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『ウエスト・サイド物語』流れた曲をシーンごとに紹介

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『ウエスト・サイド物語』流れた曲をシーンごとに紹介

https://youtu.be/UWETWs5l4bM



1961年12月23日公開の映画『ウエスト・サイド物語』。

1957年のブロードウェイミュージカルを映画化した作品です。1961年のアカデミー賞で10部門受賞し、ミュージカル映画で最も多くの賞を受賞しました。

ニューヨークのマンハッタンを舞台に、プエルトリコ系のギャング「シャーク」とポーランド系のギャング「ジェット」の抗争の中で、若い恋人たちの愛と悲劇を描いた物語です。

映画『ウエスト・サイド物語』で流れた音楽12曲をご紹介します。

公開日関連作品名
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『ウエスト・サイド物語』で流れた曲とは?

オープニング

Jet Song - Russ Tamblyn

オープニングの挿入歌は、Russ Tamblyn(ラス・タンブリン)の『Jet Song』です。

『Jet Song』は、警察の不平等な扱いやプエルトリコ系のベルナルドへの不満を抱えたリフが、シャーク団との決闘の意志を固め、ジェット団の仲間と共に鼓舞するシーンで導入されています。

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リフ役のRuss Tamblynが軽々と頭上の鉄棒に登り「ジェッツ!」と歌い叫ぶ姿が印象的ですが、変調するメロディーにのせて軽快に歌うシーンはお見事!の一言に尽きます。

『Jet Song』では、ジェット団に入ったら死ぬまでずっと仲間であり、家族であると声高らかに仲間たちと歌っています。対立する2つのギャンググループは、人種やバックグラウンドは違えど、とても仲間思いのグループです。

お互い憎みあうことしかできないのかと涙交じりに思いますが、移民・人種差別が色濃く残る1950年代・1960年代のアメリカで生き抜くためには、『Jet Song』が必要な活力だったのかもしれません。

 


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リフがトニーにダンスパーティーへ来るよう説得するシーン

West Side Story - Something's Coming (1961) HD

Jimmy Bryant - Something's Coming

リフがトニーにダンスパーティーへ来るよう説得するシーンの挿入歌は、Jimmy Bryant(ジミー・ブライアント)の『Something's Coming』です。

『Something's Coming』は、『ウエスト・サイド物語』の第1部の前半パートで歌われています。

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安定した仕事を手に入れ平和な日常生活を送るトニーにとっては、トラブルなどは避けたいのが本心。

しかし、懸命に説得するリフに根負けしたトニーは、ダンスパーティーに行くことを決めます。毎夜何か特別で素晴らしい出来事を予感するトニーは、『Something's Coming』を歌いながらダンスパーティーでの素敵な何かに心躍らせています。

『Something's Coming』は、テンポよく弾みながら徐々に広がってメロディーが特徴です。Jimmy Bryantの高らかな歌声で、トニーが何かにわくわくして、落ち着かない心情を感じとることができるシーンです。

 

トニーが帰り道にマリアへの想いを歌うシーン

West Side Story (3/10) Movie CLIP - Maria (1961) HD

Jimmy Bryant - Maria

トニーが帰り道にマリアへの想いを歌うシーンの挿入歌は、Jimmy Bryant(ジミー・ブライアント)の『Maria』です。

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『Maria』は楽曲タイトルの通り、トニーがマリアに出会った喜びやマリアの美しさを称えた恋の歌です。トニーがマリアとの恋に浮き立ちながら夜の街を歩く様子は、初恋のような情熱と物語後半に起こる悲劇への危うさを同時に感じられます。

恋に夢中になると、トニーのように相手のことで頭がいっぱいになりますよね。『Maria』の歌詞でもトニーがマリアのことばかり考え、抑えきれない恋心が表現されています。

 

アパート屋上でアメリカの自由と不平等を歌うシーン

West Side Story (4/10) Movie CLIP - America (1961) HD

Betty Wand 他- America

アパート屋上でアメリカの自由と不平等を歌うシーンでの挿入歌は、Betty Wand(ベティー・ワンド)をはじめとする他キャストによる『America』です。

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アパート屋上でアメリカの自由と不平等を歌うシーンは、『ウエスト・サイド物語』の名場面といっても過言ではないほど、臨場感あふれる素晴らしいシーンです!

アメリカ移民の劣悪な労働環境などを批判する陣(ジョージ・チャキリスが演じるベルナルド派)と、アメリカンドリームと自由に喜ぶ陣(リタ・モレノが演じるアニタ派)との言い争いを独特のメロディーと圧巻のダンスで表現しています。『America』の歌詞は、現代でも続く人種差別や社会問題が反映された内容になっています。

ところで、「アニタ役は俳優のリタ・モレノが歌っているのでは?」と思われた方いませんか?

ミュージカル映画ではよくあることなのですが、登場人物の歌声を別人で吹き替えることがあります。映画『ウエスト・サイド物語』では、ベルナルド役のジョージ・チャキリス以外は、ほとんどの登場人物が歌声を吹き替えています。アパート屋上でアメリカの自由と不平等を歌うシーンでのアニタの歌声は、Betty Wandが吹き替えており、アネゴ肌のアニタの陽気な性格を特徴的な歌声で表しています。

 

トニーとマリアがバルコニーで愛を語り合うシーン

West Side Story (1961) | Tonight | MGM Studios

Betty Wand 他- America

トニーとマリアがバルコニーで愛を語り合うシーンの挿入歌は、Marni Nixon(マーニ・ニクソン)と他キャストによる『Tonight』です。

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マリア役のナタリー・ウッドの魅力が存分に発揮されている名シーンのひとつですが、マリアをより魅力的にしたのがMarni Nixonの美声です。

『Tonight』はMarni Nixonの伸びやかな歌声に心を奪われ、マリアの清純な美しさもあいまって、今もなお愛され続ける名曲です。

主人公のトニーとマリアがはじめてお互いの愛を確認し、人種差別に負けることなく希望と愛を求め合う歌詞は、何度も胸を打たれます。

2022年公開の『Tonight』も素晴らしい楽曲ですので、1961年版と比較してみるのもオススメです!

 

恋に胸を躍らせるマリアのシーン

West Side Story (7/10) Movie CLIP - I Feel Pretty (1961) HD

Marni Nixon 他 - I Feel Pretty

恋に胸を躍らせるマリアのシーンの挿入歌は、Marni Nixon(マーニ・ニクソン)と他キャストによる『I Feel Pretty』です。

1957年のブロードウェイ版では決闘後に『I Feel Pretty』を歌いますが、1961年の映画版では決闘前に歌われています。

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トニーとロマンチックな夜を過ごした後のマリアは、閉塞感のあった世界が一変します。すべてが輝き自信に満ち溢れ、愛される喜びを全身で味わいます。素敵な恋をすると無敵モードになる様子は、時を超えて共感できるワンシーンです。

『I Feel Pretty』が楽曲リストの中でもポジティブで陽気な曲なので、後の決闘シーンを思い起こすと、とても切ない気持ちになります。

 

トニーとマリアが結婚を夢みるシーン

West Side Story (1961) - One Hand, One Heart

Marni Nixon/Jimmy Bryant - One Hand, One Heart

トニーとマリアが結婚を夢みるシーンの挿入歌は、Marni NixonとJimmy Bryantの『One Hand, One Heart』です。

『One Hand, One Heart』は映画の第2幕の序章で使用されています。1957年のブロードウェイ版と異なり、映画版用に楽曲をショートカット編集しています。

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マリアが勤めているお店で逢引きする2人。トニーとマリアは、家族や友達が人種の壁を超え、お互いを受け入れる幸せな日々を思い描きます。いつか来る2人の結婚式を想像して、手を取り永遠の愛を誓うシーンです。

『ウエスト・サイド物語』のエンディングを知っていると、トニーとマリアの未来に涙が止まりません。

 

ジェット団が警察を揶揄するシーン

West Side Story - Gee Officer Krupke! (1961) HD

Russ Tamblyn 他 - Gee, Officer Krupke

ジェット団が警察を揶揄するシーンの挿入歌は、Russ Tamblyn(ラス・タンブリン)と他キャストによる『Gee, Officer Krupke』です。

『Gee, Officer Krupke』も1957年のブロードウェイ版と1961年の映画版で楽曲順が異なっています。

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警察にこれ以上トラブルを起こさないよう釘をさされますが、リフ率いるジェット団は警察を軽くあしらいます。警察はなぜ少年たちが集団でつるみ、非行に走るのか理解できないのでした。

『Gee, Officer Krupke』では、ジェット団はじめとしたアメリカの少年たちが直面している劣悪な家庭環境を愉快に歌い、社会の底辺に過ごす青年たちの反発や苛立ちをぶつけます。

 

決闘目前に各々の夜を過ごす若者たちのシーン

West Side Story - Tonight Quintet and Chorus (1961) HD

Betty Wand / Marni Nixon / Jimmy Bryant 他- Tonight (Quintet)

決闘目前に各々の夜を過ごす若者たちのシーンの挿入歌は、Betty Wand(ベティー・ワンド)、Marni Nixon(マーニ・ニクソン)、Jimmy Bryant(ジミー・ブライアント)の3名と他キャストによる『Tonight (Quintet)』です。

映画の第1部で使用されたMariaとTonightをもとに作成された合奏曲です。

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決闘の夜を迎えた緊迫するジェット団とシャーク団の様子と、恋人との甘い夜を待ち焦がれるトニーとマリア、アニタの3人の様子を対比して描かれているシーンです。

メインキャストにフォーカスした場面では、夕暮れ時の不気味な雰囲気と何かよくないことが起こる予感が伝わってきます。

幸せの象徴曲であるMariaとTonightを編曲し、緊張感のあるメロディーと穏やかなメロディーが絡み合う『Tonight (Quintet)』は、物語の相容れない状況を表現しています。

 

決闘から戻ったトニーと不幸を知ったマリアのシーン

West Side Story (8/10) Movie CLIP - Somewhere (1961) HD

Marni Nixon/Jimmy Bryant - Somewhere

決闘から戻ったトニーと不幸を知ったマリアのシーンの挿入歌は、Marni Nixon(マーニ・ニクソン)とJimmy Bryant(ジミー・ブライアント)の『Somewhere』です。

1957年のブロードウェイ版では、『Somewhere』とともにバレエシーンがありますが、1961年の映画版ではバレエシーンがカットされています。

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決闘から戻ったトニーは、命からがらマリアの元へやって来ます。マリアはトニーが起こした不幸な出来事に悲観しますが、トニーから事実を告げられると、2人の幸せな日々は戻らないことを悟ります。

ともに大切な家族を失ったトニーとマリアは、いつの日かどこか誰にも邪魔されず2人で一生添い遂げられる夢物語を望みます。

2人の幸せを描いた楽曲「One Hand, One Heart」から一転、『Somewhere』はどこかにあるはずの2人の世界を切なく悲しいメロディーで歌い語ります。

 

復讐に燃えるジェット団をなだめるアイスのシーン

West Side Story (9/10) Movie CLIP - Cool (1961) HD

Tucker Smith 他 - Cool

復讐に燃えるジェット団をなだめるアイスのシーンの挿入歌は、Tucker Smith(タッカー・スミス)他キャストによる『Cool』です。

『Cool』は1957年のブロードウェイ版と楽曲順序が異なり、映画『ウエスト・サイド物語』では第2部の物語終盤で歌われています。

リフの後継者として登場するアイスは、映画のために新しく作ったキャラクターで、1957年のブロードウェイ版には登場しません。

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リフとベルナルドが命を落とした決闘後、ジェット団は恐怖と復讐で興奮がおさまりません。リフを失ったジェット団は、シャーク団への報復を話し合いますが、アイスが冷静になるよう仲間たちに忠告します。

『Cool』は、不気味な雰囲気と張りつめた緊張感がひしひしと伝わってくる楽曲です。不穏なメロディーにあわせた群舞からも、決闘後の興奮さめやらないジェット団の様子をみることができます。

心落ち着かないシーンですが、画面構成やカメラワークに臨場感があります。迫力満点の群舞は、百聞は一見に如かず!

 

怒りをぶつけるアニタと真実の愛を語るマリアのシーン

West Side Story - A Boy Like That (1961) HD

 Betty Wand / Marni Nixon - A Boy Like That/I Have A Love

怒りをぶつけるアニタと真実の愛を語るマリアのシーンの挿入歌は、Betty Wand(ベティー・ワンド)とMarni Nixon(マーニ・ニクソン)による『A Boy Like That/I Have A Love』です。

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トニーによって恋人のベルナルドを失ったアニタは、マリアとトニーが密会していることに気づき、マリアへ怒りをぶつけ戒めます。マリアは恋人を失ったアニタの悲しみを頭ではわかっていても、トニーを愛する気持ちに偽りはないこと、愛をとめることはできない、とアニタを説得します。

アニタはベルナルドと愛し合った時を思い起こし、マリアとトニーに手を差し伸べます。

映画の第1部のAmericaでは、たくましく生き抜く人々の強さを感じましたが、『A Boy Like That/I Have A Love』でも悲しみを受け入れ、新しい愛を支えるアニタと真実の愛を突き通すマリアの強さを感じます。

 

筆者の感想

数多くあるミュージカル映画のなかでも、長年愛され続ける『ウエスト・サイド物語』は、各シーンすべてが生き生きとして素晴らしい作品です。挿入歌の明るい雰囲気とは正反対の暗い悲恋の物語ですが、どん底の生活でも心を許せる仲間との絆や生きる強さ、無益な争いの果てをみることができる映画です。

圧巻のダンスシーンと音楽が素晴らしいのは言うまでもないですが、衣装・ヘアメイクにもぜひ注目してみてください。1950年代後半から1960年代初期のファッションを堪能できます。映画序盤のベルナルド登場シーンのコーディネートは、映画のポスターカットになっており、エルヴィス・プレスリーの影響を受けたコーディネートが印象的です。

『ウエスト・サイド物語』の楽曲は、様々なドラマや映画のワンシーンでパロディやカバーされています。今回ご紹介した挿入歌の中に、どこかで聞いたことがあるフレーズがあるかもしれません。私のお気に入りは、セサミストリートのマペットショーで歌う『I Feel Pretty』のパロディ曲です。


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はじめまして!ファッションと映画が大好きなライターTomです。1940年代~1960年代頃のポップカルチャーが好きで、当時をテーマにした映画や海外ドラマを好んで観ます。とくにお気に入りのジャンルは、コメディやラブロマンス、ミュージカルです。おすすめの作品は、紳士は金髪がお好き、銀座カンカン娘、クイーンズ・ギャンビット。何気ない日常の中で、映画と音楽を通して、新しい発見と出会いのお手伝いができれば幸いです。