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『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』で流れる音楽をシーンごとにご紹介!

とまと

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』で流れる音楽をシーンごとにご紹介!

https://youtu.be/Ms6ClAFkXow



クリフがヒッチハイクを断るシーン

Heaven Sent CM - Suddenly

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』クリフがヒッチハイクを断るシーンで流れている音楽は『Suddenly』です。

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』オリジナルサウンドトラックにも収録されているこの曲はヘレナ ルビンスタインの香水『Heaven Sent』のCMソングです。当時、アメリカでよく流れていた広告のようです。

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この作品を彩るサウンドトラックとして欠かせないのが当時実際に流れていたCMソングです。 私は馴染みがないので「当時のCMってこんな感じだったんだなぁ」と思うくらいですが、年配の方(特にアメリカにいた方)からすると、ものすごいノスタルジックな選曲みたいですよ!

特にこのヒッチハイクのシーンはキュートなヒッピー、プッシーキャットの表情とCMのコーラスが印象的ですね!

クリフがリックの家に着いたシーン

Kentucky Woman - Deep Purple

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』クリフがリックの家に着いたシーンで流れている音楽は、Deep Purple(ディープ・パープル)の『Kentucky Woman』です。

『Kentucky Woman』はニール・ダイアモンドが1967年に発表した曲です。今回は『Hush』と同じディープ・パープルが1968年にカバーしたバージョンが使用されています。

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クリフがリックの家に戻ってきたシーンで一瞬流れる音楽はディープ・パープルの『Kentucky Woman』です。シャロン・テートが車で流していた『Hush』と共に、第1期と言われる初期ディープパープルのヒット曲です。

そういえば、車好きでも知られるタランティーノ、劇中の車も見所のひとつです!リックの車は1966年型Cadillac DeVille(キャデラック・ドゥビル )、現在でもヴィンテージカーとして人気の高い車です。

リックの車は1964年型Volkswagen Karmann Ghia(フォルクスワーゲン カルマンギア)、水色の車体が可愛いですよね…筆者的にはこちらの車が好みです!

シャロンが寝室で荷物を詰めるシーン

Paul Revere & The Raiders - Good Thing (Audio)

Paul Revere & The Raiders - Good Thing

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』シャロンが寝室で荷物をカバンに詰めるシーンで流れている音楽は、Paul Revere & The Raiders(ポール・リヴィア&レイダース)の『Good Thing』です。

ポール・リヴィア&レイダースは米・アイダホで結成され、1960年代に人気を博したポップ・グループです。

シャロン・テート殺害事件のキーマンであるテリー・メルチャーが彼らの音楽プロデューサーであった事もあり、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』では彼らの曲が多数使用されています。

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クリフがアンテナを直している時にシャロンが自宅の寝室でかけたレコードは、ポール・リヴィア&レイダースのアルバム『The Sprit of 67』で、旅行カバンに衣類を詰めるシーンで流れていたのは『Good Thing』です。

シャロン・テートを演じるマーゴット・ロビー、シャロンの魅力をこれでもかと引き出してくれますね! クリフが吸うタバコは『レッドアップル』、ほとんどのタランティーノ映画に出てくるオリジナルブランドです!…この後に続くブルース・リーのシーンはいつ見ても最高です!

チャーリ・マンソンがポランスキー邸に来るシーン

Paul Revere & The Raiders - Hungry (Audio)

Paul Revere & The Raiders - Hungry

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』マンソンがポランスキー邸に来るシーンで流れている音楽は、Paul Revere & The Raiders(ポール・リヴィア&レイダース)の『Hungry』です。

前のシーンに引き続きポール・リヴィア&レイダースの曲です。彼らはティーンの間でアイドル的人気を獲得し、1960年代のポップスシーンを賑わせていました。日本の若い世代にもファンが多かったようです。

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シャロンの家にいたジェイが、辺りをうろつくマンソンに話しかけるシーンで流れている音楽はポール・リヴィア&レイダースの『Hungry』です。女の子に語りかけるような歌詞なのですが、このシーンで使われると気味の悪さが漂います…。

さて、この時マンソンが探している「テリー」というのが、先述したポール・リヴィア&レイダースの音楽プロデューサー、テリー・メルチャーで、シャロン達が住む家の元住人です。マンソンはレコードデビューの夢をテリーに託していたのですが、断られたことから恨みに思っていたと言われています。(詳しいことは「シャロン・テート殺害事件」で調べてみてください。)

シャロンが車で街に向かうシーン

Buffy St. Marie - The Circle Game

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』シャロンが車で街に向かうシーンで流れている音楽は、Buffy St. Marie(バフィー・セントメリー)の『The Circle Game』です。

バフィー・セントメリーは1941年ネイティブ・アメリカンの血を引くカナダ生まれのシンガーソングライターです。熱心な反戦運動家としても知られています。

『The Circle Game』は同じくカナダ出身のシンガーソングライター、ジョニ・ミッチェルのカバー曲です。1970年に公開された映画『いちご白書』の主題歌として使われました。

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ヒッチハイカーの女の子を乗せて送り届けるシャロンの車のなかで流れている音楽はバフィー・セントメリーの『The Circle Game』です。バフィー・セントメリーはベトナム運動に対する激しい抗議活動を行ったりと、当時ヒッピーの間でも高い人気がある歌手でした。

リックがヒッピーに対して悪い印象を抱いているのに対し、シャロンは割とヒッピー文化に共鳴するところが合ったかのように描かれていますね。

ちなみにシャロンが運転している車は黒いポルシェ911。シックに決めたシャロンにお似合いですよね!

リックが大脱走に出る予定だったという話をするシーン

Elmar Bernstein - Cooler and mole from The great Escape

Elmar Bernstein - Cooler from The Great Escape

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』リックが共演者のジムに、映画『大脱走』に出る予定だった…という話をするシーンで流れている音楽は、Elmar Bernstein(エルマー・バーンスタイン)の『Cooler』です。

エルマー・バーンスタインは『荒野の七人』(1960)や『エデンより彼方に』(2002)の音楽を手がけた事で知られる作曲家です。14度アカデミー賞にノミネートされ、1967年ミュージカル映画の名作『モダン・ミリー』でアカデミー作曲賞を受賞しました。

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スティーヴ・マックイーン主演の名作戦争映画『大脱走』(1963)、マックイーンの代わりにリックが出ていたら…の妄想シーンで流れてくる音楽は、実際に『大脱走』の作中で使われた音楽です。セリフも実際の映画と同じなので見比べてみると楽しいですよ!

タランティーノ監督曰く、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』の脚本は最初『マックイーンになろうとした男』という本にするために書き始めたそうです。(題名の元ネタはキップリングの短編小説『王になろうとした男』ですね!)

60年代を代表するスター、マックイーンのようにハリウッドの流れに乗れなかったリック…その切なさがよく表されているシーンですね。

シャロンが映画館の観客席に着くシーン

Mitch Ryder&The Detroit Wheels - Jenny Take a Ride

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のシャロンが映画館の観客席に着くシーンで流れている音楽は、Mitch Ryder&The Detroit Wheels(ミッチ・ライダー&デトロイトホイールズ)の『Jenny Take a Ride』です。

ミッチ・ライダー&デトロイトホイールズは米・デトロイトでミッチ・ライダーを中心に結成された白人R&Rバンドです。
『Jenny Take a Ride』(1965)はリトル・リチャードのヒット曲「ジェニー・ジェニー」をミッチ・ライダーがアレンジし、アメリカで大ヒットしました。

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シャロン・テートが映画館に入ったシーンで流れてくる音楽は『Jenny Take a Ride』、現役アメフト選手ジョー・ネイマス主演のバイカー映画『CCライダー』(1970)の予告編として使われています。

個人的に、映画の作品内で映画館に行くシーンは監督の映画愛が伝わるシーンが多い気がします。(ウッディ・アレンの『カイロの紫のバラ』(1985)もオススメです!)タランティーノによるこのシーンも、とにかく美しくてジーンと来ます…。

シャロンが映画を観ているシーン

I Can't Turn You Loose

Wayne Cochran - Can't Turn You Loose

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のシャロンが映画を観ているシーンで流れている音楽は、Wayne Cochran(ウェイン・コクラン)の『Can't Turn You Loose』です。

1939年米・ジョージア生まれのウェイン・コクランは「ソウルの救世主」と言われた白人ソウルシンガーです。ブロンドヘアのリーゼントがトレードマークです。

『Can't Turn You Loose』はオーティス・レディングが作詞作曲した曲です。今でもよくテレビのBGMとして使用されています。

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シャロン・テートが映画館で映画を観ているシーン、唐突に画面に流れる赤い服にリーゼントと、かなり強烈な見た目の男性はウェイン・コクランです!映画『CCライダー』の中で流れるワンシーンです。

CCライダーはウェイン・コクランのバックバンドの名前として知られています。ベースの神童と言われ、最近ドキュメンタリー映画も公開されたジャコ・パストリアスの才能に気付き見出したのもウェイン・コクランだと言われています。

シャロンが『サイレンサー/破壊部隊』を観るシーン

Hugo Montenegro - Theme From `The Wrecking Crew´ (1968)

Hugo Montenegro - Wrecking Crew

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のシャロンが『サイレンサー/破壊部隊』を観るシーンで流れている音楽は、Hugo Montenegro(ヒューゴ・モンテネグロ)の『Wrecking Crew』です。

1925年、米・ニューヨーク生まれのヒューゴ・モンテネグロは『サイレンサー』シリーズや『セメントの女』(1968)の映画音楽を手がけた事で知られる作曲家です。

人気テレビドラマシリーズ『0011ナポレオン・ソロ』(2015年に映画化されたThe Man from U.N.C.L.E.のオリジナルバージョン)や『続・夕日のガンマン』のテーマ曲をカバーしたアルバムは1968年全米年間ヒットチャートで8位を記録しました。

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シャロン・テートが出演したい映画、『サイレンサー/破壊部隊』を観るシーンで流れているのは、実際に映画内で使われた音楽です。『サイレンサー』はディーン・マーティン主演のスパイアクション映画で、高い人気がありましたが、4作目公開後シャロン・テートが殺害されてしまったことで続編は作られませんでした。

ちなみに映画館で流れる映画の映像は(マーゴット・ロビーではなく)本物のシャロン・テートです!

リックが出演しているドラマで流れる音楽1

Francesco De Masi - Ecce Homo

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のリックが出演しているドラマで流れる音楽は、Francesco De Masi(フランチェスコ・デ・マッシ)の『Ecce Homo』です。

フランチェスコ・デ・マッシは1930年、イタリア生まれの作曲家・指揮者です。Achille Longoというイタリア人作曲家の甥に当たります。

『Ecce Homo』は、マカロニウエスタン『Sartana Does Not Forgive』(1968)のサウンドトラックです。

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リックが悪役で出演している『対決ランサー牧場』で流れている音楽はマカロニウエスタン『Sartana Does Not Forgive』からの引用です。パイプオルガンの重厚な音楽が西部劇風ですね!

『対決ランサー牧場』(1968〜1970)は、実際にアメリカCBS放送で放映されていた人気テレビ西部劇ドラマです。ドラマの主役、スコット・ランを演じていたウェイン・モウンダー役をルーク・ペリーが、ゲストの悪役をリックが演じた設定です。

リックが出演しているドラマで流れる音楽2

Francesco De Masi - Mexico Western

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のリックが出演しているドラマで流れる音楽の2曲目は、Francesco De Masi(フランチェスコ・デ・マッシ)の『Mexico Western』です。

前の曲と同じフランチェスコ・デ・マッシによる音楽です。『女王陛下の大作戦』(1967)などイタリア映画音楽を数多く手がけました。

『Mexico Western』は、エンツォ・G・カステラーリ監督によるマカロニウエスタン『Any Gun Can Play』(1968)の挿入曲です。

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リックがセリフを忘れるシーンのあたりで流れている音楽は、フランチェスコ・デ・マッシの『Mexico Western』です。 主役の役を演じたのは『ビバリーヒルズ高校白書』のディラン・マッケイ役で人気を博したルーク・ペリー。クールなTVスターとして人気の高いルークを是非テレビドラマの主演役にしたいと、タランティーノから熱いオファーを送ったそうです。初共演となったブラッド・ピットやディカプリオも、スタジオでルークを見かけて「ディランがいる!」と興奮したと語っていました。

残念ながら、2019年突然の脳卒中でルーク・ペリーは逝去し、今作品が遺作となってしまいました。ご冥福をお祈りします。

クリフがリックの車で高速道路を走るシーン

Los Bravos - Bring a Little Lovin' (Audio)

Los Bravos - Bring A Little Lovin

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のクリフがリックの車で高速道路を走るシーンで流れる音楽は、Los Bravos(ロス・ブラボーズ)の『Bring A Little Lovin』です。
ロス・ブラボーズは60年代後半にスペイン・マドリードで活躍していたビートグループです。

1stシングル『Black is Black』(1966)はアメリカヒットチャートで4位、ミリオンセラーを記録しました。

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クリフがキャデラックで高速道路を走るシーンで流れている音楽はロス・ブラボーズの『Bring A Little Lovin』です。この曲は今作品の1st予告編の音楽としても使用され話題になりました。 スタイリッシュなバイオレンス描写が得意なタランティーノですが、今作品はそれよりも『60’sハリウッド』の美しさにフィーチャーした映像が印象的ですよね。

このシーンもシンプルなシーンですが、今では混沌とした時代だったと言われる60年代後半アメリカの空気を瑞々しく爽やかに、そしてどこかノスタルジックに描いています。

クリフがヒッチハイクをしていたプッシーキャットを乗せるシーン

Brother Love's Travelling Salvation Show

Neil Diamond - Brother Love's Traveling Salvation Show

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のクリフがヒッチハイクをしていたプッシーキャットをのせるシーンで流れる音楽は、Neil Diamond(ニール・ダイアモンド)の『Brother Love's Traveling Salvation Show』です。

1941年、米・ニューヨーク生まれのニール・ダイアモンドは1960年代から80年代にかけて数々のヒット曲を生み出した歌手/作曲家です。全世界で1億枚以上の売り上げを記録しています。

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再び出会ったヒッチハイカーのプッシーキャットを乗せてスパーン映画牧場に向かうシーンで流れる曲は、ニール・ダイアモンドのヒット曲『Brother Love's Traveling Salvation Show』です。ちなみに、ニール・ダイアモンド、本名はニール・レスリー・ダイアモンド(Neil Leslie Diamond)…ダイアモンドが本名だったとは…羨ましいです!

足の裏をペタンとフロントガラスにくっつけるタランティーノ的サービスショットがナイスです!

プッシーキャットとクリフ、車内のシーン

Hey Little Girl (Bonus Track)

Dee Clark - Hey Little Girl

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のプッシーキャットとクリフ、車内のシーンで流れる音楽は、Dee Clark(ディー・クラーク)の『Hey Little Girl』です。

ディー・クラークは1938年、米・シカゴ育ちのR&Bシンガーです。『Raindrops』(1961)はアメリカ・ニュージーランド・南アフリカで爆発的なヒットを記録し、ミリオンセラーを記録しました。

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自由気ままなプッシーキャットを乗せてドライブするクリフ。つい、脇に目がいってしまいます…。プッシーキャット役のマーガレット・クアリーは、幼い頃からバレエをしていただけあり、身体の表現が伸びやかで全身からヒッピーらしさが漂っていますね!

カーラジオからはオーティス・ブラックウェルがThurston Harrisのために書き下ろした『Hey Little Girl』をディー・クラークがカバーしたものが流れています。ロックンロールテイストの音楽にソウルフルで軽快な歌声が斬新です!

リックがドラマの撮影をするシーン

Harley Hatcher Combo - Victorville Blues

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のリックがドラマの撮影をするシーンで流れる音楽は、Harley Hatcher Combo(ハーレー・ハッチャー・コンボ)の『Victorville Blues』です。

バート・トッパー監督のバイク映画『ハードライダー』(1971)からのサントラです。Harley Hatcherが作曲した『Victorville Blues』をクールなファズ・ギターが特徴的なDAVIE ALLANが演奏しています。

ちなみに、DAVIE ALLANが関わった楽曲は、タランティーノの『デス・プルーフ in グラインドハウス』『イングロリアス・バスターズ』でも使用されています。

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『対決ランサー牧場』の撮影に向かうリックのシーンで流れている音楽は『Victorville Blues』です。タランティーノが好きそうなファズギターが印象的です!セリフを確認し、タバコを吸いながらセットを歩くリック、哀愁を感じさせるメロディーがピッタリきますね。

西部劇風の埃っぽい街のセットの中、大きなカメラや照明機器、ポロシャツ姿の撮影クルーの姿が映るのが、裏方と呼ばれる全ての映画関係者に敬意を払っているようなワンシーンです。

個人的には、リックがウエスタンブーツでセットに入るのと入れ替わりにセットから出ていく青いモダンなハイヒールの女性の脚のシーンが、過去と現在の交差のようで心に残りました…。

クリフがスパーン牧場に着いたシーン

Paul Revere & The Raiders - Theme from It's Happening (Audio)

Paul Revere And The Raiders - Theme From It's Happening

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のクリフがスパーン牧場に着いたシーンで流れる音楽は、Paul Revere And The Raiders(ポール・リヴィア&レイダース)の『Theme From It's Happening』です。

シャロン・テート殺害事件のキーとなるテリー・メルチャーがプロデューサーを務めていたポール・リヴィア&レイダースの曲が再び使用されています。

『Theme From It's Happening』は、人気絶頂期の1968年にリリースされたシングル『Cinderella Sunshine』のB面としてリリースされた曲です。

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クリフがプッシーキャットを乗せ、スパーン映画牧場に到着したシーン、ヒッピー達は薄暗いジョージの家のテレビで音楽番組を見ていたようですね。小さな白黒テレビなので、よくは見えませんが、ポール&が『Theme From It's Happening』を演奏しているところのようですね。

ヒッピー達のテーマ曲のようにポール・リヴィア&レイダースの音楽が効果的に使われています。実際、若い女の子達の間で人気が高かったグループなので、10代のヒッピー達も好んで聴いていたのかもしれませんね。

クリフがジョージの家に向かいスクィーキーと会うシーン

Paul Revere & The Raiders - Mr. Sun, Mr. Moon (Audio)

Paul Revere And The Raiders - Mr.Sun Mr.Moon

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のクリフがジョージの家に向かいスクィーキーと会うシーンで流れる音楽は、ポール・リヴィア&レイダース)のクリフがジョージの家に向かい赤毛のスクィーキーと会うシーンでテレビで流れている音楽は『Mr.Sun Mr.Moon』です。

前の曲に続き、ポール・リヴィア&レイダースの歌が使用されています。『Mr.Sun Mr.Moon』(1969)はポップな曲調で、当時日本でも人気がありました。

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クリフがジョージの家に向かうシーンで、ジョージの家のテレビで流れている音楽は『Mr.Sun Mr.Moon』です。おそらく前の曲から続けて演奏されたんでしょうね!ちょいちょい映り込む裸足がタランティーノらしいです!

肝が据わった赤毛のスクィーキー、2001年に『アイ・アム・サム』で一躍有名になった「ダコタちゃん」ことダコタ・ファニングが演じています…すっかり大人の女優になりましたね!

ジョージの家にクリフが入るシーン

Bernard Hermann - The Radiogram from Torn Curtain

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のジョージの家にクリフが入るシーンで流れる音楽は、Bernard Hermann(バーナード・ハーマン)の『The Radiogram from Torn Curtain』です。

バーナード・ハーマンはヒッチコックとのコラボレーションで知られる映画音楽作曲家です。『めまい』(1958)や『北北西に進路を取れ』(1959)などのタッグで名声を高めましたが、『引き裂かれたカーテン』(1966)の音楽の方向性で揉め、バーナード・ハーマンがこの映画のために制作したサントラは使用されなかったそうです。

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ヒッピー達が外で見守る中、クリフがジョージの家を進んでいくシーンで流れるのはヒッチコックの映画『引き裂かれたカーテン』のために作られた音楽です。クラシックでわざとらしいほど不穏な音楽に薄汚れた家、扉や床板の軋み音がより怖さを増させます…この映画で初めてドキドキするシーンですよね。

スパーン映画牧場は実際にカリフォルニアにあった映画撮影用の牧場です。音楽活動の拠点にしたいと言われ、牧場主のジョージ・スパーンがヒッピー達に貸していたそうです。

実際にジョージの家に住んでいた元マンソン・ファミリーのメンバーの感想によると、「(作品内で)家の汚さは誇張されているものの、塗装の剥がれた壁や内装はかなり正確だった」とのことです。

クリフが車に向かい歩くシーン

Robert Corff - Don't Chase Me Around from Gas-S-S-S

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のクリフが車に向かい歩くシーンで流れる音楽は、Robert Corff(ロバート・コーフ)の『Don't Chase Me Around from Gas-S-S-S』です。

Robert Corffは1947年アメリカ生まれの俳優です。ロジャー・コーマン監督の犯罪映画『Gas-S-S-S』で主役を演じました。今回使用された『Don't Chase Me Around』は映画内で使用された楽曲です。

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プッシーキャットがクリフの事を『盲目だ』と叫ぶシーンで流れ始める音楽はロバート・コーフの『Don't Chase Me Around from Gas-S-S-S』です。リックの車のタイヤをパンクさせたヒッピーの男をリックが思い切り殴ります。物語も終盤に差し掛かり、だんだんと不穏な空気が流れ始めます。

ロジャー・コーマン監督の映画『Gas-S-S-S』(1970)は25歳以上の人間が死んでしまう毒ガスが漏れ出すブラックコメディで、ヒッピーの男が主役のお話です。低予算カルト映画として知られ、ロバート・コーフやCountry Joe & the Fishによるサントラが人気です。

クリフがリックを家まで送るシーン

José Feliciano - California Dreamin' (Audio)

Jose Feliciano - California Dreamin’

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のクリフがリックを家まで送るシーンで流れる音楽は、Jose Feliciano(ホセ・フェリシアーノ)の『California Dreamin’』です。

ホセ・フェリシアーノは1945年プエルトリコ生まれ、盲目の歌手/ギタリストです。The Doorsの『ハートに火をつけて』(1968)のカバーで大ヒットを記録しグラミー賞最優秀新人賞を受賞しました。

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 スパーン牧場のシーン、映画館から出てくるシャロン・テート、バイクでスタジオを後にするウェイン・モウンダー、そしてリックを乗せて走るクリフが次々と映し出されるシーンに合わせて『California Dreamin’』が流れています。

車のライトや街のネオン、エンジン音などがとっても効果的でノスタルジックな名シーンですね…。

ここで使われたホセ・フェリシアーノによる『California Dreamin’』、実はカバーバージョンで、オリジナルはママ&パパスの陽気な音楽です。聴き比べで見ると違いが面白いですよ!

 

 

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洋画大好きライターのとまとです!好きな恋愛映画はLost in translationとJackie Brown。いやいやBleederも捨てがたい…。ちょっぴりビターなストーリーに激弱です。
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