2023年12月15日公開の映画『ポトフ 美食家と料理人』は、19世紀末のフランスを舞台にした美食家とシェフの物語。
美食家ドダンと料理人ウージェニーはの関係性を経て、ユーラシア皇太子の晩餐会に招待されるというストーリーも続きます。
トラン・アン・ユンが監督・脚本を務め、ジュリエット・ビノシュが天才料理人ウージェニー、ブノワ・マジメルが著名な美食家ドダンを演じます。
『ポトフ 美食家と料理人』を観る方法
どんな映画?おすすめポイントを紹介!
ポトフ 美食家と料理人
- 未体験
- 4
- 感情移入
- 3
- 再鑑賞
- 3
- 予測不可
- 3
- サウンド
- 4
料理の監修を三ツ星シェフが行ったというだけあり、調理シーンがリアル!じっくりと見れるのが良いなと思いました!
評価は年間100作品以上を鑑賞する執筆者こでぃもの実体験をもとにしています。
ストーリー
美食家とシェフは結婚はしていないけど息の合った、分かりあえている男女。年齢も重ねている中で、2人の関係性を映し出していくのがストーリーの魅力の一つですね。
皇太子の晩餐会のメニューを考えていったり、大きくストーリーが展開していく中で「少し、説明が欲しいな!」というシーンもあるかもしれません。
演出
調理シーンの演出にこだわりを感じさせるのが今作の魅力!19世紀を舞台にしているため、調理器具や素材が揃っていないことを踏まえて「こうやって調理するのか!」という感動がありますね。
材料を切ったり、混ぜたりなどを経て完成させていく料理シーンは、一つ一つ丁寧に描かれていると感じました!
その作品ならではの切り口
調理シーンから美食家とシェフの関係性を描くシーンまで、今作はゆっくり描いていたのが特徴ですね。食事や料理をテーマにしている今作ならではという切り口が活かされていたと思います。当時の調理シーンがじっくり見れる映画でした。
おすすめポイント
美食家の男性とシェフの女性のロマンス&プロとしての生き様を感じさせたり、19世紀末の調理模様をじっくり見たい人におすすめの映画!
逆に、レストランの経営やシェフと従業員の人間ドラマをイメージしていると違うかも!スローテンポでしっかり楽しむ作品ですよ。
以下より重要なネタバレを含みます。
ネタバレありで解説!
美食家と料理人
19世紀末フランスにて美食家のドダンは料理人のウージェニーと共に20年以上共に暮らしていました。彼女が料理を作り、手伝いのヴィオレットはお客に料理を運ぶ…そして、姪のポーリーヌも手伝いに来たのです。
ドダンとウージェニーはメイン料理やクネルなどの料理を用意し、客はワインや料理に舌鼓を打って楽しみます。次々と料理を完成させていくウージェニーはひと段落したので、ポーリーヌたちに料理を食べてもらいました。その間に、ウージェニーは大きな魚の「舌平目」の料理や、「仔牛のポワレ」、デザートの「ノルウェー風オムレツ」を完成させました。客は調理場のウージェニーに挨拶し、一緒に食事をしようと言いますが…彼女は笑顔で対応します。
19世紀末のフランスの郊外にて昔ながらの調理場を思わせる雰囲気に引き込まれる映画の序盤!
なんといっても、獲れたての材料を刻んだり混ぜたり、調味料などを工夫していく様子が良いですね。のどかな風景を思わせる中、鳥のさえずりなどが聞こえてくる雰囲気がステキです。
そうしてでき上がる料理などは…とてもおいしそうでお腹がすきますね!
病
夜になり、ドダンはウージェニーと共に語り、いつも通り「結婚しないか」と言いました。彼女は一般的な夫婦よりも2人で料理を作っている時間が長いという話をして、やんわりと断ります。
後日、ウージェニーはドダンと共にポーリーヌの両親の元へ。両親はポーリーヌを預けるか迷っている様子。一方、ドダンはユーラシアの皇太子のための晩餐会のための料理を作ることが決まります。「ドダンは皇太子にポトフを出す予定だ」と、ウージェニーは彼の友人に知らせて戻ろうとした際に座り込んでしまいました。ドダンは彼女を見つけて心配し、医者に見せますが…ウージェニーは彼が不安そうにしているのを見やりました。
ドダンはウージェニーのために鶏や貝の料理を作り、スイーツを出した際に指輪を置きます。ウージェニーは指輪を受け取ることにし、2人は結婚することに…式には多くの人が訪ね、長いテーブルの食卓を囲みます。
ドダンとウージェニーの関係性が明らかになりつつ、才能あるポーリーヌとの関係性も良いですね。仲睦まじい様子が多い中、ウージェニーが倒れてしまうのは心配になりました。
彼女の様子を見てドダンは指輪を送る際に料理を懸命に作る姿が印象的です。
ポトフ
日は変わってドダンは晩餐会のメニューはポタージュ、ポトフ、デザート、そしてワインなどなど。それを聞いたウージェニーは大胆だと言い、ドダンは「ポトフはフランス的だからこそ皇太子を魅了できるかチャレンジしたい」と返しました。すると彼女は突然倒れ、ラバス先生は原因がわからないとのこと。ドダンは不安になり、ウージェニーは元気に振る舞おうとしましたが…数日後、彼女はベッドで息を引き取り、葬儀が執り行われます。
ポーリーヌも悲しみ、両親からドダンへ「料理人の見習いをさせてほしい」と伝えました。ドダンは料理を教えられる人がいないと考えていましたが…ポーリーヌと一緒に様々な料理人と会うことにします。なかなかドダンが納得できる人はいませんでしたが…ある日、チョウザメの骨髄のコンソメが届いたので料理人のアデルが魚料理を作りました。それを届けた男性から経緯を聞き、料理を食べたドダンはアデルに直接会いたいと言います。こうしてドダンはポーリーヌを連れて向かい、ウージェニーとの会話を思い出しながら物語は幕を閉じます。
映画のラストで、「私はあなたの料理人?それとも妻?lとウージェニーが聞いて、ドダンが「料理人」と答えていましたね。それをウージェニーが喜ぶ姿から2人の関係性の良さを改めて感じます。
ドダンが料理人のアデルに会って皇太子の晩餐会を成功させたのかまでは映画内で語られませんでしたが、今作はウージェニーとの関係性と料理へのこだわりを主に描いていたのだと思いました。
こちらもオススメ!
料理とこだわり、愛やロマンスを踏まえた映画なら以下もオススメ!
二ツ星の料理人
ブラッドリー・クーパー主演の人間ドラマを描く料理人の物語。腕は確かながらトラブルを抱える元二ツ星レストランのシェフが、ロンドンのフランチレストランを三ツ星店にしようと奮闘する物語が描かれます。
主人公アダムが最高のスタッフを集め、過去のトラブルと向き合いながらレストランを成功に導こうとする姿が見どころとなる映画!
創造性豊かな料理の描写やその料理に対する情熱、仲間たちとの関係性などが鍵となるストーリー展開が魅力的です。
『二ツ星の料理人』を観る方法
幸せのレシピ
ニューヨークの一流レストランのシェフ、ケイトの物語が突然の家族の変化をきっかけに、人生の意味や仕事に対する情熱を考えていくというする感動物語。家族との関係性から新しい愛、料理への真摯な愛情が描かれていきます。
ケイトの新たな家族やニックとの関係に注目しつつ、料理への情熱なども見どころとなる作品!
ケイトの自由奔放な料理スタイルや人柄も見どころで、彼女の生活や料理観から新しい発見があるでしょう。
『幸せのレシピ』を観る方法