映画『青春18×2 君へと続く道』をネタバレ解説!初恋の思い出を巡る旅。なぜ人は旅をするのか?

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映画『青春18×2 君へと続く道』をネタバレ解説!初恋の思い出を巡る旅。なぜ人は旅をするのか?

https://youtu.be/K8vBWQayWPc



2024年5月3日に日本で公開された、映画『青春18×2 君へと続く道』

日本と台湾の合作映画。

原作は、台湾のジミー・ライの紀行エッセイ「青春18×2 日本慢車流浪記」

台湾人の青年・ジミーは、バックパッカーの日本人・アミに出会い恋をする。

18年後、初恋を思い出しながら、大人になったジミーが行く先はー?

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甘酸っぱい初恋を、とうの昔に忘れたbeersyです!

GWに公開され涙を誘った感動作。

終始ふんわり柔らかな雰囲気で、台湾旅行に行ったような気持ちになりますよ♪

この記事では、映画『青春18×2 君へと続く道』を鑑賞した筆者の感想やあらすじ、ネタバレ解説をご紹介します!

『青春18×2 君へと続く道』の評価&感想

5月3日(金)公開 映画『青春18×2 君へと続く道』90秒予告

  • 感動度
    5
  • 脳トレ度
    4
  • 再鑑賞度
    3
  • サプライズ度
    4
  • 話題性
    4

歌手としても活躍している、台湾の俳優・許光漢(シュー・グァンハン)さんと

『3月のライオン』『おかえりモネ』などで活躍している女優・清原果耶さんの青春ラブストーリー。

シュー・グァンハンさんは、18歳の若いけれどやんちゃな青年、そして36歳になって影を背負った雰囲気の男性、両方のジミーを違和感無く演じておられます!

日本人としては、一生懸命話す日本語が可愛くて可愛くて、それだけで彼の魅力にハマってしまいました。

ヒロインのアミに関しては若干のあざとさがあって、ちょっと受け入れられないところもありますが、モテ女子ってこんな感じだよね〜と納得させられる可愛さ…。

そしてストーリーは、現在と過去が入れ替わりつつ進められるのですが、キャラクター達の持ち物や服装など、時代背景がしっかり描かれているので、そこまで混乱せずに観る事が出来ました。

よくぞこの2時間で、この二人の想いを詰め込めたな…と感動!

ゆっくり休日に観たくなる、穏やかで素敵な映画です。

以下より重要なネタバレを含みます。

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『青春18×2 君へと続く道』のネタバレ

アミとの出会い

現在

台湾。

ジミーは、友人のアーロンと立ち上げたゲーム会社のCEOとして働いていた。

しかし、社内で揉めて、役員会議で解雇を言い渡されてしまう。

アーロンは「守ってやれなくてごめん」と言うが、ジミーは「周りが見えなくなっていた」と責める事はしなかった。

家に戻ると、18年前に出会った女性・アミから送られて来た絵ハガキを見つめ、あの頃を思い出す。

「いつか日本に会いに来て」と書かれた文を読み、アミの実家である福島へ向かおうと決意した。

そして訪れた、冬の日本。

まずジミーは、漫画『スラムダンク』の聖地である鎌倉へと向かった。

 

過去

台湾の南西部の海岸に位置する台南。

18歳、高校3年生のジミーは、怪我でバスケットボール選手になる事を諦め、カラオケ店で働きながら退屈な日々を送っている。

そんな時、バックパッカーの日本人・アミが新しくスタッフとして採用された。

日本のアニメや漫画が好きだったジミーは、少し日本語が話せるのでアミとの会話が弾む。

「旅にゴールはない。旅は、何が起こるかわからないから面白いの」

「世界中を回って、私にしか描けない絵を描くのが夢」と語る彼女に、ジミーは一瞬にして惹き込まれた。

そしてジミーは、絵が上手なアミを見て、店長に「店の壁面の絵を描いてもらったらどうか」と提案する。

カラオケ店の皆んなが見守る中、アミは美しい台湾の風景画を描き始めた。

いつも笑顔で天真爛漫なアミは、スタッフだけでなく客の人気者となって、カラオケ店は毎日盛況となる。

ジミーは、アミと一緒にバイクに乗ったり言葉を教えあったりして、楽しい日々を送っていた。

beersy
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アミ可愛い〜こりゃ国境を超えて一目惚れするのも納得です!!

そしてこんなカラオケ店あったら私も働きたい…。

 

デート

現在

鎌倉を出たジミーが長野県松本へ向かうと、すでに夜になっている。

極寒の中、中国語で「一休みはより長い旅のため」と書かれた看板が立っている居酒屋に入った。

そこで出会った、店主のリュウ(ジョセフ・チャン)は偶然にもジミーと同郷で、すっかり仲良くなり、閉店後一緒に松本を回る事に。

二人で酒を酌み交わしながら、ジミーはリュウに昔の写真を見せつつ、「もしあの時想いを伝えていたら、一緒にいられたのかな」と思いを馳せた。

ーー

その後、今後は長野県から新潟県に向かうジミー。

すると今度は、幸次(道枝駿佑)という元気な18歳の青年と出会い、途中下車をして、雪景色の中はしゃいで遊んだ。

「もう会う事は無いかもしれないけれど、旅先で出会った人は必ず僕の心に何かを残して行く」

「僕はアミに、何かを残せただろうか」

そんな事を思いながら、幸次と別れた後長岡で下車した。

 

過去

ジミーは、中山美穂主演の日本映画「love letter」のチケットを手に入れ、意を決してアミを誘う。

「デートだね」と言われたジミーは舞い上がり、ヘアワックスをつけオシャレをして、手を繋ぐ練習や研究をして映画館へ行った。

映画館にはランタン祭りのポスターが貼ってあり、アミは「いつか連れてって」と微笑む。

ドキドキしながら席に座ったが、「love letter」は思った以上に良い映画で、上映中はそれどころではなかった。

その後、カラオケ店で話していると、なぜかアミは暗い表情で「映画の中の景色が、故郷に似てた。…全部置いて来ちゃったけど」と呟く。

ジミーは思わず「大丈夫です」と言って彼女の手を握った。

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リュウさんとっても穏やかで大人の男性だ。お蕎麦が美味しそうでたまらない。

そして、日本を代表するかのような陽キャの幸次!

ジミーが出会う人は皆、見た目も性格も違うけれど魅力的ですね。

 

別れ

現在

幸次に「ネカフェ、至れり尽くせりで最高っすよ!」と教えてもらったので、ジミーは駅近くのインターネットカフェに入る。

そこには由紀子(黒木華)という店員がいたが、彼女は偶然ジミーが作ったゲームに没頭していたため盛り上がった。

すると、ジミーは店内で今日開催の「ランタン祭り」のポスターを見つけ、行きたいと考えるがここからは遠いらしい。

由紀子は「店長、人助けして来ます!」と言って、ジミーを車に乗せて送ってくれた。

無事祭りに間に合ったジミーは、ランタンに「2人の旅が続きますように」と書いて、夜空へ飛ばした。

 

過去

突然、アミが1週間後に日本へ帰ると言い出した。

ジミーが狼狽えながら、前から疑っていた「彼氏のため?」と聞くと、アミは「うん、そうだよ」と答える。

その後アミは壁面に素晴らしい絵を描き上げたが、ジミーはしばらく素っ気ない態度をとってしまった。

しかし、ふてくされている息子を心配したジミーの父は、「出会いは大切だ。一度きりの人生、後悔しないように」と言い、背中を押す。

そこでジミーは思い直し、アミと一緒にランタン祭りへ行った。

混雑していたので、勇気を出して手を繋ぎ、恋人同士のようなひとときを過ごす。

そして、ジミーは「夢を見つけて、それが叶いますように」、アミは「ずっと旅が続きますように」とランタンに書き、「お互いの夢が叶ったら、また会おう。それまではどんなに辛くても頑張ろう」と約束をして、ランタンを夜空へ飛ばした。

するとアミは涙を浮かべながら、「ジミー、ありがとうね」と言ってジミーを抱きしめる。

ジミーは驚きつつも、アミの背中に手を回した。

beersy
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ジミーの父ちゃんがただただ良い人。

カラオケ店の皆んなも良い人しかいないし、ジミーもアミも人運が強い!

「彼氏がいる」というのは嘘くさいなと思いつつ、本当にいたら超悪女だなとも思いました。

 

初恋

現在

ジミーは、アミの故郷である福島県只見町へやって来た。

そこで商店の店主・中里(松重豊)に出会い、アミの実家まで送ってもらう。

道中、中里は「アミちゃん、台湾の話ばかりしていたよ。次はブラジルに行くなんて言ってたのにさ」と、懐かしむように話していた。

そして家に着くと、アミの母・裕子(黒木瞳)が出迎える。

裕子が「あなたがジミーさんね。やっと会えた」と言うと、ジミーは「遅くなってすみませんでした」と頭を下げた。

そして家に入り、アミの遺影が飾られている仏壇に手をあわせる。

裕子は「これはあの子からの、あなたへのラブレターだと思うの」と言って、アミが描いた絵と一言が入った作品本をジミーに手渡した。

 

過去

アミからの絵ハガキが届いたジミーは、アミに電話をかけ「冬休みに日本へ行きたい」と伝える。

しかしアミは「ダメだよ。約束忘れた?来週から彼氏と旅行にも行くし。またね、バイバイ」と冷たく返答した。

ーー

大学生となり、台北へ引っ越したジミーは、趣味が高じてアーロンとゲーム会社を立ち上げる。

そして「夢を叶えた」と伝えるためアミに連絡を入れたが、その時にアミの死を知った。

あまりにもショックを受けたジミーは、仕事に打ち込みどんどん会社が大きくなって行く。

しかし周りが見えなくなり、横暴な振る舞いが祟って、役員達から解雇を言い渡されてしまったのだ。

この旅は、心臓病で亡くなったアミとの約束を果たすために計画したものだった。

ーー

ーー

実はアミは重い心臓病を患っており、「世界中を一人旅する」という夢を叶えるべく、家族の反対を押し切って台湾へ行った。

カラオケ店でも、時に起こる発作に耐え、薬を飲みながら笑顔を絶やさなかったのだ。

ジミーへの気持ちに気付くと、やはり治療をして「もっと生きたい」という気持ちが強くなり、日本への帰国を決意。

しかし無情にも、病状は悪化して行く。

それでもアミは、作品本に筆を滑らせ続けた。

ーー

ジミーは涙を流しながら、裕子が渡した作品本を読む。

最後の力を振り絞って描かれた最後のページには、夜空に浮かぶランタンの絵と、ジミーへの想いが綴られていた。

「ジミーの夢が叶うように、ずっと応援してるからね。出会ってくれてありがとう、ジミー」

ーー

アミの想いを受け止め、現実と、自分と向き合う事が出来たジミー。

新しい道を行くため、歩き出すのだった。

beersy
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最初からずっとアミが亡くなったとは知らなかったので、かなり切ないサプライズでした。

現在のジミーがずっと暗かったのは、自分の中で初恋のケリを付けられていなかったからなんですね。

アミはきっとジミーの気持ちには気付いていたし、何か別の方法は無かったのかな…と、もどかしくもなりました。

それでも、想いが伝わって良かった。

切なかったけれど、温かい作品でした!!

 

『青春18×2 君へと続く道』が好きな人にオススメの映画

映画『青春18×2 君へと続く道』のような、切ない恋が楽しめる作品をピックアップ!

余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話

映画『余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。』予告編 - Netflix

この映画は本当に名作!

「死」をテーマにしているのに、終始明るくて、ラストは泣けるのに前向きになれる、不思議なパワーのある作品です。

よろしければ、こちらの記事(『余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。』をネタバレ解説!)もどうぞ!熱く語っています。笑

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ビール党のアラフォーで二児の母beersy(ビアシィ)子ども就寝後、夜な夜なテレビを付けては夫婦で動画視聴。仕事や家事から意識を飛ばすのが得意技。アクション好きだが、雑食性で何でも鑑賞するタイプ。しかしその実態はただの筋肉好き。いつかシルヴェスター・スタローンに会うのが夢であり、それゆえ筋トレを欠かさない(嘘) 私の記事を通して、筋肉好きの読者様が増えたら嬉しいです(?)