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映画『レインマン』の挿入曲を徹底解説!

とまと

映画『レインマン』の動画配信先と流れた挿入曲を徹底解説!

movies.yahoo.co.jp/movie/2527



1989年2月25日公開の映画『レインマン』

サヴァン症候群のレイモンドと再会した弟、チャーリーによるロードムービーです。

監督は『グッド・モーニング・ベトナム』のバリー・レヴィンソン、レイモンド役はダスティン・ホフマン、チャーリー役はトム・クルーズが務めました。第61回アカデミー賞では、8部門にノミネートされ、作品賞・監督賞・主演男優賞を受賞しています。

『ライオン・キング』(1994)『DUNE/デューン 砂の惑星』(2021)で2度アカデミー作曲賞を受賞したハンス・ジマーが音楽を担当しました。ハンス・ジマーにとっては、アカデミー作曲賞に初めてノミネートされた映画です。

この記事では、映画『レインマン』で流れた音楽16曲をご紹介します。

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『レインマン』で流れた曲とは?

オープニングシーン

The Belle Stars - Iko Iko

オープニングシーンで流れた曲は、The Belle Starsの『Iko Iko』です。

映画はイタリアの高級スポーツカー、ランボルギーニが貨物船から陸揚げされるシーンから始まります。

『アイコ・アイコ(Iko Iko)』は、ニューオーリンズの代表的なフォークソングです。オリジナルは、R&Bミュージシャン、ジェイムズ・”シュガーボーイ”・クロフォードが1955年にリリースした『Jock-A-Mo』という曲です。1965年に女性ボーカル・グループ、ディキシー・カップスによって歌われ有名になりました。

ここでは、ロンドン出身の7人組女性バンド、ベル・スターズの演奏が使われています。

 

チャーリーとスザンナが車で旅行に出かけるシーン

Scatterlings of Africa

Johnny Clegg and Savuka - Scatterlings of Africa

チャーリーとスザンナが車で旅行に出かけるシーンで流れた曲は、Johnny Clegg and Savukaの『Scatterlings of Africa』です。

『Scatterlings of Africa』は、南アフリカの多民族バンド「Savuka」が、1987年にリリースしたアルバム『Third World Child』の収録曲です。刺激的で明るい音楽には、ズールー族(アフリカ最大民族の一つ)の影響がみられ、英国やフランスでヒットしました。

バンドの創設者、ジョニー・クレッグは、反アパルトヘイト活動家でもあり、この曲の歌詞は、「南アフリカ社会の無数の混乱を反映している」といわれています。(アパルトヘイトは1994年に撤廃されました。)

 

チャーリーがブルーナー医師に電話をするシーン

Please Love Me Forever

Bobby Vinton - Please Love Me Forever

チャーリーがブルーナー医師に電話をするシーンで流れた曲は、Bobby Vintonの『Please Love Me Forever』です。

ウェイトレスが落とした爪楊枝の本数をレイモンドが言い当てるレストランでのシーンです。

ここで流れている『Please Love Me Forever』は、アフリカ系アメリカ人歌手、トミー・エドワーズが、1958年にリリースした曲です。

オリジナルはヒットしませんでしたが、その後、1960年にキャシー・ジーン&ルームメイツによって、1967年にはボビー・ヴィントンによってリリースされヒットしたことで、よく知られるようになりました。

 

爪楊枝の一件の後のドライブシーン

Ian Gillan and Roger Glover - Lonely Avenue

爪楊枝の一件の後のドライブシーンで流れた曲は、Ian Gillan and Roger Gloverの『Lonely Avenue』です。

カーラジオから流れている曲は、英国ハードロックバンド「ディープ・パープル」のメンバー、イアン・ギランとロジャー・グローヴァーが1988年にリリースしたアルバム『Accidentally On Purpose』の収録曲です。

もともとは、米・ブルース歌手、ドク・ポーマスがレイ・チャールズの為に作った曲で、1956年にリリースされヒットしました。ドク・ポーマスは、少年時代に罹患したポリオが原因で松葉杖をついて歩くという状態でしたが、このヒットが音楽業界で成功するきっかけになったといわれています。

ドク・ポーマスは、モルト・シューマンとコンビを組み『ラストダンスは私に』『ラスベガス万歳』などのスタンダードナンバーを数多く残しました。

 

雨で出かけられない日にテレビから流れている曲

Eric Clapton - After Midnight

雨で出かけられない日にテレビから流れている曲は、Eric Claptonの『After Midnight』です。

『After Midnight』は、米国オクラホマ出身のシンガー、J. J. ケイルが1966年にリリースした曲で、エリック・クラプトンが1970年にカバーしヒットしました。

英国ロック界三大ギタリストの一人、エリック・クラプトンは、デビュー60周年の2023年、4月に来日し、海外アーティストでは初の記録となる武道館100回目公演を行いました!

ドキュメンタリー映画『エリック・クラプトン~12小節の人生~』では、彼の栄光に満ちた人生の裏にある私生活での苦悩や、豪華アーティストとの貴重なアーカイブ映像などが公開されています。

 

民家で「テレビ裁判」を見せてもらった後のドライブシーン

Delta Rhythm Boys - Dry Bones

民家で「テレビ裁判」を見せてもらった後のドライブシーンで流れた曲は、Delta Rhythm Boysの『Dry Bones』です。

『ドライ・ボーンズ(Dry Bones)』は、旧約聖書の「枯れた骨の復活」をもとにして作られた黒人霊歌です。アメリカのボーカルグループ、デルタ・リズム・ボーイズ(Delta Rhythm Boys)が1941年にリリースし人気となりました。

日本では、男性4人コーラスグループ、デューク・エイセスのレパートリーとして知られていて、デューク・エイセスはNHK紅白歌合戦で2度この曲を歌っています。デューク・エイセスは、2017年に解散し、62年の活動に幕を降ろしました。

 

モーテルのバスルームでレイモンドが歌う曲

I Saw Her Standing There (Remastered 2009)

The Beatles - I Saw Her Standing There

モーテルのバスルームでレイモンドが歌う曲は、The Beatlesの『I Saw Her Standing There』です。

「レインマン」がレイモンドだと、チャーリーが気づくシーンです。

『アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア』は、ビートルズの英国デビューアルバム『Please Please Me』(1963)と、米国デビューアルバム『Introducing… The Beatles』(1964)のオープニングトラックです。

アメリカでは、キャピトル・レコードから発売された第1弾シングル『抱きしめたい』(1963)のB面に収録され、このシングル盤はビートルズ初のアメリカ・ナンバーワンヒットを記録しました。

この直後、ビートルズはアメリカ初上陸を果たし、出演した生放送テレビ番組は、アメリカの人口の34%を超える約7,300万人が視聴したといわれています。

 

コインランドリーを出た後のドライブシーン

Beyond The Blue Horizon - Re-Recording (by Original Artist)

Lou Christie - Beyond the Blue Horizon

コインランドリーを出た後のドライブシーンで流れた曲は、Lou Christieの『Beyond the Blue Horizon』です。

『Beyond the Blue Horizon』は、1930年に公開された米・ミュージカルコメディ映画『モンテカルロ』で主演を務めた女優ジャネット・マクドナルドのために作られた曲です。映画公開後にリリースされた彼女のシングル盤は、12,000枚以上を売り上げました。

映画『モンテカルロ』は、婚約者から逃げ出してきたヒロインと、身分を偽って彼女に近づく財産家の伯爵とのラブコメディで、モンテ・カルロのカジノが舞台です!

ここで使われているのは、60年代に独特のファルセット・ボイスで人気を博したルー・クリスティが、1973年にリリースしたバージョンです。

 

夜のラスベガスを車で走るシーン

Rob Wasserman with Aaron Neville - Stardust

夜のラスベガスを車で走るシーンで流れた曲は、Rob Wasserman with Aaron Nevilleの『Stardust』です。

『スターダスト(Stardust)』は、1927年にホーギー・カーマイケルが発表した、世界中で愛されているジャズのスタンダード・ナンバーです。

作曲者ホーギーから依頼されたミッチェル・パリッシュが1928年に詩を書き、伝説的ナイトクラブ「コットン・クラブ」で定期的に演奏されるようになりました。 ナット・キング・コール、ルイ・アームストロング、ボブ・ディラン、ウィリー・ネルソンなど、様々なジャンルのアーティストが録音を残しています。

ここでは、アメリカのベーシスト、ロブ・ワッサーマンがグラミー賞を受賞したアルバム『デュエット(Duets )』(1988) に収録されている、R&Bシンガー、アーロン・ネヴィルとのデュエットが使われています。

 

チャーリーが悪巧みを思いつく食事シーン

Lonely Women Make Good Lovers

Bob Luman - Lonely Women Make Good Lovers

チャーリーが悪巧みを思いつく食事シーンで流れた曲は、Bob Lumanの『Lonely Women Make Good Lovers』です。

金策尽きたチャーリーはカジノでレイモンドの能力を利用することに決めました!

ジュークボックスから流れていた『Lonely Women Make Good Lovers』は、テキサス出身のシンガー、ボブ・ルーマンが1972年にリリースしたアルバム『Lonely Women Make Good Lovers』の収録曲で、のちにリリースされたシングル盤は、カントリーシングルチャートで4位を記録し、彼の代表作となりました。

ボブ・ルーマンは、60年代から70年代にかけ頻繁にツアーを行い、ラスベガスで人気を博していたそうです。

 

カジノでレイモンドが娼婦アイリスと話すシーン

Jocko Marcellino - Wishful Thinking

カジノでレイモンドが娼婦アイリスと話すシーンで流れた曲は、Jocko Marcellinoの『Wishful Thinking』です。

カジノのバーでは、アメリカの歌手、ジョッコ・マルセリーノが登場し、映画のために書き下ろした『Wishful Thinking』を歌っています。

ジョッコ・マルセリーノは、米・ロックンロール・ポップス・グループ、シャ・ナ・ナ(Sha Na Na)の創設者の一人です。ジョン・トラボルタ主演の学園ミュージカル映画『グリース』(1978)で、シャ・ナ・ナは「ジョニー・カジノ&ザ・ギャンブラーズ」として出演し、劇中で『ハウンド・ドッグ』ほか6曲を演奏しています。

 

ホテルの部屋でレイモンドがチャーリーにダンスを教わるシーン

Etta James - At Last

ホテルの部屋でレイモンドがチャーリーにダンスを教わるシーンで流れた曲は、Etta Jamesの『At Last』です。

『アット・ラスト』は、ミュージカル映画『銀嶺セレナーデ(原題:Sun Valley Serenade)』(1941)の劇中歌で、グレン・ミラー・オーケストラによって演奏されました。後に、グレン・ミラー・オーケストラはこの曲を数回録音し、1942年のバージョンは米国ビルボード・ポップ・ミュージック・チャートで第2位を記録しました。

ここでチャーリーが流す曲は、伝記映画『キャデラック・レコード 音楽でアメリカを変えた人々の物語』(2008)でビヨンセが演じた、女性R&B歌手エタ・ジェイムズのバージョンです。

 

ラスベガスのホテルにスザンナが訪れたシーン

Ginger & Fred in "Bouncing The Blues"

Harry Warren - Bouncin’ the Blues

ラスべガスのホテルにスザンナが訪れたシーンで流れた曲は、Harry Warrenの『Bouncin’ the Blues』です。

スザンナが訪れるシーンで、レイモンドがテレビで見ているのは、ミュージカルコメディ映画『ブロードウェイのバークレー夫妻』(1914)です。この映画は、ハリウッド史上最高のダンシング・コンビと謳われ、一世を風靡したアステア&ロジャースの、10年ぶりにして最後の作品で、唯一のカラー作品です!

この映画には、ガーシュイン兄弟やベティ・コムデン、ハリー・ウォーレンといった、そうそうたるメンバーが曲を書いています。

『Bouncin’ the Blues』はハリー・ウォーレンの作品で、主役のダンサー夫婦の、リラックスした楽しいタップダンスシーンで使われています。

 

レイモンドがバーで娼婦アイリスを待つシーン

Jocko Marcellino - Lovin’ Ain’t So Hard

レイモンドがバーで娼婦アイリスを待つシーンで流れた曲は、Jocko Marcellinoの『Lovin’ Ain’t So Hard』です。

カジノのバーでは、ジョッコ・マルセリーノのステージが続いています。このシーンでは『Lovin’ Ain’t So Hard』という曲が演奏されていました。

ジョッコ・マルセリーノのバンド、シャ・ナ・ナ(Sha Na Na)は、1969年に活動を始め、金ラメや革ジャンにリーゼントというスタイルに、ロックンロール・ドゥーワップなどをレパートリーにした歌とダンスで、50年代のストリート・カルチャーをよみがえらせました。日本でもオールディーズ、フィフティーズを語る上で欠かせない存在です。

 

レイモンドとスザンナがエレベーターの中で踊るシーン

They can't take that away from me - Fred Astaire

George Gershwin - They Can’t Take That Away from Me

レイモンドとスザンナがエレベーターの中で踊るシーンで流れた曲は、George Gershwinの『They Can’t Take That Away from Me』です。

『誰にも奪えぬこの想い(原題:They Can’t Take That Away from Me)』は、日本でも公開されたミュージカル映画『踊らん哉(原題:Shall We Dance)』(1937)でフレッド・アステアの為に書かれた曲です。音楽は作曲家ジョージ・ガーシュウィンと兄のアイラ(作詞家)とのコンビが手がけています。

レイモンドが見ている映画『ブロードウェイのバークレー家』(1949)の後半で、主役のダンサー夫婦が華麗な衣装をまとい踊るシーンで、この曲が再び利用されました。

携帯用テレビでこのシーンを見るレイモンドの様子をみていたスザンナは、エレベーターを止め、彼をダンスに誘います。

 

レイモンドが体を動かしながらテレビを見ているシーン

Bananarama - Nathan Jones

Bananarama - Nathan Jones

レイモンドが体を動かしながらテレビを見ているシーンで流れた曲は、Bananaramaの『Nathan Jones』です。

ロサンゼルスのチャーリーの家に到着し、チャーリーがブルーナー医師と電話をしている間、レイモンドは別の部屋でテレビを見ています。

『ネイサン・ジョーンズ(Nathan Jones)』は、アメリカの女性ボーカル・グループ、スプリームス(The Supremes)の23枚目のスタジオアルバム『Touch』(1971年)に収録されている曲がオリジナルです。

テレビで流れているのは、1988年にリリースされた、イングランド出身の女性3人組ポップ・コーラス・グループ、バナナラマのカバーバージョンです。バナナラマはアイドルのようなキュートなルックスも魅力で、それを見ているレイモンドの激しい動きにチャーリーも少し驚いているようでしたね…。

 

カテゴリー - 挿入歌・サントラ
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とまと

洋画大好きライターのとまとです!好きな恋愛映画はLost in translationとJackie Brown。いやいやBleederも捨てがたい…。ちょっぴりビターなストーリーに激弱です。
音楽は「U2よりNirvanaが好き」に共感しまくるグランジ好き。アイラブコートニーラブ♡
毛布を被って映画を観るのがトマトスタイル、映画館よりお家で観たい派です!動画サブスク万歳!