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Netflix映画『iHostage』をネタバレ解説!銃を持った男がアップルストアに立て篭もる。人質となった男性の運命は?

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Netflix映画『iHostage』をネタバレ解説!銃を持った男がアップルストアに立て篭もる。人質となった男性の運命は?

https://youtu.be/Dhg-3ME2L6M



2025年4月18日にNetflixで公開された映画『iHostage』

2022年3月31日、オランダのアムステルダムで実際に起きた「アップルストア人質立てこもり事件」から着想を得て制作された作品。

なぜ、男はこのストアを選んだのかー。

オランダのクライム・スリラームービー。

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長年Macなどのアップル製品にお世話になっているbeersyです!

本作は、オシャレな街にあるアップルストアで起こった立てこもり事件を、少々アレンジして映画化。

あまり期待せずに観たのですが、ドキドキしっぱなしでスリル満点でした!

この記事では、Netflix映画『iHostage』を鑑賞した筆者の感想やあらすじ、ネタバレ解説をご紹介いたします!

『iHostage』の評価&感想

iHostage | Official Trailer | Netflix

  • 感動度
    3
  • 脳トレ度
    3
  • 再鑑賞度
    3
  • サプライズ度
    3
  • 話題性
    3

司法や警察に深い恨みを持った犯人が、アップルストアに立てこもった事件。

その裏では何が起きていたのか、犯人と人質はどのような会話をしていたのか…事実から着想を得て作られた作品です。

映画でこんなに緊張するのですから、実際は本当に恐ろしかったでしょうね。

本作は特にアクションなどは無く、緊張感がありながらも淡々と進んで行くので、人によっては退屈と思うかもしれません。

しかし筆者は、この構成のほうがリアルに感じられましたし、登場人物達の表情や心情を汲み取りやすかったと思いました。

犯人はなぜこのような事件を起こしたのか?

彼の内に秘めたものを考察しながら観ると、面白いと思いますよ!

実際の映像(ドキュメンタリー)がありましたので、興味がある方はチラ見してみてください。

De Gijzeling in de Apple Store | Trailer | Vanaf 22 februari 20:00 uur

以下より重要なネタバレを含みます。

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『iHostage』のネタバレ

不運

アムステルダムに到着したブルガリア人男性のイリアンは、AirPods(イヤホン)を失くしアップルストアへ向かった。

店員から購入していたところ、1人の男が入店し銃を出す。

客と店員は外へ逃げたが、奥にいたイリアンは店内に残ってしまった。

備品庫には店員1人と客が3人隠れていたが、そちらは社員証でロックされており犯人は気付いていない。

上階には40〜50人もの人が取り残されている。

男は「交渉人を呼べ!」と言ってイリアンを人質にとり、外に居合わせた警官にジャケットの中を見せ、身体に爆弾を巻きつけている事、起爆装置を持っている事を見せつけた。

警察は緊急事態とし、特殊部隊と爆弾処理班などを配備。

さらに交渉人として、リンという女性が駆けつけた。

ーー

イリアンは心臓病を患っており、1日3回服薬せねばならない。

それを男に伝えると、親切に飲ませてくれた。

少々説得を試みたものの、男は「黙っていろ」と言って立てこもりを止める事は無かった。

犯人の要求は、ビットコイン(暗号通貨)で2億ユーロと逃走用の車、そして安全に高速道路に乗れる事。

彼が自撮りした写真から、身体の爆発物は「訓練用」と書かれており、偽物らしい事が分かったが、バッグの中に何が入っているかは分からないため、突入する事はためらわれた。

beersy
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出稼ぎに来てAirPods失くして、買えたと思ったら立てこもりの人質になるなんて、イリアンはとにかくツイてないですね。

しかも心臓病を抱えている…。

犯人の目的は分かりませんが、計画性は無さそう。

 

交渉

このアップルストアでは、21時になると店内の照明が落ち、人感センサーが反応して警報を鳴らすと言う。

それはアメリカ本社で管理されており、自分達では何も出来ない。

倉庫に3人の客と一緒に隠れているスタッフ・ミンガスが、そう電話で警察に伝えると、リンがすぐさまその事を犯人に伝え「私達は何もしないわ。落ち着いて」と訴える。

しかし犯人は慌ててイリアンの頭に銃を突きつけ、警戒しながら暗くなる瞬間を迎えた。

ーー

店内の照明は落とされたが、しばらくすると再度点き警報も鳴らない。

アップル本社が対応したらしく、リンが犯人に嘘を言った事になってしまった。

犯人は怒ったが、再度リンが電話をかけ優しく名前を聞くと「ダブルAと呼べ」と言う。

リンは徐々に心を開き始めた彼と、会話を続けた。

ーー

上階にいる客の誰かが、SNSに現在の状況をアップしてしまう。

警察は即刻プロバイダーに連絡をしたり、その書き込んだ者を特定した。

それは自称「指導者」というインフルエンサーの仕業であり、投稿の削除を拒んだが警官のファン・ザンテンが電話で一喝。

危機を感じたファンは、ミンガスに脱出用の見取り図を書いてもらう。

そして特殊部隊が上階に忍び込み、40〜50人の人々を救出する作戦を計画した。

その間、リンはダブルAに「なぜこの騒ぎを起こしたのか」と聞き、時間を稼ぐ。

彼は「警察・検察・法の全てが俺を虐げて来たからだ。だから大金で別の場所へ行く。誰も俺の事なんか気にかけない」と派き捨てた。

リンが「あなたを助けたい。死なせたく無いわ」と寄り添うように言うと、ダブルAは「…俺はアマールだ」とついに名前を教える。

すぐさま調べると、犯人の正体はアムステルダム生まれシリア系の「アマール・アジャール」で、軽犯罪歴が精神疾患の病歴のある人物だと判明。

同時に、上階の人々は特殊部隊の誘導によって無事に救出された。

beersy
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犯人の正体が分かりました。とても身勝手な理由で立てこもっていますが、彼を産んだ社会にも警笛が鳴らされているように感じます。

イリアンがアマールを説得しようと発した言葉(酷い仕打ちを受けているのは分かる。政府は税金ばかり取り上げる…など)が、まさにそうだと思いました。

それにしても、イリアンもミンガスもとても冷静で勇敢ですね!

 

幕引き

隣のビルからアマールに銃を向けている隊員が、ミスをしてレーザーの光を彼の身体に当ててしまう。

アマールはパニックを起こして、「男の交渉人を呼べ!」と叫んだ。

そこで、リンの同僚が通話を続ける事になったが、リンは隣で助言しアマールの気を沈めようとする。

しかし彼は起爆装置を手に持ち、カウントダウンを始めた。

リンが咄嗟に「逃走用の車は何がいい?」と同僚に聞かせると、アマールは「黒いリムジンだ」と告げ装置を戻した。

ーー

アマールに炭酸ジュースを差し出されたイリアンが、「心臓に悪いから水を頼んでくれ」と言うので、アマールは渋々リンの同僚に伝える。

そこで警察は、ロボットに水を積んでアップルストアの前まで運ばせた。

アマールとイリアンが店のドアに近づくと、緊迫した空気が流れる。

イリアンは拘束された手を伸ばすが、中々取れず「取れない」と告げ、アマールは銃を置いて彼に繋いでいる綱を手から離し、拾おうとする。

その瞬間、イリアンは一目散に走って逃げ出した。

ーー

慌てたアマールはイリアンを追いかける。

するとそこへ、特殊部隊2人が乗った車が突進しアマールを跳ね飛ばした。

アマールはピクリともせず、爆弾処理班は爆発物に警戒しながら近づく。

幸いにもアップルストアが爆発する事はなく、ミンガス達は無事に救出された。

またイリアンにも怪我はなく、泊まっていたホテルへ戻る。

そして事の発端となったAirPodsで音楽を聴き、ベッドに横たわって涙を流した。

ーー

〜エピローグ〜

犯人は重傷を負い病院に搬送されたが、翌日死亡。

2022年3月31日、人質と備品庫の4人はアムステルダムから「英雄バッジ」を授与された。

4ヶ月の捜査を終えた警察は、犯人を撥ねた特殊部隊隊員の行動は「合法だった」として不起訴に。

犯人の動機は明らかにならないまま、この事件は幕を下ろした。

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アマールの目的は分からぬままでしたが、世界の最先端を行くアップルストアを標的にした事、イリアンの言う事を素直に聞いていた事、そして計画性のない極めて稚拙な犯行である事から、彼はお金よりも人を殺めるよりも、自分自身を認めて欲しかったのでは無いかと思いました。

だからこそ、なんだか切なさみたいなものが残る結末で、リンが浮かない表情をしていたのも頷けます。(もちろん凶悪犯である事に変わりはないですが)

結果、1人も犠牲者が出なかったのは素晴らしい事です!特にミンガスはもっと褒めて欲しい!!

 

『iHostage』が好きな人にオススメの映画

映画『iHostage』が好きな人に、オススメの映画をピックアップ!

15時17分、パリ行き

映画『15時17分、パリ行き』本予告【HD】2018年3月1日(木)公開

2015年に実際に起きた無差別テロをもとにした緊張感のある作品。

巨匠 クリント・イーストウッド監督が手掛けています!

しかも、なんと主役の3人をご本人達が演じており、大きな話題となりました。

実際に目の前に銃を持った男がいたら…。若き英雄達をご堪能ください!

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ビール党のアラフォーで二児の母beersy(ビアシィ)子ども就寝後、夜な夜なテレビを付けては夫婦で動画視聴。仕事や家事から意識を飛ばすのが得意技。アクション好きだが、雑食性で何でも鑑賞するタイプ。しかしその実態はただの筋肉好き。いつかシルヴェスター・スタローンに会うのが夢であり、それゆえ筋トレを欠かさない(嘘) 私の記事を通して、筋肉好きの読者様が増えたら嬉しいです(?)