2022年1月21日発売、Marshallから初登場のノイズキャンセリング付きBluetoothイヤホン『Marshall Motif A.N.C.』
左右のイヤホンに2つずつ(合計4つ)マイクを搭載することで周辺のノイズをカットし、より没入感ある音楽体験ができるノイズキャンセリングの性能はどうなのか。
Marshallといったらギターアンプやスピーカーのイメージが強いが、Bluetoothイヤホンはどんな仕上がりになっているのか。
Apple、Google、SONY、BOSE、Anker、JBLなど様々なイヤホンを購入して試している筆者『Marshall Motif A.N.C.』をご紹介していきます!
Marshall Motif A.N.C.
Editor's Rating:
好きなところ
- 他にはない充電ケース、イヤホン本体のデザインや質感がとてもかっこいい
- イヤホンがとても軽くて、フィット感があり、肌との接触が優しいから疲れない
- 今まで聴いていた音楽をリセットするかのようなナチュラルで新鮮味のある音が楽しめる
- タッチ音がある(OFFにもできる)
- 誤操作、誤認識の防止のためタッチ操作をOFFにできる
- 着け心地と音質が相まって、音楽を聴くのが楽しく、ついつい長時間聴き入ってしまう仕上がり
イマイチなところ
- BluetoothコーデックがSBCのみ
- イマイチではないが、利便性は1万円高いイヤホンに比べると劣る
結論
Marshall Motif A.N.Cは、ナチュラルな素の音を楽しめるBluetoothイヤホン。
Marshallと言ったらギターの音というイメージがあるが、専用アプリからイコライザーを使えるためどんな音楽でも楽しめるイヤホンになっている(もちろんMarshall音質としてギターの音も楽しめる)。
音質面はとても完成度が高く、今使っているSONYやApple、BOSEなどのイヤホンから乗り換えても、十分音の楽しみを感じれて、今まで聴いていた音楽でも新しい深みに入り込める。
利便性の面では、SONYやApple、BOSEには劣るところがあるが、1万円の価格差を考えると問題なく、「音」を楽しみたい人におすすめしたい。
Marshall Motif A.N.Cを見ていく
Marshall Motif A.N.C
Marshall Motif A.N.Cは届きました!
2022年1月21日に発売され、手に入れたのが2022年1月25日。
初めて音を聴いてから、3日ほど生活の中で使ってみてどんな感じだったのかご紹介していきます。
Marshall Motif A.N.C
パッケージを開けると、早速Marshall Motif A.N.C.の登場です。すごくかっこいいですね!
内容物
付属しているのは、イヤホン本体、充電ケース、イヤーピース(3種類)、説明書の4点です。
イヤーピースは1サイズがイヤホンに装着されているため、2サイズ付属しています。
充電ケースを充電するためのケーブルは付属していないため、USB Type-Cのケーブルまたはワイヤレス充電器を用意する必要があります。
Marshall Motif A.N.Cの充電ケース
充電ケースはブラック、動物の革みたいなデザインで、しっとりした紙のような手触りです。
紙といっても実際は紙ではなく、充電ケースはIPX4の防水に対応しているため、水滴がパパッとかかるくらいは問題ないものになっています。
充電ケースの質感を比較
SONY WF-1000XM4、Apple AirPods Proの充電ケースと比較すると質感がわかりやすいでしょう。
他にはない、Marshallだからこそのデザインになっていて、見せびらかせたくなる仕上がりです。
Marshall Motif A.N.C
Marshall Motif A.N.C
充電ケースを開けると、イヤホンが登場。
ケースにしまうことでイヤホン本体の充電ができ、ノイキャンオンで最大4.5時間、ノイキャンオフで最大6時間のバッテリー性能です。
バッテリーの性能としては、他のノイキャン付きBluetoothイヤホンと比べても大きな違いはありませんでした。
充電ケースの開閉がかっこいい
『Marshall』のロゴも一緒に開き、ゴールドの文字がとてもシックでいい感じです!
Marshallのイヤホンは初めて購入しましたが、本当にどの角度から見てもかっこいいです!
充電ケースの開閉
充電ケースの開閉はしっかりとしているためやや固めです。
開けるときはパカッと開かず、指で最後まで開けるようになっています。閉じるときもそうですが、閉まるときはマグネットで固定されているのでパカッと閉まります。
充電ケースに充電ポート
充電ケースの充電は、USB Type-Cケーブルまたはワイヤレス充電の2通りの方法でできます。
充電ケースをフル充電するのに3時間、イヤホン本体をフル充電するのに3時間で、イヤホン本体は15分の充電で1時間使用できるようになります。
充電ケーブルやスタンドなどは付属していないので、自身で用意する必要があるので注意しましょう。
充電ケースのサイズ感
充電ケースのサイズ感は、手のひらサイズで、一般的なBluetoothイヤホンと大差はありません。
王道Bluetoothイヤホンのケースサイズ
左上がBose QuietComfort Earbuds、右下がSONY WF-1000XM4、右下がAirPods Pro、左下がMarshall Motif A.N.C。
Bose QuietComfort Earbudsが圧倒的な存在感で、他のサイズ感は大きく違いありません。しかし、Marshall Motif A.N.C.の重量はとても軽く、持ち運びにも最適です!
Marshall Motif A.N.Cの重量は48.5g
AirPods Proの重量は56.3g
WF-1000XM4の重量は54.1g
Bose QuietComfort Earbudsの重量は93.4g
充電ケースとイヤホンを含めて最も軽いにもかかわらず、バッテリーは一般的な持ち時間なのでとても使いやすいイヤホンでした。
イヤホン本体
充電ケース同様、イヤホン本体もデザインのこだわりをとても感じ、かっこいいの一言です。
「M」のロゴ
「M」のロゴ部分をタッチすることで操作でき、シックで高級感のある素材、手触りになっています。
イヤホンの内側には、センサーが搭載されており、着脱で音楽の再生・停止を自動で行ってくれます。
片耳再生にも対応していて、イヤホンの着脱でスムーズに音を聞き分けられました。
イヤホンの細い柄の部分はギザギザしていて、他にはない特徴的なデザインです。柄の部分を持ってイヤホンを着けたり外したりするときの安定感がとてもよく、しっかりと持っている感が手触りで伝わってきて落下防止にもなりそうです。
イヤホン本体のサイズ感
イヤホン本体のサイズ感は一般的なイヤホンと比べて小柄な印象があります。
イヤホンのサイズ感比較
左上がBose QuietComfort Earbuds、右下がSONY WF-1000XM4、右下がAirPods Pro、左下がMarshall Motif A.N.C。
Marshall Motif A.N.Cよりも1万円ほど高い人気イヤホンたちと比べると、Marshall Motif A.N.Cが最も小さいです。
実際に装着してみてもその軽さは一番でありながら、耳とのフィット感があり、接触が自然で肌に吸着する感じがないとても優しい着け心地をしています。
Marshall Motif A.N.Cの片耳の重量は4.2g
AirPods Proの片耳の重量は5.4g
WF-1000XM4の片耳の重量は7.1g
Bose QuietComfort Earbudsの片耳の重量は9.1g
イヤホンのフィット感と軽さがとてもよく、4時間くらい着け続けていてもまったく耳に痛みや疲れは出ませんでした。
Marshall Motif A.N.Cの音質の特徴とあいまって音楽視聴がよりナチュラルな印象で、聴き慣れてる音楽でも改めてその曲の深みや音が楽しめて本当によかったです!
イヤホンの取り出し
指にフィットしてつかみやすいので、充電ケースからも取り出しやすいです。
どのイヤホンでもそうですが、取り出すときに指から滑り落ちて駅のホームや道の溝などに落ちたときは本当にショック!
取り出し具合はいい感じで、指から滑り落ちるようなことは今のところありませんが、気をつけてください!
イヤーピースは3種類
Marshall Motif A.N.Cを使ってみてとてもよかった一つが、耳へのフィット感とイヤホンの軽さです。
3サイズイヤーピースが付属しているので、自分のサイズに合わせられますし、イヤホンの形からして耳にフィットしやすくてとても安心感がありました。
質感、ロゴ、デザインは他にはない圧倒的な高級感をジワジワ感じます。
イヤホン本体のザラッとした質感やMのロゴ、柄の部分のデザインなど細かいところまでこだわりを感じ、そのこだわりがちゃんとかっこいいのが最高にクールです!
AppleやSONYなどのイヤホンは、自分が音を楽しむもので、イヤホンとして絶対的な部分のレベルが高いです。一方Marshall Motif A.N.C.は、音のクオリティや音楽視聴体験のレベルが高いのはもちろん、持ってることのステータスのようなものを感じました。
ポイント還元率重視の誰でも持てるクレカではなく、ブラックカードを選ぶような。燃費重視の車ではなく、振り返って見てしまう高級車を選ぶような。世の中にはモノを購入するとき「ステータス」という選択肢もあります。
Marshall Motif A.N.C.はそんな印象もあり、外で使っている人を見たらついつい見てしまうそんなBluetoothイヤホンです。
スペック
端末名 | Marshall Motif A.N.C |
価格 | 25,980円 |
発売日 | 2022年1月21日 |
形状 | カナル型 |
タイプ | 左右完全独立 |
サイズ感 | 小 |
充電ケース | あり |
バッテリー(イヤホン単体) | 6時間(ノイキャンOFF)、4.5時間(ノイキャンON) |
バッテリー(充電ケース併用) | 20時間 |
充電時間 | 3時間(フル充電)、15分(1時間使用可) |
充電端子 | USB Type-C |
重量(充電ケース&イヤホン) | 48.5g |
重量(片耳イヤホン) | 4.2g |
ノイキャン | あり |
外音取り込み | あり |
操作 | タッチ式 |
操作内容 |
|
音量調整 | なし |
防水防塵 | IPX5(イヤホン本体)、IPX4(充電ケース) |
装着検出・自動再生 | あり |
Bluetooth | 5.2 |
コーデック | SBC |
管理・操作アプリ | あり |
ノイキャン・外音取り込み
ノイズキャンセリングは、SONY WF-1000XM4やApple AirPods Proに比べて、音を流さずイヤホンのみで使用した場合の遮音性はやや劣る印象があります。耳栓として使うならSonyやAppleのほうがレベルは高いです。
しかし、音楽を流したときはとてもナチュナルな聴き心地で、ノイキャンが音の邪魔をしないため耳の突っ張りやボヤッとした感じがまったくありませんでした。
音楽を再生すれば、音量とノイズキャンセリングの性能で十分周辺の音は遮音されてるので、音ありならノイキャンは十分使えます。
外音取り込み(トランスペアレンシー)は、会話や周辺の音を聞くにはまったく問題なく十分使えるレベルです。
しかし、SONY WF-1000XM4やApple AirPods Proのほうがより自然な聞き心地で、Marshall Motif A.N.C.はややノイズ感がありました。
機能としては十分使えるので気にするほどではありませんが、よりレベルの高さを求めるならMarshall Motif A.N.C.より1万円ほど高いほうがいいでしょう。
音質
音質は、とてもナチュナルな音です。音のバランスやパワフルさがありながら、透き通るような繊細さがあり、一つ一つの音が誇張しすぎず、バランスを取りながら出している感じです。
いろんなイヤホンで同じ音楽を聴くと、それぞれのイヤホンが音を変えたり、誇張したり、弱かったりするためどれも違った印象の音楽にりますが、Marshall Motif A.N.Cはリアル感というか、生に近い音のような聴き心地でした。
いつも聴いてる曲をMarshall Motif A.N.Cで聴いてみるとぜんぜん違った印象で、アーティストが本来伝えたかった音を感じれてより深く音楽に浸れて楽しかったです!
音質面では、AirPods ProやSONY WF-1000XM4から乗り換えてもとても楽しい体験ができます!
Bluetooth接続
一度ペアリングすれば、次からは自動接続と自動解除になります。
一度ペアリングすればその後は自動で接続
専用のMarshallアプリを使うことで、接続を管理したり、各種設定も可能です。
対応しているBluetoothコーデックは、SBCのみです(公式サイトで仕様を見る限り)。
ですが、筆者のGoogle Pixel 6 Proに接続してBluetoothコーデックを確認するとAACで接続されていました(詳しくわかる方がいたら教えてくれると嬉しいです)。
Bluetoothコーデック
Marshall専用のアプリは、Google Play StoreやApp Storeの評価が著しく低いですが、筆者は特に問題ありませんでした。コメントを見る限り接続に問題がありそうです。
実際にアプリを使ってMarshall Motif A.N.Cを接続しましたが、イヤホンのBluetooth接続、イコライザー設定、ノイキャン設定、タッチ操作設定などに問題は起きていません。Marshallのスピーカーに対する評価が多いので、イヤホンは問題なさそうです。
防水防塵
イヤホン本体はIPX5、充電ケースはIPX4の防水性能となっています。防塵はありません。
IPX4、IPX5は、汗や雨程度の濡れであれば問題なく使えますが、水没で故障しないというわけでもないので、水回りでの使用は気をつけたほうがいいでしょう。
バッテリー
バッテリーは、ノイキャンOFFで最大6時間、ノイキャンONで最大4.5時間の使用ができ、充電ケースを併用すれば最大20時間のもちます。
フル充電には3時間で、15分の充電で1時間使えるクイックチャージ機能もありますが、Bluetoothイヤホンは充電命なので充電管理はしっかりしたいところです。
操作性
操作は、左右のイヤホンの側面にある「M」のロゴ部分をタッチすることで操作します。
「M」をタッチで操作
- 1回:音声再生・停止、通話開始・終了
- 2回:次の曲へ、通話拒否
- 3回:前の曲へ
- 長押し:ノイキャンの切り替え
操作面でよかった点が2つあります。
1つ目は、タッチするたびに操作音が出るので、操作していることをしっかりと理解できてわかりやすかったことです。
タッチして反応してるのかしてないのかわからないイヤホンもあるので、この機能はとても使いやすかったです。タッチ音が嫌な人はアプリからオフに設定できます。
タッチコントロールをカスタマイズ
2つ目は、タッチ操作をオフにできることです。
Bluetoothイヤホンのタッチ操作は誤操作や誤認識が多発しますが、Marshall Motif A.N.Cはアプリからタッチ操作をオフにできるので、スマホやスマートウォッチで操作する人にはとてもいい仕様でした。
タッチ操作の感度はとてもよく、操作面で不安定な部分はありませんでした。
しかし、タッチ操作のどのBluetoothイヤホンでもそうですが、タッチミスや意図しない操作になってしまうことはたまにありました。これら慣れですね。
装着性
片耳のイヤホンはとても軽くて、フィット感のあるイヤホンの形状になっています。また肌との接触が優しいので、4時間使ってみても耳の痛みや疲れを感じづらかったです。
音の特徴と相まって音楽を聴くのが本当に楽しく、ついつい長時間聴き入ってしまうくらいです。それでいて耳への負担が少ないのでとても使いやすかったです。
オススメの人とは?
Marshall Motif A.N.C
Marshall Motif A.N.Cは、ロック好きだけでなく、音楽をより深みに入り込んで楽しみたい人におすすめです!
移動中や作業中、音楽鑑賞など、音を聴くのが好きな人、音楽を聴いて楽しみたい人には、ベストバイといっても過言ではないBluetoothイヤホンでした!
今まで数千円から数万円までいろんなイヤホンを使ってきましたが、Marshall Motif A.N.Cは音の感じ方がとてもナチュラルで、今まで聴いていた音楽とはまったく違った印象に聴こえます。それは悪い意味ではなく、アーティストが伝えたい本来の音を聴いているかのような自然な感覚です。
音のパワフルさやバランス感、クリアさといったイヤホンとしての性能はもちろん、それらにプラスして素な音を楽しめる印象がとても強かったです。
Bluetoothイヤホンとしての機能性や性能もしっかりとしているので、今使っているイヤホンの音に飽きを感じていたり、買い替えを考えているのであれば、これを機にMarshall Motif A.N.Cがおすすめ。
デザインも最高にクールなので、持っていることのステータスとしてもおすすめできます。
一方で、利便性という面ではやや劣る印象があります。
例えば、SONY WF-1000XM4は、声を出せば自動的に外音取り込みモードになって会話ができるようになり、会話をやめて数秒経つと自動的にノイキャンになり音楽を続きから再生してくれます。
また、外音取り込みのレベルを20段階で調整できたり、座った状態や動いている状態などを検知してそれに合わせてノイキャンを自動で調整したりもしてくれます。
Apple AirPods Proは、タッチ式ではなく、感圧式なので誤操作なく操作できたり、Appleデバイス間での接続切り替えがスムーズだったりします。
そういった「音」以外の利便性では、Marshall Motif A.N.Cのほうが充実度は落ちます。
しかし、「音」の面では、1万円ほど高いこれらのイヤホンに劣っておらず、乗り換えてもまったく新しい音楽体験ができるでしょう。
音楽の「音」の深みに入り込み、アーティストを生で感じるような音楽体験をしたい人にMarshall Motif A.N.C.はおすすめです。!
利便性も追求していきたい人は、これらのBluetoothイヤホンもおすすめです!
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