2022年1月6日(金)公開の映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』
2017年公開の「スパイダーマン:ホームカミング」、2019年公開の「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」に次ぐシリーズ3作品目で、マーベル・シネマティック・ユニバースのフェーズ4となる本作品。日本の興行収入は41億円ほどでした。
この記事では、映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』で流れた音楽9曲をご紹介します。
※『流れる曲紹介』ではネタバレがあるので、動画視聴後にお楽しみください。
公開日 | シリーズ作品名 |
2017年 | 『スパイダーマン:ホームカミング』の動画配信&流れる音楽 |
2019年 | 『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』の動画配信&流れる音楽 |
2022年 | スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム |
『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』で流れた曲とは?
ピーターがMJとスイングして逃げるシーン
Talking Heads - I Zimbra
ピーターがMJとスイングして逃げるシーンで流れた曲は、Talking Headsの『I Zimbra』です。
ノリの良い管楽器や電子音のリズムが特徴で、掛け声のような歌が加わっていく曲です。アフリカンな音楽やファンクな雰囲気を表していて、一定の音程が奏でられるパートと燃えいあげるパートに別れています。
「トーキング・ヘッズ」は1974年に結成されたアメリカのロックバンドで、『Psycho Killer』、『This Must Be the Place』が有名な曲として挙げられます。
MJが人々に囲まれていたのでピーターは急いで糸でスイングしながらその場から逃げる!そこにネッドから電話があって「ヤバイ!」としか言えない状況はかなり鬼気迫っていることが伝わってきますね。
序盤の逃走シーンと共に『I Zimbra』が流れて、コミカルな雰囲気を表します。ピーターとMJは逃げる際に、地上だと目立つので地下鉄をスイングしますが目の前から電車が来るのは怖いでしょうね。
ただでさえMJは「スイングはもうこりごり」と思っていたのに大変な目に遭ってるなと感じさせます。そうして家に到着し、メイおばさんとハッピーと相談することになるのですが…トラブルは始まったばかりでどうなるのかが気になっていきます。
ピーターが慌てている際にハッピーのスマホが鳴るシーン
Odyssey - Native New Yorker
ピーターが慌てている際にハッピーのスマホが鳴るシーンで流れた曲は、Odysseyの『Native New Yorker』です。
独特な楽器音による前奏で始まり、女性シンガーによる高音を響かせる歌声が続いていく曲です。彼女たちのソロやサックスによるソロもあるのが特徴。
「オデッセイ」はアメリカのバンドで1970年代から活躍し、『Going Back to My Roots』、『Use It Up & Wear It Out』などが有名です。
メイおばさんとハッピーの関係を気にするピーターですが、なんと二人が破局したと聞いて驚いていましたね。ひと夏の関係だったとメイおばさんは言うのに対し、ハッピーは未練が多すぎて少し涙を流すほど…。
ピーターは2人の関係を詳しく聞かないとと思うのですが、外ではスパイダーマンの正体を追う人たちが取り囲んでいました。そうした慌ただしい中でハッピーのスマホが鳴り、着信音で『Native New Yorker』が流れます。
ハッピーとメイおばさんも大変な事態になっていることを知るのですが…まさか連邦捜査官が逮捕しに来て、MJたちも事情聴取されるとは驚きでしたね。
そのピンチを救った優秀な弁護士が、まさかマット・マードックだとは驚愕が隠せません。優秀な盲目な弁護士の正体をピーター走る由もありませんが…マットの活躍は是非、海外ドラマ『デアデビル』を見ていただければと思います!
フラッシュがMITに合格したと言いに来るシーン
Beastie Boys - No Sleep 'Till Brooklyn
フラッシュがMITに合格したと言いに来るシーンで流れた曲は、Beastie Boysの『No Sleep 'Till Brooklyn』です。
「No Sleep Till!」という歌詞と共に曲が始まり、エレキギターをかき鳴らす様子はまさにロック。ラップを奏でつつ、勢い良く歌うことで曲全体を盛り上げ、ギターのソロと掛け声のような歌声が特徴です。
「ビースティ・ボーイズ」は1978年にアメリカで結成されたヒップホップグループで『Sabotag』、『Intergalactic』が有名です。
MITの大学受験に落ちてしまったピーターは、MJとネッドも落とされてしまったと知って、「君たちは悪いことをしていないのに!」と不満を声に出しました。
そこにクラスメイトであり、何かとピーターにつっかかってきたフラッシュが登場し、『No Sleep 'Till Brooklyn』をテンション高々に歌う様子は笑ってしまいますね。
MITという赤茶色のトレーナーを着て受かれ気分のフラッシュはピーターたちが落ちたと知って早々に立ち去るのです。
そうして店内は再び重たい雰囲気となりつつ、MJたちは後悔していないと言いますが、ピーターはドクター・ストレンジに記憶を消してもらおうと頼みに行く!果たして忘却の魔術がどうなるのか、展開が気になりますね。
ドックオク登場シーン
Danny Elfman - Doc Ock Is Born
ドックオク登場シーンで流れた曲は、Danny Elfmanの『Doc Ock Is Born』です。
遠くから危険が迫ってくるような雰囲気を感じさせる音で始まり、徐々に音が大きくなっていって高音に変わっていきます。不穏な様子を強調していき、楽器音が迫ってくるような盛り上がりが特徴。
ダニー・エルフマンは1953年生まれのアメリカの音楽家で、『チャーリーとチョコレート工場』、『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』などの映画音楽を制作しました。
ピーターがMITの副総長補佐の女性を説得している途中に不穏な音楽が流れますが、これが『Doc Ock Is Born』でしたね。
怪しげで何かが始まりそうという雰囲気を感じさせる曲であり、煙の中からドックオクが登場するのがクール!4本の大きなアームを使って車を軽々と持ち上げて投げてくるのは凄いです。
対するピーターもハイテクのスパイダーマンスーツのアームを使って対抗するのが見どころ!機転を利かせつつ戦う中で、車から落ちそうになる人たちを助けます。
この曲はサム・ライミ監督、トビー・マグワイア主演の『スパイダーマン2 』でも使われています。
エレクトロ登場シーン
Hans Zimmer、The Magnificent Six、Pharrell Williams、Johnny Marr - I'm Electro
エレクトロ登場シーンで流れた曲は、Hans Zimmer、The Magnificent Six、Pharrell Williams、Johnny Marrの『I'm Electro』です。
「ジャージャージャン!」という低音と、何かがざわめいているような雰囲気がある曲です。電気が走ったかのような印象を与えるのも特徴でしょう。
ハンスジマーは1957年生まれのドイツ出身の音楽家で、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』、『トップガン マーヴェリック』などの映画音楽を制作しました。
ピーターはストレンジから他の次元から来た者たちを捕えるよう言われて、木々が生い茂る人気のない森へ!そこにはエレクトロという電気を蓄えて放出してくる男がおり、彼が登場するシーンで『I'm Electro』が流れます。
「ジャージャージャン!」と音が鳴り、一瞬の無音を挟むのがとてもカッコいいですね。そんなエレクトロと対峙地さピーターは、物理的な攻撃が貫通してしまったり、広範囲の電撃を放たれたり苦戦を強いられました。
サンドマンが助けてくれたことでエレクトロの確保に成功するという展開はワクワクさせられましたね。
この曲は マーク・ウェブ監督、アンドリュー・ガーフィールド主演の『アメイジング・スパイダーマン2』でも流れます。
ピーターがストレンジのミラーディメンションに飛ばされるシーン
Nat King Cole - Deck The Halls
ピーターがストレンジのミラーディメンションに飛ばされるシーンで流れた曲は、Nat King Coleの『Deck The Halls 』です。
陽気な前奏と共にクリスマスソングが始まっていく曲で、「ファラララー」という歌詞が繰り返されるのが特徴。弦楽器によるBGM、シンガーたちによるコーラスが続いていき、最後はパリッとして曲が終わります。
ナット・キング・コールは1919年生まれのアメリカのピアニストの男性で、シンガーとしても活躍し、『L-O-V-E』、『Unforgettable 』といった有名な曲があります。
ピーターはドックオクたちが元の次元に戻れば死んでしまうという話を聞いて、ストレンジの魔術を止めようとする!ストレンジから装置を奪って逃げようとすると、ミラーディメンションに放り込まれてしまってその際に『Deck The Halls 』が流れました。
デパートのお店も幾何学のように広がると全く違った印象がありますね。そうして電車の上で対峙した二人ですが、ピーターはドックオクたちの可能性を信じたいと主張…そうしてミラーディメンションが幾何学であると気付き、持ち前の計算能力を駆使してストレンジを捕えたのは凄かったです。
ピーターが「魔法よりすごいもの知ってる?数学だ!」と得意げに言い、ネッドにポータルを作るためのリングを渡す展開まで目が離せませんでした。
エンディング
De La Soul - The Magic Number
エンディングで流れた曲は、De La Soulの『The Magic Number』です。
「マジックナンバー」という歌詞を繰り返し、男性シンガーのラップが続いていく曲です。DJによるBGMやリズムが特徴で、途切れることの無い歌が特徴。カウントダウンなどをする声と共に、落ち着いた声で「マジックナンバー」と最後に言って終わります。
「デ・ラ・ソウル」は1987年から活動しているアメリカのヒップホップグループで、「3 Feet High and Rising」などのアルバムを出しています。
ピーターが最後に彩度の高い赤と青の発色の良さが際立つスーツを着て飛び立つ姿は見守りたくなりましたね。そうしてエンディングに移り、『The Magic Number』が流れます。
キャスト紹介時の演出で、スパイダーマンがストレンジと戦った際の幾何学の景色が漫画の絵のようになって動いていたのが印象的。ノリの良い音楽ととても合っていました。
キャストたちが鉛筆などで描かれているエンディングは、手書きならではの温かみを感じさせて、たくさんのスパイダーマンが描かれているのも面白かったです。
エンドクレジットでエディが登場するシーン
Danny Osuna - Bailando Cumbia
エンドクレジットでエディが登場するシーンで流れた曲は、Danny Osunaの『Bailando Cumbia』です。
民族的な楽器とリズムが独特で、男性シンガーやコーラスが加わっていく曲です。アコーディオンと軽快な音楽が特徴で、終始リズミカル。掛け合いの様なパートもあり、ポップな雰囲気も感じさせ、最後は楽器を鳴らして終わります。
Danny Osunaは『Ay Morenita』などの曲も出しています。
エディとヴェノムが会話しつつ、この次元のスパイダーマンたちについて知っていくのがおもしろいですね。アイアンマン、ハルクの存在に驚きつつ、エイリアンは脳みそが好きだと言うのはヴェノムという存在を知っているからこそでしょう。
先が回ったエディの影響でヴェノムが勝手に動き出し始めたかと思いきや、ちょうど元の次元に戻されてしまうのですが…ヴェノムの一部が残っていたことで、スパイダーマンたちの世界に何かが起きるのではと期待させる終わり方を迎えました。
エディたちに活躍は『ヴェノム』シリーズで見れるので、そちらも是非ご覧ください!
日本語吹替版の主題歌『SixTONES – Rosy』
SixTONES – Rosy
『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』の日本語吹替版の主題歌は、SixTONES(ストーンズ)の『Rosy』という楽曲です。
SixTONESのセカンドアルバム「CITY」を象徴する一曲であり、スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホームのために書き下ろされた一曲でもある。そのため「糸」「摩天楼」「運命」といった歌詞や蜘蛛に首の後ろを噛まれたシーンを彷彿とするパフォーマンスが楽曲に込められている。
ドクター・ストレンジの登場だけでなく、ドッグ・オク、グリーン・ゴブリン、エレクトロ、サンドマン、リザードといったヴィランが登場することでも話題のスパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム。
日本公開される前に、アメリカでは米国市場最も収入を記録した映画トップ10にランクインするほどの人気ぶりとなっていた。
そんなスパイダーマン:ノー・ウェイ・ホームを観るなら、マーベルシリーズからチェックすることをおすすめします!
筆者の感想
オズボーンがピーターの技術力を見て自身の研究の手伝いをして欲しいと言ったり、ドック・オクが優しい性格になったりと、敵役だった者たちの本来の姿を垣間見れたのも今作の見どころでした。
エレクトロも、元々はマックスという心優しい人間だっただけにアークリアクターと同等のパワーを持った際に狂暴になってしまったのは残念でしたが…一方で、敵たちが集結して戦うアクション、スパイダーマン3人が力を合わせるチームワークも見もの!
アンドリュー・ガーフィールド、トビー・マグワイアが演じるスパイダーマンが、MJやピーターを助けるシーンも心に残りますが、彼らの集結が見れるのも『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』の良さだと言えるでしょう。
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