2023年10月13日(金)公開の『大雪海のカイナ』は、雪海に覆われた世界で、冒険をしていく主人公カイナと王女リリハの物語が描かれます。
彼らは大軌道樹へ水源を求めて旅し、プラナトという独裁国家へ…ポスト・アポカリプスファンタジーを描く弐瓶勉による独特の世界観が特徴ですよ。
弐瓶勉ならではの雪海の景色や世界に隠された真実が魅力な作品!アニメシリーズを踏まえて映画『大雪海のカイナ』を視聴してきたので予習とネタバレ、あらすじをご紹介していきます!
『大雪海のカイナ』を予習する
アニメを見ていなくても、カイナたちが生きるために冒険を始めるという展開から始まるので大丈夫かも!ただ、カイナたちがこれまで戦ってきた経緯や、リリハとの出会いなどを見ておく方が思い入れができますよ。
ちなみに弐瓶勉による以下もおすすめ!もしかしたら今作との関わりを感じるかもしれませんよ。
『BLAME!』
自己増殖する巨大な都市構造内で、人類が絶滅寸前に…主人公は、人類を救うための旅に出るという緊迫感のある物語が描かれます。
見どころは、荒廃した未来世界のビジュアルや、スピード感のある緻密なアクションシーンや勢いのある攻防!テクノロジーと人間性が交錯するテーマ性も魅力です。
『シドニアの騎士』
人類が滅亡の危機に瀕している宇宙を舞台にし、アニメシリーズを経て映画に続きました。主人公は、人類の生き残りをかけて「奇居子(ガウナ)」と呼ばれる謎の生命体と戦いますが、パイロットによる宇宙戦闘シーンと人間ドラマが見どころですよ。
本作から観ても平気か?
アニメは2023年に1月から11話公開されました。雪海を覆う「天膜」で過ごしてきたカイナがリリハに出会って冒険を始め、雪海に住む人たちと関わりを持っていくという物語が描かれます。
アトランド王国を攻め落とそうと目論むバルギアは、リリハ王女を捕えて交渉を考えますが…カイナは彼女を助けようと奔走。その際に失われたはずの文字をアトランド王国の地下で見つけ、「軌道樹」の手掛かりを発見します。
バルギアとの戦いを終え、カイナは水源を求めて準備を進めたところでアニメシリーズは終わりました。
そうしたアニメの展開を経て、映画で続きが描かれます。
おすすめの視聴は映画館?配信?
雪海という他作品に無い、独特で美しい世界が描かれるため映画館の大きなスクリーンで見てほしい!幻想的な音楽と合わせて、世界観に浸れることでしょう。
一方で、映画では新しい国との遭遇から始まり、展開が早めなので配信でじっくり見たい人も多いかもしれませんね。アニメシリーズと合わせて配信で見るのもいいかもしれません。
【ネタバレなし】『大雪海のカイナ』のあらすじ
文明が衰退し雪海ゆきうみに沈んだ惑星。
人類は巨木「軌道樹」から広がる世界でかろうじて暮らしていた。文字が読める少年・カイナと雪海の王女・リリハは、
水源となる「大軌道樹」へと向かうが、そこにあったのはビョウザン率いる独裁国家・プラナトだった。「建設者」と呼ばれる兵器を自在に操り、
人類のためとして大軌道樹の破壊をもくろむビョウザン。
そして、失われた「文字」を読み解き、
滅びゆく世界の謎に迫るカイナとリリハ。終末世界を舞台に展開する
ポスト・アポカリプスファンタジー超大作!
以下より重要なネタバレを含みます。
『大雪海のカイナ』のネタバレ
出航
カイナたちは雪海で覆われたこの世界で生きるため、水を求めて一番大きな「軌道樹」に向かいます。船で雪海を渡る中、そびえたつ壁のような雪海が立ちはだかりましたが、アトランド王国の地下に隠されていた浮石のおかげで越えることができました。
しかし、越えた先でビョウザンが率いるプラナトの者たちに襲われ、カイナとリリハは船を放り出されてしまいます。その間に仲間はビョウザンの元に連れてかれてしまった…カイナたちは再び「軌道樹」に向かい、プラナトの内情を探りました。
ビョウザンはアメロテの腕前を買い、側近として守りを担わせており、それを見たリリハは彼女から事情を聞こうとします。「軌道樹」を倒すことで世界は雪海から解放されるとビョウザンは考えており、アメロテもそれに賛同しているようでしたが…潜入していたリリハを見つけたアメロテは、ビョウザンの元に連れていきました。カイナもまた捕えられ、地下の採掘場で他の者と働かさせられます。
アトランド王国を出て船にはアメロテやリリハの側近たちと一緒に行動する航海…伸び伸びとした感じが合っていいなと思いましたね。といっても、雪海は浮力が弱いため浮くことができないという危険性があります。 浮遊袋を持っていたカイナたちは雪海に落ちた際になんとか浮上できましたが、無事にアメロテたちと再会できるのか冷や冷やさせられました。そうしてプラナトに到着すると、今までより近代的な建物や不思議なエレベーターのような建造物があってワクワクします。
兵器
ビョウザンはリリハに協力を促しますが、彼女は「軌道樹」を倒すのは良いとは思えず…そこにビョウザンの母の遣いが迎えに来て、彼がどういった経緯でその考えに至ったかを知るのです。
その頃、カイナは遺物を探しに危険な道へ…他の者には入れない権限者の部屋に行き着き、「軌道樹」が作られた経緯や遺物を見つけます。ビョウザンの仲間が遺物を受け取ろうとする隙をついたのは働かされていた者たちでした。しかし、反乱が見つかってしまい、建設者と呼ばれる兵器の攻撃が始まる中、カイナは遺物と共にビョウザンに回収されます。
ビョウザンの母は文字を読み伝えていたようですが、まさか長老たちをビョウザンが亡き者としてプラナトを治めるにいたったとは驚きです。人類のために「軌道樹」を破壊しようと務め、仲間らからの信頼も厚いようでしたが…やはり建設者を操れるという強さも凄いですね。 カイナもまた文字を読むことができ、権限者の部屋で「軌道樹」について知るという展開も見もの!「軌道樹」により地球のような環境が作られていたとはビックリです。
結末
ビョウザンは遺物の服を着て建設者を全て動かし、「軌道樹」を切り倒し始めます。カイナは権限者の部屋で見た文字を説明しようとしますがうまくいかず…リリハが窮地に陥ったこともあり、カイナはビョウザンを攻撃して建設者を操るのを止めました。
カイナはリリハと共にシステムに呼びかけることで、正しく「軌道樹」の切り離しに成功。雲海は無くなり、地球化した大地で暮らせるようになりました。
「軌道樹」を切り倒してしまうと海雲に住んでいる人たちごと崩壊して危なかったですね。しかし、地球化を進めているシステムに呼びかけることで、「軌道樹」を切り離して宇宙に送ることができた…良く考えられた設定だなと感じました。 最後は新しい地で農業を営み、多くの人が暮らす世界が映し出されましたね。そして、リリハとカイナの結婚式で物語が終わるというハッピーエンドが良かったです。