2023年5月4日から放送された連続ドラマ『クイーン・シャーロット ~ブリジャートン家外伝~』
アメリカの作家、ジュリア・クインベストセラーロマンス小説「ブリジャートン家」(全8巻)を元にしたドラマの、スピンオフ作品。
シャーロット王妃の半生が、過去と現在を行き来しながら描かれています。
いつかドレスを着て舞踏会で踊ってみたいbeersyです!
こちらのスピンオフ作品、正直あまり期待しないで鑑賞しましたが…最後は大号泣。
個人的には、本編より面白いと思ってしまいました!
この記事では、ドラマ『クイーン・シャーロット ~ブリジャートン家外伝~』を鑑賞した筆者が、1話ごとに感想とネタバレ解説をご紹介します。
公開日 | シーズン |
2020年 | ブリジャートン家 シーズン1 |
2022年 | ブリジャートン家 シーズン2 |
2024年 | ブリジャートン家 シーズン3 |
『クイーン・シャーロット ~ブリジャートン家外伝~』の評価&感想
- 感動度
- 5
- 脳トレ度
- 4
- 再鑑賞度
- 5
- サプライズ度
- 5
- 話題性
- 4
実はこちら、筆者はシーズン3を観たあとに鑑賞しました。
しかし、時系列順に観ていたらなお面白かったのかも…!とちょっと後悔。
シーズン2でエドウィーナがチラっと話していましたが、これまで多くは語られなかった、シャーロット王妃とジョージ3世の「真実の愛」が描かれています。
さらに、これまたファン歓喜のヴァイオレットとアガサ・ダンベリーの過去や、超脇役だと思っていたブリムズリーの愛のストーリーなども、色濃く挟んでありますよ!
本編を観た事がある人は絶対に観た方が良いですし、まだの人はシーズン3の前にこちらを観ていただきたいです♪
以下より重要なネタバレを含みます。
『クイーン・シャーロット ~ブリジャートン家外伝~』の主要キャスト
王室
- シャーロット王妃/インディア・リア・アマルティフィオ(1761)、ゴルダ・ロシューベル(1817)…負けん気、正義感が強い女性。ある理由から、英国王との縁談が決まる。
- ジョージ3世/コリー・ミルクリースト(1761)、ジェームズ・フリート(1817)…国を治める事よりも農業や天文学などを好み、のほほんとした緩い性格。しかし、大きな秘密を抱えている。
- オーガスタ王后妃/ミシェル・フェアリー…ジョージの母。王室存続の危機を感じ「大いなる試み」を推進する。
- ブリムズリー/サム・クレメット(1761)、ヒュー・サックス(1817)…シャーロットの従僕。まん丸なおじさんだが、昔は小柄ながらもイケメンだった。レイノルズと深い関係にある。
- レイノルズ/フレディ・デニス…ジョージ3世の従僕で、ブリムズリーの彼氏でもある。ブリムズリー同様忠誠心が強いイケメン。
貴族
- アガサ・ダンベリー/ アーセマ・トーマス(1761)、アッジョア・アンドー(1817)…シャーロット王妃の侍女。のちに社交界の重鎮となる。
- ヴァイオレット・ブリジャートン/コニー・ジェンキンス・グレイグ(1761)、ルース・ジェメル(1817)…故・ブリジャートン子爵の妻で、8児の母。夫であるエドモンドを深く愛していた。
- アドルファス公爵/タンジ・カシム…シャーロットの兄。メクレンブルク・シュトレーリッツ家当主。公国を守るため必死だが、根は優しい。
『クイーン・シャーロット ~ブリジャートン家外伝~』のネタバレ解説
エピソード1 未来の王妃
過去
ドイツの小国、メクレンブルク公国。
17歳のシャーロットに、英国王ジョージ三世との結婚話が持ち上がった。
両親のいないシャーロットは「なぜ私と?何か理由があるはず」と、顔も知らない一国の王との結婚に難色を示す。
しかし、兄のアドルファス公爵から説得され観念し、ロンドンへ向かった。
ーー
シャーロットを見たジョージ三世の母・オーガスタ王后妃は、彼女の褐色の肌が気に入らない。
英国王室の品格を保つため、相手の事はあくまで「王の意向で妃を選んだ」という事にし、シャーロットに仕える、有色人種の者達を招待した。
その中にはアガサ・ダンベリーがおり、彼女は「レディ・ダンベリー」の称号を得て、シャーロット王妃の侍女に選ばれる。
初めて有色人種に称号を与えたという行為は、英国王室の「大いなる試み」と呼ばれた。
ーー
シャーロットは、オーガスタや、常に五歩下がって付きまとう従僕・ブリムズリー、顔も素性も知らない王との結婚にやはり嫌気が差し、王室を抜け出すため壁をよじ登ろうとする。
しかしそこにジョージ三世が現れ、彼の柔らかい物言いや立ち姿に好印象を持った。
また、王は「私は単なるジョージだ。陛下ではなくジョージと呼んでくれ。君に結婚式で会いたい」と言って、シャーロットの手にキスをする。
その後無事に結婚式が執り行われ、ジョージとシャーロットは互いに見つめ合い幸せな雰囲気を醸し出していた。
しかし、シャーロットに挨拶に来たアガサに「気をつけてくださいね。呼ばれればすぐに参ります」と心配され、不安に駆られた。
ーー
その夜、なぜかジョージはシャーロットにバッキンガム宮殿を案内し、自分は別のキュー宮殿に行こうとする。
シャーロットが別居の理由を問い詰めても答えず、ジョージは少々取り乱しながら「これが最善策なんだ!」と言い放った。
一生に一度の新婚初夜をないがしろにされたシャーロットは、「やっぱり壁を登れば良かった…」と呟いた。
現在
ジョージ3世とシャーロット王妃の長子(王太子)であるジョージ王子。
のちのジョージ4世にあたる彼の妻と、唯一の摘出子が出産中に亡くなった。
15人もの子どもを作ったのに、他の息子達は愛人とばかり子を作り、また娘達は子供どころか結婚も出来ていない事に、悲しむ暇もなく焦るシャーロット。
やる気のない子供達に「時期英国王を作りなさい!」と叱咤した。
シャーロット王妃だけではなく、ブリムズリーやダンベリーの過去も観られて嬉しい!
昔の王室のファッションなども素敵で、優雅な気分に浸れます。
エピソード2 素晴らしき新婚生活
過去
シャーロットの元に、ジョージは一切来なかった。
それなのに、ハネムーン期間であるため公務は無く、外出も許されない。
毎日多くの従僕や侍女に見守られる中、1日3回着替え、1人で本を読みながら食事をとった。
数日経ってシャーロットは我慢出来なくなり、キュー宮殿のそばにある国内唯一の展望室へ向かう。
ジョージは食事や睡眠などその場所で過ごしており、星を眺めていたのだ。
無邪気に笑う彼に、シャーロットは「私はどこへも行けないし友達も出来ない。私が何かした?」と詰め寄った。
しかしジョージは「争いたく無い。帰れ!」と突き放す。2人の溝は深まる一方だった。
ーー
オーガスタは「大いなる試み」を貴族院に非難される事を恐れ、ジョージの従僕・レイノルズとブリムズリーに、夫婦仲はうまく行っているのかと探りを入れる。
うまくかわした2人だったが、ブリムズリーが「なぜ王は王妃に会いに来ない?」と理由を尋ねても、レイノルズは答えなかった。
ジョージに冷たくあしらわれ、ついに食欲の無くなってしまったシャーロットを見かねたブリムズリーは、レイノルズに「王に愛情表現をするよう伝えてくれ」と頼む。
するとジョージは「孤独を感じて欲しくない」という手紙と共に、小型犬を贈った。
犬といえば大きく品格のある犬種、と思っていたシャーロットは「奇形のウサギじゃない…」と言ってため息をついた。
ーー
退屈なシャーロットは、ブリムズリーに侍女に会ってみたいとお願いする。
彼は「口の堅い侍女1人だけなら良いでしょう」と言ったので、レディ・ダンベリー(アガサ)を招待した。
お付きの者達を部屋の外へ出し、シャーロットとアガサは本音で話をし始める。
シャーロットから「王と不仲なの」と打ち明けられると、アガサは「夜の営みが無いと完全な夫婦にはなれない。子どもを作らなければ、王室での立場が悪くなる」と忠告した。
そして、子作りのための行為を知らないシャーロットに、様々な体位のイラストを描いて見せ、それが何であるかを教える。
さらに「王が贈ってくださった犬はポメラニアンという純血種で、とても珍しいのですよ」と、彼なりの愛情表現なのでは無いかと諭した。
ーー
アガサはオーガスタに呼ばれ「バッキンガム宮殿の事を知りたい。私の耳となる者が必要なの」と、シャーロットについての探りを入れられたが、うまくはぐらかしていた。
そして、逆に「大いなる試みを貴族院に非難されたくないから、王妃の事を知りたいのですね。でしたら、私たち夫婦も他の貴族達のように、対等に扱ってください」と強気に出る。
アガサの夫であるハーマンも称号を与えられたが、紳士クラブや狩りには入れてもらえないからだった。
オーガスタは物おじせず交渉をして来るアガサを、黙って見つめていた。
ーー
ある日突然、ジョージがシャーロットの元に現れ、1人にした事を詫びながら天文台に連れて行く。
ジョージは嬉々として星を見せ「自分勝手だった。すまない。もうバッキンガム宮殿に戻るよ」と謝罪した。
その後2人は仲直りをして、初めての夜を共にする。シャーロットは幸せに満ち溢れていた。
しかし翌朝、ジョージがオーガスタに「床入りしたの?」と詰め寄られ、「母上に言われて床入りした。秘密は明かしていない。意に反する行為だが、王国の繁栄のために義務を果たすからいいだろ!」と激怒している姿を見てしまう。
シャーロットはショックを受け、その場をあとにした。
ーー
オーガスタが宮殿を出た後、ジョージは何かの発作に襲われる。
レイノルズに頼んで医者を呼ぶも、苦しそうに息を乱していた。
現在
シャーロットは、アガサと子だくさんのヴァイオレットをお茶会に招待し「どうしたら子ども達が結婚出来るのか」と質問する。
子どもが2人結婚しているヴァイオレットは、「愛し合う事が必要です。結婚してからでもゆっくり愛を知れば良いのでは」と答えた。
そこでシャーロットは「王子達は庶民の愛人ばかりを愛している。私が花嫁を見つけて結婚させ、それから愛し合えば良いのね!」と言って、ブリムズリーに花嫁候補リストを持って来るよう命じた。
やっと幸せになれたと思ったのに、ジョージが抱えている秘密とは一体何なのでしょうか。
一国の王が抱える重圧は、相当に辛く厳しいものでしょうが…。
エピソード3 偶数日
過去
ジョージとシャーロットの戴冠式が行われたが、2人の仲はこじれたまま。
義務だけは遂行しなければならないので、偶数日にのみ行為をしていた。
ーー
アガサはオーガスタに「2人は幸せそうですが、子どもはまだのようです」と報告する。
オーガスタは「英国首相のビュート卿に急かされている。早急に赤ちゃんが必要よ」と焦っていた。
そこでアガサは、「シーズン最初の舞踏会を、王妃の侍女である私が主催すれば、王室と社交界の結束を示せます」と提案し、貴族達に招待状を送った。
しかし貴族の誰もが、肌の色を理由に欠席の意向を示す。
焦ったアガサはシャーロットに、貴族達に舞踏会に行くよう促して欲しいとお願いした。
しかしシャーロットは、ジョージの事が気になって仕方の無い様子。
アガサは「私達(有色人種)の運命を握っているのはあなたです。王の機嫌ばかり伺っていないで、もっと周りを見てください」と助言した。
シャーロットは、改めて自分の言葉や態度は、周りに大きく影響を及ぼすのだと気付く。
王族である事の大変さを知った彼女は、ジョージに「あなたの大変さが分かった」と共感し、舞踏会に出ようと誘った。
ーー
王室からの手紙が貴族達に送られ、ダンベリー主催の舞踏会は盛況となった。
シャーロットとジョージもにこやかにダンスをして、オーガスタ達を安心させる。
2人は宮殿に戻ってからも仲睦まじい姿を見せ、従僕や侍女達も笑顔になった。
ーー
その夜、シャーロットが目を覚ますと、ジョージの姿が無いため部屋を出て探す。
すると、ジョージは「私は選ばれた…。農民…。金星が出ている!!」と訳の分からない事を口走り、全裸で外に出てしまった。
レイノルズでも抑えられず、シャーロットは「私が金星よ。金星は中に入るから、一緒に来て。金星は一緒にいるわ」と言って宥めた。
ジョージ側がひた隠しにしていたのは、この発作の事だったのだ。
ーー
一方、ダンベリー家では、ハーマン・ダンベリー卿が突然死する。
年老いた彼との行為に嫌気が差していたアガサは、喜びを侍女の1人・コーラルと分かち合った。
ジョージの病が発覚しました。それでも冷静に対応したシャーロット、素晴らしいですね。
こういうところで、王妃としての資質が備わっているのだと再確認させられます。
エピソード4 王を支えよ
過去/ジョージの病
ジョージは、科学や農業、そして天文学などを好み、それらを自ら熱心に研究している人物だった。
しかし彼は長年、幻覚・徘徊・錯乱などの症状に悩まされている。
著名な医師達が診察・治療をしたが、一向に治らない。
しかし、精神科医のジョン・モンロー博士は、彼に「あなたは王だ。あなたは国も、自分も支配出来る」などと問いかけ、落ち着かせる事に成功した。
その様子を見たオーガスタは、ジョージの治療をモンロー博士に一任する事となる。
モンローの荒々しい治療が功を奏し、症状が落ち着いた頃、シャーロットとの結婚が決まった。
ーー
シャーロットを冷たく突き放したのは、欠陥品である自分と、聡明で完璧なシャーロットとでは釣り合わないと思ったからだった。
「母上の要望通り結婚はしたから、危害を与える心配のない星達と会話をする」と言って、展望室に引きこもる。
しかし突然現れたシャーロットと喧嘩をしてしまい、モンローに「王妃に逃げられたくない。この病を完治させたい」と相談した。
モンローは、病の原因が「王室に生まれたため服従を知らず、精神が無秩序に彷徨って理性の限界を試そうとしているからだ」と考え、ジョージに質素な生活をさせ、冷水を浴びせ拷問し、恐怖を植え付ける。
また、ポメラニアンを連れて来て「人や家畜を襲ったオオカミを、このような姿に変身させた」と説いた。
過激な治療をこなし、少しずつ落ち着いて来たジョージ。シャーロットと一緒にいたいという一心だった。
それでも「まだ王妃には会えない」と塞ぎ込む彼に、レイノルズは「あなたは、同じく変わり者の王妃とお似合いだから、近くに住んではいかがでしょうか」と提案する。
ジョージは「そうかな」と喜んで受け入れ、一緒に住む前に、寂しそうにしているシャーロットへポメラニアンを贈った。
ーー
ジョージは幼い頃から、何か誤ちをするたびに「英国の崩壊だ」と言われ、恐怖に怯えながら生きて来た。
王族としての責任や重圧が、彼の心を蝕んでいたのである。
しかし、王をも恐れないシャーロットが現れ、彼女の強さに惹かれて行った。
彼女といれば発作は起きない。とても落ち着いて来たからもう大丈夫だと言い、モンローを解雇した。
シャーロットと一緒なら、なんでも出来るー。
ジョージはかつてない喜びに満ち溢れ、彼女の事を心から愛した。
ーー
数日発作の出ていないジョージは幸せな日々を送っていたが、モンローに「王妃に頼まれて湿布薬を作っています。彼女は明らかに妊娠している。おめでとう」と言われる。
突然の事でパニックを起こした彼に、再び病が襲いかかり発作が出てしまった。
そして、その姿をシャーロットが見つけてしまうのだった。
ーー
レイノルズから全てを聞いたシャーロットは、オーガスタの元へ行き、ジョージの病を隠していた事を糾弾する。
オーガスタが「彼は重責に潰され、疲れているだけよ!ただの娘が国を支配出来る事になったのに、不満ばかりで失礼だわ!」と言い返すと、シャーロットは「私は国も夫も望んでいなかった!顔も知らない、そして正気じゃない彼に騙された」と歯向かった。
2人の激しい言い争いを聞いてしまったジョージは、憔悴する。
そしてモンローを訪ね「(拷問の)椅子に座ろう」と言って治療を再開した。
本編を観ていて、ジョージとシャーロットは本当に愛し合っているのだと思っていましたが、ジョージの想いがこんなにも重くて悲しい、切ないものだとは思いませんでした。
しかし、レイノルズもブリムズリーも従順で素晴らしい従僕ですね。
エピソード5 花盛り
過去
シャーロットは妊娠していた。
オーガスタは「生まれるまでは絶対に1人にさせない。王の誕生を待ちましょう」と言って、バッキンガム宮殿に移り住む。
彼女に四六時中見張られているシャーロットは、ストレスが溜まって行った。
一方、再開されたモンローの治療はさらに過激になったらしく、キュー宮殿の地下室にはジョージの悲鳴が響いている。
レイノルズは心配していたが、何も出来ずにいた。
シャーロットからの何通もの手紙も彼に届けられる事はなく、展望室に溜まって行く。
ーー
ある日、シャーロットの手紙の中身をこっそり確認したブリムズリー。
それは彼女の兄・アドルファス宛てであり、彼を呼び寄せ故郷に帰ろうとしている事が判明した。
宮殿に到着したアドルファスに、シャーロットは懐妊を知らせるが、「家に帰らせて」とお願いする。
しかしアドルファスは「婚約交渉で二国間同盟を結んでおり、大英帝国が近隣の侵略国から守ってくれる事になっているので、無理だ。これは皆んなのためであり、私とお前は運命共同体だ」と説得した。
ーー
アガサの元に、「こちら側」(有色人種側)の者達が訪ねて来た。
そして、ハーマン亡き後、称号はどうなるのかと心配している。
それを考えていなかったアガサは、慌ててハーマンが雇っていた弁護士を呼ぶ。
すると彼は、「王室はハーマンに称号を与えたのであり、妻であるあなたは関係ない。しかも彼は、貴族の生活を支えるためかなりの額を使っており、遺されるお金もほとんど無い。困窮した後妻は、再婚などをするしかないのです」と現実を突き付けた。
しかしアガサは、息子をオーガスタに紹介し、こちら側の称号を守るために動き始める。
ーー
そんな中、アガサに想い人が出来た。肌の色を気にしないレッジャー卿だ。
彼の1人娘の名は「ヴァイオレット」と言う。
そう、のちのヴァイオレット・ブリジャートンだ。
2人は関係を持ってしまったが、叶わぬ恋だとし、その想いには蓋をした。
ーー
思い詰めたシャーロットは、アガサの元へ家出する。
アガサは驚きつつも、「望んだ生活じゃ無い」とぼやく彼女に「望んだ生活を送るなら、男達に自分たちの勇敢さ、意志の強さを分からせるべきです」と言って激励した。
決意したシャーロットはジョージのいるキュー宮殿へ行き、モンローの制止を聞かず地下室へ行く。
すると、ジョージは酷い拷問を受けており錯乱していた。
シャーロットが抱きしめ、根気強く話しかけると少し正気を取り戻す。
そして彼を救い出し、「王が正気でなくても構わない。彼の幸せと魂が大切なのよ!」と言って、モンローを解雇した。
現在
シャーロットは、自分が選んだ花嫁を息子2人に紹介し、有無を言わせず強引に婚約した。
息子達は反発したが、シャーロットは「愛とは決意する事。結婚し、その人を愛する事を選ぶ事。王族の人生には孤独が付きまとうから、誰かを見つけて手放さない。一生懸命愛さないと、自分を見失うわ」と説得する。
息子達は、長年孤独でいる母からの言葉に心を動かされ、結婚を受け入れる事になった。
シャーロット、終始正義感に溢れていて素敵!!
現在のシャーロットが言った言葉も、過去を知ると本当に深いですね。
また、アガサとヴァイオレットの、寡妻ならではの悩みや苦悩も観られ、老後の事を考えさせられました…。
エピソード6 至宝
一旦正気に戻ったジョージは、シャーロットに「僕は異常だ。近づかないほうがいい。出て行ってくれ!」と言って突き放す。
しかしシャーロットは、「私を愛しているから、避けているんでしょ?愛されないと思っているのね?大丈夫、私はあなたを愛しているわ」と伝える。
彼女の必死の説得に、ジョージは涙を流しながら「壁を登る君を見た時からずっと愛してるんだ。ずっと言いたかったし、知って欲しかった…」と言った。
2人は初めて素直な気持ちをぶつけ、心と心で結ばれた。
ーー
シャーロットがモンローを勝手に解雇し、キュー宮殿に移り住んだと聞いたオーガスタは腹を立てる。
アガサを呼び、称号を継承させる代わりに有益な情報を教えるよう取引を持ちかけた。
しかしアガサはそれを断り、「王妃は友人だし、妊娠中に心配をかけたくない」と言って、シャーロットには頼らなかった。
続いて、オーガスタはキュー宮殿に行き、シャーロットと対峙する。
ジョージに会わせない態度を貫く彼女に、「ビュート卿、政府が疑い始めている。王が議会に出席しないと、彼の王位が危ぶまれる。国民達のためには王が必要よ。あとはあなたに任せるわ」と言い放った。
ーー
シャーロットは、無事に未来の国王となる息子を産んだ。
国中が歓喜に包まれたが、オーガスタによると、どうしても貴族院はジョージが健在である事を確認したいらしい。
そこでシャーロットは、国と王位を守るため、ジョージに貴族院でスピーチを行わせる事にした。
赤ちゃんが産まれたばかりなのでシャーロットは同行出来ないが、夫を励まし、発作が出そうになると落ち着かせた。
ーー
毎日練習に励んだものの、ジョージは貴族院の前で馬車から降りられなくなり、スピーチが出来ないまま帰って来てしまう。
シャーロットは、ベッドの下に潜り落ち込む彼を励まし「貴族院に行けないのなら、彼らをこちらに呼べばいい」と言って、バッキンガム宮殿を解放し舞踏会を行う事にした。
舞踏会は大盛況で、ジョージもシャーロットの手を取り笑顔でダンスを踊る。
極度の緊張状態も、シャーロットが隣にいる事で乗り越えられた。
そして、ビュート卿達や大勢の貴族達の前で、スピーチを堂々と行う事に成功。
息子の勇姿を見たオーガスタは、シャーロットに「あなたのおかげよ。ありがとう」と初めて感謝を述べた。
ーー
アガサの事を聞いたシャーロットは、アガサに「安心して。古参も新参も称号の有無も関係ない。私達は、必ずあなた達を守る」と断言。
ジョージとシャーロットは、肌の色を差別しない「大いなる試み」を成功させたのだった。
現在
息子達は結婚したが、子どもは出来ていない。
シャーロットが苛立っていると、子ども達を代表し、ジョージ王子と長女が「これは我々子ども達の総意だ」と言って反論しに来た。
ジョージ王子は「妻と子どもを亡くしたのに優しくしてくれず、後継の事ばかり」長女は「色々試して何度も流産をしているのに、努力していないと言われる」など様々な理由があると述べ、「あなたは母ではなく王妃だ」と言い放った。
それでもシャーロットは「私がどれだけ子どものために尽くして来たか」と憤る。
シャーロットは、病気のジョージを支え、「こちら側」の者達や国を支え、王室の地を途絶えさせないために、愛し合ってたくさんの子ども達を作って来たのだ。
その様子を見たブリムズリーは「あなたは最高の母ですが、王に尽くしている。それはあなたの才能です」と諭す。
摘出子のいない王室には、暗雲が立ち込めていた。
ーー
しばらく経って、ついに息子の1人に子どもが出来る。
シャーロットは喜び安堵し、息子とその妻に「ありがとう」と心から感謝をした。
そして、ジョージに吉報を届けに行く。
しかし彼の病は進行しており、シャーロットが問いかけても怒ってばかり。
そこで、シャーロットはベッドの下に隠れ「単なるジョージ!農民のジョージ!ここへ来て、空から隠れよう」と問いかけた。
ベッドの下に潜ってシャーロットと並んだジョージは、正気を取り戻し、息子夫婦の懐妊を喜ぶ。
2人は昔の頃のように、幸せな気持ちで微笑んでいた。
ラスト…号泣ー!!!
美し過ぎる2人の強固な愛に、心を打たれました。
いつまで経っても2人はあの時のまま。本当の愛は何事も乗り越えて行く力があると、示してくれましたね。
また、レイノルズは亡くなってしまったのでしょうか。ブリムズリーの切ない愛も、美しかった…。
アガサとヴァイオレットの過去も細かく描かれており、温かいストーリーだらけでお腹がいっぱいです!