1986年3月15日公開のアニメ映画『ドラえもん のび太と鉄人兵団』。
大長編ドラえもんの第7作目。異星人と戦うストーリーで、SF色の濃い作品。
しかしながら、工作ロボット兵「リルル」としずかとの友情にフォーカスした作品でもあり、感動的なクライマックスが魅力的でファンの中では常に上位に来る人気作です。
1980年代生まれのbeersy、子ども時代をガッツリドラえもんと共に歩んで来ました。
リルルとしずかちゃんの友情に心打たれ、何度もビデオレンタルしては泣いていた思い出深い一作!
今回は、ドラえもんに憧れドラえもんをこよなく愛するbeersyが、映画『ドラえもん のび太と鉄人兵団』の動画視聴方法、主題歌、あらすじ、感想をまるっと解説していきます!
『ドラえもん のび太と鉄人兵団』のあらすじ
どこからか送られてくる巨大ロボットの部品。ドラえもんとのび太は、鏡面世界でロボットを組み立て遊ぶ。そこへ、謎の少女が出現。少女は、地球征服を目指す鉄人兵団のスパイだった!
参照:Amazon公式サイト
映画『ドラえもん のび太と鉄人兵団』で流れる曲
オープニング
大山のぶ代、こおろぎ’73 - ぼくドラえもん
オープニングで流れる曲は、大山のぶ代、こおろぎ’73の『ぼくドラえもん』です。
こおろぎ’73は、多くの童謡や「秘密戦隊ゴレンジャー」などの歌唱で知られるコーラスユニット。
大長編シリーズでお馴染み、OPのび太の「ドラえも〜ん」という叫ですが、喧嘩したため今作では泣きべそをかいており、全く元気が無い。
しかしながら、言い合う二人の話し方はゆっくりでどこか優しく、これこそが初期ドラ声優陣の魅力だと言えるでしょう!
またOP曲では、たくさんのドラえもんが出て来てそのキュートな動きに癒されます♪
ドラえもん・のび太・ジャイアン・スネ夫が買い出しに行くシーン
ドラえもん・のび太・ジャイアン・スネ夫が買い出しに行くシーンで流れる曲は、大山のぶ代の『ポケットの中に』です。
武田鉄矢さん作詞、菊池俊輔さん作曲。大山ドラの声を思いっきり堪能出来る、ファンにとってはお馴染みの名曲です♪
しずかちゃんがリルルの手当てをしている間に、四人がスーパーへ買い出しに出掛けるシーン。
傷付いて泥だらけの身体を優しく労わるしずかちゃん、まさにナイチンゲール、聖母マリアのような愛に満ち溢れていますよね!
これがきっかけで、リルルが人間(ドラえもん達)に対し心を開いて行くのですが、それに葛藤し揺れ動くリルルの心境も細かくリアルに描かれています。
今作の「ポケットの中に」は、初期に参加していたヤング・フレッシュのコーラスは入っておらず、のぶ代さんの声のみで収録されていました。
※音源は以下のアルバムに収録されています。
エンディング・スタッフクレジット・主題歌
エンディング・スタッフクレジットで流れる曲は、大杉久美子の『わたしが不思議』です。
リルルが身を挺してロボットの改造操作をし、人類を救うエンディング。
しずかちゃん「あたしたち、ずっとお友達よ」リルル「お友達…」からの、手を握った瞬間にリルルが消えてしまう名シーンは、今書きながらも想い出してウルウルしてしまう涙腺爆撃砲。
恐ろしい悪役から見事に天使となったリルルは、2004年6月に発行された「ぼくドラえもん」の「輝け!ドラデミー大賞・ゲストキャラクター賞」で一位に輝きました。
最後に流れた、様々なアニソンを歌う大杉久美子さんの「わたしが不思議」は武田鉄矢さんが作詞を務めており、今作の世界観を見事に美しく表現した主題歌となっています。
配信が無いのが残念!ここでは、Sound WXのピアノカバーを掲載しました。
※音源は以下のアルバムに収録されています。
何度でも観よう!「のび太と鉄人兵団」をもっと楽しめる小ネタ
クリティカルなネタバレはできるだけ避けていますが、初めて『のび太と鉄人兵団』を観る人は事前情報なしで一度観てから以下の秘話を観ると、2回目も楽しめておすすめです!
小ネタ1:
しずかちゃんの部屋のぬいぐるみコレクションの中に、スヌーピーと、E.T.にソックリなぬいぐるみが。時代を感じますね!
しかしスヌーピーはまだしも、E.T.のフォルムは動物に混じっていて少々異質でした。笑
小ネタ2:
鉄人兵団によって世界中が破壊されるシーンで描かれた街は、東京タワー近郊の霞ヶ関など。
軍隊がリルルと話しているカットは国会議事堂となっており、悪の本部としているようで少々風刺が効いているなぁと思いました。
小ネタ3:
のび太の射撃の腕がスゴイ!!
リルルが人間を庇う発言をした際、鉄人兵団に囚われますが、空中を飛んでいるところをのび太がショックガンによって鎖だけを破壊します。
コミックスの第12巻16話「けん銃王コンテスト」や、第24巻16話「ガンファイターのび太」などで、ガンマン・のび太の勇姿を確認する事が出来ますよ!
筆者の『のび太と鉄人兵団』のグッズ紹介
筆者は公開当時生まれたばかりだったのでその時のグッズは持っていませんが、2004年6月に発行された「ぼくドラえもん」より、映画の裏情報をお伝えします!
- コミックス23巻16話「大あばれ、手作り巨大ロボ」が今作の原型。単三電池4本で10時間以上動く、当時の少年たちにとっては夢のようなプラモデルを作るお話。
- 雑誌では、鉄人兵団が消滅したところまでで終わったが、その後「リルルがのび太の学校へ来るシーン」が描き足され、映画もこのラストに沿って制作された。
- 藤子・F・不二雄先生は、大長編シリーズではドラえもんの「日常性」を大事にしているため、現実世界にはほとんど影響を及ぼさない物語を作るようにしている。しかし、今作では「世界が破壊されるという大事件を、のび太のご近所に迷惑をかけないで表現したい」と思い始め、鏡面世界を用いた作品となった。
- 藤子・F・不二雄先生は少年時代、海野十三先生の「火星兵団」という小説に夢中になったそうで、もしかしたらそれにインスピレーションを受けたのかもしれない。
25周年の時のボトルキャップ。ザンダクロスを大きくする迫力のクライマックスシーンが蘇ります。
藤子先生のロボット愛が描かれ、ファンの心を鷲掴みにして離さない感動作なので、ぜひご覧ください!!
『ドラえもん のび太と鉄人兵団』の前後作品
前作:
ドラえもん映画『のび太の宇宙小戦争』の主題歌を解説!
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次作:
ドラえもん映画『のび太と竜の騎士』の主題歌を解説!
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