族館に駆けつけたチェロクは、やっとの思いでドクチュルを見つけた。
ドクチュルはヘナムに罵倒されつつも、チェロクの表情が浮かないのを気にしていた。
翌日、練習に励むドクチュルとチェロクの元に、スンジュがやって来てレッスンを終わらせ、チェロクを自宅へと連れて行く。
そこでチェロクは、スンジュがバレエを引退した理由を聞かされた。
現役時代、今のチェロクと同じく怪我を負っていたスンジュは、大事な公演に無理やり出演。控え室に戻った時、ソリの前で倒れてしまう。
その後日常生活は出来るようになるものの、バレエは引退する事になってしまったのだ。
そして、「俺みたいになるな」と、チェロクを再度説得した。
ーー
その夜、チェロクが練習場へ行くとドクチュルがいた。
足の痛みがあるため、スンジュにコンクールの辞退を勧められた事を相談する。
するとドクチュルは、「郵便配達員だった頃事故で足を負傷し、もうバイクには乗れないと診断された。しかし、努力を積み重ねまたバイクにまたがり、復帰する事が出来た。」と、昔チェロクと同じような挫折を味わった事を話した。
「チャンスはまた巡って来る」という言葉に励まされたチェロクは、翌日スンジュに「次のコンクールはいつですか?しっかりリハビリをして優勝します。僕は先生と違って、舞台に立ち続けます。」と宣言した。
ーー
次の日、ドクチュルが練習に行こうとすると、配達途中の元同僚に「バレエに夢中だと街中の噂ですよ。その歳で踊るなんて愚かだ。」と言われてしまい、ショックを受ける。
練習場でスンジュに「バレエはチェロクのような青年が踊るもので、私のような者が踊るのは、やはり愚かな事かもしれませんね。」と弱音を吐くのだった。
するとスンジュが、ドクチュルとチェロクを誘って後輩が立ち上げたバレエ団へ向かう。
そこには、車椅子に乗った女性がいた。ドクチュルが「どうやってバレエをするのですか?」と不思議に思っていると、スンジュが「彼女は元々有名なバレエダンサーで、事故で足が動かせなくなった今も、バレエを続けているんです」と話す。
車椅子に乗りながらも美しい舞を魅せる彼女に感動したドクチュルは、「今まで見た目や年齢を言い訳にして、卑屈になっていた。そんな自分が恥ずかしいです。」と心を改める。
そんなドクチュルにスンジュは、「あなたらしいバレエを踊ってみてはどうですか」と優しく諭した。
そしてチェロクの計らいで、ダンサー達の前でドクチュルもバレエを発表する事になった。
今出来る精一杯のバレエを、皆んなの前で堂々と、見事に披露するドクチュル。曲が終わった後、彼には温かい拍手が贈られた。
ーー
練習場に戻り、ヘナムとの約束を忘れていたと急いで支度をするドクチュル。
チェロクからの食事の誘いを断り、慌ててロッカーを後にした。
ドクチュルに「さっきはすごくカッコよかったです」と、ねぎらいの言葉をかけ見送ったチェロクは、彼の「マネージャー手帳」が落ちているのに気付き、何となく中を開いてみる。
いつも何かを書いている彼だが、そこにはぎっしりとチェロクの行動が書かれていて、思わず「プライバシーの侵害だ…」とこぼす。
パラパラとめくり表紙の裏を見ると、ドクチュルの名前と連絡先、そして「私はアルツハイマーだ」という言葉が書かれていた。
ショックを受けたチェロクは、思わず手帳を落としてしまう。
ーー
ドクチュルは、写真館へ行き夫婦2人で撮った記念写真を受け取る。
…そしてもう一枚、自身の遺影のような写真も頼んでいた。
実はドクチュルは病院でアルツハイマーと診断されており、忘れないように色々な事を手帳にしたためていたのだった。
ドクチュルが認知症。やっぱりか…という残念な気持ちでいっぱいになりました。
所々、そのような片鱗が描かれていましたが、とても自然だったのでここまで気付きませんでした…(というか信じたくなかったです。笑)
エンディングの回想シーンは、筆者がここ数年で1番泣いたんじゃないかと思うほどに号泣しました;
せっかく皆んなの前で発表出来るほどに上達したドクチュル。
アルツハイマーであるという事を、最初に発見するのがチェロクというのがもう…!!!
物語も佳境に入って来て、益々見逃せない&タオルが手放せません。
エピソード8
6ヶ月前、ドクチュルは病院でアルツハイマーと診断されていた。
医師には、「今は物忘れ程度だが、いつどうなるか分からないので早めに家族に伝えるように」と言われていた。
自分のこれまでの人生を思い出しながら、涙を流すドクチュル。一体どうしたら良いのか、混乱していた。
真実を知ったチェロクはいてもたってもいられず、ドクチュルの家へと向かう。
ーー
シム家では、ソングァンの誕生日パーティが開かれている。
チェロクが家の前をウロウロしていると、ちょうどウノが来て家の中に招待された。
チェロクはヘナムを中心にもてなしてもらうが、ドクチュルが気になってしまう。
それにウノが気付き何かあったかと聞くが、何も言えずにいた。
ーー
週末の練習後、ドクチュルがチェロクに銭湯に行こうと提案し、一緒に行く事に。
背中を洗い流しながら、自分の生い立ちについて話すチェロク。「銭湯に来たら、父さんと仲良くなれますか?」とドクチュルに問う。
するとドクチュルも「父親にバレエを反対されて悲しかったが、銭湯で背中を洗っていると『すまなかった』と謝られ、全てを許す事が出来た。チェロクのお父さんも同じはずだ。」と話す。
銭湯を出ると雪が降っていた。
ドクチュルは、「大人になってから雪が嫌いだったが、今は何かありそうでワクワクする。」とはしゃぎながら、帰って行く。
チェロクは心配になり、家の門をくぐるまで後を付いて行き、見届けた。
それからもドクチュルの病気の事で思い悩むチェロクだったが、ウノには言えずにいる。
親友のセジョンに相談すると、おじいさんを信じて守ってあげろと励まされた。
ーー
月曜日、ドクチュルは練習へ向かうも、手帳を見て病院へ行く日だった事を思い出す。
チェロクには「ヘナムに頭痛薬を届けて来る」と言い、急いで病院へ向かった。
心配になったチェロクは一緒に行こうとするも、スンジュにリハビリに行くように言われ、ドクチュルにメールだけ送った。
ドクチュルは病院で、さらに記憶が無くなって行くだろうと言われ、ショックを受ける。
バレエやチェロク、家族の事を思いながら病院を後にし、ぼーっと歩いていると手帳を落としてしまう。
手帳を拾い上げた瞬間、記憶が曖昧になりパニックを起こしてしまった。
チェロクはリハビリの後練習に戻るが、ドクチュルがおらず電話にも出ないので、ヘナムに電話をする。
家に帰っていない事を知り、急いで近所を探しまわるのであった。
ーー
ホボムは相変わらずビリヤード場にいた。
仲間の1人が、「ビリヤード場に来る前に、あのじいさん(ドクチュル)を見かけた」と話すが、気にも留めていない。
しかし仲間達とビリヤード場から出て歩いていると、まだドクチュルが同じ場所にいると知って様子を見に行く。
「俺の事が分からない?」と聞くホボムだが、ドクチュルは「私の名前はシム・ドクチュル。妻はヘナム。息子は…」とうわごとのように話していて埒が開かない。
見かねたホボムはチェロクに電話しドクチュルの居場所を伝え、何か情報が無いかとドクチュルの手帳を開く。
そして表紙の裏に書かれた、「私はアルツハイマーだ」という文を見てしまった。
ーー
チェロクが駆けつけホボムは去るが、ドクチュルはチェロクの事さえも分からなくなっていた。
そこでチェロクは、バレエを踊って見せる。
降り始めた雪の中、華麗にバレエを踊るチェロクを見て、ドクチュルは「チェロク…」と名前を呼ぶのだった。
「もう私このドラマ観られないかもしれない!」と言いながら泣きました。
チェロクの次にドクチュルの病気に気付くのが、あのホボムってところがまたなんとも…泣かせに来るストーリーです。
彼がどう絡んで来るのか?チェロクの事さえも忘れてしまったドクチュルは、バレエを続けられるのか?
次から次へと起こる切ない展開に、胸が張り裂けそうになります!!
エピソード9
正気に戻ったドクチュルはチェロクに、記憶が一瞬無くなった事を「考え事をしていたのだろう、大丈夫だ」と誤魔化した。
心配したチェロクは「一緒にご飯を食べたい」と言って、ドクチュルの家まで付いて行くと、ソングァンが来ている。
長期の旅に出ると聞いたチェロクはたまらず、ソングァンにドクチュルがアルツハイマーである事を打ち明けた。
ソングァンはその言葉にショックを受けるも、ドクチュルのドキュメンタリーを撮る事を決意、ヘナムとドクチュル、チェロクの前で宣言する。
そして次の日、24時間体制で撮影をすると言って、住み込む事にしたのだった。
ーー
ソングァンは、初めて父の練習を見る。手帳にあった言葉と、奮闘する父の姿を見ていると、熱いものが込み上げる。
練習後、ドクチュルと食事をしていたチェロクは、午後も練習をすると話す。
そしてドクチュルが会計をしている隙に、スマホに追跡アプリを入れたのだった。
ーー
厳しい練習の末、膝を傷めるドクチュル。
チェロクの主治医に、このあたりで辞めてはどうかと言われてしまう。
その頃、有名バレエダンサーのファンヒがスンジュのスタジオを訪問。
70歳でバレエをしているドクチュルを紹介され驚くが、彼に「趣味を楽しんで」と軽く言う。
それをチェロクが「おじいさんは残りの人生を懸けて、挑んでるんです!」と訂正した。
ドクチュルも、「誰が何と言おうと私は構わない。諦めるもんか。」と気持ちを新たに決意する。
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時間のないドクチュルに、何とかして夢を叶えさせたいチェロクは、スンジュに「おじいさんを舞台に立たせたい」と提案する。
激しく反対されるが食い下がり、オーディションに参加する事を承諾してもらえた。
それを聞いたドクチュルは大喜び。何度もチェロクに礼を言った。
その後、チェロクとソングァンの2人にコーヒーを買って来ると言ったドクチュル。ドクチュルはラテ、チェロクとソングァンはアメリカーノを頼んだ。
しかしドクチュルが買って来たのは、2人にラテ、自分にアメリカーノ。病魔は少しずつドクチュルを蝕んでいた。
その頃ムヨンは、怪我をしたチェロクを心配しソウルへやって来る。
道中セジョンと会って、チェロクが怪我したのはホボムのせいだった…と聞く。
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チェロクが家へ帰ると、ムヨンが食事の支度をしていた。
ぎこちない2人だったが、チェロクは「今度一緒に銭湯に行こう」と誘う。ムヨンも嬉しそうに「そうだな、行こう。」と返事をする。2人の間に温かい時間が流れていた。
翌日、チェロクと別れたムヨンはビリヤード場へ行く。ホボムはムヨンの姿を見て絶句していた。
ーー
チェロクが練習場へ行くと、ドクチュルがいない。
スンジュにトイレへ行ったようだと言われ、嫌な予感がして駆けつけると、個室の中から「思い出せ…しっかりしろドクチュル…」という声が。
たまらずドアを蹴破ると、頭を抱えて泣いているドクチュルがいた。
チェロクとムヨンの、ほっこり温かいシーンが観られて安心しました。ドクチュルの事を抱え込むのは、青年にとっては相当しんどい事だと思います。
でも、ソングァンに相談出来て本当に良かった。次男で元医師の彼なら、とても心強い事でしょう。
しかし、確実にアツルハイマーの影は忍び寄って来ます。
オーディションまでこれが何回あるのだろうと思うと、もう心臓に悪過ぎる!!
エピソード10
「僕の事がわかりますか?」と聞かれたドクチュルは、泣きながら顔を上げ「チェロク…君は知っていたんだな。」と呟く。
スンジュには体調を崩したと言い、ドクチュルはチェロクに送られ家へ帰る事になった。そこで、実はソングァンも病気の事を知っていると聞かされる。
さらに、ぼーっと歩いているドクチュルは、信号を見ておらず車に轢かれそうになる。慌ててチェロクが助けるものの、チェロクの精神は限界に達していた。
その頃ムヨンは、ホボムに謝罪をしていた。
ホボムは当時膝を傷めており、ムヨンは無理をして消えていった選手を何人も見て来たため、ホボムを選抜メンバーに入れなかった事。
何としても優勝をしたくて、欲を出し体罰をしてしまった事。
そして、ホボムには才能があるからまだやり直せる…と話すのであった。
しかしホボムは、「監督の行いのせいで廃部となり未来が断たれた。なぜ今更…」と言って泣き崩れてしまった。
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ドクチュルを家まで送ると、食事をご馳走になるチェロク。
ヘナムも体調が芳しくなく心配をしていると、「いつも主人の事を気にかけてくれてありがとう。」と言われる。
帰り道、何を心配しても「大丈夫だ」と強がるドクチュルに対し、ついにチェロクは我慢出来なくなり、「バレエを辞めて下さい!」と言ってしまう。
その言葉に愕然とするドクチュルであったが、立ち去るチェロクの背中を何も言えずに見つめていた。
ーー
翌日チェロクは、スンジュにドクチュルがしばらく来れなくなったと伝えた。
一方、ドクチュルはソングァンに、スタジオが水漏れして工事をしているからしばらく行けないと伝えている。
そしてソングァンは、ドクチュルの自主トレに付き合う事になったが、そのハードさに付いて行けず心底驚く。
すでにドクチュルは、一般男性よりもはるかに体力と筋力がついていたのだ。
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ヘナムは、「スタジオが直った」と言うドクチュルに1人で練習に向かわせ、ソングァンと共に病院へ。
めまいがするので検査をしたが、幸い何事もなく健康だった。
帰り道、ソングァンがトッポギを食べながら「撮影が終わっても一緒に暮らそうかな。」と言うと、ヘナムは「自分の人生を生きて。お父さんの面倒は私が見る。」と話す。
その言葉を聞いて絶句するソングァン。ヘナムは、ソングァンとチェロクの会話を聞いていたのだった。
ヘナムは力強い眼差しで「お父さんの頑張ってる姿を見守りましょう。」と話す。ソングァンは、そんな母の顔を見て涙が止まらなかった。
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トレーニングを始めたホボムは、公園でぼーっと座っているドクチュルを見かけてチェロクにメールをする。
しかしチェロクは体調に異変が無さそうだと知ると「じゃあいい」と返信。「なんだよ…」と呟くホボムの前に、ドクチュルが来て「飯はまだか?」とヘナムのお弁当を差し出した。
公園でドクチュルと一緒にお弁当を食べながら、「もう23歳だし、4年も休んでたから身体がなまってる。」と弱音を吐くホボム。
そんな彼にドクチュルは、「よく踏みとどまった。君も羽ばたける。」と励ましの声を掛けるのだった。
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帰宅後、ドクチュルは鍋を火にかけた事を忘れて家を出てしまう。空焚きになった鍋を慌てて掴んだヘナムが、ヤケドを負ってしまった。
ヘナムが火傷を負った事や、これまでの事を思い返したドクチュルは、施設に入る事を決意。自分で手続きをしに行く。そして、亡き友のギョソクの墓前へと向かい、スマホの電源を切ってしまう。
その頃、ソンサンはずっと銀行に残っていた。
銀行のファンド(投資信託)が元本割れしてしまい、契約者からの苦情の電話が殺到し、窮地に追い込まれていたのだった。
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ヘナム、ソングァン、チェロクは、夜になっても帰らないドクチュルを心配し探し回っている。
ソングァンはソンサンに電話をし、父がアルツハイマーに罹っていて、現在行方不明である事を告げた。
そして、やっとドクチュルがスマホの電源を入れたため、チェロクのスマホで位置情報が分かり、それを聞いたソンサンがすぐに車で向かう。
丘の上にポツリと座る父を見つけたソンサンは、「なぜ父さんが」と号泣し抱きしめ、「父さんはいつまでも僕の高い山だ」と言った。ドクチュルの目にも涙が浮かぶ。
ソンサンの車で家に戻る途中、雪が降って来た。その中でチェロクを見つけたドクチュルは、車を降りてバレエを踊る。
そして、「私も怖い。でも頭ではなく身体で覚えるように、毎日練習したよ。」と伝えた。
するとチェロクも涙を浮かべながら、「バレエをやりましょう。」と答えたのだった。
チェロクの苦しい胸中が露になりましたね。いつまでも「大丈夫だ」と自分に言い聞かせていたドクチュルも切ない。
それでも、施設への申し込みや遺影の準備など、自分が自分であるうちに「終活」をしておくのは、親としては改めて大事な事だなと痛感しました。
そして知っていて何も言わなかったヘナムの愛情!ソングァンにかける言葉も優しくて、母親・妻としての「強さ」を見たような気がします。
結局、ドクチュルを見付けたのが長男のソンサンというのも良い!!2人で抱き合うシーンにはまたしても涙が枯れるほど泣かされました。(というか今回も泣きっぱなし。笑)
ただソンサンの仕事がどうなるかも見どころですね。ウノに対してあれだけ厳しくして来ましたが、果たして自分が窮地に追い込まれどうなるのか…。この親子からも目が離せません!
エピソード11
無事にドクチュルを送ったあと、ソンサンはソンスクに電話し兄妹会議を開いて、父がアルツハイマーである事を告げた。
泣き崩れるソンスクだったが、介護を申し出る。母さんにも聞いてみないと…と揉める父達を見たウノは、本人に聞いてみないとダメだ、と一喝した。
次の日、ドクチュルはいつものようにトレーニングを始める。昨日の事などを思い出し、頭のトレーニングも兼ねていた。
偶然ホボムに会い、彼から「トライアウトを受ける前に、身体作りをしないと…」と聞くと、ドクチュルは「私の経験からすると、完璧な状態なんて来ない。それよりも思い切ってスタートを切らなきゃ!」と激励する。ホボムは笑みを浮かべながら、走り去るドクチュルの後ろ姿を見送った。
ーー
ドクチュルがスタジオに着くと、チェロクは「帰る時は20分おきにメールをしてください。僕の事が分からなくなっても、いつでもバレエを教えます。」と約束した。
そしてソングァンが撮影する中、オーディション会場でも練習を重ねて行く。
そしてオーディション当日。
ドクチュルは、ソンサンの銀行が悪質ファンドを売り多大な損失を出した、という新聞記事を読む。そこには、副店長であるソンサンが先導して売り捌いた、とも書かれていた。
彼は、全ての罪をなすりつけられそうになっていたのだ。
いてもたってもいられず、ドクチュルはオーディション会場を抜け出しソンサンの元へ行く。そして、ソンサンが幼い頃欲しがっていたのに、買ってあげられなかった野球のグローブを渡し、「お前には野手の私がついている。だから思いっきり投げろ。」と励ましの言葉を贈った。
その後、ギリギリオーディション会場に戻ったドクチュルは、素晴らしい演技を披露。
他の出場者達をおさえ、見事に舞台への出演権を勝ち取ったのだった。
一報を受け、ヘナムは大喜び!「良いお鍋を買っちゃうわよ♡」と可愛い返信をした。
そしてソンサンは、ドクチュルやエランからの励ましも受け辞職を決意。全てをなすりつけようとした支店長に、「辞職します。でも、監査などでは事実を話します!」と言い残し、去って行った。
一方、チェロクはセジョンから、ホボムもセジョンと同じトライアウトを受ける事を聞く。
また、ムヨンがセジョンやホボムに謝罪をした事なども聞いて、仲間達、父とのわだかまりが更に解けて行くのを感じた。
そんなチェロクの元を、ソンサンが尋ねて来る。そして、ドクチュルを見付け出してくれた事を感謝した。チェロクはソンサンに「おじいさんは僕が見守ります。」と優しく返答した。
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ドクチュルは、スンジュに何を踊りたいかと聞かれ「〝白鳥の湖〟を踊りたい」と伝える。
するとスンジュは「チェロクとおじいさんで踊ってみてはどうか」と提案をする。ドクチュルはチェロクに申し訳ないと断ろうとするが、チェロクに励まされ承諾した。
2人は日々互いに練習を重ね、ドクチュルも順調に振り付けを覚えて行く。
そしてついにチケットが出来上った。公演の名前は「ナビレラ」。ドクチュルは家族全員に招待状を送る。
チェロクはチケットを持って、ムヨンに会いに行く。「一緒にいてやれなくてすまなかった」と言うムヨンに、「これから一緒にいてくれればいい」と伝えた。
自宅へ戻る途中チェロクは、ホボムにムヨンからのプレゼントを渡す。その中には、サッカーシューズとナビレラのチケットが入っていた。
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公演の前日の夜、ドクチュルはいつものように、家に着く直前でチェロクに「もう着く」とメールをする。
しかし家に行こうとした瞬間、点滅する街灯を見て突然頭の中にモヤがかかってしまう。
自宅の門の前に座り込んでいるところを警察に発見され、ヘナムが気付いて中へ入れる。
そこでついに、ドクチュルはヘナムに自分がアルツハイマーである事を打ち明けた。「ヘナム、すまない」と泣く夫を、一緒に泣きながら優しく諭すヘナムであった。
そして公演当日。
目覚ましが鳴っても珍しく起きて来ないドクチュルを起こそうと、様子を見に行くヘナム。
ドクチュルの身体を起こし「まだ眠そうね」と背中をさするヘナムを見て、ドクチュルが一言。
「…あなたはどちら様?」
なんか!!順調に来ていると思ったら!!!やっぱりね!!!!韓流ドラマって、精神を100からマイナスまで落とすんですよね;
ソンサンもチェロクもホボムも、みんな人生の波が落ち着いて来たのに。その立役者であるドクチュルに、人生で1番の大波が来てしまいました。
わかっちゃいたけど、なんとも皮肉な展開…。
次回最終回。果たして視聴者の涙腺はもつのでしょうか?
エピソード12
目覚めたドクチュルは、ヘナムの事もソングァンの事も覚えていなかった。
2人は慌てて病院に行き相談するも、やはり舞台に立つのは厳しいという反応をされる。
ヘナムは、「あんなに頑張っていたんだから、何かを思い出すはず」とドクチュルを練習場へ連れて行った。
するとドクチュルは、バーを掴んだ瞬間に記憶が戻って来て、ソングァンの撮ったチェロクとの練習動画を見て全てを思い出した。
しかし、公演の振り付けまでは覚えていない。そして練習が始まっている公演ホールに行き、初めてスンジュに全てを打ち明けた。
スンジュは「可哀想だが、これでは舞台に上げる事は出来ない」と反対するが、チェロクは「僕はおじいさんに観客席に座って欲しくない」と説得。
結局スンジュが根負けし、ドクチュルは身体が覚えている事に賭け、チェロクと舞台へ上がる事となった。
ーー
開場すると、次々と観客が入場。シム家やセジョン、ムヨンやホボムもホールに駆け付けた。
控え室では、チェロクが緊張しているドクチュルにバレエシューズをプレゼント。ドクチュルはそれを胸にあて、覚悟を決める。
そしてついに出番がやって来た。
流れ出した「白鳥の湖」の曲に合わせ、まずは白い衣装を着たチェロクが舞う。
一方黒い衣装に身を包んだドクチュルは、一瞬記憶が飛んだかと思われたが、チェロクと同じように美しく舞い始める。
2人は手を取り合い、高く飛んだのだったー。
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公演の翌日、シム家ではパーティが開かれ、全員がドクチュルを称えた。
和気あいあいとしている中、突然ドクチュルが口を開き、「そろそろ介護医療院に入るよ」と打ち明けた。
その提案を家族中が反対したが、「分からなくなってから入りたくない、住む家は私が決めるから止めないでくれ。」と強い意志を持って制した。
しかしソンスクは「子どもを諦めたけれど、お父さんの面倒が見られるから良かったの」と泣きながら説得する。
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ドクチュルは、最後にやり残した事があると言いチェロクの元へ。
コンクールまでの2週間、マネージャーとしてチェロクを支える事にしたのだった。
スンジュは、ソリに再度プロポーズをする。照れくさそうな2人は、昔とは違った新しい夫婦生活を送るようだ。
求職中のソンサンは、ウノにこれまでの事を謝罪し、「やりたい事をやりなさい。幸せになれる事を」と伝える。2人のわだかまりが解けて行った。
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ソングァンが、ついに完成したドクチュルのドキュメンタリーを披露する時が来た。家族を呼び集め、皆んなで鑑賞する。
そこには、70歳になる老人が夢を叶えるまでの記録が、しっかりと残されていた。
そしてソングァンはドクチュルに、「病気の人に必要な時間を作ってあげるために、病院(医師)に戻る。」と話した。
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コンクールに向かうため、チェロクが韓国を発つ日。
ドクチュルやムヨン、ウノ、セジョン、練習仲間、ソリ、そしてスンジュが見送りに来ていた。
初めてドクチュルにムヨンを紹介したあと、挨拶もそこそこに1人で搭乗口へ向かうチェロク。
しかしエスカレーターを登ったところで、ドクチュルが追いかけて来る。
そして「チェロクを忘れたくない…」と号泣してしまう。チェロクもまた、堪えていた涙を流して抱き合うのであった。
2人にとっては、これが永遠の別れのようだった。
ーー
3年後。チェロクが帰国する日がやって来た。
国際的スターダンサーとなったチェロクは、韓国公演を控えている。
一方ドクチュルはヘナムなどを忘れてしまっていて、毎日のように郵便配達員の真似事をしていた。
スンジュはソリとバレエスタジオを経営。仲睦まじく、バレエをやりたいという人のために教室を開いていた。
ウノはラジオ局で立派な先輩となっており、エランは銀行の相談室長に昇進、ソンサンは野球チームのチーム長として日々仕事に励んでいる。
ホボムとセジョンは、サッカーの2部リーグのチームメイトとして練習していた。
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ドクチュルが外でぼーっとしていると、雪が降って来る。喜んで歩いていると、視線の先にチェロクが立っていた。
チェロクは「おじいさん、ただいま。」と言ってバレエの礼をする。
すると、全てを忘れていたはずのドクチュルが「高く舞えたか?」と返事をする。
チェロクが泣きながら頷くと、ドクチュルも涙を流しながら、優雅に礼を返すのだった。
最終話は、心が温まる大円団のハッピーエンド!
でもまず言いたいのは、すみません、白鳥の湖の時のチェロク、見目麗し過ぎて吐きそうになりました。同じ気持ちの人多いはず!!!…ハイ、失礼いたしました。
1人の平凡な老人、ドクチュルと出会った人は皆んな幸せになりましたね。
当の本人は病気が進行してしまったけれど、誇りを持って働いていた郵便局員、そして自分が1番輝く事の出来たバレエだけは覚えていたようです。
今回、空港でチェロクと別れるシーンは本当に辛かった。それまで気丈に振る舞って我慢していたドクチュルの「忘れたくない」という言葉に、あえて何も返さないチェロクがまた切なくて…。
でも、エンディングの壮大なオーケストラと雪が舞う景色。最後が線路っていう演出は、これからも2人の人生は続いて行く…前向きな旅の始まりに思えました!
今、進路で悩んでいる人や先行きが不安になっている人、そうでない人にもぜひオススメしたい。
人はいつだって羽ばたける。ドクチュルがそっと背中を押してくれる、最高の作品です!!!
『ナビレラ -それでも蝶は舞う-』が好きな人へのオススメ作品
『ナビレラ -それでも蝶は舞う-』のように、とにかく泣ける涙活にピッタリの韓流作品をピックアップしました!
二十五、二十一
スポーツ・青春・家族・恋愛・友情と、どの角度からも楽しめて泣ける傑作ドラマ。
脚本・映像・音楽・演技なども全てハイレベルです!!
『二十五、二十一』を観る方法
私の頭の中の消しゴム(映画)
※予告動画がありませんでしたが、本当におすすめなのでご紹介させてください!
社長令嬢と大工さん…といった立場の許されない恋をした2人に、若年性アルツハイマーという病が襲いかかる…。
こちらは映画なのですが、とにかく泣いた号泣必死の作品です!!
『私の頭の中の消しゴム』を観る方法